『Tkザ』
X Window system で使用される色の名前と、その色を一覧表示するユーティリティです。
ウィンドウマネージャの背景色を設定する場合など、色の名前かRGB値で指定しますが、どんな色にするかを決めるのはわりと手間がかかるものです。X で使われる色の名前とRGB値は rgb.txt というファイルに750個ほど定義されています。名前だけではおおよその色の感じは類推できるものの微妙な色の違いは実際に試してみないと分かりません。(例えば HotPink と DeepPink は何れもピンクという名前が付いていますが、この2つの色を比べてみるとだいぶん異った感じに見えます)

そこで、色の名前とその色をカラーパレットに一覧表示して、簡単に希望する色を選択できるようにしたのがこの「Tk カラー・ブラウザ」で、下記の特徴があります。

(1)  rgb.txt に定義されている全ての色を20個ずつカラーパレットに表示する
(2) 色名は「ファイルに定義されている順」、または「アルファベット順」を切り替え可能
(3) RGB 値は必要に応じて表示し、rgb.txt に定義されてない独自色を作ることが可能
(4) 簡単な操作(マウス、およびキーボードの何れでも操作可能)
(5) おまけ:キーボードの各キーの KeySym 名、キーコードとマウスボタンの番号を表示する

(5)のおまけは、色と何のカンケーもありません。色の名前と同時に KeySym 名も知りたいと言うことが時々あったのですが、いちいちマニュアルなどを調べるのはメンドーだなぁ・・と思っていたので追加しました。

画面サンプルはこちらをご覧下さい(約20Kバイト)


◆動作確認環境

『Tk カラー・ブラウザ』は、現時点で以下の環境で動作することが確認されています。他の環境での報告(動いた、動かない)をお待ちしています。
■ Plamo Linux 1.3 + Tcl7.6jp/Tk4.2jp
■ FreeBSD 2.2.8-RELEASE + Tcl7.6jp/Tk4.2jp
■ FreeBSD 2.2.8-RELEASE + Tcl/Tk 8.0.3jp
■ Solaris 2.5.1(SunOS 5.5.1) + Tcl/Tk 8.0p2
■ Windows 95(日本語版)+  Tcl/Tk 8.1a2 for Windows
◆ ダウンロードとインストール  (UNIX版)
version 1.0 は、ヘルプが表示できないという問題がありました。
version 1.1 はこれを修正しました。
tkcolor-browser-1.1.tar.gz (約10Kバイト)
プログラムは Tcl/Tk 日本語版で書かれています。実行するには Tcl 7.4 jp/Tk 4.2jp が必要です。Tcl/Tk 8.0 での動作は確認してません。ダウンロードしたら、以下のようにしてパスの通ったディレクトリに展開します。
% su
# cd /usr/local/bin
# tar zxvf tkcolor-browser-x.x.tar.gz
このパッケージには、
        tkcolor.tcl         (カラー・ブラウザの本体。EUCコード)
        tkcolor-readme.euc  (このドキュメントです。EUCコード)
の2つのファイルが入っています。

tkcolor.tcl は、Tcl/Tk で記述されたスクリプトなので、MAKE 等の作業は不要です。
tkcolor-readme.euc は、ヘルプファイルとして使っています
どこか適当なディレクトリ(例えば /usr/local/src など)に移して下さい。

        # cd /usr/local/bin
        # mv tkcolor_readme.euc /usr/local/src

tkcolor.tcl は、ヘルプファイルを参照する際、デフォルトで /usr/local/srcに tkcolor_readme.euc が存在するものとして処理しています。これを /usr/local/src 以外に置いた場合は tkcolor.tcl の7行目:
        set helpdir /usr/local/src
の "/usr/local/src" を、そのディレクトリ名に変更してください。
このドキュメントを読んでから

$ tkcolor.tcl &
で実行して下さい。
◆ ダウンロードとインストール  (Window版)
tkcol10.lzh (約21Kバイト)
これをダウンロードしたら、任意のディレクトリで解凍して下さい。このパッケージには、tkcolor.tcl(プログラム。シフトJISコード)とkcolor-readme.txt   (ドキュメント。シフトJISコード)の2つのファイルが入っています。プログラムは Tcl/Tk 日本語版で書かれていて、実行するには日本語に対応したTcl/Tk が必要です。tkcolor-readme.txt は、ヘルプファイルとして使いますから、必ずプログラムと同じディレクトリに置いて下さい。ドキュメントを読んだら、エクスプローラから tkcolor.tcl を起動して下さい。

Windows 95(日本語版)上の Tcl/Tk 8.1a2 for Windows で動作することを確認しています。 Tcl/Tk 8.1a2 for Windows は、下記から入手できます。

ftp://ftp.scriptics.com/pub/tcl/tcl8_1/       tcl81a2.exe  (2170KB)
Tcl/Tk のプログラミングについて
実は、Linux および X で動くプログラムを作ったのは、上記の「Tk カラーブラウザ」が初めてです。これを作れたのは「入門 Tcl/Tk」という本(須栗歩人著、秀和システム、1998年8月初版発行、2800円)のおかげです。この本は、大変分り易くまとめらていて入門者、初心者向けとしては、とてもよくできていると思います。

Tcl/Tk は「ちょっと癖のある変な言語だなぁ」という印象を持っていたのですが、この本を少し読み始めたところで「あっ、な〜んだ。こんなに簡単だったのか〜」と思い、さらに読んでいく内に何か自分のプログラムを作りたくなってうずうずしてきて、結局、半分くらい読んだところで「カラーブラウザ」を作り始めたのでした。曲がりなりにも Tcl/Tk のプログラムが、しかも Linux のみでなく Windowsでも 動く (試していないけど Macintosh でも動くはず。さらにBe OSでも) ものが、極めて短期間でできたことに我ながら驚いています。

ただ一つ難点を言えば、頁数制限のためでしょうが、コマンドやオプションの説明が詳しくない、網羅的でないところです。ま、そのことは本の最後にも書かれていますし、あまり分厚い本だと、読む気がしない、高くて買えない (^_^;; ということにもなりますから、とやかく言うほどのことではありません。それよりも例題が多く「Tcl/Tk とはおおむねこーゆー具合に書けばよい」ということが速く理解できるという点で、この本は素晴らしいと思いました。
Tcl/Tk のプログラミングに関しては、この本の著者のホームページも参考になります。

最初のページに戻る

1.GUIでパソコン通信しよう。Seyonの使い方
2.Linuxでスキャナを使おう   3.GUIのメールソフト、Nmail
4. Mozilla を使おう!  5.SoundBlaster AWE64 をLinuxで使う
6.ホームページ作成ソフト   7.翻訳ソフト、辞書   8.ワープロ、表計算、その他
9. ゲーム    10.ウィンドウマネージャ等   11.付箋ソフト
12.Linuxアプリ関連のリンク    13.困ったときは、どーするか?
14.ABOUT-NLSの翻訳   15.ブートマネージャ
16.Linmodem ドライバでWinmodemを動かそう
17.Linuxで FAXを使おう   18.ホイール付きマウスを活用しよう
19.LinuxでCD-Rを焼こう   20.Linux で DV(デジタルビデオ)編集しよう
21.Linux で ADSL に接続しよう   22.NTP で時計をピッタリ合わせよう!

gtkfind 1.1 の日本語化パッチ   Tk付箋   Tk  カラー・ブラウザ    conv2nmail4
翻訳魂のGUI クライアント『Tk翻訳』   翻訳の王様のGUI『Tk翻訳王』
Tcl/Tk による I18N(国際化) プログラミングの試み

Free Solaris  <Intel 版>