第12章 欧米における近代国民国家の発展
4 19世紀欧米の文化
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B
ロマン主義 19世紀前半(ウィーン体制の時期)
= 理性よりも個人の感情や意思を尊重し、また民族の歴史や個性を重んじる風潮が生まれる。
・文学 a
ハイネ 独・詩人「歌の本」 b
バイロン 英・ギリシア独立運動参戦
c
ユーゴー 仏の共和主義者「レ=ミゼラブル」
プーシキン 露「大尉の娘」など
・絵画 d
ドラクロワ 仏 ギリシア独立戦争「キオス島の虐殺」 七月革命「民衆を導く自由の女神」
・音楽 e
シューベルト 独「冬の旅」「未完成交響曲」 f
シューマン 独「トロイメライ」
g
ショパン ポーランドからパリに亡命 h
ワグナー 独 楽劇「トリスタンとイゾルデ」
ベルリオーズ 仏 「幻想交響曲」
リスト(ハンガリー) 多くのピアノ曲を残す
ヴェルディ 伊 「椿姫」「アイーダ」など、イタリア統一を鼓舞した
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= 社会や人間をありのままに描く。感情や個性の発揮よりも客観的な描写を重んじる。
・文学 仏 a
スタンダール 「赤と黒」「パルムの僧院」 b
バルザック 「人間喜劇」
c
フローベール 「ボヴァリー夫人」
英 d
ディッケンズ 「二都物語」「オリヴァー=トゥイスト」
露 e
ドストエフスキー 「罪と罰」「カラマーゾフの人々」
f
トルストイ 「戦争と平和」「アンナ=カレーニナ」「復活」
・絵画 仏 g
クールベ パリ=コミューンに参加 「石割り」など
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= 資本主義社会の矛盾が激しくなる時期に、社会の矛盾を追及する作品が生まれた。
・文学 仏 a
ゾラ 「居酒屋」ドレフュス事件の告発 b
モーパッサン 「女の一生」
ノルウェー c
イプセン 「人形の家」
・絵画 仏 d
ミレー 「落ち穂拾い」 e
ドーミエ 革命と共和派で活動
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19世紀後半 その他の動き
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<哲学・思想>
1.a
ドイツ観念論 の完成 カント → フィヒテ → シェリング(ロマン派哲学)
→b
ヘーゲル の弁証法哲学。ドイツ観念論を完成させる。
<人文・社会科学>
資本主義と国民国家の形成と連動
1.イギリス a
古典派経済学 の形成 アダム=スミスの流れをくむ自由放任主義の主張
b
マルサス 「人口論」
c
リカード 労働価値説による自由貿易主義を展開
2.ドイツ a
ランケ 近代史学 (史料批判に基づく「世界史」の創始)
b
サビニー 歴史法学 (歴史的所産としての法の意味を説く)
c
リスト 歴史学派経済学 (自由貿易主義を批判、保護関税理論を展開)
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産業革命の工業の発達と連動
3.医学 f
パストゥール 仏 1880年 狂犬病予防接種に成功
g
コッホ 独 1882 結核菌発見 83年 コレラ菌発見
4.生物学 h
ダーウィン 英 1821-36 ヴィーグル号で世界周航
1858年 i
進化論 を発表 j
『種の起源』
→ キリスト教的世界観に大きな衝撃を与える。
k
メンデル 墺 1865 遺伝の法則
5.l
電気 m
モールス 米 1837年 電信機の発明
→
海底電信ケーブル 1851年に英仏間のドーヴァー海峡、1866年に大西洋に敷設
n
ベル 米 1876年 電話機
o
エディソン 米 1879年 電灯・映画・蓄音機
p
マルコーニ 伊 1895 無線電信
6.q
石油 r
ダイムラー 独 1883 ガソリン機関 86年 四輪ガソリン自動車製作
s
ディーゼル 独 1897 ディーゼル機関発明
7.化学工業 t
ノーベル 1867年 ダイナマイト発明 遺言により1901年よりノーベル賞
1880年前後 乾板写真・パルプ・人造繊維などが登場
8.市民生活の変化 u
近代都市 の誕生
パリ:第2帝政期にv
オスマン によって改造
ロンドン:w
地下鉄 の開通

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17世紀 オランダ人、b
タスマン が大陸発見
18世紀 イギリスのc
クック の探検 1788年 イギリスの流刑植民地となる
1851年 ニューサウスウェールズ、ヴィクトリアで金鉱発見
3.d
アフリカ探検 の進展 列強による分割の前提となる。
e
リヴィングストン (英)1849→73:ヴィクトリア瀑布の発見
f
スタンリー (英)1871→88:タンガニーカ、コンゴ地方を探検
4.中央アジアの探検
g
ヘディン (スウェーデン)の活動 楼蘭の発見(1901) 「さまよえる湖」
5.極地探検(20世紀)
h
ピアリ (米)1909 北極到達。
i
アムンゼン (ノルウェー)1911年 南極点に初めて到達。
j
スコット (英)1912年 南極到達、帰路に遭難死。
▲6.1884年 ワシントン会議
本初子午線をロンドンk
グリニッジ天文台 の経線とする。
← イギリスでのクロノメーター(ゼンマイ時計)の発達。フランスはパリを主張する。
