SCOOVO studio
アドバンス設定


 内容的には、Slic3rの設定である。(Slic3r日本語マニュアル)
 本装置での規定値と操作可能な設定値の範囲が(旧取扱説明書では)示されている。仕様変更版の取扱説明書では、一部省かれている。

 ここでは、2013/10/30時点でのSlic3rのバージョンV0.9.10bのセッティング画面を使用している。
 注) SCOOVO StudioでのSlic3rのバージョンは、ここでの紹介バージョンより一世代古いバージョンの設定の様である。

 項目と説明の日本語化は不適切なものであるので、雰囲気だけと思って欲しい。大雑把ではあるが、設定の概要が掴めると思う。
 解釈として誤っているかもしれないので、その点はご容赦を。

(2014/01/07)
 2014/01/07現在、本家のSlic3rのバージョンはV1.0.0RC2(2013/12/28リリース)となっており、設定項目が幾つか追加されている。より、処理速度が上がっているようであるが、条件によってはコード生成品質が落ちている部分も見受けられる。
 Repetier-HostもバージョンがV0.95D(2013/12/30リリース)となり、スラーサーの定義の一部上書き修正が可能になっている。
(2014/01/17)
 Repetier-HostもバージョンがV0.95F(2014/01/17?リリース)となる。

目次

プリントの条件設定

Layers and perimerters
Infill
Speed
Skirt and brim
Support material
Notes
Output options
Multiple Extruders
Advanced

フィラメントの条件設定

Filament
Cooling

プリンター(装置)の条件設定

General
Custom G-code
Extruder1

埋め方のパターン

ファームウエア定義


その他のスライサー
Skeinforge
KISSlicer
Cura

スライサーの違い
内部の埋め方
スライサーの設定項目比較

プリントの条件設定

Print Settings Tab 項目 説明


V1.0.0RC2追加
Quality(Slower Slicing)
Start perimeters at : Concave points : □ 凹形位置 凹形の位置を外形開始位置にする指示
Non overhang points : □ オーバーハング以外位置 オーバーハング以外の位置を外形開始位置にする指示
Detect thin walls : □ 薄壁検出 薄い壁の検出の指示
Detect bridging perimeters : □ ブリッジ外形検出 ブリッジ外形の検出の指示
a: 造形ピッチ  ノズル径が0.35mmだから、そのサイズ以下で、1/5位まで設定できるかも。0.01mm刻みで値を設定可能か?

 SCOOVO C170の現状確認では、0.025mmまで造形可能である。
 能力的には0.01mmまでいけそうであるが、うまく造形できるは不明。
b: 最初の一層目の造形サイズ  ノズル径が0.35mmだから、それ以下で、0.25mm位がベスト?
c: 垂直方向の壁の造形繰り返し数  ノズル径と掛け合わせた厚みになる。
 壁は内側から外側に向かって造形するので、外形の細かな部分を支えるには、内部に複数の壁を作成すると安定する。また、速度の低下を防止できる。しかし、壁を多く(厚く)するとそれだけ造形時間が増大する。
d: 造形の開始位置のランダム化  開始位置がランダムになるので、特定の位置に開始跡が残らない。
e: 外形追加可能指定  必要時に外形を追加造形する指定
 傾斜がきつい場合などに自動追加する事を指定する。
f: 水平方向の天井の壁の厚み  造形ビッチと掛け合わせた厚みになる。
g: 水平方向の底の壁の厚み  造形ビッチと掛け合わせた厚みになる。尚、一番下の底はbの差分も加算される。
h: 外形横断空白  外形横断時にはみ出る様な造形不具合を最小限にする指定?
i: 最外形を最初に指定  外形の造形順序を外側から内側の順番に変更する。
j: 螺旋花瓶指定  螺旋状に造形を行う指定。
 花瓶の様な物を造形するのに向いているが、壁の軌跡を一回のみで造形していくので、薄く強度に難あり。 
a: 埋めの充填率  無しなら"0"を、完全に埋めるのなら"1"を設定する。
b: 埋めパターン  中味の埋め方のパターンを選択
 リンク先を参照(パターン表
c: トップとボトムの埋めパターン  上部と底部の埋め方のパターン選択
 
 リンク先を参照(パターン表
d: 挿入間隔  設定したレイヤ間隔で充填を挿入する。
e: 必要な場合のみの位置に中味発生指定  上部(天井)の位置のみに対して必要とされる中味の埋めパターンを発生させる指定。
f: 常時ソリッド充填レイヤ数  ソリッド充填の強制レイヤ数を設定。
g: 中味の充填パターンの角度  設定した角度で充填パターンを挿入する。造形物を回転することなく、中味のパターンを任意角度で挿入できる。
h: ソリッド充填サイズ閾値  ソリッド充填の大きさの閾値を設定。
i: 外形横断時の吐出し戻し撤回指定  外形を横断する場合に吐出し戻し動作を無効にする指定
j: 中味の造形順序変更指定  外形の前に中味を埋める指定。


V1.0.0RC2追加
Acceleration control(advanced)
First layer : □mm/s2 最初の層 最初の層の加速度設定
a: 積層平面の造形  外形の造形速度
b: 小物の積層平面の造形  小物の外形の造形速度または率を設定
c: 積層平面の外形の造形  最外形の造形速度または率を設定
d: 中味  中味充填の造形速度を設定
e: 詰まった中味  下部充填の造形速度または率を設定
f: 上部の詰まった中味  上部充填の造形速度または率を設定
g: サポート素材  サポートの造形速度を設定
h: ブリッジ  ブリッジの造形速度を設定
i: ギャップ注入?  ギャップ注入?速度を設定
j: 移動  移動時の速度を設定
k: 最初の一層目の造形速度  最初の一層目の造形速度または率を設定する。30%だと、他の層よりもとてもゆっくりと造形する事を指している。
l: 積層平面  積層平面の造形加速度設定
m: 中味  中味の造形加速度設定
n: ブリッジ  ブリッジの平造形加速度設定
o: 規定  規定の造形加速度設定
a: スカートの発生回数  造形開始の最初のフィラメントの吐出しの準備として用いられる様である。
 無しなら"0"を設定する。

 確実に造形物に対して吐出しが始められる様、繰り返し数を多目にして、吐出しを即す様にすると良い。
 造形物のサイズに応じて見直すと良い。
b: スカートの発生間隔  実際に造形する最外形に設定した間隔を加算した位置にスカートを発生させる。
 造形できる最外形以内になるような値であるべきである。
c: スカート発生層数  設定した層数分のスカートを発生させる。
d: 最小吐出し長さ  最小吐出し長さを設定
e: 縁の発生幅  設定した幅の縁を一層目の外形に対して加算して造形する。
 張り付きの強化に役立つ。
a: サポートの指定  サポートが必要な場合に指定する。
b: オーバーハング閾値角度  オーバーハング閾値角度を設定
 0 : 自動判定
 それ以外 : 該当角度で判定
c: 最初に強制的にサポートを造形する  造形の最初を設定したレイヤ数分のサポートで造形を始める。
d: ラフト発生層数  設定して層数だけラフトを発生させる。
 無しなら"0"を設定する。
 ラフトは、造形ピッチと掛け合わせた値と一層目の差分の厚みで造形される。
e: パターン選択  サポートに使用するパターン選択
 リンク先を参照(パターン表
f: 発生間隔  サポートのライン間隔を設定
g: パターン角度  サポートのパターンの回転角度設定
h: 接続レイヤ数  接続レイヤ数設定
i: 接続パターン間隔  接続パターンとの間隔
コメント  コメント記載
a: 造形物の完成後に次の造形物の造形を行う  複数のオブジェクトがある場合、個々のオブジェクトを完成させてから次のオブジェクトを造形する事を指定。

 ヘッドが造形済みの造形物に干渉しない状態の配置が前提である。

 SCOOVO C170の場合、ヘッドカーバーが干渉間隔を広げてしまうので、この機能を利用する場合は、カバーを外した状態での設定をすべきである。
b: エクストルーダ干渉間隔  エクストルーダと造形物との干渉間隔を設置
c: エクストルーダ干渉高さ  エクストルーダと造形物との干渉高さを設定
d: 説明のコメント追加  説明のコメント追加を行うかの指定
e: 保存時のファイル名規則  この場合、入力ファイル名の拡張子無しに対して、拡張子"g..code"を付けたファイル名で保存することを示す。
f: 追加処理スクリプト  追加処理を行う場合の記述をする。


V1.0.0RC2追加
Extruders
Support material interface extruder : □ サポート材接続エクストルーダ サポート材接続エクストルーダ設定
Ooze prevention(にじみ防止)
Enable : □ 有効 有効の指示
Tenperature variation : □ 凵 温度変動量 温度変動量の設定
a: 造形物の造形対象ヘッド

b: 中味の造形対象ヘッド

c: サポートの造形対象ヘッド
 それぞれの造形対象ヘッドを設定する。
 1ヘッド仕様なので"1"以外の値は設定しない。
a: 規定の造形する壁の補正幅  壁の幅を左右する部分の様である。
 0 : デフォルト(1mm?)
 その他 : 該当する厚み
b: 一層目の吐出し補正幅  一層面の吐出し幅の距離または比率を設定する。
 200%の場合、他の層よりも2倍の吐出しをする事を指す。
c: 外形補正幅  外形幅の距離または比率を設定
d: 中味の埋め補正幅  中味の埋め幅の距離または比率を設定
e: ソリッド中味の埋め補正幅  ソリッド中味の埋め幅の距離または比率を設定
f: 上部ソリッド中味の埋め補正幅  上部ソリッド中味の埋め幅の距離または比率を設定
g: サポート材の補正幅  サポート材の幅の距離または比率を設定
h: ブリッジたるみ率  ブリッジたるみ率を設定
 1: たるみなし?
 1 < : たるませる?
 1 > : 縮ませる?
i: スレッド数  スライス処理を行う場合のスレッド数を設定する。
 処理時間短縮に寄与する。
 CPUの対応スレッド数まで設定可能であるが、その分のメモリーも消費する。
j: 解像度  設定した値での丸め処理を行う。
 "0"は、最も忠実にデータ処理を行う事を示す。
 その他の値を設定した場合は、その値の範囲で値を丸める為、細部の喪失につながるが、造形時間は短縮される。

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フィラメントの条件設定

Filament Settings tab 項目 説明
a: フィラメント径  フィラメントの径を設定する。
 実測して、その平均値を設定するのが理想の様である。
b: 押し出し乗数  通常、"1"を設定。
 多く吐出したい場合や、少なく吐出ししたい場合に、操作する様である。
 多くする:1以上
 少なくする:1以下
c: 最初の一層目の溶融温度  最初の一層目の場合のフィラメントの溶融温度を設定する。
 少々、高目の温度設定をしておくと、張り付きなどの問題が軽減できる。
d: 他の層の溶融温度  他の層のフィラメントの溶融温度を設定する。
 少々、低目の温度設定をしておくと、造形ダレが軽減できるが、ケースバイケースである。ハングオーバーでのサポートの使用を左右するところである。
e: ベッドの最初の一層目の温度  ベッドの加熱機能が無いので、"0"を設定。
f: ベッドの他の層の温度  ベッドの加熱機能が無いので、"0"を設定。
a: 常時ファン起動指示  SCOOVO C170には造形物用ファンが無いので、指示無意味。
b: 自動冷却指示  自動で冷却の動作を行う場合の指示で、以下のg,h,iの動作を有効にする。
c: 最小ファン速度  最小のファン速度を設定
d: 最大ファン速度  最大のファン速度を設定
e: ブリッジ時の速度率  ブリッジ造形時の冷却の為のファンの即利率を設定
f: 一層目からのファン停止レイヤ数  最初のレイヤを含め、設定したレイヤ数分はファンの動作を停止する設定
g: ファン動作起動の一層当りの造形時間  冷却動作として、一層当りの造形時間として、設定秒未満の場合、ファンを動作させる為の規定値を設定する?
h: スローダウン動作起動の一層当りの造形時間  冷却動作として、一層当りの造形時間として、設定秒未満の場合、造形速度を遅くする為の規定値を設定する?
i: 最小造形速度設定  冷却動作として、多分、スローダウン時の造形速度を設定する?

注)
 速度がより早くならない様に、造形設定側での速度よりかなり遅くしておく必要がある。

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プリンター(装置)の条件設定

Printer Settings Tab 項目 説明


V1.0.0RC2追加
Advanced
Use firmware retraction : □ 使用ファームウエア撤回 使用ファームウエア撤回の指示
ベッドの造形
a: Xサイズ
b: Yサイズ

造形センター
c: X位置
d: Y位置

e: Zのオフセット
 造形装置に依存した値を設定する。

 センター位置は、どこをセンター(0,0)の基準にするかなので、通常は造形サイズの中間の値を設定する。
 読み込み時にSTLファイル内で定義されているセンター(0,0)が、該当する位置になる。
f: 生成するG-codeの対応ファームウエアモデル  G-codeの対応ファームウエアモデルを指定する。
 本モデルは、"RepRap"を指定。
g: E設定値(吐出し量)相対化  E設定値(吐出し量)を相対値として利用する場合に指定する。

 SCOOVO C170は絶対値を使用するので指定しない。
h: ヘッド数  1ヘッド仕様なので、"1"を設定。
i: 振動限界周波数  共振などの問題がある場合に、動作の抑制をする為に設定する。
 通常は設定無しの、"0"を設定。
a: 造形開始時のG-code  それぞれの専用コードを設定する。

 ここでは、SCOOVO C170の動作の制限から、"F5000"は"F200"位に速度設定を落とす事を勧める。
b: 造形終了時のG-code  それぞれの専用コードを設定する。

 待機位置の設定が出来ないフロントエンド系を使用する場合は、個別に待機位置の設定を挿入することを勧める。
c: 層変更時のG-code  それぞれの専用コードを設定する。
d: ツール交換時のG-code  それぞれの専用コードを設定する。
a: ノズル径  ノズルの穴径を設定する。
b: 多ヘッド時のX方向のオフセット

c: 多ヘッド時のY方向のオフセット
 多ヘッド仕様の場合のヘッドの取り付けオフセット量を設定する。
d: 戻し長さ  吐出しの戻し長さを設定
e: Z軸の持上げ高さ  Z軸の持ち上げ高さを設定
f: Z軸の戻し速度  Z軸の戻し速度を設定 
g: 戻し撤回時の追加長さ  戻し撤回時の追加長さを設定
h: 戻し動作の発生回避移動距離  戻し動作の発生回避移動距離を設定
i: 層切替え時の回避  層切替え時の回避を指定
j: 戻しの前にワイプ  順序として戻しの前にワイプを指定
k: 戻し長さ  エクストルーダーの交換時の戻し長さを設定
l: 吐出し長さ  エクストルーダーの交換後の事前吐出し長さを設定

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埋め方のパターン

埋め方のパターン表
埋め方のパターン Fill pattern Top/Bottom
fill pattern
Support/Raft
pattern
rectilinear
(層交互に90°回転無し)
rectilinear grid
 層交互に90°回転
 より強度あり
- -
line - -
concentric -
honeycomb -
(層交互に90°回転無し)
hilbertcurve(slow) -
archimedeanchards(slow) -
octagramspiral(slow) -

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ファームウエア定義

ファームウエアモデル表
ファームウエアモデル コメント
RepRap(Marlin/Sprinter/Repetier)
Teacup
MakerWare(MakerBot)
Sailfish(MakerBot)
Mach3/EMC
No extrusion

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