(パーソナル造形装置の範疇)
2014/06/24作成開始
改めて本題に即した記述を行うのは億劫なので、今まで色々と書き込んできた内容へのリンクにて、何が必要でどんな心がけが必要なのかを紹介できればと思う。
あくまでローカルな探求によるパーソナルな範疇での記述であり、高額で設置場所を選ぶような装置ではなく、100万円未満で入手性が良く、机やテーブルに簡単に設置できて、日常の生活環境に影響が少ないものの範囲である事を重視する。
思いついたタイミングで更新していく予定なので、完成に近づく(未完成でも)には少々時間を要するのでご了承を。
また、文章的には乱雑でまとまりが無いので、リンク集としての役割と思って欲しい。
個人でもなかなか溜め込んだものと思っているが、どうでしょうね?
私達が物を作る場合、当然、材料を用意して自分の腕や道具を利用して作業を行うだろう。また、よりイメージを明確にするためにデザインや設計図、作業工程等を計画してから行う事もあるだろう。
この様な作業を機械化するに当たって、作ろうとしている物を数学的な形状定義を行ったデータとし、そのデータを元に積み重ねるようなデータに分解して、一層毎に積み上げていくような方法で、造形物を得る方法が考えられたのである。
この中で、積み重ねる作業を行う装置の総称として『3Dプリンター』という物が登場したのである。
レンガを積み上げて建物等を作り上げていく工程を自動化したものであると思えば良いだろう。
これ位の日常の体感の範囲だと、ラフト(土台や均し)やサポート(支持)材の必要性、オーバーハング(だれる、崩れる)の概念が理解しやすいのではないか。また、目的のサイズを得るためには、レンガの大きさだけ目減りさせて積み上げる必要がある事がわかるだろう。更に、レンガよりサイズの小さな物は造形できない(割ったり削ったりしない)事も理解できるであろう。
装置を動作させる環境作りは必要なので、ある程度の準備が必要だと思われる。また、利用にあたっては色々な問題も秘めているので理解しておく必要がある。(動作環境の維持はとても重要なので、装置を安定動作させる条件を一定にできる環境作りが大切です。)
尚、造形してはいけない、するべきではないものがあるので、良識の範囲で活用すべきである。
自由には責任が付きものであることを意識してほしい。
ほとんどの装置にはトラブル発生時の自動停止等の機能は無いので、異常な状態を継続してしまう恐れがある。くれぐれもご注意を。(近くに処置が出来る人の存在が前提なものが多い。つまり監視が必要という事。)
尚、装置を動作させる状況に応じては、環境への影響(悪臭、騒音、振動、有害物質飛散、その他)があるので、自分以外への悪影響も考慮すべきである。
道具の誤った使い道 / 規制 / 用途外
導入時に用意しておくと良いもの / 注意事項 / 初期確認
動作環境
期待だけでは何も創造できない
延命目的の詐欺まがい情報にはご注意を!
11. 筐体の唸り / 2. 造形時の振動
W 人体への影響
いまさら
限界とは
各段階での品質劣化要素
後処理 / トラブルシューティング
使用する装置に依存するので、それに見合ったものが選択対象となるだろう。
FDM(FFF)方式の装置に関しては利用できる溶融温度範囲であれば素材のバリエーションは多く、色も顔料などを混ぜるだけなので豊富に存在する。
成分や薬品の関係で、皮膚に触れないように注意されている物の扱いは、慣れていても『もしかしたら』で対応するべきだろう。安全対策は万全に。
フィラメントは生もの / 液体レジンがビジネスの鍵? / フレキシブルフィラメント
フィラメントの重要性 / フィラメントの素材の違い / フィラメントの造形時の癖
木質造形 / 軟弱フィラメント造形挑戦 / サインスマートPAL
軟弱フィラメント造形挑戦 / 国産フィラメント / 高機能フィラメント
目的とする造形物の品質にもよるが、良い結果を望むのなら造形サービスを利用する方が、満足行く結果が得られるのではないだろうか。
但し、造形サービスを利用する場合は、やり取りの煩わしさや費用並びに製作期間等も考慮する必要がある。
どうしても個人で造形したいのならば、やはり目的とする結果が得られるものを選ぶべきであろう。
造形装置を選ぶ要素 / 良いものを選べ / FDM方式造形装置比較 / 造形は何に依存する? / 表現力と誤差
FDM装置展開 / パーソナルな3D造形装置はインクジェット式へ / SLA方式装置急展開
少しは役に立っているのかな? / 変身 / 直交型とデルタ型
Cube3はカートリッジ内にエクストルーダ機構内臓
CubeX / SCOOVO C170 / FORM1 / FABtotum / HKMS Zero / HKMS One / HKMS Zero
造形装置は分解能が肝
自分で造形すべきデータを用意したり、造形データサイトからダウンロードしたりして利用するにしても、そのデータで造形出来るかなどの事前確認は必要である。また、造形方法によっては、予め造形しやすくする処置が必要な場合もある。
経験を積んで、想定した造形物が得られる工夫を行う必要もあるだろう。
データの確認・修正・加工に適したアプリもあるので、それらを利用して、造形にふさわしい物にすることも重要である。
特に、修正能力の低いまたは無いスライサーを利用する場合は必然である。
デザインルール
中味をくり抜いた様な内部構造を持つデザイン / オブジェクトの重なりと一体化
多色造形
便利アプリ
スライスするには専用のスライサーが必要で、有料/無料と色々存在するし、スライスした結果も設定次第で多様になる。Gコードは装置を動かすためのコマンドと数値の集合である。
KISSlicerで苦手な対象
スライサーの設定項目比較 / U ソフトウエアについて
ものづくり / スライサーの設定には万能な設定は存在しない!?
Photoshop CCという選択肢 / サポート恐怖症 / サポート材 / Meshmixer
造形時の工夫
Gコードの生成状況確認 / サポート材の生成時の指定 / オーバーハングの目安
Simplify3D
補間
ファーストレイヤの役割
スライサーに定義する決定事項
装置を動かして造形を行う為には、状況にもよるが、基本的な調整が必要である。概ね、ベッド(プラットフォーム)の水平化やヘッド間のギャップの調整、材料の準備や定着を施すための表面処理等色々ある。
段取り換えなどがあった場合は、調整等は確認を含めて行うべきだろう。装置によっては自動で行うものもあるが、現状は手作業で行うものも多いので、効率よく行えるような習慣付けが必要だろう。
尚、多ノズル等になると、ノズルの相対位置関係や高さを揃えるなど、更に調整項目が増える。(ノズル径も厳密に揃えることも重要。)
造形を開始するためには、予め装置の調整状況確認やウオームアップ等が必要となるため、十分な準備を行っておくことが必要である。
T 造形装置について / フィラメントの重要性 / 賢い装置、賢いスライサー
制御はシンプルな方が良い
造形を行う場合、事前にGコードを生成しておく必要があるが、Gコードを装置に転送してから開始する場合と、Gコードを装置に通信しながら造形を進める場合とがある。
造形品質を決めるもの
造形データ
設定温度のPID制御
先ずは真似る事から
弘法筆を択ばず
18. 造形テクニック
使用する造形装置には必ず限界が存在するので、それを把握しておく事が重要である。
願望だけで、限界を無視した要求をしない事である。
造形精度および品質について(解像度)
積層ピッチは、どれ位細かく造形対象を積層方向にスライスするかであり、装置にもそれだけの積層ピッチで昇降できるかであるので、機械的精度と品質が要求される。また、積層面(XY平面)では、造形ノズルの吐出し径や光源のスポット径に依存し、幾ら機械的精度や品質が良くても表現できる最小サイズにはかなりのギャップ(積層ピッチとは異なるスケール)がある事を認識すべきである。更に、エッジの表現には少なくともこれらの径の半分位は現れてしまうものなので、理解しておく必要がある。
尚、機械には機構上の制御範囲の限界があるので、理論値である数字上の制御値(ステップとタイミング)では動かない事を認識しておく必要がある。また、高額でない装置では、制御はリアルタイムでの制御が行われていなく時間分割での処理となるため、制御対象は同時に動く事がないので、制御対象が増えると動作が不安定になるか遅くなる。本来は独立して、リアルタイム処理される事が重要であるか、より高速でのタイミング処理が必要である。
V 造形の限界 / 造形で良い結果を得る為には / FDM方式の造形は熱との戦い
CubeX造形サンプル / C170造形サンプル / 造形サンプル / C170改造形サンプル / FABtotum造形サンプル / HKMS Zero造形サンプル
HKMS Zero造形サンプル2 / HKMS Zero造形サンプル3 /HKMS One造形サンプル / HKMS One造形サンプル2
HKMS Two造形サンプル
装置の能力を引き出すのもユーザーの使命 / 「吐出(としゅつ)」を使う理由
サポートとラフトの概要 / 構造の違いによる中味の埋め方の例 / 造形ピッチ別の違い / オブジェクトの重なりと一体化
20. FDM系のノズル口径の変更
これは、結構厳しい判断が必要である。
個人の範囲でも、厳密にはダメレベルもあるので、よく調べてから造形物を選ぶ必要がある。
また、色々な安全面を前提に不要な覆いや固定を抑止している場合もあるので、注意が必要である。自己責任ではすまないこともあるし、責任を放棄できない場合もある。
何がOK? 何がNG?:
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少なくとも、そのままで十分な造形状況を得る事はないだろう。
なんらかの仕上げ処理を行う必要もあるから、その為の準備も必要である。
造形物は仕上げ加工が必須である
仕上げ
アセトン処理
アセトン処理 / アセトン瓶詰め作戦
「モデリングコート」を買ったので表面処理の研究をしてみた(『井の中から空を望む』より)
サポートなどの除去跡の消し方
造形に当たっては、造形結果として不要となる部分も発生するし、失敗や使用での破損等でゴミとなる場合もあるだろう。
出来るだけゴミとしての廃棄物を増やさないためにも、素材のリサイクルは重要になる。
使用する装置によっては、造形前後のメンテナンスが必要なものがある。ほとんどの装置はメンテナンスフリーではないので、適度なタイミングで装置のメンテナンスをすると良いだろう。
また、装置を動作させる場合、環境状況にもよるがウオームアップとして事前の準備が必要になるので、安定した造形を得るための必要作業として捕らえておく事が必要である。但し、装置寿命はその分短くなるかもしれないが。
未来を予測するのは、責任を取らない範囲では色々と書き記す事は可能だろうが、少なくも道具としての定着は確立するであろう。
だが、問題になるのはその装置の能力向上により起きる社会的問題であろう。
今は、良識の範囲で被害は少ないだろうが、より身近になった場合、問題が爆発的に発生する可能性がある。
その為にも、ある程度の管理機能が施される必要があるのだ。
『スタートレック』の世界を見習え。
道具は道具で進化するのであるが、本来は、この道具から生み出された物が、どのように活用されていくかであり、また、物を作る事がより身近になることである。アイディアがより具現化しやすくなる環境が整うのである。これは良い事でもあり、悪い事でもある。
近い将来
『スタートレック』のような世界観
人工知能(A.I.)
使い初めやその後の利用で、装置にトラブルが発生する事が起きるだろう。
使い慣れていないものであるなら何が原因か検討もつかな状況に陥るだろうし、慣れているからといっても間違った判断を下してしまう事もあるだろう。
このような状況では、先人の知恵も有効であるので、チェックしておくと大きなトラブルにはならない可能性がある。また、コミュニティーなどを利用するのもよいだろう。
メーカーによっては、見当違いの対処しかしないところもあるので、できれば自らの能力向上に期待する。
発熱 / ノズルが折れる?
問題解決?の糸口
CubeXの問題点 / SCOOVO C170の問題点 / FABtotumの問題点
分析の仕方
メーカーを鍛えるのはユーザーの使命
ピンポイントの答えを直ぐに欲しがる対応
トラブルシューティング
造形に掛かるコストとして、最も目立つのは素材の使用量だろう。
造形を行う場合、対象造形物のみの材料使用量である場合は致し方ないが、ラフトやサポート、ダミー造形物、造形色変更時のロスト分やクリーニング動作時の排出等もあるので、極力少なくさせたいこともあるだろう。また、素材の劣化による損失もある。
造形物に関しては、薄く造形したり、インフィルを極力少なくしたりして対応する事もあるだろう。
その他にも、造形前後のコストや造形装置を動かす為に必要な消費もコストとなる。特に、装置をスタンドアロンで動かすのではなくPC等の制御装置を伴うものは、制御装置の消費電力のことも考えておく必要がある。また、環境維持にエアコンなどを使用する場合はなおさらだろう。
造形に掛かる時間は、対象とする造形物のサイズやスライス間隔及び造形速度によって変化する。(ノズルまたはスポット径も関係)
造形時間の短縮には、サイズを小さくしたりスライス間隔を大まかにしたり造形速度を速くするなどであるが、これらは造形品質を維持出来ないケースの場合が多い。また、スライス間隔を細かくしたからといって造形品質が良くなるかというとそうではなく限界がある。同じように造形スピードも遅くすれば良くなるかというとこれにも限界がある。
尚、造形物の配置によっては、装置の動作の効率が良い方向と悪くなる方向があるので、これも気にしたほうがよい。
利用するGコードが暗号化などで視認性を拒絶したものではなく、一般のテキストエディタ(ノートパッド等)で編集可能なテキストで生成されるような場合、その内容を編集操作することが可能である。
GコードやMコードといったコードの意味を理解している必要があるが、基本数値制御の塊の情報である。
よって、編集によっては、一通りのGコードでは実現できない造形を行うことが出来るようになる。
11. G-Codeの編集
造形ピッチ0.05mmの造形サンプル2 / 造形ピッチ0.05mmの造形サンプル / 造形ピッチの複数指定造形サンプル
サポートの高さ制限
トリック造形
馬
CubeXでの造形挑戦
FDM方式の造形では、フィラメントを高温で溶融しノズルから吐出して造形を行うのだが、造形を適正に行うには、吐出し後のフィラメントが適度に冷却されて形状を維持出来るだけの温度に冷まされる必要がある。
一般には自然に冷めるのを待つ方法をとるのだが、造形エリアが小規模だと、常に温度の高いフィラメントが上に積み重なるので、なかなか冷えないことがある。
このような部分は造形速度を落として、冷却時間を稼ぐように造形データが生成される場合が多いのだが、間に合わないこともよくある。
このような場合は、強制的に造形物を冷却するためにファンなどで強制空冷を施す処理を加えることができる装置もある。無い場合は、ファンなどを追加するなどの処置が必要である。また、同一造形物を複数同時造形したり、ダミー造形物を平行して造形することで、時間稼ぎ的対処方法もある。
尚、肝心のノズルやホットエンド部分へ、ファンの風が当たらないように注意が必要である。
造形装置がスタンドアローン型であったり、ネット接続できる機能が内臓されている場合はよいのだが、安価な装置では別途制御装置を必要とするものが大半である。
このような装置はUSBケーブル等で制御装置と接続してコントロールするものであるが、低消費電力の制御装置でも意外と電力消費を気にする必要がある場合がある。
推奨する訳ではないが、このような状況を改善する方法としてRaspberry Pi(OSはLinuxベース)という装置とOctoPrintというホストコントローラーのソフトで見かけ上スタンドアローン化が図れる。また、Raspberry
Piはネット接続端子もあるし、USBポートにWi-Fiアダプターも取り付けられる(供給電力不足の可能性があるので、より供給電力に余裕があるHubの接続で利用する方が問題がない。B+では改善されているようである。)ので、ネット接続も可能になる。
あとはブラウザ経由で操作が可能なので、離れた場所からでも制御が可能になる。
2. 消費電力低減策
スタンドアローン化だけでは足りない / Repetier-Server導入
まだ、1年少々の使用期間なのだが、その間にPLA樹脂で造形した備品類に破損の兆しや変形等で寸法が甘くなり始めている物が目立ち始めている。
そもそもPALに関しては耐久性に難がある事が指摘されているので致し方ないのだが、造形材料の中には経年劣化の激しいものもあるので、扱いには注意が必要である。
造形テクニックを語れる程、造形を熟知している訳でも無いので申し訳ないが、ここで紹介している内容には幾つかのテクニックに関連するヒントがあると思われる。
色々と経験を積むのが早道だと思うのだが、ただ単に造形しているだけでは何も身に付かないので、目的をもって作業にあたるべきであろう。
余力があれば、ファームウエアやスライサーのソースを眺めるとか、生成されたGコードを眺めるとか位はしておいた方がよいかもしれない。
それと、ハードウエアの知識も必要なのだが、自作とまではいかないまでも、手持ちの装置の状態の把握と、ある程度の分解・組み立て位は経験しておくと、仕組みも理解できるし調整等が必要な箇所もわかるだろう。また、メンテナンスが必要な部分も把握できるのではないか。
何よりも、仕組みを理解している事が造形テクニックに繋がると考えるのである。
バレルの冷却の風 / C170のファン制御
シフト処理
造形物を痩せさせる方法 / 太らせてみる
フィラメントへの油膜効果
ファーストレイヤの役割
随分前から紹介はしているのだが、シングルヘッドでは供給する材料の色を切り替える方法で実現している方もいるし、切替えを容易くする装置も現れている。また、複数のヘッドを備える装置では、ヘッドを切り替えることで同様に色を切り替える事ができる。
装置側にはその様な方法があるのだが、実際に色分けする為には少々手間がいるのである。
特にSTLファイルを利用する場合は、単独では故意に供給材料の色替えを行うか、ヘッドチェンジをするしか方法がない。
そこで、色別に分けたSTLファイルを用意する必要があるのだ。これは、STLファイルの仕様であり、色を区別する情報を持たない為である。
色分けや使用材料を切り替えたい場合は、それぞれの定義のSTLファイルを準備する必要がある。
あと、STLファイルの仕様として複数のオブジェクトを内包できるので、色別に分けた独立したオブジェクトを一括してSTLファイルにすることもできる。
この場合は、どのオブジェクトがどの色に該当するかを後から選択していく作業が必要になる。
CubeXでのデュアル造形 / 多色造形 / 多ノズル造形 / 2in,1out / 3in,1out / モザイク
少しは役に立っているのかな?
多色造形時のリスク / 造形時間 / 造形時にでるゴミ?
ヘッド
FDM系の装置の造形解像度を決めるものとして、ノズル口径がある。
このノズル口径であるが、現状で一般的なサイズはφ0.4mmの利用が多い。だが、より詳細な造形を得る場合は、この口径サイズをより絞ったものにして造形するしかないのである。
しかし、口径サイズを絞ると必然的に吐出し量も絞らざるおえない状況となるため、これが現実に制御出来る範囲であればよいのだが、殆どの造形装置では制御値に見合うだけの押し出し量の分解能が無いものがほとんどであろう。
この分解能を上げるためには、ステッピングモーターをよりステップ数の多いものに替えることやマイクロステップ数の多いドライバーに替えること、またはより押し出し速度を減速するためのギヤなどの減速段を組み込む操作が必要になる。減速段を組み込む場合は応答性が堕ちるので、その考慮も必要になる。
CubeXのアップグレード / CubeXの造形対象改善?
パンドラの箱?
小径ノズルでの造形挑戦2
SCOOVO C170改 小径ノズル / 吐出の不安定さ要因
FDM系で利用されているフィラメント径は、一般に3mmと1.75mmである。
このファラメント径であるが、より小径の物が利用できれば、エクストルーダの押し出し分解能を変更せずとも、吐出し量を少なくすることができるようになる。
よって、このフィラメント径が今後の造形装置の能力を変える重要な要素でもあるのだ。
フィラメントとして供給されるか、ペレット状の供給で装置での造形直前に溶融して生成されるかは定かではないが、現状よりもより小径のフィラメント材が利用されるようになる可能性もある。
次のトレンドはφ1.5mmなのか、更なる小径化による総入れ替えが始まりそう。
RepRap系の装置では、ファームウエアのコードも公開されているから、オリジナルのコマンドや動作の変更など、かなりの融通が利く。
主にC言語に精通していれば、弄るのは容易だろう。
ただし、ハードとの連携が重要なので、十分なテストや観測・測定できる環境も整えておく事も必要と思われる。
ファームウエアも / ファームウェアの概念
Marlin
3Dプリンターキット入手
遅延対策を入れてみたが / ファームウェアの書き換えは
PWMでの強弱制御
外周の造形順序とオーバーハング
RepRap系の装置では、ハードウエアの構造も公開されているから、オリジナルの構造や動作の変更など、かなりの融通が利く。
ただし、ファームとの連携が重要なので、十分なテストや観測・測定できる環境も整えておく事も必要と思われる。
ファームウエアも
マイクロステップ駆動 / CoreXY / ACサーボモータ採用
チューンアップ
3Dプリンターキット入手
エクストルーダ及びノズル製作中 / フィーダーのトルクが弱いと
PWMでの強弱制御
FDM装置系のノズルの形状なのだが、ノズル先端の外形形状も絞り込んで肉薄になる物が良いような状況があるが、それよりも内部の押し出し端に至る経路での絞り込みにも拘ったほうが良いようである。
特に、吐出しで一直線で真下に絞り出るような状況がベストで、吐出し端でクネクネ曲がるようでは、品質の良い造形には不向きであろう。
流体力学に精通していれば明確な説明が出来るのであろうが、あくまで我流的に云うと、ノズル内の絞り方が吐出し端で急激に絞っているものは色々な圧力の関係や速度の隔たりなどの要因で吐出し後拡散しやすく、ある程度の緩やかな傾斜や同一径での直線部分を持たせたものの方が、バタ付き要因が緩和して安定して吐出し出来るようである。
なかかなノズルを覗き込んで確認することなどは出来ないことであろうが、こういったことも造形に寄与するものである。
E3Dノズル / SCOOVO C170改 小径ノズル
小径ノズルでの造形挑戦2 / 小径ノズルでの造形挑戦
ノズルの構造
ノズルの断面形状の把握
溶融した樹脂の巻き上げ
基本が整っていれば工夫次第で、既存のパーツでは得られないレベルや異なる装置にアップグレードしたり別装置にすることも可能である。
最初から独自に装置を製作するも良し、既存装置の一部を交換するも良し。
ここまで、色々と理解できていると、オリジナルに拘りたくなる。
以下の要素の各段階でノウハウ等が存在している。
要素 コメント 造形に用いるデータ 後工程を考慮したデザインルールに基づくことが要求されるが、自由度が下がるので、ケースバイケースである。 造形環境 四季のある日本では、季節での違いや日中と夜間とでは状況が変化するので、よほど使用する環境維持に留意しないと、造形条件は変化するもの。
環境条件がある程度一定になる状況でない場合は、変化に追従できる術を身に付ける必要があるか、自動調整機能が付くことに期待するしかない。造形装置 装置にまつわる仕様レベルや能力の限度はあるが、その限度を最大限に活用する腕が必要である。 造形材料 材料の品質や性質を理解し、特性を活かした使用が必要である。 造形用データ改善 造形用データを修正したり、任意のサポートを追加したりといった補間作業を追加することもある。 スライサー 得手不得手があるし、表現力の差もある。特有の造形跡を残すこともあるので、活用場面を選ぶなどの工夫も必要だろう。
同一条件ではなく、複数の条件でスライスして合成するのも良いだろう。
別々のスライサーの結果も、旨くすれば合成が可能かも。スライス時
の考慮サイズ、配置、分割、ダミー 造形に用いるデータ、造形環境、造形装置、造形材料、スライサー等に依存して決定すべき項目である。
以下の、品質重視や速度重視でも変化するだろう。
設定項目の安定化は、上記の項目の安定性に起因するものと思ったほうが良い。サポート、ラフト、ブリム ピッチ、インフィル、ファーストレイヤ、壁厚、底と天井厚、埋め方のパターン フィラメント径、ノズル径 温度管理、速度管理、吐出し量管理、ファン制御 Zリフト、リトラクト、インターバル、造形順序、造形開始位置 品質重視 速度重視 造形 造形後の処理
三大要素 / 始終点での不具合 / 角で起きている現象 / 遅延があると / 駆動の最小単位
装置を動作させる為に専用の制御装置(PC等)が必要な場合について、上記の16. スタンドアローン化やネット接続でも簡単に紹介しているが、OctoPrintのようなプリントサーバーソフトを利用すると、使用環境が激変すると思うのである。
OctoPrintを起動させるPC等(Win、Mac、Linux)は色々選べるのだが、今はRaspberry Piが最もコストが掛からないと思うのである。
プリントサーバーソフトであるので、3Dプリンターの制御や監視などの機能が備わっている上、プラウザでの接続で操作ができるので、ネット環境が整っているのであれば、他のPCやタブレット端末(iPad等)からでもブラウザを通して制御ができるのである。
プリントサーバーを起動しているPC等は起動停止や電源は落とせないが、そのプリントサーバーへの接続を行っている他のPCやタブレットは電源を落としても関係がないので、プリント指示や動作状況確認、調整等の一時利用などが可能になるのである。
Raspberry Piの良い所は、モニターやキーボード、マウスなどの周辺機器の接続がなくても動作するボードコンピューターであり、比較的消費電力が低く抑えられる点である。
無論、こういった機能が3Dプリンター自体に内臓されているものも多くなってきているので、動作環境選びの参考にすべきである。
使用する装置や材料によって物理的に決定されてしまう項目もあるが、あえて異なる値を設定する事で、異なる効果を得ることもできるので、色々と設定を変えてみるのも良いだろう。
要素 コメント ノズル径 取り付けられているノズルの吐出し側の孔径を設定するもので、物理的に決定される要素である。
造形時の軌跡の基準となる重要な要素であり、造形出来る最小サイズにも関係する。
一般に、ノズル径分の内側をトレースするように造形データーを生成するので、ノズル径が大きくなるとその分より内側をトレースする事になる。
よって、故意にこの値を操作して軌跡をコントロールすることで、痩せ気味にしたりすることができる。
尚、ノズル径は吐出し量の値を決定する要素でもあるので、吐出し量と相互関係にある。
あと、ノズル径に依存するものとして、層厚も挙げられる。一般に層厚はノズル径以下とするのが良く、概ねノズル径の1/2位が安定した造形が得られる。しかし、層厚の下限にも影響があるので、エクストルーダの押し出し力や分解能にも関係するものである。特に小径ノズルでは押し出し量が少なくなる為、要注意である。フィラメント径 供給に使用するフィラメントの線径を設定するもので、物理的に決定される要素である。
造形時の吐出し量の基準となる重要な要素であはあるが、フィラメント径は安定した線径と精度が要求される為、供給メーカーや製造ロットなどによる変動しやすい要素であり、信頼あるフィラメントを選ぶべきであろう。
硬質のフィラメントであれば線径の測定値が利用できるが、軟質フィラメントの場合は、造形時には実際に測定した線径よりも細る傾向があるので、造形具合に応じて適切に設定するべきである。
実際のフィラメント径より太い値を設定すると実際の吐出しの送り量は少なく生成され、その逆では吐出し送り量は多く生成される。
尚、この径の設定を変えずに、吐出し率で制御する事も可能である。吐出し率 エクストルーダの能力に依存して設定するものであるが、基本は100%で維持し、造形状況により掛け率を変更する必要のある要素である。
故意に痩せ気味にしたり、ノズル径を大きめに設定したりした場合は、掛け率を小さくするなどの処置が必要である。溶融温度 基本、使用するフィラメントの溶融温度に合わせた設定をすべきであるが、ファーストレイヤやその他の位置で溶融温度の変更が必要な場合は、その設定が可能な場合に複数の設定値を施す必要がある要素である。
溶融温度は造形ピッチや造形速度にも依存するので、これらの状況に合わせて設定を行うべきである。
溶融温度は使用する装置とその温度測定の具合や比較的誤差の多いセンサーを利用している関係から、±10℃位の許容範囲があると思ったほうが良い。造形速度 上記の要素に非常に依存するので、それらを考慮し、造形対象が旨く行くような速度を選択する必要がある。
提供されているもので満足できなくなると、改造やハッキング、規定外のマテリアルやパーツ等を試したくなるものである。
何分、自己責任の範囲で試みるべきで、それによる損害が出ることの覚悟が必要である。
但し、明らかに違法であることはやめるべきだ。
造形に当たっては、色々とロスが存在する。このロスがあることで造形に貢献する部分と、逆に不具合をもたらすものがある。
造形に当たっての、よくあるトラブルとその原因と対策を紹介したサイトがあるので紹介。
◆ Print Quality Troubleshooting Guide Simplify3Dのサイト
普段は利用しないであろう便利なGコードの紹介。
コード 引数 説明 コメント M999 停止フラグを無効化する。 何らかのエラーで動作がしなくなった場合、試しに送ってみる暫定手段。
停止フラグに起因する場合は、動作が復活する。M302 エクストルーダの低温駆動を有効にする。
一時的なので、ファームの再起動等で規定値(無効)に戻る。
ホットエンドを加熱しなくてもエクストルーダの動作確認が出来る。
フィラメント無しかフィラメントが自由に動く状態で確認すること。
フィラメントが挿入されている場合は、ホットエンド側への押し出しはしない方が良いし、引き出しも旨く行かないこともある。
大抵のスライサーには以下の項目が設定可能であると思われるので、それぞれの設定値を操作して、適切な造形が出来るように調整を試みるべきであろう。
ここでは、基本的なスライスピッチや溶融温度以外で考慮すべきものとして、あくまでスライサー側での操作により変えることが出来る項目に絞っている。これらの操作により、適切に造形ができるGコードの生成を試みて欲しい。
スライサーの設定関連項目 項目 設定・調整対象 調整の目安 備考 ファースト・レイヤ スカート 距離や本数・最小長さ等 ブリム 定着の状況に応じて発生幅を調整 ラフト 定着面を底の面にしたくない場合など 溶融温度 少々高めに設定するほうが無難 定着強化と安定造形 速度 ゆっくりにする方が無難 〃 積層ピッチ 加算量 〃 吐出(射出)幅 ノズル径に依存 〃 ギャップ 凹凸回避の隙間を設定するが、無い方が良い ベッドに凹凸がある場合など ヒートベッド 温度は素材等に依存 装置に装備がある場合 造形速度 移動 品質維持なら遅い方が良い インフィル 〃 サポート 〃 シェル内側 〃 シェル外側 〃 インフィル インフィルパターン 造形対象により生成パターンを変える インフィル率 造形に支障がない範囲なら拘束性はない インフィル幅 ノズル径に依存 生成間隔 レイヤ毎が普通だが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の短縮 シェル シェル数 通常2〜3程度、多いと造形時間が増す 内外の造形順序によりオーバーハングの造形に寄与 幅 ノズル径に依存 厚 シェル数で補えない厚み ボトム 底面の厚み トップ 上面の厚み 造形順序 内外 ディテールを優先するなら外側を先
外周の造形順序とオーバーハングサポート・インフィル オーバーラップ 適度な重なりになるように設定すべき オーバーラップが多いと、外部に皺寄せが目立つようになり、造形品質が悪くなる傾向にある 吐出(射出)率 100%が普通だが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない サポート材 サポート発生角度 オーバーハングの存在に依存 サポートの生成ギャップ 適度な距離が必要
サポート材の生成ギャップ近すぎると取除くのに支障があるし、離しすぎると本来のサポートの機能が発揮できない 生成間隔 レイヤ毎が普通だが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の短縮 最小造形時間 レイヤ内の造形時間稼ぎとクーリング動作に関連 冷却ファン シェル内外 インフィル サポート クーリング対象造形閾値時間 開始高さ リトラクト リトラクト距離 出来るだけ短くて済む方が良いが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の増加要因 リトラクト速度 出来るだけ早いほうが良いが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の増加要因 戻し量加算 加算する必要がない方が良い Zリフト Zリフト距離 接触が回避できる距離+α程度に、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の増加要因 Zリフト速度 出来るだけ早いほうが良いが、造形に支障がない範囲なら拘束性はない 造形時間の増加要因 造形開始位置
★★★ 裏ワザ ★★★
■ 装置の調整値を操作する
◆ PID : 必要に応じて造形内で適切な値を設定できると良いだろう。
◆ レート : 必要に応じて造形内で適切な値を設定できると良いだろう。
◆ 加速度 : 必要に応じて造形内で適切な値を設定できると良いだろう。
◆ ジャーク値 : 必要に応じて造形内で適切な値を設定できると良いだろう。
◆ ステップ
◆ ノズル径
◆ フィラメント径
(ウォールを使用する)
項目 | 断面積 mm2 |
吐出又は移動速度 (mm/s) |
吐出容積 mm3/s |
---|---|---|---|
フィラメント径:1.75mm | 2.405 | 0.5 | 1.203 |
ノズル径:0.4mm 積層ピッチ:0.1mm |
0.04 | 30 | 1.2 |
ノズル径:0.3mm 積層ピッチ:0.1mm |
0.03 | 40 | 1.2 |
ノズル径:0.2mm 積層ピッチ:0.1mm |
0.02 | 60 | 1.2 |
ノズル径:0.15mm 積層ピッチ:0.08mm |
0.012 | 100 | 1.2 |
ノズル径:0.1mm 積層ピッチ:0.04mm |
0.004 | 300 | 1.2 |
一応、なんかまとまった記述のサイトが見当たらないので、簡単ではあるが指針になるような部分へのリンク集的なものを用意してみた。
下手な書物より役立つのではないかな?(2014/06/24作成開始当初)
3Dプリンター等を紹介!Digital Fabrication 3Dプリンター ABCガイド ← 未完成で停滞 (2016/06/14:もう消滅してました。) http://www.3dhubs.com/best-3d-printer-guide ← 英語だから即理解出来ないけど参考になるかも。 http://3dprintingindustry.com/3d-printing-basics-free-beginners-guide/ ← 英語だから即理解出来ないけど良い感じ いまさら聞けない 3Dプリンタ入門 ← 何か物足りないですが、歴史と基礎的な部分に触れてます。 3Dモデリングによる3Dプリンターの活用法とパーソナル・ファブリケーションの実践! ← 現在進行中 BS01 Wiki ← 現在進行中 特定のモデルに付随する情報収集場所を越えられるか期待ですね。 ダ・ヴィンチの帰還 ← ご挨拶がまだなんだけど、導入前から参考にしてます。(2015/08/19、簡単ながら、ご挨拶はしてみた。) -世界遺産模型の- ばーちゃわーるど ← 色々と教わってます。 3Dプリンター作る! ← わりと基礎的な情報が得られます。 ジンジャーエール&ソフトクリーム ← 自作機でのZortrax越えを目論んでいるようです。 |
FDM(FFF)造形装置を語る
造形が楽しめる様になるまで / あなたにとっての『道具』になっていますか?
目標とするもの
CubeXでの造形挑戦
SCOOVO C170の改善、改良、改造情報
井の中の蛙? / ペンは剣よりも強し?
虎穴に入らずんば虎子を得ず / 千里の道も一歩より
あなたもXXになれる?
3Dプリンター風刺
CubeXの使用感 / SCOOVO C170の使用感 / FABtotumの使用感
希少の存在
思いついた項目を思いついたまま並べてしまったから、順序的に前後関係を入れ替えた方がよいところもあるが、素人の範疇ということでご了承を。
ここに挙げた以外にもより重要と思われる紹介サイト等があると思われるので、それらは自力で探してね。
とりあえず、入門編的な要素は紹介出来たのでは無いだろうか。当人は造形装置としてFDM方式でメーカーの異なるもの2台の所有だけど、これだけの紹介が出来るだけ、勉強はさせてもらった気がする。(2015/07/03以降、もう一台異なるメーカーの物を手に入れる。)
何らかの紹介の書物等を見ると、歴史的な背景や根本的な技術解説などが掲載されるが、本来そんな物は知る必要が無いのが素人の範疇である。具体的な利用方法や注意を要するような事柄が情報として必要とされている気がするのだ。
とりあえず、hkora11を超えてくれ。
では、よしなに。
by hkora11