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モゴク・モゴック
(mogok)

最良の色を持つルビーの産出地として知られるミャンマーの地名。 
 
ルビーの色因は不純物として含有されるクロム(Cr)に因るが、モゴク産ルビーはクロム(Cr)の含有率が相対的に高く、ブラウニッシュな色を加える鉄(Fe)が少ない。
 
同地に於けるルビーの採掘は、恐らく6世紀には開始されていたと考えられるから、最も古いルビーの産出地であろう。
 
戦争中の1時期、1942年5月より1945年の3月にかけては採掘は中断された。
 
またモゴクは、良質のペリドット、レッドスピネルの産地としても名高い。
   
1886年:
イギリスがビルマ北部を植民地化。 鉱床の管理はロンドンのエドワード ストリーターによる「ビルマ ルビー マインLtd.」が実施(1889年)。
1925年:
ビルマ ルビー マインLtd.自主解散。
1963年:
共産主義政権による鉱床の国有化。
 
同地産ルビーの正規の流通チャンネルは、毎年ヤンゴン(旧ラングーン)にて開かれるオークション。しかし、多くは密輸によってバンコクを経て国際マーケットに販売されていると考えられている。
 
モゴク産ルビーの鑑別特徴
  • ルチル ニードルによるネスト(鳥の巣)状シルク
  • 熱波効果(以前はビルマ産の証拠と考えられていたが、現在ではインド、タンザニア、ベトナム産ルビーからも報告例がある)
  • 強い蛍光反応(モゴック産に限定されるわけではないが、一般に最大産地であるタイ産は鉄の含有が多いため、弱い)
  • ルチル、スピネル、カルサイト、ネガティブクリスタル、切り株状内包結晶(いずれの特徴も、モゴク産のルビーからしか観察されないという訳ではない)。
 
→スピネル
→熱波効果
→ルビー


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