アステリズム / スター効果(--こうか)
星彩効果(せいさいこうか)
asterism / star effect
特殊効果のひとつ。ドーム状のカットが施された宝石から、光が反射した複数の筋が観察される場合、これをアステリズムやスター効果という。星彩効果という邦訳もあるが、あまり一般的ではない。
アスターはギリシャ語で星の意。
■スター効果の原因
アステリズムは、宝石中に針のように細長い内包結晶(ニードル インクルージョン)が無数に、複数の方向に平行に配列している場合に発生する。
ニードル インクルージョンが2方向に平行ならば十字のスター、3方向ならば6条(3条とも数える)のスターとなる。
ただし、ニードル インクルージョンの欠落などにより、不規則な数の光条しか確認できないケースもあり得る。
一般的なスター宝石としてはルビー、サファイア、ダイオプサイド、クォーツ、ガーネットを挙げることができる。
コランダムやクォーツは、六方晶系という規則性をもって原子が結合している。これらは、原石の成長方向(C軸)から観察した際のアウトラインは六角形を基本としている(サファイアの一般的な原石の形状は六角両錐体)。そしてスターを作るニードルインクルージョンは、この六角形に平行、C軸に対して垂直に配置される(図左上)。よってサファイアのスターの数は6条が基本となる。双晶の場合、12条が出現する可能性も皆無とは言えない。
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