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美しい緑色が魅力。

 

キャッツアイ ダイオプサイド
明度が暗く、時としてほぼ黒色を呈する。

ダイオプサイド(透輝石・とうきせき)
(diopside)

輝石の1種。緑色が一般的だが、無色、褐色もある。アステリズム(スター)やシャトヤンシー(キャッツアイ)を示す事も一般的。
MgはFeと置換し色目に影響を与える。
  • 結晶系:単斜晶系
  • 化学組成:CaMgSi2O6
  • 屈折率:1.675-1.701
  • モース硬度:5.5-6
  • 比重:3.29
     
    変種・鉱物学名・流通名:
  • アラライト(alalite):
    産地のひとつ、イタリア アラ渓谷に因んだダイオプサイドの別名。
     
  • クロム ダイオプサイド
    クロムの含有により彩度が高い場合の名称。
      
  • スターダイオプサイド
    アステリズムを呈すダイオプサイド。発見は1964年。スターは4条で、73+107゜で交差。明度は非常に暗く、ほぼ黒色が一般的。
     
  • バイオレーン(violane・violan):
    半透明-不透明、塊状で発見される事が一般的な、バイオレット-ブルーのダイオプサイドを指す。イタリア ピエモント州、セント マーセルに産する。
     
  • バイカライト(baikalite):
    産地のひとつ、ロシア バイカルに因んだダイオプサイドの別名。
     
  • ハンザナイト(hunzanite):
    産地のひとつ、パキスタンのハンザ渓谷に因んだダイオプサイドの別名。この渓谷では、ルビーと共にクロムダイオプサイドが発見される。
     
  • マラコライト(malacolite):
    明るい明度のダイオプサイドを指す別名。
     
  • 着用・加工時の注意:強い衝撃に弱い(劈開2方向)
  • 語源:di(ギリシャ語);ダブル。optis(ギリシャ語);外観。
  • 処理:報告無し
  • 誕生石:なし
  • 鑑別時留意すべき石:トルマリン、ペリドット、コーネルピン
  • 鑑別上のヒント:ダイオプサイドのβは、1.665まで。それ未満であればペリドットを考慮する。
  • 宝飾用合成石:なし


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