第5章 イスラーム世界の形成と発展
4 イスラーム文明の発展
Text p.122
征服者であるアラブ人のイスラーム教と
アラビア語 ─┐
├─ イスラーム文明を形成
征服された西アジア諸民族の文化
─┘
2.c
普遍的文明 であること。各地で受容され地域的、民族的特色を持つ文化が成立。
→イラン=イスラーム文化、トルコ=イスラム文化、インド=イスラーム文化など。

1.a
都市の文明 :軍人・商人・知識人が居住する都市を中心に文化が形成される。
イスラーム法学やイスラーム神学をおさめた知識人をb
ウラマー という。
c
モスク (信仰・学問・教育の場)・学院(d
マドラサ )・e
スーク (市場)、
f
キャラバンサライ (商人宿)、公衆浴場などが都市に設けられる。
→ イスラーム法に基づき、
ワクフ(寄付)によって運営された。
→ イスラーム帝国の成立によって整備された交通路により、遠隔地に伝わる。
Text p.123
2.a
製紙法 :751年 b
タラス河畔の戦い で唐軍の捕虜から学ぶ。→ サマルカンド、
バグダード・カイロなどに製紙工場建設 → パピルスや羊皮紙にかわり紙が普及。
→ イベリア半島・シチリア島を経て13世紀にヨーロッパに伝えられる。
3.a
神秘主義(スーフィズム) :10世紀 都市の手工業者・農民の間に広まる。
イラン系神学者b
ガザーリー が理論化。形式的な信仰を排し、アッラーとの一体感を求め、
12世紀以降多くの神秘主義教団が成立。
Text p.124

2.a
外来の学問 :9世紀、b
ギリシア の哲学・医学・天文学・幾何学・光学・地理学、
などの文献がアラビア語に翻訳される。 → バグダードに「
知恵の館」を建設。
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4.哲学:ギリシアのa
アリストテレス哲学 を研究 → 10世紀 神秘主義の影響受ける。
ガザーリー 11世紀 ギリシア哲学に学び、合理的客観的なスンナ派の神学を大成。
b
イブン=シーナー (アヴィケンナ) 11世紀 医学者として著名。
その著『医学典範』は16世紀までヨーロッパの医学校の教科書とされた。
c
イブン=ルシュド (アヴェロエス) 12世紀 コルドバ出身。アリストテレスの
著作をアラビア語に翻訳。さらに後にラテン語に翻訳されロジャー=ベーコンの研究を刺激。
→ アラビア語の科学・哲学の書物は、
トレドの翻訳学校でラテン語に翻訳された。
