1. 元 の中国支配 13〜14世紀 | |
1264年 c 1271 年 1276年 | a フビライ 都を燕京に移し、b 大都 と称す(現在の北京) 。 国号をd 元 とする。 e 南宋 を滅ぼし、中国を統一。 |
★社会 | f モンゴル人至上主義 :モンゴル人を最上位に置く社会・政治上の階層制度。 g 色目人 :トルコ・イラン・アラビア人など。特に優遇され、貿易・商業に従事 h 漢人 :旧金国(華北)の漢民族で被支配層。契丹人、女真人を含む。 i 南人 :旧南宋(江南)の漢民族で被支配層。官吏になれない。 j 科挙 は一時中止後、再開されたが、漢人が役人になることは少なかった 征服地の統治:ダルガチという役職を置き戸口調査、徴税、駅伝業務などを管轄。 |
★交通と経済 | k 駅伝制(ジャムチ) :大都を中心に道路網を建設。 →l ムスリム商人 の隊商貿易により、遠くヨーロッパとも交易。 海上貿易の発展:宋代に続き、m 杭州 ・n 泉州 ・o 広州 などの港市が繁栄 p 大運河 の改修と新設→ 貿易の陸上ルートと海上ルートの連結。→ 海運の発達。 貨幣(銅銭・金・銀)の他、紙幣としてq 交鈔 が発行される。 |
★ 東西交渉 1271〜95年 1294年) | r マルコ=ポーロ の活躍。:ヴェネチア商人。大都でフビライに仕え s 『世界の記述』(『東方見聞録』) を著す。→ 日本を初めて西欧に紹介。 t モンテ=コルヴィノ ローマ教皇によって大都に派遣され布教を始める。 |
2. 元 の外征 | |
★ 東方遠征 | 日本遠征(1274年、1281年、a 元寇 ) → 失敗。 b 高麗 は13世紀前半、6回の遠征を撃退するも、1279年属国とする。 |
★ 南方遠征 | ベトナム北部:c 陳朝 、3度にわたって攻撃し撃退される。 ベトナム中部:d チャンパー を攻撃。 ミャンマー(ビルマ):e パガン朝 が滅亡(1287年)。 ジャワ:f シンガサリ朝 、元使を追放、続いてg マジャパヒト王国 が興隆。 |
3. 元 の滅亡 | |
★滅亡の背景 | 放漫な財政、a チベット仏教 寺院の建設→ 財政難が強まる。 → b 交鈔(紙幣) の濫発、物価騰貴など、民衆生活を圧迫し、社会不安広まる。 |
1351年〜66年 1368年 | c 紅巾の乱 起こる。宗教結社であるd 白蓮教徒 の起こした反乱。 江南から北上したe 明 の軍隊により、大都を奪われ、 モンゴル高原に退き、f 北元 を称す。 |
1. 明 の成立 14世紀後半 | |
a 1368 年 |
b 朱元璋 c 南京 で帝位につく=d 太祖洪武帝 。漢民族による中国統一を回復。 年号をe 洪武 と定める。=f 一世一元の制 |
1380年 | g 中書省 とその長官である丞相を廃止 → 皇帝の独裁的権力確立 h 六部を皇帝に直属 させ、万事を皇帝が直接決定する態勢をつくる。 行政組織:i 里甲制 民戸(農民、商人など税を負担する戸)を里と甲に編成。 110戸を1里とし、その中の富戸10戸をj 里長戸 、残りをk 甲首戸 とする。 税制:戸籍・租税台帳のl 賦役黄冊 土地台帳のm 魚鱗図冊 を作成。 法制:朱子学を官学とし、n 科挙制 を整備。o 明律 ・p 明令 の制定。 → 儒教による民衆の教化 →q 『六諭』 の制定 軍制:r 衛所制 軍戸を112人で百戸所、10百戸所で千戸所、5千戸所で1衛に編成。 外政:s 海禁政策 をとり貿易は朝貢貿易のみを認める。 |
1388年 | モンゴルのt 北元 を滅ぼす。→東のu 韃靼(タタール) と西のv 瓦刺(オイラト) に分裂。 |
1399〜 1402年 | w 靖難の役 第2代x 建文帝 が諸王の勢力削減をはかったことに対し、 北平(現北京)を本拠にした燕王が挙兵、南京を占領。 |
2.明の全盛期 15世紀前半 | |
1402年 | 燕王が、第3代a 永楽帝 (成祖)として即位。 |
1421年 | b 北京 に遷都。
政治:c 内閣大学士 を置く(内閣の始まり)。一方で宦官を重用。 科挙:『d 永楽大典 』『四書大全』『五経大全』を編纂。科挙の基準とする。 経済:江南と北京を結ぶ運河を整備。 対外:積極策を展開、モンゴルに親征、ヴェトナムを支配。 |
1405年〜 1433年 | e 鄭和 を南海遠征に派遣(宦官でイスラーム教徒)。 インドのf カリカット g ホルムズ をへて、アフリカ東岸 h モガディシュ 、i マリンディ などを訪問。→ その死後、海禁政策に転じる。 |
3.明代の社会 | |
★ 経済の発展 | 生産力の発展:a 長江下流域 の綿織物・生糸(絹織物)など家内制手工業が発達。
→ 原料のb 綿花 と養蚕に必要なc 桑 の栽培が普及。 → 穀物生産の中心は長江中流に移り「d 湖広熟すれば天下足る 」といわれる。 江南では宋代以来の大土地所有制とe 佃戸制 が継続。 手工業の発達:陶磁器(f 景徳鎮 が有名)の生産増える →流通の拡大 → 中国産のg 生糸 ・h 陶磁器 ポルトガル・スペイン商人が大量に買い付ける。 特権商人の活動: i 山西商人 (山西省出身で金融業中心に活躍)と j 徽州(新安)商人 (安徽省徽州出身で塩商資本をもとに活躍) →k 会館・公所 の成立:都市における同郷者または同業者の互助組織の拠点。 |
★ 社会の変化 | 貧富差の拡大 :商人で地主になるもの、地主で都市に住むものが増加(特に江南) → 地方の有力者l 郷紳 (科挙合格者や官僚経験者の家)の地位が上がる。 → 明末にm 抗租運動 激しくなる。佃租(小作料)軽減を求める佃戸と地主の抗争。 |
1448〜 1449年 | n ケ茂七の乱 福建省で起こった抗租運動。数十万の農民が参加したが鎮圧された。
→ 家内奴隷の解放運動=o 奴変 、都市下層民の反権力闘争=p 民変 。 → 広東・福建方面の農民の東南アジアなどへの移住始まる。=q 南洋華僑 の始まり。 |