第12章 欧米における近代国民国家の発展

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 19世紀欧米の文化

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ア.ロマン主義と自然主義
 古典主義 の完成 18世紀末〜19世紀初め
・文学 a ゲーテ 独『ファウスト』 b シラー 独『群盗』など c 「疾風怒涛」 の文学。
・絵画 d ダヴィド 仏 ナポレオンの主席画家。その弟子e アングル 仏。ドラクロワと激しく対立
    スペインではf ゴヤ  が活躍。
・音楽 g ハイドン 独 交響曲『軍隊』
    h モーツァルト 墺 歌劇『魔笛』、多くの室内楽など
    i ベートーヴェン 独 交響曲『英雄』、『運命』など
 まとめ=j

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 ロマン主義    19世紀前半(ウィーン体制の時期) 
・文学 a ハイネ 独・詩人「歌の本」  b バイロン 英・ギリシア独立運動参戦
    c ユーゴー 仏の共和主義者「レ=ミゼラブル」  プーシキン 露「大尉の娘」など
・絵画 d ドラクロワ 仏 ギリシア独立戦争「キオス島の虐殺」 七月革命「民衆を導く自由の女神」
・音楽 e シューベルト 独「冬の旅」「未完成交響曲」 f シューマン 独「トロイメライ」
    g ショパン ポーランドからパリに亡命 h ワグナー 独 楽劇「トリスタンとイゾルデ」
     ベルリオーズ 仏 「幻想交響曲」   リスト(ハンガリー) 多くのピアノ曲を残す
 まとめ=i
 写実主義      19世紀なかごろ〜19世紀末 
・文学 仏 a スタンダール  「赤と黒」 「パルムの僧院」
      b  バルザック 「人間喜劇」
      c フローベール  「ボヴァリー夫人」 「感情教育」
    英 d ディッケンズ 「二都物語」「オリヴァー=トゥイスト」
    露 e ドストエフスキー 「罪と罰」「カラマーゾフの人々」
      f トルストイ 「戦争と平和」「アンナ=カレーニナ」「復活」
・絵画 仏 g クールベ  パリ=コミューンに参加 「石割り」、「アトリエ」など
 まとめ=h
 自然主義     19世紀後半 
・文学 仏 a ゾラ 「居酒屋」ドレフュス事件の告発 b モーパッサン 「女の一生」
    ノルウェー c イプセン 「人形の家」
・絵画 仏 d ミレー 「落ち穂拾い」  e ドーミエ 革命と共和派で活動
  まとめ=f
19世紀後半 その他の動き
・文学 耽美主義 a ボードレール 、b ワイルド   象徴主義c ヴェルレーヌ など
・美術d 印象派  遠近法や写実を否定、感性で捉えた光を平面的に描く。日本の浮世絵の影響。
    転換 e マネ  仏:「草の上の食事」、「オランピア」、「マクシミリアンの処刑」
  → 展開 f モネ  仏:「印象・日の出」「パラソルをさす女」「睡蓮」
       g ルノワール  仏:「浴女たち」「ピアノの前の少女たち」
   h 後期印象派  19世紀末に盛んになる。
     i セザンヌ  仏:風景画、静物画 「松の木のあるサント・ヴィクトワール山」
     j ゴーガン  仏:晩年はタヒチに渡る。「イア・オラナ・マリア」
     k ゴッホ  オランダ:「ひまわり」「アルルの寝室」など
   彫刻 l ロダン  仏:「考える人」「カレーの市民」など
・音楽 新古典派 ブラームス  国民楽派 ムソログスキー チャイコフスキー スメタナ

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イ.哲学と人文・社会科学
<哲学・思想>
1.a ドイツ観念論 の完成 カント → フィヒテ → シェリング(ロマン派哲学)
  →b ヘーゲル の弁証法哲学。ドイツ観念論を完成させる。
2.a 唯物論 の形成 b フォイエルバッハ 唯物論哲学  →
  c マルクス の弁証法的唯物論、d エンゲルス と共に1848年e 『共産党宣言』 発表。
   → 社会主義運動。1867〜94年d 『資本論』 を完成、マルクス主義経済学。
3.a 実存主義 のさきがけ
  b ショーペンハウエル ペシミズムの哲学 c キェルケゴール 「死に至る病」
   → 19世紀末 d ニーチェ 近代的合理主義の批判 超人の思想。
4.a 功利主義   イギリスのb ベンサム  ”最大多数の最大幸福”を説く
  c ジョン=ステュワート=ミル 「功利主義」 d ハーバート=スペンサー (社会進化論)
5.a 実証主義   フランスのb コント  社会学の基礎を作る
<人文・社会科学>
 資本主義と国民国家の形成と連動
1.イギリス a 古典派経済学 の形成 アダム=スミスの流れをくむ自由放任主義の主張
       b マルサス  「人口論」
       c リカード  労働価値説による自由貿易主義を展開
2.ドイツ  a ランケ  近代史学 (史料批判に基づく「世界史」の創始)
       b サビニー  歴史法学 (歴史的所産としての法の意味を説く)
       c リスト  歴史学派経済学 (自由貿易主義を批判、保護関税理論を展開)

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ウ.科学・技術と市民生活
産業革命の工業の発達と連動
1.物理学 a ファラデー   英 1831 電磁誘導の法則   33 電気分解の法則
      b マイヤー  ヘルムホルツ  独 1847 エネルギー保存の法則
      c レントゲン   独 1895  X放射線の発見
      d キュリー夫妻  仏 1898 ラジウムの発見
2.化学  e リービヒ  独 有機科学分野の開拓
3.医学  f パストゥール  仏 1880年 狂犬病予防接種に成功
      g コッホ  独 1882 結核菌発見  83年 コレラ菌発見
4.生物学 h ダーウィン  英 1821-36 ヴィーグル号で世界周航
       1858年 i 進化論  を発表 j『種の起源』 
       → キリスト教的世界観に大きな衝撃を与える。
      k メンデル    墺 1865 遺伝の法則
5.l 電気  m モールス   米 1837年 電信機の発明
       →海底電信ケーブル 1851年に英仏間のドーヴァー海峡、1866年に大西洋に敷設
      n ベル  米 1876年 電話機
      o エディソン  米 1879年 電灯・映画・蓄音機
      p マルコーニ  伊 1895 無線電信
6.q 石油  r ダイムラー  独 1883 ガソリン機関 86年 四輪ガソリン自動車製作
      s ディーゼル  独 1897 ディーゼル機関発明
7.化学工業 t ノーベル  1867年 ダイナマイト発明 遺言により1901年よりノーベル賞創設。
  1880年前後 乾板写真・パルプ・人造繊維などが登場
8.市民生活の変化
 ・u 近代都市 の誕生
   パリ:第2帝政期にv オスマン によって改造。
   ロンドン:w 地下鉄 の開通。
 ▲1851年 ロンドン博覧会でx トマス=クック が旅行社を設立、団体旅行を成功させる。
   同  年 ロンドンで世界最初の通信社y ロイター通信 が設立される。

エ.地理上の探検
1.a オーストラリア の発見

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  17世紀 オランダ人、b タスマン が大陸発見
  18世紀 イギリスのc クック の探検  1788年 イギリスの流刑植民地となる
  1851年 ニューサウスウェールズ、ヴィクトリアで金鉱発見
2.a 太平洋探険 
  18世紀 b クック  ニューギニア、ニュージーランド、
   → 1779年 ハワイに到達。原住民に殺される。
3.d アフリカ探検 の進展 列強による分割の前提となる。
  e リヴィングストン (英)1849→73:ヴィクトリア瀑布の発見
  f スタンリー (英)1871→88:タンガニーカ、コンゴ地方を探検
4.中央アジアの探検
  g ヘディン (スウェーデン)の活動 楼蘭の発見(1901) 「さまよえる湖」
5.極地探検(20世紀)
  h  ピアリ (米)1909 北極到達。
  i アムンゼン (ノルウェー)1911年 南極点に初めて到達。
  j スコット (英)1912年 南極到達、帰路に遭難死。
▲6.1884年 ワシントン会議
  本初子午線をロンドンk グリニッジ天文台 の経線とする。
   ← イギリスでのクロノメーター(ゼンマイ時計)の発達。フランスはパリを主張する。 


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