円海山の概要

横浜市南部にある標高 153m の山。 磯子区峰町にあり、港南区・栄区・金沢区との境に近い。 → Wikipedia:円海山

標高は150m程度と低いものの、規模の小さい三浦半島ではこの標高でも立派な「山」で、低山登山を楽しめるハイキングコースのネットワークが横浜市(港南台、金沢文庫)と鎌倉市にまたがって広がっており、普通に山道なので夜は真っ暗になります。「鎌倉アルプス」などと呼ばれることもあったりします。

最寄駅

JR京浜東北・根岸線 洋光台(JK-04)または港南台(JK-03)から約2km(歩いて30分〜40分程度)

※ 両駅からバスも出ていますが、運転間隔もさほど多くなく(15分間隔程度)、バス停が環状3号沿いにしかないので、駅から歩いても時間的にはあまり変わらないと思います。

最寄IC

横浜横須賀道路・港南台IC。このICのすぐ横須賀側には「円海山トンネル」がある。

本来のメインゲート

円海山の本来のメインゲートは、住所が示すとおり、峰町の谷である。 歴史のある「峰の灸」や「円海山護念寺」があるのもこのあたりだ。 この付近は、昔から磯子駅や京急杉田駅から市営バスでアクセスできるようになっている (洋光台駅が開業する前から、すでにあった路線かも知れない)。 現在もこの路線は「峰の郷」行きとして存続しているが、 1時間に1本程度と本数が少ないのが難点(バスの詳細については横浜市交通局のページ参照)。

見晴らしのよさ

山頂付近は横浜市街・東京方面に開けていて眺望がすばらしく、夜景も美しい。 首都圏へ電波を飛ばすのにも好都合なため、 多くの電波塔が設置されている。 アマチュア無線の移動運用をしに来る人もいる。

豊かな自然

円海山から南側には市内最大規模を誇る緑地が広がる。 市民の森・自然公園・動物園などの自然環境施設が集まっているばかりでなく、 鎌倉市の緑地とも完全に一体化している。 これだけ大規模にまとまった緑地は、横浜ではここ以外にない。 それだけ貴重な自然の残る場所なのだ。
この緑地を端から端まで歩くと 10km 前後の距離を歩くことになるので、 楽しむなら1日かかると思っていたほうが無難だろう。 洋光台や港南台だけでなく、金沢文庫(京急)や鎌倉(JR横須賀線・江ノ電)などからも この緑地へ通じるハイキングコースへ入ることができる。

また、ここにはかつて相模・武蔵の境になっていた、東京湾と相模湾の分水嶺も縦断していて、 それぞれの側に水源地となる池や小川が点在し、蛍が住めるように配慮された 保護区域もつくられている。→ 武相国境のページ→円海山のページ

付近の尾根の標高は 100m 〜 150m 程度のところが多い。 横浜市の最高峰とされている大丸山(Omaru-Yama, 156m)(▼写真)もある。

▼ 2008.04.30 撮影
大丸山(Omaru-Yama, 156.8m)

ただし、鎌倉市との境まで行くともっと高い場所がある、という調査結果もある(→ 詳細)。

なお、これらの標高はあくまで海面から地面までの高さであり、人工建造物まで含めてしまうと、ランドマークタワーのように 大丸山の標高よりさらに 100m 以上高い建物も存在する。 円海山の電波塔の先端も、海面からの高さはこれと同じくらいあるかも知れない。

猛暑を食い止めてくれる大切な円海山の緑

東京都心では2023年に猛暑日が連続し、横浜市中心部でもしばしば猛暑日になっていますが、そんな日でも円海山の麓にある洋光台や港南台は、そこまで上がらないようです。円海山麓にある自宅のベランダでも35℃超はめったになく、南風がしっかり吹き込めば32℃にいくかいかないか、ぐらいの気温で終わることも多いです(そのため我が家ではエアコンを設置せず扇風機だけでしのいでいます)。

アメダスの「横浜」を見ても、山手の丘にあって中心部に近いので、円海山麓にはあまり当てはまりません。むしろ、辻堂や三浦の気温を見ていたほうが、実際に近いぐらいです。

航空写真を見ると、港南台の南側は濃い緑が鎌倉、逗子、葉山あたりまで続いていて、さらに南はもう相模湾の海です。 相模湾からやってきた海風(南風)がこの濃い緑を越えて吹き込んでくるので、円海山麓の港南台周辺は真夏でも猛暑になりにくいです(実際、洋光台や港南台で降りると、都心部に比べて明らかに南風が涼しく感じられます)。

しかも、円海山の山頂はNTT電波塔が撤退して空いていますから、ここにアメダス「円海山」を設置すべきだと思っています。 もしそうなれば、きっと真夏の気温がアメダス「横浜」より低く出ることでしょう。

港南台が横浜市トップレベルで夏涼しかった理由は
Googleマップの航空写真を見れば一目瞭然です

夏は南風が吹くことが多く、風上に濃い緑(円海山を含めた鎌倉アルプス)と海があって、そこから涼しい南風が直送されてくるからなんですね

というわけで、もっと緑を大切にしましょう! pic.twitter.com/tABDymQRp2

— @きよし(Akiyoshi)/JS1CPW (@akiyoshi_kamide) October 1, 2023

歌詞に円海山が入った地元の歌

洋光台・港南台の地元の歌(校歌、盆踊りの曲)の歌詞に円海山が入ってるのはデフォですw

ちなみにこの話題についてはWikipedia:円海山でほぼ網羅されていると思います。

麓の街:洋光台・港南台

横浜横須賀道路に「円海山トンネル」があります。そのすぐ北側が港南台ICですが、洋光台も併記されていて、ICの最寄り駅も港南台ではなく洋光台だったりします。

港南台バーズの名称は公募により決まったもので、団地名が鳥の名前で統一されていることに由来します。

港南台の団地に使われている鳥の名前

海鳥が賃貸(URが管理)、山鳥が分譲です。わかっているだけで下記の11種類あります。おそらくこれで全部かと…。

港南台のどこに何の鳥の名前の団地があるかわかりにくいという声が多いようなので、Googleマップ上に示してみた。

隣の洋光台にも団地が多いのでこれも合わせてみた。
こっちは方角名だからイメージしやすい。 pic.twitter.com/Juz3q2Q2Jt

— @きよし(Akiyoshi)/JS1CPW (@akiyoshi_kamide) September 12, 2021

洋光台4丁目の谷の地下には左右手川が流れているらしい

磯子区田中町で大岡川(笹下川)に注いでいる小川、左右手川(そうてがわ)ですが、川を上っていくと洋光台4-44で地下に潜っているようです。 ここから洋光台4丁目はゆるやかな谷が続いて、洋光台第二小学校の下を経由して、洋光台第二中学校・萩台トンネル・磯子カンツリークラブのクラブハウスがある高台の西側から、峰町に入ったところで再び小川が顔を出しています。

ここが峰町の小川のトンネル入口。
この小川の正体はどうやら「左右手川」(そうでがわ)らしい。ここから洋光台の東にある六丁目と四丁目の地下を通っているとみられ、田中町に入ったところで再び顔を出している。
もしここが塞がって閉まったら、磯子区峰町は湖になってしまうことでしょう… pic.twitter.com/OL68TbN6tl

— @きよし(Akiyoshi)/JS1CPW (@akiyoshi_kamide) March 20, 2023

どうやら、洋光台の東側、JR根岸線と環状3号線の間だけ、左右手川の谷が10mほど盛り土され、かさ上げされたようです。おそらく、1970年前後に洋光台が造成されたときに、左右手川を地下に埋めるようにして、山を削って谷を埋めてなだらかにして、洋光台4丁目の宅地造成につなげたのでしょう。

磯子区峰町は、この小川が流れた大きな谷(というか窪地)になっています。もしこの小川が地下に潜ってなかったら、峰町は湖になっていたことでしょう。 この町では小川に名前の表記がなく、せせらぎ遊歩道というのがあるくらいで、「左右手川」の表記は峰町には見当たりません。田中町、洋光台、峰町も含め、この痕跡がみられる石碑などは見当たりません。

が、左右手川沿いに苅部姓が多いというツイートを発見。確かに、峰町も含めて見かけますね。円海山護念寺の住職の名前もそうだし…。このことも、峰町の小川の正体が左右手川であることを物語っているようです。

確かに多い気が!

左右手川の上流にあたる峰町とか。

そして極めつけは、円海山メモリアル清浄園入口の峰の灸の看板。ここにも苅部姓が書いてあったりする。 https://t.co/WKg3FV09fA

— @きよし(Akiyoshi)/JS1CPW (@akiyoshi_kamide) March 21, 2023

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周辺の難読公園

初見では読めなさそうな公園も意外とあったりします。

難読レベル低〜中
四反田公園 Shitanda Park
港南台駅に一番近い小さな公園。駅をまたぐ道路の橋も「四反田橋」。まぁ、これくらいなら五反田みたいに読めそうかな…?
虻名公園 Abuna Park
港南台駅から1kmほどだが、栄区にある。石碑に「あぶな」とふりがながふってあるので現地へ行けばわかる。
臼杵公園 Usuki Park
だいぶ洋光台寄りだが港南台にある。ちょっと離れた港南台郵便局前に行くと、同名のバス停や交差点があり、交差点名のローマ字でわかる。
難読レベル高
四ッ切公園 Shikkire Park
港南台の中でも難読度トップクラスの公園。北公園のちょっと南東側にある。石碑にも「しっきれ」のふりがながあるが、「っ」があまり小さくなくて読み間違えやすく、港南台駅前の案内図を見てやっと正しい読みをはっきり認識できたほどである。都内にある「四ツ木」駅などとは読み方が全く違うという点でもトップクラスの難読度といえる。
左右手公園 Soute Park
洋光台の北東側、田中町にある。洋光台でイベントがあったとき限定のマップで「そうで」のふりがながあって確信したが、周辺に読み方を物語るものが乏しく、洋光台駅の周辺案内図でようやく「そうて」だと確認できた
掃部山公園 Kamon-yama Park
10km以上離れた横浜市中心部の桜木町駅近くにあるが、これも初見では同じくらいのレベルで読めなさそうなのでピックアップ。
番外編:公田 Kuden
栄区にある交差点。横浜横須賀道路の日野ICなどで読み方がわかる。渋滞の名所として知られていたが、最近は港南台の舞岡上郷線にバイパスされたためか、そうでもなくなってきた感じ。

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