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家事

上旬
中旬
下旬
一月
1日〜7日まではそれぞれの家庭にふさわしい新年の行事と、たのしい親睦の時を持つ。
家族中で新年の希望を語り合い、家事の一年の計をたて、子供たちにも年令に応じた仕事の分担をきめる。
15日成人の日。20日までに正月着のクリーニングをして片附ける。小さい子供の食べこぼしや汚れは特に気をつけて。
寒さがきびしいので閉じこもりがちになるから部屋の換気に注意する。ふとんは出来るだけ度々日光にあて、いつもあたたかく。
31日に1ヶ月間の家計の決算をする。
二月
3日節分。4日立春。
山くずしの月、直しもの、繕いもの、小物(雑巾、はたき、紐など)を縫う。春着の計画と用意をはじめる。
春のあみものをはじめる。暖かい日には花壇の手入れも心がける。
炉辺や、炬燵にあつまる時の話題をたのしく、一家団らんに役立てる。
出費の少い月なので一そう予算を守るように務める。
季節風がつよくなるので火の用心。一酸化炭素中毒、ガス中毒に気をつける。部屋の掃除にはお茶がらや、新聞紙をしめらせてまくと、埃がよくとれる。
三月
3日ひな祭り。
新学期の衣服、持物の用意は早めに手順よくしておく。
卒業祝の計画をする。
部屋の模様替え。家具の置場などをかえて気分を新たにする。極寒衣類は不要になつたものから順に少しづつ始末する。
21日春分の日。春の彼岸18日〜24日。
花壇の手入と同時に外廻りの整理。
春休み。子供たちの成績品、教科書の始末。
新学期の生活相談。新入学の子供のために、廊下の一隅にでも子供の部屋を作りたい。
四月
新学期はじまる。6日復活節。
家事能率をあげるために、一家の時間割を新しくする。
新入学、進級祝を兼ねて、お花見、ピクニックなどの計畫をする。
10日まで(虫が卵を生みつける前)に冬着の始末。簡易クリーニング、洗張り。
合着の用意。毛布の手入れ、洗濯。
29日天皇誕生日。
冬衣類をしまうと同時に来年の買入れ予定をたてる。煖房用品を秋にすぐ使えるように手入れをしてしまう。冬の家具、装飾品の取片づけと手入れ。
五月
3日憲法記念日。5日子供の日。
2日八十八夜。6日立夏。
冬物残りの始末。
夏着買入仕立の見積り。
定期大掃除(ガラクタ整理、屋根樋などの見廻り、蚊蝿の予防に薬剤撒布、掃除用具の点検)
いちごシロップ、ジャム作り。
11日母の日。
合着のクリーニング。夏着の仕立。
雨具の用意(傘の修理、レインコート、傘の防水)
乾物の整理、風通し。住宅の梅雨対策(屋根、樋、溝)
六月
梅雨の対策(梅雨前に台所の戸棚、食器などの熱湯消毒、ゴミ箱整理)。雨具の始末をよくする。
雨の時の干場の工夫。
10日までに合着の始末。(しみに注意)
11日入梅。夏着の用意、夏ぶとん、蚊帳の用意。
冬のふとんをほどいて洗う。
らつきようづけ、梅干つくり(貯蔵食品作り方参照)。
22日夏至、夏家具の用意、室内模様替え、上半期の決算。
七月
7日小暑。梅雨あけ(雨具の始末、ふとん衣類干し、押入、戸棚の通風)。
家の内外を涼しくする工夫。涼しい家具の工夫。
子供たちと夏休みの生活計畫をたてる。
お盆、墓参、親戚訪問。
季節外衣類の点検。ふとんの手入れ。ふとん作り。
20日土用、23日大暑。暑中見舞、親戚友人の安否を問う。
子供たち夏休みに入る。子供を中心にした一家の夏の生活予定を相談。体の故障は夏休みに治療をうけて、元気な子供になるように。
八月
夏休みの暮し方を再検討する。
海、山での事故に注意。
家具の手入れ、壁のぬりかえを子供たちと一緒にする。
燃料の買入れ、あみもの用意。
合着縫いはじめる。
夏休みのまとめ、新学期の用意。
台風の前に家の内外の見廻り、修繕。ローソク、懐中電燈、その他、不時の災害に備えて非常用品の点検。
九月
1日二百十日。新学期はじまる。
新秋の生活予定をたてる。
うすもの始末、クリーニング、しみ抜き。(糊は化学糊を使つて)
室内装飾替え、夏家具始末、襖障子の張替、蚊帳始末。
23日秋分の日。秋の彼岸20日〜26日。
夏座布団、夏布団始末。冬着の用意はじめる。
秋野菜を豊富にとりいれた献立をたて、健康増進をはかる。
十月
夏衣類残りの始末。
来年の買入予定記録。
遠足運動会などの用意。お弁当は栄養に気をつけて用意する。
冬着新調のものゝ見積り買入れ。
友愛セール、秋季大掃除。(表替の必要のある畳は大掃除のついでにしておく。)
風の強くない晴れた日を選んで虫干。冬物仕立にかゝる。
落葉がひどくなるので樋の見廻り。
冬家具取出し、点検、買入れ。
十一月
3日文化の日。ピクニックの計畫。
8日立冬。
今年の計畫と実際を検討し、残る二ヶ月の計畫をたてる。(買物予定、修繕の点検)
漬ものゝ用意。
冬着、防寒下着を点検。外套は早目に出してハンガーにつるしておく。
暖房用具の用意、水道管のわら巻き。
23日勤労感謝の日。
室内を暖かくするための工夫。
火鉢に入れる藁灰の用意。
十二月
日割をきめ迎年準備を手順よく。
贈物、交際のことも考える。春着の用意。
年賀状も早目に落着いた時に心をこめてかく。
住の週間。大片附をすませる。押しつまらないうちに買物をすませる。
22日冬至。25日クリスマス。
子供たち冬休み。通学服の洗濯、手入れ。
新予算をたてる。家計簿整理と決算。家族会議。
仕上げ掃除、餅つき、正月料理用意。

花しごと

上旬
中旬
下旬
一月
新年を賑わす花、すいせん、きんせんか、スイートピー、きんぎよそう、ストック、菜の花、はぼたん、せんりよう、やぶこうじ、なんてん、アイリス、フリージャ、チューリップ、ふくじゆそう、プリムラ、シクラメン。
寒さがいよいよ強くなるから、フレームは夜間厳重に保温、防寒のこと。晴天には日中に、こもや、むしろを干しておく。
本年の花壇の設計、春のカタログによる種苗の選定も今から。
園芸用品の点検、修繕、手入。雪に折れた庭木や花木はしつかり接ぎ合わせて堅く巻く。
本格的の寒さがつゞくから、室内植物も凍らぬように保湿、置き場所に注意する。
水やりは極度に控え、日中は縁側に出して浴光させる。厳寒といえどもフレームは日中通気をはかり、蒸さないように注意し、晴れた日の午前中に灌水する。シネラリヤ、プリムラなどに追肥する。鉢植用土にこやしも一しよにまぜて寒ざらしにする。
二月
露地に鉢植えとして埋め込んでおいたチューリップ、ヒヤシンス、ラッパ水仙などを掘り出してフレームに入れる。寒さが充分当つていないと早咲しない。水耕のクロッカスやヒヤシンスは積極的にあたゝめる。乾燥肥料をつくる。以前に作つたものを寒ざらしする。
日本桜草の芽わけ。鉢土が凍つている時は、室内にとり込んでおいてから鉢を抜く。
ばらの接木をはじめる。接いだものは20℃の温度の出るように、電熱を入れたい。
種苗の注文、とりよせはじめる。種子とり用プリムラの交配。シクラメンは花を叩いて授粉する。
落葉花木の挿木は日当りで。あじさい、れんぎよう、ぼけ、各種ねこやなぎ、さるすべり、しもつけ、のうぜんかづら、ゆきやなぎなど。
三月
鉢植花木は年に一度の植えかえをはじめる。鉢いつぱいの根は2割切りつめ、赤土と田土半々の篩い土に植えなおす。落葉花木は春の植え替時。埋め込んであつた鉢植は掘り出す。空いた花壇の打ち起こし、基肥には堆肥を充分に。常緑花木を植えてよい。
うめの徒長枝は2/3を切りつめる。クレマチスの芽をせんにんそうの根に割接する。今から植えるグラジオラスは早咲となる。宿根草花春の芽出し肥。春花壇のためにフレームでまく草花はスイートアリッサム、ペチュニヤ、フレンチ・マリーゴールド、きんれんか、ミムラスなど。
暖かい地方では春まき草花をまきはじめる。ひまわり、えぞぎく、きんけいそう、はごろもぎく、しようじようそうなど。夏から秋にかけて咲く宿根草を株分け、植えつけする。シヤスター・デージー、たいまつばな、きゝようなど。すいれんは株分、鉢植として水に沈める。さぎそう、サラセニヤなども株分けして水苔植として水に浸す。
四月
春まき草花を播種、けいとう、早咲コスモス、ひやくにちそう、ほうせんかなど。7〜8月のかだんのために早生五月雨ききようを直接ばらまきしておくとよい。
咲き終つたじんちようげ切り戻し。植え放しになつているきく芽分け。
デンドロビューム、シプリペジュームの植えかえ。早咲チューリップ、スノーフレーク、ラッパすいせん満開。カラジューム、グロキシニヤ、アキメネス、球根ベゴニアなどの球根植えつけ。鉢植後はなるべく高温に。露地花壇にカラー植込。実生ダーリヤの種子まき。
ダーウイン・チューリップ、アイリス満開。
つりがねそう、もゝばききよう、ルナリヤ、たちあおい、ジキタリスなど2年草のたねまき。シヤスターデージー、リヤトリスなどすべての宿根草花は今月中にたねまき。秋に咲かせるグラジオラスは植えないで乾燥貯蔵しておく。
五月
ダーリヤを支柱に誘引する。あさがお、るこうそう、よるがお、ひようたん、へちまなど播種。しやくやくの側蕾をとつて一輪にする。ばら、つるばらのあぶらむし退治。
象鼻虫にはBHC。チューリップ、アイリスなどは実をつけないようにもぎとる。花のすんだ球根類にボルドー液をかける。ささがにゆり、イスメネなどの夏咲球根を鉢植する。
鉢植あさがお小鉢に鉢上げ。秋ぎく挿芽をはじめる。
ダーリヤ整枝。室内観葉植物は去年のものは、一度鉢を抜き肥料を入れて植えかえる。アジアンタム、ネフロレピスなどは株を分けて植える。レックス・ベゴニヤの葉挿しと植えかえ。
池つくり。シペラス、ウォーター・カンナ、ほていそうなど水に入れる。鉢植には田土2、腐葉土1として魚粕を肥料に混ぜておく。秋のホープ、ヘブンリー・ブルーの種子まき。種子とり用には、1〜2本を1尺鉢に植えておく。八重咲ローズ・マリー朝顔たねまき。
六月
大輪あさがお鉢上げ、芯つみ、乾燥肥料を与える。プリムラ・メラコイデスたねまき、ポリアンタもとりまき。この月一ぱいきくの挿芽どき。夏花壇のために夜来香の球根植え。
秋花壇のために小菊の種子をまく。ロベリヤは株分で殖やす。なつうきそう挿芽とたねとり。
雨の晴れ間に、チューリップ、すいせん、ヒヤシンス、アネモネ、アイリスなどの球根を掘り上げる。風通しをよくして日蔭干しのこと。ラナンキュラス、アネモネなどかびやすいものはウスブルン600倍液で消毒しておく。
はなしようぶ株分け。最小限一芽づゝ。あやめ、かきつばたも同じ。デンドロビュームは戸外に出して陽にあわせる。じんちようげ、まさき、つばき、さざんかなど常緑花木の植え替時。枝葉は根の切れに応じてきりつめておく。どうだんつゝじ、つるばら、斑入いぼたなど若芽を挿木する。はぼたんの種子とり。
七月
ドイツあやめ株分け。つばき、さゞんか、じんちようげ、つゝじ類の挿木には粘土の団子挿。はぼたん種子まき。もんしろちよう幼虫はBHCで退治。つるばら、ふじの夏の枝切り。つるばらの新蔓は大切にのばす。ふじは蔓の2/3を切る。秋花壇の挿芽小菊苗を植えつける。秋まで咲くまつばぼたん・ジュエルの挿芽。
秋まき草花類たねとり。すかしゆり、その他5月咲ゆり類は一旦掘り上げて分球し、肥料を入れて植え直す。乾きのはげしいはなしようぶ畑に灌水。夏休み少年達の研究に今からあさがおの種子をまけば8月半ばすぎに咲く。しおん、秋咲コスモスを摘芯して低くして花枝を多くする。
文化の日の頃に咲かせるグラジオラス植えつけ。鉢植の梅、かいどう、ふじ、つばきなど花芽のつく時期であるから水をやりすぎないこと。小菊懸崖作りは主枝を斜めに誘引して側芽の発生を促す。追肥には液肥もよく化成肥料もよい。
八月
もうせん花壇用のテランセラ旺んに株分けする。フレンチ・マリーゴールド、きんれんか、ひやくにちそう、かすみそうの種子を涼しい場所にまいておけば10月末の花壇が美しい。プリムラ・メラコイデス、シネンシスなど小鉢に植えはじめる。
ダーリヤの切戻しは、必ず葉を数枚残して地上30〜40㎝で切る。上旬に切戻した芽は秋の彼岸に咲く。
ばらに灌水、蕾とり、敷わら、敷草、追肥励行のこと。大輪ぎくの腋芽かき、小輪花壇小菊は芯つみ励行。
秋のカタログで秋まき草花球根類の種類や品種を決定する。買入れも今から。
夏ぎく株分け、芽分け、定植。やまゆり、てつぽうゆり、リーガルゆりなど6月咲のゆり類は堀上げて分球し、肥料も入れて植えなおす。掘りあげてしまつてあつたコルキカム取り出して卓上に置く。フレームで12月に咲かせるパンジー種子まき。
九月
早春に咲かせるパンジーの箱まき。涼しい場所で、虫に喰べられぬようにBHCを箱のまわり、覆土の上にふりかけておく。同じく金魚草のたねまき、まきすぎぬように種子に石灰を少しまぜてもみ、白くしてまく。10月に咲くオギザリス、ステレンベルギヤ、しようきらんは花壇や鉢に植えておく。遅れると芽が出てしまう。フレームで咲かせるカルセオラリヤ、シネラリヤのたねまき。
しやくやく、ぼたんの植付、植えかえは丁度よい頃。植えかえる必要のあるばらは中旬から。サフラン植込、水苔植はじめる。
彼岸から草花の種子まき。きんせんか、ちどりそう、やぐるまぎく、ひなげし、かすみそう、くろたねそう、せきちくなど。アルメリヤ、プリムラ・ポリアンタ、デージーなどそろそろ株分け、定植をはじめる。きくの黒斑病にボルドー液撒布。シクラメン種子まき。草花定植の畑には一作ごとに石灰をばらまいて酸性を中和する。
十月
すいせん、ヒヤシンス球根類植えつけは急ぐように。チューリップ、アイリス、ゆり、アネモネ、ラナンキュラスは月半ばすぎまでに植える。種子をとるダーリヤは晴天の日に授粉する。まきおくれた草花種子まきは1日も早くまく。
大輪ぎくの腋芽かき。頂芽が大豆粒になつたら中心蕾をのけて側蕾を1個だけ残す。
マーガレット、ヘリオトロープ、まつばぎく、ゼラニュームなど
サルビヤ、ペチュニアなど秋咲の花のたねとり。
秋つぎばら苗植えつけ。シクラメン本葉1枚になる。寒さに弱いまつばぎく、ロビリヤ、ゼラニュームなどフレームに取入れて冬越しの準備。観葉植物は掘り下げフレームに持込む。
十一月
フレーム据付け準備、春植グラジオラスは堀上げて充分乾燥する。霜のあつたところではダーリヤ、カンナ、アマリリスなどの球根を堀上げる。一日よく干してから貯蔵する。暖地ならば何れもその場で土まんじゆうをかければ越冬する。ダーリヤの採種。
フリージヤ、早咲水仙、ラナンキユラスなど鉢植はフレームにとり込む。チューリップ、ゆり、ラッパ水仙などは、そのまゝ地表まで埋めておく。雪国では庭の松、ぼたんなどに雪吊り。
一と霜来た庭の整理。落葉花木は植えつけ、移植どき。ふじの断根、根まき作業は、花をよくつける唯一の手段。
霜よけは強い草花には笹立て、板屋根、普通はヨシズ又はわら屋根がけ、弱いもの小さいものには、とま、こもで屋根がけ。
つるばら、ばら剪定。腐葉土のために落葉あつめ、積み込み。フレームは夜に、こも、むしろをかける。風除けもつくる。
十二月
きくの芽とりは走茎を20㎝ほどにとり、霜除の下で越冬させる。鉢植はそのまゝ春まで露地に埋め込んでおいてもよい。フレームで早いプリムラ咲きはじめる。
ばら、ぼたん、害虫駆除、みのむし、かいがらむしは一応削り落して硫黄合剤50倍液を塗る。
お正月用の日本水仙、支那水仙の水盤植えはじめれば花ひらくまで室内で一ヶ月で咲く。
シネラリヤ、カルセオラリヤ、プリムラなど鉢替え。室内観葉植物は灌水をひかえる。鉢植花木や宿根草は、素焼鉢なら冬に凍つて割れないように埋め込む。
クリスマスに飾る紅い実—あおき、せんりよう、やぶこうじ、なんてん、ピラカンサス、たらよう、もち、うめもどき。鉢物は四季咲ベゴニヤ、プリムラ、シクラメン。切花はポインセチヤを筆頭に、ストック、きんぎよそう、ゆり、アイリス、チューリップ、フリージヤ。