ロンドン 花巡りの旅 A


2001.7.30
◇魅惑のスーパー巡り
私はスーパーやデパート巡りをするのが大好きである。別に主婦だからではなくて、日本にはない食べ物を見たり試したりするのが好きなのである。だから海外旅行では、お土産のかなりの部分をその土地の飲み物やスープ類などに費やしてしまうのであった。

Elderflower というわけで、今日の午前中はスーパー巡り。昨年イギリス旅行をした友人からもらった紅茶が美味しくて、どこで買ったのか訪ねたら、「Finchley Road駅のそばのSainsbury's」というので、Cちゃんのお買い物のついでにそこへ連れて行ってもらった。Sainsbury'sは、イギリスの大手スーパーで、日本の成城石井のような感じだという。すごく大きくて、野菜、肉、魚…それぞれのコーナーも広々〜としている。野菜コーナーでは、キュウリが異様に大きい(長さが30cm近くあり、直径も3cm位あって、形はズッキーニに似ている)ことにびっくり。あと、前にCちゃんが「黒いブロッコリーを見た」といっていたけど、それは春先だったので今はなくて残念。今度写真撮って〜!
で、肝心の紅茶は、目的のものはGetできなかったんだけど(紅茶のブランド聞いてなかったしね。もらったものにタグも付いてなかったし)、その代わりSainsbury'sブランドの「Strawberry, Rose & Elderflower」のお茶をGet。Elderflower(→)というのは、ニワトコの木のこと。渡英前に読んだイギリスの本に「エルダーフラワー・プレッセ」という発泡性のジュースが、夏のイギリスのポピュラーな飲み物であると紹介されていて、絶対試そうと思っていたんです。Cちゃんも「レモンに似ていて美味しかった」といっていました。というわけで、まずはお茶を買い、程なくエルダーフラワー・プレッセも見つけてホクホクなのでした。

Sainsbury'sのあと、近くのWAITROSEというCちゃんがよく行くスーパーにも寄り、お昼ご飯のサンドイッチを買ってひとまず帰宅。

◇オルソープ・貴族の館へ
今回の旅行中、今日と明日はJTBのマイバスという日本人向けの現地ツアーを利用することになっています。で、今日は午後からAlthorpというロンドンの郊外にある、スペンサー伯爵家の館を見学するツアーに参加しました。
現在のスペンサー伯爵家9代目の当主は、あの故ダイアナ妃の弟に当たります。つまり、ここはダイアナ妃の実家。1997年にダイアナ妃が亡くなった後、彼女を忍ぶために毎夏一般公開されているのですが、このツアーは一般公開の時間が終わった後、特別に館の一般公開されていない部分にも入ることができるもの。今春スペンサー伯からJTBにツアーの打診があって、今日が2回目のツアーだとか。素晴らしいことです。

オルソープは、ロンドンの北110kmの位置にあり、ロンドンの中心地Piccadilly Circusからバスで約2時間。途中はずっとなだらかな丘と木が見えるだけでかなり単調。相当な郊外です。伯爵家の館も最後は「バスで通れるの!?」と心配になる程細い道を通ってやっと到着。近くにホルスタイン柄の馬がいる農家があったりして、とても長閑。門から館までがまた、バスでかなり走る程広い。途中に羊の群れがいたもんね。ちなみに、貴族というのは、街中にあるTown Houseと、郊外にCountry Houseを持っていて、週末などをCountry Houseで過ごすとか。なるほどゆっくり過ごせそうな所です。

到着後、まずお屋敷のダイニングルームで軽い夕食。スモークサーモンやグラタン、綺麗なチョコのアソートをいただきました。ツアー参加者は20人位いて、5人ずつテーブルにかけたのですが、私たちは40代位のご夫婦とツアーのガイドさん(日本人男性)と一緒のテーブルになりました。…これが当たりだったのか。ご夫婦のうちのダンナさんというのが、すっごいイギリスフリーク。イギリスには12回来ていて、イギリス以外には行ったことがないとか。Cちゃんがイギリスに住んでいると知ると、しきりに羨ましがっていました。
ガイドさんも20年近くイギリスに住んでいるそうで、ナゼかイギリスクイズ大会になってしまいました。1問目が「イギリスは郵便発祥の地であるが、イギリスの切手と他の国の切手の違うところは?」。次が「ユニオンジャックにウェールズを示すものが入っていないのはナゼか」。(クイズの答えは↓) …やたら濃い話^^; 他のテーブルではどんな話をしていたのでしょう? でも、ガイドさんに世界初の切手「ブラック・ペニー」が手に入る(そんなスゴイものが、£10位で入手できるらしい)古切手屋を教えてもらったりして、郵便マニアの私には有意義な会話だったのでした♪(Cちゃんは倒れていたけどね)

【クイズの答え】

  1. イギリスの切手には国名が入っていない(日本のには「日本郵便」「NIPPON」とあります)。
  2. イングランド・スコットランド・北アイルランドの旗が合わさってユニオンジャックになっているのですが、3国が連合する前にウェールズはイングランドに併合されていたため。

その後お屋敷内の一部を見学。ゲストルームや書斎、もっと大きい食堂、雨の日に子供たちが遊ぶための広い部屋。素晴らしい調度品や絵画の数々。あのフカフカの椅子に座ってみたい…。絵画(殆どが代々のスペンサーファミリーの肖像画)の中には、ダイアナ妃の肖像画も。歴代の肖像画は女性も含めてみな真っ直ぐな眼差しをしたものばかりなのに、彼女のだけは憂いを秘めてうつむき加減なのが印象的でした。

屋敷を出た後、庭園を横切ってダイアナ妃の眠る小島が浮かぶ池のほとりへ。テンプルで白ばらを献花をしたあと、一般公開されている展示館へ向かいました。
展示館は、彼女から生まれてから亡くなるまでの軌跡を、さまざまな遺品で辿れるようになっています。子供時代の日記やぬいぐるみ、チャールズ皇太子と結婚したときのウェディングドレス。彼女が関わったさまざまな慈善活動の様子や、亡くなったときのスペンサー伯の弔辞も展示されています。私の生前の彼女の印象は、スキャンダルに悩まされているというぐらいしかなかったのですが、20歳で王室に入り、厳しい立場の中で国内外の弱者のために色々尽くしてきたんだということを改めて感じることができました。

ところで、せっかく貴族の館まで行ったのに、全然「花」が出てきませんねー。このスペンサー伯爵家の敷地は、美しい芝生とたくさんの木々で、全体的にgreenの印象でした。所々に花壇はあるのですけどね。そういう意味ではちょっと残念だったかも。でも、お屋敷自体はとってもステキでしたよ!

屋敷の前展示館
手前に紫一色の花壇があって美しい
ダイアナ妃が眠る池の小島


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