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冷却ヒビ入れにより染色されたクオーツ。
写真上は普通に(空気中で)観察した状態。
写真下は、グリセリンに浸して撮影。グリセリンにより近い屈折率であるクオーツのレリーフは低くなり、ヒビに入り込んだ染料が髪の毛のように見える。
染料は、エメラルドを模した緑色が最も多く用いられる。

浸漬検査(しんせきけんさ)
(immersion testing)

宝石を、検査液に浸漬させた状態で行う検査。
屈折率の高い沃化メチレンが有効だが、グリセリン、水を用いることもある。
次のような検査や石の検知に用いる場合がある。
  • プラトー法
  • 拡散処理石
  • トリプレット(オパール以外)
  • 染色石
プラトー法以外は、宝石と処理材(染料や接着剤)の屈折率が異なることを利用している。例えば、沃化メチレンの屈折率は1.739
  • あるいは、屈折率の推定にも有益。既知の屈折率の検査液に宝石を浸漬し、レリーフが低いほどその宝石の屈折率は検査液に近い。 
 
→屈折率
→グリセリン
→沃化メチレン
→冷却ヒビ入れ


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