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衣料品を買うときの注意

この頃は布地の種類が多く加工技術も進歩してきましたので、目で見たりさわつてみただけでは、何で出來ているかを見わけることが出來ません。布地を買う時は注意深く品質表示をみて繊維を確かめてから買うようにしましよう。その時に綿(又は純綿)と表示がしてあつたら、綿以外のまざりものはないわけです。これは毛や化繊類も同様です。混紡綿織物(又は交織)と表示されていたら六五パーセント以上綿である場合、これが毛や化繊の場合です五〇%以上その繊維が入っているものにつけてあります。今迄スフといつていたものは大抵スパンレーヨンとかいてあります。そうして買った布地には、それぞれに適した洗濯法やアイロンのかけ方がありますから、それをよく覚えていつも美しく、また長持ちさせるようにしましよう。


こたつの中の手仕事に

雑巾の数は、家の大きさや様式によって異なりますが、最少限度、水拭き二枚、油拭き一枚、から拭き一枚、艶拭き一枚は必要でしよう。手拭四つ折位が大きさも厚さも手頃です。ミシンよりも手で縫つた方がよいので、炬燵の中の手仕事に、一年分の数をこの月中に作つておきましよう。

はたきは、ナイロン(トリコット)の靴下の古一足で一本分になります。上の折返りの部分と踵から下を切り取り、残りをたてに三つに切つて作ります。外廻り用の分も一本作っておき、玄関の外側、垣根や、門などの砂埃をとるのにつかうと便利です。


簡易クリーニングの仕方

1、まずポケットやズボンの折返しの埃をブラシでていねいにとり、二時間位陽に干します。

2、籐のはいたゝきで、埃をたゝき出します。外袖、内袖、後身、見返し、前身頃と順々に、上から裾へと、輕くトントンとたゝきます。外套一着分をするのに十五分位かゝります。

3、布目にそつてブラシをかけます。汚れはブラシだけでも案外とれるものです。

4、衿、ポケット、ボタン穴、袖口などの油汚れの部分をタオルのハンカチにベンジンを充分ふくませて、ふきます。

5、湯五合に、中性洗劑小匙スリキリ二杯をとかしたものをきりふきに入れ、小部分づつふきかけ、すぐに乾いた日本手拭でふきとつてゆきます。

6、三十分程外氣にあて、たゝんでしまいます。


白い木綿のしみぬき

洗濯場の近くに湯のみ茶わん二個(又は瀬戸引カップ)ナイロン齒ブラシ二本、次亞鹽素酸ソーダ(商品名オーヤラックス又はアロマ)蓚酸、以上を揃えておき、洗濯してもおちない汚點があつたら、その都度氣がるにしみぬきをしましよう。オーヤラックスをその瓶の蓋で一杯、水二杯をお茶わんに入れてナイロン齒ブラシで汚點の上につけすぐ水洗い、これを二、三度くり返すときれいになります。インクやマーキュロなどはこれだけではよくとりきれませんから、更に蓚酸小さじ半分を熱湯に一合でとかしたものを、齒ブラシでつけすぐ水洗いします。レーヨン、スフ、アセテートには少しうすめにつかいます。樹脂加工のしてあるものは黄變する場合がありますから、差支えのないところでためしてからして下さい。


セーターをいつも美しく着るには

色も美しくやわらかなセーターは、なるべく洗う回數を少なく、そのためには汚さない工夫が大切です。プルオーバーは着たりぬいだりする時に衿まわりが汚れますからスカーフをかぶつてからにしましよう。髪を結う時は肩カバーを忘れないように、水仕事の時にビニールの腕カバーをかけます。小さいお子さんのある方は適當にスモックもつかいましよう。時々衿まわり、袖口は、ベンジンでふき、しめつた手拭の上からアイロンをかけ形をとゝのえます。このようにすればふだん着でも一シーズン二回位の洗濯ですみ、いつまでも美しく着られます。


コラム

  1. 衣料品を買うときの注意

  2. こたつの中の手仕事に

  3. 簡易クリーニングの仕方

  4. 白い木綿のしみぬき

  5. セーターをいつも美しく着るには

家事と花しごと