2006年度 6B 世界史演習
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テーマ1 西アジアの歴史<イスラーム以前>を知る その2

解法V 流れの詳細をつかむ(1)

 メソポタミア文明からオリエントの統一へ 

@都市国家の形成  a メソポタミア文明  の形成
約9000年前

前4000年頃



前3500年頃
前3000年頃

前2700年頃


 
 農耕・牧畜 の開始   = 麦の栽培、ヤギ・羊・牛の飼育が始まる。
 初期農村  c ジャルモ遺跡 、テル=サラサート遺跡 日乾し煉瓦による住居遺跡
 =d 肥沃な三日月地帯 という。
 チグリス・ユーフラテス両河 地域にf 灌漑農業  が発達
 = 人工的な水利技術によって生産を高める農業
 → 共通神を祭る神殿の建設、分業・社会組織の必要 私有財産の格差の固定化。
人口増加  → 神殿を中心に大村落が成立、文字・金属器の使用始まる。
 都市国家 を建設  民族は、h シユメール人 (系統は不明)。
 文字の普及=i 楔形文字  金属器の使用=銅器及びj 青銅器  の普及。
 ウル 、l ウルク 、ラガシュなどの都市国家が繁栄。
 社会:<王→神官・戦士→自由民→奴隷>からなるm 階級社会 が成立。
 政治:神の名において行われる政治や戦争=n 神権政治  
 → 都市国家間の争いが続き、シュメール文化衰える
A領域国家=王朝国家の成立
前2350年頃

前2150年頃

前1950年頃

前18世紀末
〜17世紀初

 
a アッカド人  の征服 = b セム系  民族  メソポタミア最初の領域国家を建設
  c サルゴン1世  メソポタミアをはじめて統一。シリアに進出。
アッカド滅亡し、シュメール人が独立を回復。←d ウル第3王朝 
  e シュメール法典  世界最古の法典を制定。
f アムル(アモリ)人 の支配 = g セム系 民族。シリアから侵入しウルを滅ぼす。
  h バビロン第1王朝(古バビロニア王国)   を建設 都i バビロン 
 全盛期 j ハンムラビ王  :全メソポタミアを支配し、運河・道路網を建設。
  k  ハンムラビ法典  の制定 復讐法、身分別の刑罰の適用。
  ※1901年にイランのl スサ で発掘。バビロニアに侵入したエラム人が持ち去ったらしい。
B民族移動時代  a インド=ヨーロッパ語族 の牧畜民、遊牧民の移動活発化。
前18世紀末
前1650年頃
前1595年
前16世紀

  〃

  〃
前13世紀

前12世紀

b ヒクソス :エジプト侵入。前17世紀、エジプト下流域を支配。
c ヒッタイト :インド・ヨーロッパ語族。d 鉄器  を使用し小アジアに王国建設。
 → メソポタミア進出、バビロン第1王朝を滅ぼす。首都e  ハットゥシャシュ 
f ミタンニ :インド=ヨーロッパ語族。北メソポタミアからシリアにかけて王国を建設。
  → 住民の多くはg フルリ人 (民族系統不明)。 → ヒッタイト、エジプトと対抗。
h カッシート :インド=ヨーロッパ語族(?) 南メソポタミアに進出。
  ヒッタイト後のバビロニアを支配。(バビロン第3王朝ともいう)
 エジプト新王国 がシリアに進出、ミタンニ王国と争う。世界帝国の先駆。
ミタンニ王国 エジプト新王国との抗争続く。 
 → はじめミタンニに属していたアッシリアが次第に有力になる。(後出)
カッシートはエラム人、ヒッタイトは海の民(民族系統不明)に滅ぼされる。

C地中海東岸の諸民族の活動  a シリア  パレスティナ 地方の動き

前1500年頃
前13世紀末


前1200年頃

 〃


前1100年頃


前11世紀末
前1000年頃

 
エジプトとメソポタミア間の交易の通路、エーゲ海、東地中海への海上交通の要地。
b カナーン人  セム系民族。パレスチナに定住し、c 表音文字 を使用。
d 海の民  エーゲ海方面から侵入した海洋民族(系統不明)。〜前12世紀初
   → エジプト新王国、ヒッタイト勢力の後退
 セム系 の3民族の活動開始。
・f アラム人 :シリアのg ダマスクス を中心に内陸中継貿易に従事
  →アラム語は西アジアの国際商用語となる。h アラム文字 は東方に伝播。
・i フェニキア人 :j シドン 、k ティルス など都市国家建設
  →l 地中海貿易 に進出 → m カルタゴ などの植民市を地中海沿岸に建設
   カナーン人の表音文字からn 線状文字 を工夫 → o アルファベット の起源。
・p ヘブライ人 : 自らはq イスラエル人と称し後にr ユダヤ人と言われる。
  (前史)前1500年頃、遊牧生活からパレスチナに定住。s 一神教 信仰をもつ。
    エジプトに移住し新王国の支配を受ける。→前13世紀 t 出エジブト 
 → u へブライ王国   を建国 都v イェルサレム 
 → w タヴィデ王 とその子x ソロモン王 のとき最盛期となる。
   その死後、y イスラエル王国 とz ユダ王国  二つに分裂。
D世界帝国の出現 = オリエントの統一
前8世紀



前722年

前7世紀

前7世紀後


前612年
a アッツシリア のによるメソポタミアの統一 民族はセム系語族、
 (前史)前2000年紀初め 北メソポタミアに起こり、 イラン高原の錫貿易を独占、
  小アジアと交易 → 前15世紀b ミタンニ に服属。
 前13世紀ごろから、c 鉄製の武器と戦車 を用い次第に有力に。
 d サルゴン2世    e イスラエル王国 を滅ぼす。
  → シリア、フェニキア、バビロニアを平定。遺跡コルサバード。
f  アッシュール=バニパル王  さらにシリアを征服 首都g ニネヴェ 
 エジプトを征服 オリエント全土を統一。 =h アッシリア帝国  
全盛期 中央集権的な世界帝国、多数の異民族を支配。属州に分け総督を派遣、駅伝制
  首都にi 王立図書館 建設。捕虜・被征服民を帝国内に強制移住させる。
 → 急激な中央集権化、苛酷な収奪、強大な専制権力に対し支配下の諸民族が反発。
新バビロニア・メディア連合軍に滅ぼされる
E4国分立時代
前7世紀末



前6世紀前
前586年
・メソポタミア=a 新バビロニア王国  都バビロン カルディア人が建国
・イラン高原=b メディア王国   都はエクバタナ(現ハマダーン) ペルシア人を支配
・小アジア=c リディア王国   都はサルデス  世界最初の貨幣を鋳造
・エジプト=d エジプト王国   ナイル上流のクシュ王国(黒人王国)と交易
新バビロニアの全盛期 e ネブカドネザル王   バベルの塔を建設。
  f ユダ王国 を滅ぼし、ヘブライ人多数をバビロンに連行。=g バビロン捕囚 
Fオリエントの再統一  a ペルシア人 =インドーヨーロッバ語族 の強大化
前6世紀
前525年


前6世紀末








前5世紀初
前4世紀
前333年
メディア王国からb アケメネス家 の指導のもとで自立。
 キュロス2世  d アケメネス朝ペルシア を建国、メディア、リディアを征服。
  新バビロニアを征服 → バビロンの ヘブライ人 を解放。
 カンビュセス2世 、 エジプトを征服 → オリエントの再統一を達成。
 ダレイオス1世  西はエーゲ海、東はインダス川流域に及ぶ大帝国を形成。
 全盛期首都:g  ペルセポリス  実際上の行政の中心地:h スサ 
  中央集権的支配体制を整備→ 200年間 オリエントを支配
 全国20の州に、王の代理として i サトラップ  任命、行政・治安・裁判担当。
   j「王の目」「王の耳」 を中央から派遣。サトラップを監視する監督官。
   財政:金・銀貨を発行、州ごとに納税額を定め、辺境諸民族に定期的に貢納を課す。
   商業:k フェニキア人  の貿易活動を保護し、帝国通貨として金貨・綾賀を鋳造
   交通:スサからサルデスにいたるl 「王の道」 の建設し、m 駅伝制 を整備。
   民族の自治:征服した民族に対し、その宗教・伝統を認める。
 ダレイオス1世 ギリシア征服を開始。=n ペルシア戦争  失敗に終わり。次第に衰退。
  →  各地の知事の反乱起きる。
 ダレイオス3世  アレクサンドロス大王に敗れる。 → 前330年に滅亡。
Gヘレニズム時代  a アレクサンドロス大王 ギリシアからオリエント世界を征服
前333年

前301年



 
 イッソスの戦い でアケメネス朝軍を破る。
  → 大王の死後、c  ディアドコイ の争いが激化
 イプソスの戦い  → e ヘレニズム 三国の対立、決定的となる。
 ・f アンティゴノス朝 マケドニア
 ・g セレウコス朝 シリア 都セレウキア
 ・h プトレマイオス朝 エジプト 都ii アレクサンドリア 
中央アジアにはj バクトリア がアム川上流(現アフガニスタン付近)に建国。
H西アジアの古代専制国家  地中海世界のローマ(ビザンツ帝国)との対抗の時代
前3世紀中

前1世紀中


226年

260年

5世紀半
6世紀

7世紀
642年
 パルティア  b 遊牧イラン人 の族長c アルサケス がイランに建国。
 都d クテシフォン  e 東西貿易路 おさえて、関税をかけて財源を確保
 ローマ (「内乱の1世紀」のころ)と小アジア、シリアをめぐり争う。
 中国のg 漢 王朝とも交渉(h  「安息国」  として現れる)。
 → 次第に衰退、代わってi 農耕イラン人 がイラン高原南部に進出。
 アルデシール1世 、k ササン朝ペルシア 建国。
 → l ゾロアスター教 を国教に。
 シャープール1世  「イランと非イランの諸王の王」と称し世界帝国の建設を図
 ローマ帝国 軍を破り皇帝o ヴァレリアヌス を捕虜とする。(エデッサの戦い)
  東方ではインダス西岸に進出、東方のp クシャーナ朝 軍を破る。
 中央アジアの遊牧民q エフタル の侵入を受ける。
 ホスロー1世  突厥(トルコ系遊牧民)と結びエフタルを滅ぼす。
   →s ビザンツ帝国 との抗争の結果、次第に国力が衰える。
 イスラーム (正統カリフ時代)の侵入、u ニハーヴァンドの戦い に敗れ、651年に滅亡。