強い多色性を示すアイオライト

多色性 / (たしきせい)
(pleochroism)

方向によって異なる色を呈する宝石の性質の事。「変色効果」とは異なる。後者は、例えば蛍光灯と白熱電球といった異なる光源下で異なる色を呈する性質であり、アレキサンドライトなどに良く知られる。
 
多色性の強い代表的な宝石にはアンダルサイトアイオライト、ベニトアイトがある。
 
宝石のカッターは、宝石の多色性に対する理解が欠かせない。 例えばタンザナイトの場合、赤みの強い紫より青みが強い方が好まれるから、カッターは歩留まりと共にフェースアップで青みが強くなるよう石取りする必要がある、と云った具合。
 
観察する方向によってドラスティックに色が変わるこれらの宝石をはじめて見る人は、恐らくビックリなさることだろう。アイオライトなどは角度によってはほぼ無色に見えたり、あるいは濃いブルーに見えたりと見ていて飽きの来ない宝石だ。
>> 他色性


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