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ミャンマー、モンスー(Mong Hsu)産ルビー

ウラル山脈産ルビー原石。

ルビー (紅玉・こうぎょく)
(ruby)

赤色コランダムを指す変種。
  • 結晶系::六方晶系
  • 化学組成:Al2O3
  • 屈折率:1.762-1.770
  • モース硬度:9
  • 比重:4.00
     
  • 着用時の注意:特になし
  • 誤称・流通名・鉱物学名・商標:産地名を冠して、例えばビルマルビー、タイルビーと呼ばれる事がある。
  • 語源:ruber(ラテン語)。赤の意。
     
  • 処理:熱処理(一般的)、赤色オイルによる含浸処理、ガラス充填処理、熱処理、拡散処理
     
  • 誕生石:7月
  • 類似石・鑑別時留意すべき石:サファイアと合成ルビーのダブレット、アルマンダイトガーネット、パイロープガーネット、ガーネットとガラスのダブレット
  • 宝飾用合成石:有り。流通している合成結晶の大部分はフレームフュージョン法に因る。他、結晶引き上げ法、水熱法、フラックス法もある。
     
  • 産地:タイ、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、タンザニア、ロシア(ウラル山脈)など。
ミャンマーのモゴク地方は最上品質のルビーを産することで知られる。
一方、同じミャンマーでも1992年以来広く市場に流通しているモンスー地方はコマーシャル グレードの一大産出地である。
 
  • その他:
    アステリズム(スター効果)を示すものはスタールビーと呼ぶ。
     
  • 一般的に行われている熱処理の検知には、拡大検査が最も有効。部分的に融解したシルクやディスコイドフラクチャー(張力割れ)は処理を示す。
 
拡散処理
合成ルビー
コランダム
サファイア
サファイアと合成ルビーのダブレット
ディープレッドサファイア
チャンタブリ
ベーマイト インクルージョン
ルビー・イン・ゾイサイト
熱処理を経たルビーと未処理石、識別のヒント


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