2006年度 6B世界史 世界史特講

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テーマ6 南アジア世界 その2 南インドとインド洋交易

解法 南インドの独自の歴史を知り、インド洋での交易活動の状況を知る。

T 南インドの諸王朝

1.デカン高原のa ドラヴィダ系 の諸王朝
 前1〜後3世紀
 
 サータヴァーハナ朝 a ドラヴィダ系 の王朝。アーンドラ王国とも言う。
 都c プラティシュターナ  西海岸を抑えd ローマ と交易し繁栄。
 → 北インドのe クシャーナ朝 、南部のf チョーラ朝 と対抗。
 3〜6世紀
 
ヴァーカータカ朝 北インドのg グプタ朝  チャンドラグプタ2世と結ぶ。
 → デカン高原のh アジャンター 石窟寺院、造営始まる。
 6〜8世紀 チャールキヤ朝 グプタ文化を取り入れる。
 7世紀  → 北インドのi ヴァルダナ朝 のハルシャ王と対抗し、その南進を抑える。
 8〜10世紀
 
ラーシュトラクータ朝 北インドのプラティハーラ朝、ベンガルのパーラ朝と対立。
 → この時期、デカン高原にk エローラ 石窟寺院が造営される。
  → 10世紀のインド
2.インド南端のドラヴィダ系a タミル人 の諸王朝
 前3〜1世紀

 
 パーンディヤ朝  インド最南端で、マウリヤ朝の支配を受けず自立。
 →北インドのc クシャーナ朝 、デカン高原のd サータヴァーハナ朝 と対抗。
 → 紀元前後、e ローマ に使節を派遣する。
 前3〜3世紀

 
 タミール人 国家、他に、f チョーラ朝 とチェーラ朝がある。
・ドラヴィダ系民族の独自な文化を形成。
 タミル語による文芸活動(シャングム文学という)が盛んだった。
 1世紀  チョーラ朝 、盛んにe ローマ とg 季節風交易 を行う(後述)。
  3〜5世紀  グプタ朝 の南下によりタミル人諸王朝は衰退しヒンドゥー化する。
3.10世紀以降の南インド諸王朝
 10〜11世紀
 
 チョーラ朝 復興し全盛期 西部デカンを除く南インドとスリランカ北部を支配。
 →スマトラ島のb シュリーヴィジャヤ にも軍事遠征。中国(宋)に使節を派遣。
 12世紀 南インドでヒンドゥー教の改革運動のc バクティ運動 も起こる。
 13世紀  パーンディヤ朝 復興し、全盛期となる。
 13〜14世紀
 
イスラーム政権 e デリー=スルタン王朝 の南下。
 → d パーンディヤ朝 が衰える。
  1336年  ヴィジャヤナガル王国 成立 ヒンドゥー教国。デリーのトゥグルク朝と対抗。
  1498年 ポルトガルのバスコ=ダ=ガマがg カリカット に来航。
 16世紀  → ポルトガル商人、ムスリム商人とインド洋交易圏の商業権を争う(後述)。
 16世紀前半
 
 ヴィジャヤナガル王国  北インドのi ムガル帝国 に対抗し全盛期となる。
 j 香辛料 などを輸出品とし、東南アジア・中国・ムスリム商人との交易で繁栄。
  1565年  → デカン高原のイスラーム勢力と戦い敗れ衰退。1649年滅亡。
4.a スリランカ (セイロン島)
 シンハラ国 

 
前5〜1815年 アーリア系民族の国。c 上座部仏教 を信仰。
 → 北部に侵入したドラヴィダ系d タミル人 (ヒンドゥー教徒)と対立。
 → 現代のe タミル人問題 につながる。
 

U インド洋の交易

解法 インド洋をめぐる諸海域の位置関係、主要な港市、を地図で確認する。

1.a ギリシア商人 の活動
 1世紀〜
  ・担い手
ローマとインドを結ぶインド洋のb 季節風貿易 始まる。c タミル商人 と交易。
 a ギリシア商人  その航海案内書がd 『エリュトラー海案内記』 
  ・交易品

 
インド→ローマ:e 胡椒などの香辛料 、宝石、真珠、象牙、綿布など
ローマ→インド:f 金貨 、ぶどう酒、オリーブ油、ガラス製品、陶器など
→インド側の出超→インドへのf 金貨 流入。クシャーナ朝などで金貨鋳造。
  → 2世紀 インド洋交易圏
2.a イスラーム(ムスリム)商人  の活動
 8世紀〜
  ・ルート
アッバース朝成立 →b バグダード 建設 → 交易圏がペルシア湾に広がる。
 ペルシア湾最深部のc バスラ を拠点にd ペルシャ湾ルート でインドと交易。
  ・特徴 ・ムスリム商人はe ダウ船 をあやつり、活躍。
  ・交易圏の拡大

 
ムスリム商人、f マラッカ海峡 を経由して、g 南シナ海交易圏 とつながる
・h 唐 に進出し、i 揚州 、j 広州 などで交易。k 大食 と言われる。
 ※唐の僧l 義浄 、シュリヴィジャヤを経由し、海路インドに到達。
  ・交易品
 
インド→アラブ:m 香辛料 ・綿布など   アラブ→インド:n 馬  など
・ムスリム商人、アフリカ東岸からo 黒人奴隷(ザンジュ) を獲得する。
3.a カーリミー商人 の活動
10世紀
 
 ファーティマ朝 のエジプト進出 拠点は初めはc フスタート 
 →969年から新都d カイロ が政治経済の中心になる。(バグダードは衰退)
  ・ルート  d カイロ を拠点としたe 紅海ルート に交易ルートが変わる。
12〜13世紀
 
 アイユーブ朝 ・g マムルーク朝 のカイロをのa カーリミー商人 が活躍
 東南アジア・中国から入る品をh レヴァント貿易 でイタリア商人と交易。
  ・交易品
 
・i 香辛料 、j 砂糖 、奴隷、紙など。
・ムスリム商人の活動の影響で、アフリカ東岸にk スワヒリ文化 が生まれる。
ムスリム商人の貿易活動
4.a 中国商人 の活動
12〜13世紀
  
 
 宋  南宋 :貨幣経済の発達  貿易港c 広州泉州明州杭州 などが発展
 ・中国商人はd ジャンク船 を使用。e 羅針盤 を実用化。
 輸出品:f 陶磁器 (g 景徳鎮 での生産→「陶磁の道」)・h 絹織物 など
13〜14世紀
 
 元 :j マルコ=ポーロ 、海路インド洋を通り、でヴェネツィアに帰る。
 ※元末に、イスラームの旅行家k イブン=バットゥータ も来る。
15世紀 


 
 明 :m 永楽帝 、n 鄭和 をインド洋に派遣。o 朝貢貿易 を求める。
 南京 →チャンパー →ジャワ島 →マラッカ →セイロン島 →カリカット →ホルムズ
 → アフリカ東岸(p モガディシュ 、q マリンディ 、など)に至る。
 → その後、明は海禁政策に転じる。
4.a ポルトガル商人 の進出
 1498年
 
ヴァスコ=ダ=ガマ、南インドのb カリカット に到達
 水先案内人は、ムスリムのc イブン=マージド  →d 香辛料貿易 を開始
 1509年
 
 ディウ沖の海戦  ポルトガル海軍、f マムルーク朝 海軍を破る。
 → インド総督g アルブケルケ  ゴアを占領。さらにマラッカ王国を滅ぼす。
 17世紀
 
オランダ、イギリス、フランス、それぞれh 東ンド会社 設立  
 → インド植民地化と並行して、東南アジア、中国、日本に進出を始める。