2006年度 6B世界史 世界史演習

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テーマ2 イスラーム世界を知る その2

解法T イスラーム世界の展開を地図上で理解する


→ イスラーム世界の展開(11世紀末)

解法U 10世紀以降のイスラーム各政権の詳細をつかむ

W 東方イスラーム世界の展開 

1.a トルコ系 民族の自立
 10世紀

  962年

 1038年

 1077年
 
 カラ=ハン朝 (10C中頃) 中央アジアで999年サーマーン朝を滅ぼす。
 → 東西トルキスタンを支配、イスラーム化を促進。11世紀に東西分裂し衰退。
 ガズナ朝 (962〜1186) アフガニスタンでサーマーン朝のd マムルーク が自立。
 → インドに侵入。インドのイスラーム化の端緒を開く。<別講>
 セルジューク朝 (1038〜1194) 中央アジア(シル川下流)のトルコ系遊牧民が建国。
 → c マムルーク を採用。ホラーサーン(イラン)、アナトリア(小アジア)に進出。
 ホラズム (1077〜1231) セルジューク朝のトルコ系奴隷が自立。イランに進出。
 
2. セルジューク朝 
 1055 



1071年

11世紀末


1092年

 
 トゥグリル=ベク 、c バグダード に入城。ブワイフ朝の軍事政権を倒し、
  アッバース朝のカリフから、d スルタン の称号(政治的支配者の意味)を得る。
   →イスラーム世界の政教一致の原則が崩れる。
  スンナ派イスラーム教国としてシーア派のエジプトe ファーティマ朝 と対立。
アルプ=アルスラン f マンジケルトの戦い でビザンツ帝国軍を破り、
  さらにイェルサレムを含むシリア海岸地帯に進出。 → キリスト教世界の脅威となる。
マリク=シャーの時、イラン人宰相g ニザーム=アルムルク の政治。
 h イクター制 :ブワイフ朝に始まる。軍人に俸給額に見合う徴税権を含む分与地
   を与え、代償として従軍の義務を負わせる制度。 →以後、イスラームで一般化。
 i ニザーミーヤ学院 開設:イスラーム法学の研究、教育機関。
マリク=シャーの死後、アナトリア・シリア・イランなどの四政権に分裂、衰退する。
 アナトリアにはj ルーム=セルジューク朝 (1077〜1308)が存続。
 →k 十字軍 の侵攻はじまる。
 
3.a 十字軍 の侵攻とイスラーム世界
 1095 
1099年
1144年
1169年

1187年
1194年
1250年

※イスラーム商人
 の活動 
ローマ教皇ウルバヌス2世、ビザンツ皇帝の要請で十字軍運動を呼びかける。
第1回十字軍、聖地回復に成功、キリスト教国c イェルサレム王国 を建設。
アダベク=ザンギー(トルコ系マムルーク)、十字軍からシリアのエデッサを奪回。
エジプトでd サラディン(サラーフ=アッディーン) (クルド人)が自立し、
 e アイユーブ朝 (〜1250)を樹立。 → ファーティマ朝を滅ぼし、スンナ派を復興。
 → c イェルサレム を奪回。→ 第3回十字軍のf リチャード1世 と戦う。
セルジューク朝、トルコ系イスラーム教国のg ホラズム に押され衰退。
アイユーブ朝の軍人奴隷が政権奪取し、h マムルーク朝 が成立。
 → エジプト・シリアを支配。さらに、十字軍を撃退。
・e アイユーブ朝 、h マムルーク朝 のi カイロ を中心に活動した商人を
 j カーリミー商人 という。
 → 紅海からアラビカ海にかけて活動し、アフリカ・インドと交易。
 → 後にポルトガス商人と抗争。
 
4.a モンゴル の侵入とイスラーム世界
 1258 



1260年


1291年
13世紀末



14世紀

 
モンゴルのc フラグ 、バグダードに入城。d アッバース朝 を滅ぼす。
 → カリフ一族の一人がエジプトのマムルーク朝に亡命。
 → イラン・イラクを併せてe イル=ハン国 を建設。都f タブリーズ 
 → さらにシリア・エジプトへの進出を狙う。
 マムルーク朝 のh バイバルス 、イル=ハン国を破る。
 = アインジャールートの戦い → モンゴル人のエジプト侵入を阻止する。
 → メッカ・メディナを保護下に置き、イスラーム世界の中心勢力となる。
 マムルーク朝 、十字軍最後の拠点i アッコン を陥落させる。
 イル=ハン国 のj ガザン=ハン 、イスラーム教を国教とし、自ら改宗。
 イラン人の宰相 k ラシード=アッディーン を登用。l イクター制 の採用。
  → モンゴル式税制からイスラーム式税制に改め、農村の復興させる。イラン社会の安定。
 モンゴル人の支配ものとm イラン=イスラーム文化 が成熟。
 イル=ハン国 の衰退 1353年にはモンゴル系のハンが断絶。
 → ティムール帝国(1370〜1507)に併合される。
 

X 西方イスラーム世界(マグリブ地方とイベリア半島)の動向 

1.マグリブ地方とイベリア半島の情勢

 7世紀
 711年
 756年 
北アフリカのマグリブ地方 a ベルベル人 が遊牧生活を送る = ハム系民族
マグリブ地方へのイスラーム教の浸透始まる。 
ウマイヤ朝、b ジブラルタル を超えてc イベリア半島 に進出。キリスト教徒を圧迫。
イベリア半島にd 後ウマイヤ朝 が成立。都e コルドバ 
 → キリスト教徒によるf 国土回復運動(レコンキスタ) が始まる。
1031年イベリア半島のd 後ウマイヤ朝 滅亡。キリスト教徒、g トレド を奪回。
遊牧ベルベル人の中に、熱狂的な宗教運動が起こり、イスラームへの改宗が進む。
2.1056年 ベルベル人、a ムラービト朝 建国。 都b マラケシュ 
1076年 西アフリカの黒人王国・c ガーナ王国 を滅ぼす。アフリカ内陸部のイスラーム化進む。
1086年  イベリア半島 に侵攻し、アンダルス地方を支配。
 → 東方の e セルジューク朝 の進出とともに、キリスト教圏にとって大きな脅威となる。
 → レコンキスタと十字軍運動がともに盛んになる。 
3.1130年 ベルベル人、a ムワッヒド朝 建国。 
1146年ムラービト朝を滅ぼし、b マラケシュ を続けて都とする。
 →c イベリア半島 に進出。マグリブとアンダルスの両地方を支配。
12世紀 キリスト教徒のd 国土回復運動(レコンキスタ) の攻勢が激しくなる。 
1269年 モロッコに起こったマリーン朝(都フェズ)によって滅ぼされる。
 → アンダルシアにはナスル朝が存続。北アフリカはイスラーム教国に分裂。
4.1232年 アンダルシア地方にa ナスル朝 成立。都b グラナダ 
  西方イスラーム文化が繁栄。 代表例はc アルハンブラ宮殿 
 1492 スペイン王国軍により、グラナダが攻め落とされ滅亡。 =e 国土回復運動(レコンキスタ) の完了。
  → イベリア半島のイスラーム教徒、北アフリカに移住。
 インドのイスラーム化、東南アジアのイスラーム化、アフリカのイスラーム化 については別項で説明します。