1 メソポタミア文明からオリエントの統一へ
@都市国家の形成 a メソポタミア文明 の形成 | |
約9000年前 前4000年頃 前3500年頃 前3000年頃 前2700年頃 |
b 農耕・牧畜 の開始
= 麦の栽培、ヤギ・羊・牛の飼育が始まる。 初期農村 c ジャルモ遺跡 、テル=サラサート遺跡 日乾し煉瓦による住居遺跡 =d 肥沃な三日月地帯 という。 e チグリス・ユーフラテス両河 地域にf 灌漑農業 が発達 = 人工的な水利技術によって生産を高める農業 → 共通神を祭る神殿の建設、分業・社会組織の必要 私有財産の格差の固定化。 人口増加 → 神殿を中心に大村落が成立、文字・金属器の使用始まる。 g 都市国家 を建設 民族は、h シユメール人 (系統は不明)。 文字の普及=i 楔形文字 金属器の使用=銅器及びj 青銅器 の普及。 k ウル 、l ウルク 、ラガシュなどの都市国家が繁栄。 社会:<王→神官・戦士→自由民→奴隷>からなるm 階級社会 が成立。 政治:神の名において行われる政治や戦争=n 神権政治 → 都市国家間の争いが続き、シュメール文化衰える |
A領域国家=王朝国家の成立 | |
前2350年頃 前2150年頃 前1950年頃 前18世紀末 〜17世紀初 |
a アッカド人 の征服 = b セム系 民族 メソポタミア最初の領域国家を建設 c サルゴン1世 メソポタミアをはじめて統一。シリアに進出。 アッカド滅亡し、シュメール人が独立を回復。←d ウル第3王朝 。 e シュメール法典 世界最古の法典を制定。 f アムル(アモリ)人 の支配 = g セム系 民族。シリアから侵入しウルを滅ぼす。 h バビロン第1王朝(古バビロニア王国) を建設 都i バビロン 全盛期 j ハンムラビ王 :全メソポタミアを支配し、運河・道路網を建設。 k ハンムラビ法典 の制定 復讐法、身分別の刑罰の適用。 ※1901年にイランのl スサ で発掘。バビロニアに侵入したエラム人が持ち去ったらしい。 |
B民族移動時代 a インド=ヨーロッパ語族 の牧畜民、遊牧民の移動活発化。 | |
前18世紀末 前1650年頃 前1595年 前16世紀 〃 〃 前13世紀 前12世紀 |
b ヒクソス :エジプト侵入。前17世紀、エジプト下流域を支配。 c ヒッタイト :インド・ヨーロッパ語族。d 鉄器 を使用し小アジアに王国建設。 → メソポタミア進出、バビロン第1王朝を滅ぼす。首都e ハットゥシャシュ 。 f ミタンニ :インド=ヨーロッパ語族。北メソポタミアからシリアにかけて王国を建設。 → 住民の多くはg フルリ人 (民族系統不明)。 → ヒッタイト、エジプトと対抗。 h カッシート :インド=ヨーロッパ語族(?) 南メソポタミアに進出。 ヒッタイト後のバビロニアを支配。(バビロン第3王朝ともいう) i エジプト新王国 がシリアに進出、ミタンニ王国と争う。世界帝国の先駆。 ミタンニ王国 エジプト新王国との抗争続く。 → はじめミタンニに属していたアッシリアが次第に有力になる。(後出) カッシートはエラム人、ヒッタイトは海の民(民族系統不明)に滅ぼされる。 |
C地中海東岸の諸民族の活動 a シリア 、 パレスティナ 地方の動き | |
前1500年頃 前13世紀末 前1200年頃 〃 前1100年頃 前11世紀末 前1000年頃 |
エジプトとメソポタミア間の交易の通路、エーゲ海、東地中海への海上交通の要地。 b カナーン人 セム系民族。パレスチナに定住し、c 表音文字 を使用。 d 海の民 エーゲ海方面から侵入した海洋民族(系統不明)。〜前12世紀初 → エジプト新王国、ヒッタイト勢力の後退 e セム系 の3民族の活動開始。 ・f アラム人 :シリアのg ダマスクス を中心に内陸中継貿易に従事 →アラム語は西アジアの国際商用語となる。h アラム文字 は東方に伝播。 ・i フェニキア人 :j シドン 、k ティルス など都市国家建設 →l 地中海貿易 に進出 → m カルタゴ などの植民市を地中海沿岸に建設 カナーン人の表音文字からn 線状文字 を工夫 → o アルファベット の起源。 ・p ヘブライ人 : 自らはq イスラエル人と称し後にr ユダヤ人と言われる。 (前史)前1500年頃、遊牧生活からパレスチナに定住。s 一神教 信仰をもつ。 エジプトに移住し新王国の支配を受ける。→前13世紀 t 出エジブト → u へブライ王国 を建国 都v イェルサレム → w タヴィデ王 とその子x ソロモン王 のとき最盛期となる。 その死後、y イスラエル王国 とz ユダ王国 二つに分裂。 |
D世界帝国の出現 = オリエントの統一 | |
前8世紀 前722年 前7世紀 前7世紀後 前612年 |
a アッツシリア のによるメソポタミアの統一 民族はセム系語族、 (前史)前2000年紀初め 北メソポタミアに起こり、 イラン高原の錫貿易を独占、 小アジアと交易 → 前15世紀b ミタンニ に服属。 前13世紀ごろから、c 鉄製の武器と戦車 を用い次第に有力に。 d サルゴン2世 e イスラエル王国 を滅ぼす。 → シリア、フェニキア、バビロニアを平定。遺跡コルサバード。 f アッシュール=バニパル王 さらにシリアを征服 首都g ニネヴェ エジプトを征服 オリエント全土を統一。 =h アッシリア帝国 全盛期 中央集権的な世界帝国、多数の異民族を支配。属州に分け総督を派遣、駅伝制 首都にi 王立図書館 建設。捕虜・被征服民を帝国内に強制移住させる。 → 急激な中央集権化、苛酷な収奪、強大な専制権力に対し支配下の諸民族が反発。 新バビロニア・メディア連合軍に滅ぼされる |
E4国分立時代 | |
前7世紀末 前6世紀前 前586年 |
・メソポタミア=a 新バビロニア王国 都バビロン カルディア人が建国 ・イラン高原=b メディア王国 都はエクバタナ(現ハマダーン) ペルシア人を支配 ・小アジア=c リディア王国 都はサルデス 世界最初の貨幣を鋳造 ・エジプト=d エジプト王国 ナイル上流のクシュ王国(黒人王国)と交易 新バビロニアの全盛期 e ネブカドネザル王 バベルの塔を建設。 f ユダ王国 を滅ぼし、ヘブライ人多数をバビロンに連行。=g バビロン捕囚 |
Fオリエントの再統一 a ペルシア人 =インドーヨーロッバ語族 の強大化 | |
前6世紀 前525年 前6世紀末 前5世紀初 前4世紀 前333年 |
メディア王国からb アケメネス家 の指導のもとで自立。 c キュロス2世 d アケメネス朝ペルシア を建国、メディア、リディアを征服。 新バビロニアを征服 → バビロンの ヘブライ人 を解放。 e カンビュセス2世 、 エジプトを征服 → オリエントの再統一を達成。 f ダレイオス1世 西はエーゲ海、東はインダス川流域に及ぶ大帝国を形成。 全盛期首都:g ペルセポリス 実際上の行政の中心地:h スサ 中央集権的支配体制を整備→ 200年間 オリエントを支配 全国20の州に、王の代理として i サトラップ 任命、行政・治安・裁判担当。 j「王の目」「王の耳」 を中央から派遣。サトラップを監視する監督官。 財政:金・銀貨を発行、州ごとに納税額を定め、辺境諸民族に定期的に貢納を課す。 商業:k フェニキア人 の貿易活動を保護し、帝国通貨として金貨・綾賀を鋳造 交通:スサからサルデスにいたるl 「王の道」 の建設し、m 駅伝制 を整備。 民族の自治:征服した民族に対し、その宗教・伝統を認める。 f ダレイオス1世 ギリシア征服を開始。=n ペルシア戦争 失敗に終わり。次第に衰退。 → 各地の知事の反乱起きる。 o ダレイオス3世 アレクサンドロス大王に敗れる。 → 前330年に滅亡。 |
Gヘレニズム時代 a アレクサンドロス大王 ギリシアからオリエント世界を征服 | |
前333年 前301年 |
b イッソスの戦い でアケメネス朝軍を破る。 → 大王の死後、c ディアドコイ の争いが激化 d イプソスの戦い → e ヘレニズム 三国の対立、決定的となる。 ・f アンティゴノス朝 マケドニア ・g セレウコス朝 シリア 都セレウキア ・h プトレマイオス朝 エジプト 都ii アレクサンドリア 中央アジアにはj バクトリア がアム川上流(現アフガニスタン付近)に建国。 |
H西アジアの古代専制国家 地中海世界のローマ(ビザンツ帝国)との対抗の時代 | |
前3世紀中 前1世紀中 226年 260年 5世紀半 6世紀 7世紀 642年 |
a パルティア b 遊牧イラン人 の族長c アルサケス がイランに建国。 都d クテシフォン e 東西貿易路 おさえて、関税をかけて財源を確保 f ローマ (「内乱の1世紀」のころ)と小アジア、シリアをめぐり争う。 中国のg 漢 王朝とも交渉(h 「安息国」 として現れる)。 → 次第に衰退、代わってi 農耕イラン人 がイラン高原南部に進出。 j アルデシール1世 、k ササン朝ペルシア 建国。 → l ゾロアスター教 を国教に。 m シャープール1世 「イランと非イランの諸王の王」と称し世界帝国の建設を図 n ローマ帝国 軍を破り皇帝o ヴァレリアヌス を捕虜とする。(エデッサの戦い) 東方ではインダス西岸に進出、東方のp クシャーナ朝 軍を破る。 中央アジアの遊牧民q エフタル の侵入を受ける。 r ホスロー1世 突厥(トルコ系遊牧民)と結びエフタルを滅ぼす。 →s ビザンツ帝国 との抗争の結果、次第に国力が衰える。 t イスラーム (正統カリフ時代)の侵入、u ニハーヴァンドの戦い に敗れ、651年に滅亡。 |