第5章 イスラーム世界の形成と発展
3 インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
Text p.119
a
ガズナ朝 10世紀末 アフガニスタンのトルコ系王朝。
マフムード が北インドに侵入。
b
ゴール朝 12世紀後半 イラン系。北インドも支配。
→民衆にイスラーム教を強制し、ヒンドゥー教の寺院や神像を破壊。
ヒンドゥー教徒(c
ラージプート という)は分裂していたため、対抗できず。
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▼
イスラーム勢力の進出 → インドでのa
仏教 の消滅、ヒンドゥー寺院の破壊
実際の統治ではイスラーム信仰は強制されず、民衆に受け入れられる。
神への献身を求めるb
バクティ 、苦行を通じて神との合体を求めるc
ヨーガ信仰
に類似したため、d
カースト差別 でくるしむ都市民に受容される。
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次第にヒンドゥー教との融合も進む。

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マライ半島南西部を拠点に、東南アジアの国際貿易都市として繁栄。
→インドネシアの島々、フィリピン南部(ミンダナオ島)に広がる。
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マジャパヒト王国(ヒンドゥー教国)にかわり、ジャワの内陸部を支配。
→ イスラーム、インドネシアに広がる。
ジャワ島西部にはa
バンテン(バンタム)王国 、スマトラ島北部にはb
アチェ王国
→ いずれもポルトガルとの香料貿易で栄える。
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現在も東南アジアのマレーシア、インドネシア、フィリピン南部はイスラーム圏

1)イスラーム以前のアフリカ
A
クシュ王国 ナイル川上流にあった、エジプト以外のアフリカ最古の国家
前8世紀 一時エジプト王朝を滅ぼす → 前667年 アッシリアが侵入 後退する
Text p.121
前670年ごろ〜後350年a
メロエ を都とし繁栄。この間をb
メロエ王国 とも言う。
c
メロエ文字 の使用(未解読)
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アクスム人はセム系民族で、アラビア半島南端のイエメンから、移住したセム系民族。
アビシニア高原のa
エチオピア に王国を建設(前120年頃)。
4世紀にキリスト教(▲b
コプト教会 )を受容する。
▼
2)西アフリカのイスラーム化
A
ガーナ王国 8世紀以前に、西アフリカのニジェール川上流域に成立。
・a
金 を産出。ムスリム商人が来訪し、サハラのb
塩 との交易を行う。
1076年、イスラーム勢力のc
ムラービト朝 によって征服される。
→ 西アフリカのイスラーム化か始まる。
・補足 アフリカ中央部の古代王国
9世紀 ▲d
ナネム=ボルヌー王国 がチャド湖東岸に成立。11世紀末、イスラーム化。
→ 14世紀に衰退。後にチャド湖西岸に移り再興され、ソンガイ王国滅亡後も存続。
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B
マリ王国 1240〜1473 西アフリカ、ニジェール川上流域に成立。
マンディンゴ人が建設し、イスラーム教徒が支配。
交易都市 a
トンブクトゥ の繁栄、「黄金の国」と言われる。
14世紀前半、国王b
マンサ=ムーサ の時、全盛期となる。
→ イスラームの旅行家イブン=バトゥータが来訪。
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C
ソンガイ王国 1473〜1591 マリ王国を滅ぼしたイスラーム教国。
西アフリカの隊商都市を支配、北アフリカとの交易に従事。
交易都市a
トンブクトゥ の繁栄。内陸アフリカにおけるイスラーム信仰の中心となる。
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3)アフリカ東岸のイスラーム化
東海岸にa
モガディシュ など、アラビア・イランとの交易による海港が発達。
→10世紀頃から、ムスリム商人によるインド洋貿易の拠点として海港都市が形成される。
他に、
マリンディ、
モンバサ、
ザンジバル、
キルワ、など。
Text p.122
→アラビア語の影響を受けたb
スワヒリ語 が広く用いられる。
▼
鉱物資源とインド洋貿易で繁栄。
→ a
ジンバブエ の遺跡。18世紀に建設された、巨大な石造建築遺跡。
