→ イスラーム世界の展開(11世紀末) |
W 東方イスラーム世界の展開
1.a トルコ系 民族の自立 | |
10世紀 962年 1038年 1077年 |
b カラ=ハン朝 (10C中頃) 中央アジアで999年サーマーン朝を滅ぼす。 → 東西トルキスタンを支配、イスラーム化を促進。11世紀に東西分裂し衰退。 c ガズナ朝 (962〜1186) アフガニスタンでサーマーン朝のd マムルーク が自立。 → インドに侵入。インドのイスラーム化の端緒を開く。<別講> e セルジューク朝 (1038〜1194) 中央アジア(シル川下流)のトルコ系遊牧民が建国。 → c マムルーク を採用。ホラーサーン(イラン)、アナトリア(小アジア)に進出。 f ホラズム (1077〜1231) セルジューク朝のトルコ系奴隷が自立。イランに進出。 |
2. セルジューク朝 | |
a 1055 年 1071年 11世紀末 1092年 |
b トゥグリル=ベク 、c バグダード に入城。ブワイフ朝の軍事政権を倒し、 アッバース朝のカリフから、d スルタン の称号(政治的支配者の意味)を得る。 →イスラーム世界の政教一致の原則が崩れる。 スンナ派イスラーム教国としてシーア派のエジプトe ファーティマ朝 と対立。 アルプ=アルスラン f マンジケルトの戦い でビザンツ帝国軍を破り、 さらにイェルサレムを含むシリア海岸地帯に進出。 → キリスト教世界の脅威となる。 マリク=シャーの時、イラン人宰相g ニザーム=アルムルク の政治。 h イクター制 :ブワイフ朝に始まる。軍人に俸給額に見合う徴税権を含む分与地 を与え、代償として従軍の義務を負わせる制度。 →以後、イスラームで一般化。 i ニザーミーヤ学院 開設:イスラーム法学の研究、教育機関。 マリク=シャーの死後、アナトリア・シリア・イランなどの四政権に分裂、衰退する。 アナトリアにはj ルーム=セルジューク朝 (1077〜1308)が存続。 →k 十字軍 の侵攻はじまる。 |
3.a 十字軍 の侵攻とイスラーム世界 | |
b 1095 年 1099年 1144年 1169年 1187年 1194年 1250年 ※イスラーム商人 の活動 |
ローマ教皇ウルバヌス2世、ビザンツ皇帝の要請で十字軍運動を呼びかける。 第1回十字軍、聖地回復に成功、キリスト教国c イェルサレム王国 を建設。 アダベク=ザンギー(トルコ系マムルーク)、十字軍からシリアのエデッサを奪回。 エジプトでd サラディン(サラーフ=アッディーン) (クルド人)が自立し、 e アイユーブ朝 (〜1250)を樹立。 → ファーティマ朝を滅ぼし、スンナ派を復興。 → c イェルサレム を奪回。→ 第3回十字軍のf リチャード1世 と戦う。 セルジューク朝、トルコ系イスラーム教国のg ホラズム に押され衰退。 アイユーブ朝の軍人奴隷が政権奪取し、h マムルーク朝 が成立。 → エジプト・シリアを支配。さらに、十字軍を撃退。 ・e アイユーブ朝 、h マムルーク朝 のi カイロ を中心に活動した商人を j カーリミー商人 という。 → 紅海からアラビカ海にかけて活動し、アフリカ・インドと交易。 → 後にポルトガス商人と抗争。 |
4.a モンゴル の侵入とイスラーム世界 | |
b 1258 年 1260年 1291年 13世紀末 14世紀 |
モンゴルのc フラグ 、バグダードに入城。d アッバース朝 を滅ぼす。 → カリフ一族の一人がエジプトのマムルーク朝に亡命。 → イラン・イラクを併せてe イル=ハン国 を建設。都f タブリーズ 、 → さらにシリア・エジプトへの進出を狙う。 g マムルーク朝 のh バイバルス 、イル=ハン国を破る。 = アインジャールートの戦い → モンゴル人のエジプト侵入を阻止する。 → メッカ・メディナを保護下に置き、イスラーム世界の中心勢力となる。 g マムルーク朝 、十字軍最後の拠点i アッコン を陥落させる。 e イル=ハン国 のj ガザン=ハン 、イスラーム教を国教とし、自ら改宗。 イラン人の宰相 k ラシード=アッディーン を登用。l イクター制 の採用。 → モンゴル式税制からイスラーム式税制に改め、農村の復興させる。イラン社会の安定。 モンゴル人の支配ものとm イラン=イスラーム文化 が成熟。 e イル=ハン国 の衰退 1353年にはモンゴル系のハンが断絶。 → ティムール帝国(1370〜1507)に併合される。 |
X 西方イスラーム世界(マグリブ地方とイベリア半島)の動向
1.マグリブ地方とイベリア半島の情勢 | |
7世紀 711年 756年 | 北アフリカのマグリブ地方 a ベルベル人 が遊牧生活を送る = ハム系民族 マグリブ地方へのイスラーム教の浸透始まる。 ウマイヤ朝、b ジブラルタル を超えてc イベリア半島 に進出。キリスト教徒を圧迫。 イベリア半島にd 後ウマイヤ朝 が成立。都e コルドバ → キリスト教徒によるf 国土回復運動(レコンキスタ) が始まる。 |
1031年 | イベリア半島のd 後ウマイヤ朝 滅亡。キリスト教徒、g トレド を奪回。 遊牧ベルベル人の中に、熱狂的な宗教運動が起こり、イスラームへの改宗が進む。 |
2.1056年 ベルベル人、a ムラービト朝 建国。 都b マラケシュ 。 | |
1076年 | 西アフリカの黒人王国・c ガーナ王国 を滅ぼす。アフリカ内陸部のイスラーム化進む。 |
1086年 | d イベリア半島 に侵攻し、アンダルス地方を支配。 → 東方の e セルジューク朝 の進出とともに、キリスト教圏にとって大きな脅威となる。 → レコンキスタと十字軍運動がともに盛んになる。 |
3.1130年 ベルベル人、a ムワッヒド朝 建国。 | |
1146年 | ムラービト朝を滅ぼし、b マラケシュ を続けて都とする。 →c イベリア半島 に進出。マグリブとアンダルスの両地方を支配。 |
12世紀 | キリスト教徒のd 国土回復運動(レコンキスタ) の攻勢が激しくなる。 |
1269年 | モロッコに起こったマリーン朝(都フェズ)によって滅ぼされる。 → アンダルシアにはナスル朝が存続。北アフリカはイスラーム教国に分裂。 |
4.1232年 アンダルシア地方にa ナスル朝 成立。都b グラナダ | |
西方イスラーム文化が繁栄。 代表例はc アルハンブラ宮殿 。 | |
d 1492 年 | スペイン王国軍により、グラナダが攻め落とされ滅亡。 =e 国土回復運動(レコンキスタ) の完了。 → イベリア半島のイスラーム教徒、北アフリカに移住。 |