前項の戦闘方法をふまえて、今度は効果的な部隊編成について考えてみることにします。これはSLGにおける私のポリシーでもあるのですが、

鎖の強度は一番弱い輪の強度で決まる
つまり、
強い部隊は弱点を作らない
ということを基本にしています。

 確かに強力な攻撃魔法を持つ指揮官のいる部隊は強い。だからそういう指揮官を集めれば、無茶苦茶強力な中隊を作ることはできます。でも、その分他の中隊が弱くなってしまい、いきおいその強い中隊だけで戦うことが多くなってレベルも偏り、士気も偏り、結局損をします。

 従って、基本方針は

できるだけ各中隊に強力な攻撃魔法の使い手をまんべんなく置く
ことになります。こうすればどの中隊でも戦えるので、レベルや士気の偏りも減るはずです。

 そこで強力で使えそうな攻撃魔法の使い手をピックアップしてみると(かっこ内はその指揮官が使える最強の攻撃魔法)

こんなところでしょうか。ぎりぎり6人。でもスパルタスを仲間にするのは結構大変なので、このままだと1中隊に一人ずつ編成できない可能性があります。また難易度Sクラスの仕事となるとメテオやブラストカッターだけでは不安なので、次善の策として強力だけど攻撃範囲の面でちょっと使いにくい、直進貫通型のドラゴンブレスやイフリートを使える指揮官を探すと このへんの魔法であれば、敵のHP表示が黄色のときに2発撃てば、強敵でも壊滅状態に追い込むことができるので、上手に活用して攻撃魔法不足を補完したいところです。

 更に、攻撃魔法不足を補う上でキーになる指揮官がいます。ジロドーです。

 ジロドーの特徴は良くも悪くもドレイン系魔法。ほとんどこれしか使えない(ノヴァ等の攻撃魔法も使えるようになるけど、余ったMPで撃ってみる程度)代わりに、他に味方でドレイン系を仕える指揮官は、ギガドレインを使えるギルフォードのみ。ギルフォードの場合はギガドレインを撃つより強力な攻撃魔法を撃つ方が多いので使うことはあまりありません。従って、実質的にジロドーが自軍でドレイン系を使える唯一の指揮官になるわけです。

 ドレイン系の魔法を予めかけておけば、攻撃力の低い攻撃魔法でも強烈な効果を発揮するので、使える攻撃魔法が少ない状態でこれを使わない手はありません。ですが、その反面ドレイン系だって魔法ですから、使えばCPを消費する。戦闘開始直後にドレイン系を使ってもその後すぐ敵は動きだしてしまうわけで(CPを6までためて、ドレインやメガドレイン→すぐにCP消費4の攻撃魔法、というのはできますが、これだと終盤厳しい)、線状拡散系(サンダーボルト、ブラストカッターなど)や扇状拡散系(ヒートバーンやデスシャワーなど)の増強には向きません。となると必然的に、全体衝撃型であるアースクエイク、ハリケーンやメテオの増強に使うことになります。

 従って、ジロドーのいる中隊には全体衝撃型攻撃魔法の使い手である

のうち一人を配属する必要があるわけです。ギルフォードの魔法は何もしなくても強いので、「弱い魔法を増強する」観点から見ても、エドガーかジキスムントと組むのが適当でしょう。

 ギガドレインなんかいいですよ。その後撃ったハリケーンがメテオ以上、インフェルノに準じるくらいの効果を発揮して、どんな敵部隊でも指揮官以外は即座に全滅しますから。ジキスムントが仲間になるのは結構後の方ですから、それまではエドガーと組ませておいて、ジキスムントが仲間になったら交代させればいいでしょう。ただ、ジロドーとジキスムントは両方歩兵の指揮官なので、兵種の組み合わせを重視するのなら、ハリケーンまでは使えるエドガーをそのまま使ってもいいかもしれません。

 ただ、これで中隊3人のうち2人が決まってしまって、あと回復魔法の使い手がいませんから、この二人はアナスタシアかルイーザの中隊に配属することになります。他の補助魔法を使った戦い方ができず、硬直した戦法になりやすいのがちょっと欠点ですが、それを補って有り余る効果があります。終盤には、実質的にインフェルノ級の攻撃魔法を3回も使える部隊になるわけですから。

 あとは、ポイントといえば回復魔法の使い手は全中隊に配属するとか、兵種の組み合わせに気をつけるとか、たいしたことはありませんが…でも後列からの交代が間に合わず騎兵・歩兵・槍兵の三軍編成で中隊を作っても役に立たないケースが多かったりするので、3つのうち2つの兵種を前列・中列に配して後列は弓兵にし、軍団(6中隊)全体でバランスをとるようにした方がいいようにも思うのですが…

 と、これらのことを踏まえた上て、終盤を想定した軍団編成の例をひとつ挙げてみます。

部隊編成の一例(1)
(歩)は歩兵、(騎)は騎兵、(槍)は槍兵、(弓)は弓兵、(神)は神聖兵、(暗)は暗黒兵
*は中隊長
第1第2第3第4第5第6
前列ホセ(騎)ジロドー(歩)エレーナ(歩)*ルイーザ(騎)ミュンツァー(槍)カスティエール(歩)
中列ロッソ(槍)*アナスタシア(神)*リューク(槍)スパルタス(歩)*アントニオ(騎)*ギルフォード(暗)
後列*アイン(弓)ジキスムント(歩)マーガレット(弓)デービス(弓)クリストフェル(弓)ユリア(弓)

 アインは確かに山賊や盗賊等、歩兵系の敵が多い序盤は騎兵の方が有利ですが、終盤になると、後列にいるためにエナジーバスターを使うための距離がとりやすい弓兵の方が便利です。ジロドーとジキスムントを第二部隊に配属すれば、優先順位に従って次々と襲いかかってくる敵部隊を片っ端から返り討ちにすることができます…が、それでも魔法が持つのはせいぜい3回くらい。調子に乗ってやりすぎないように。

 第一部隊のアインとホセ、第四部隊のスパルタスとルイーザ、第五部隊のアントニオとクリストフェルと、強力な攻撃魔法のある部隊にはコンフューズ系の使える指揮官を配してあります。ルイーザは普通は回復要員として扱うのですが、念のためもう一人回復役を置いてあります。この部隊は重回復部隊として使っても便利。

 エレーナのブラストカッターは終盤になるといまいち威力不足なので、リュークの部隊に置いてイフリートで補完できる体制をとっています。とはいってもブラストカッターとイフリートを1回づつ撃っても敵部隊は壊滅しないので、魔法的にはこの部隊が一番弱いかもしれません。まあ、第四部隊もスパルタスのMPの関係で、エナジーバスターよりデスシャワーを使う方が多いんですが。第四部隊の攻撃魔法が不足気味に感じるなら、ルイーザを回復要員にして、デービスをロビンやマグヌスに代えるといいでしょう。

 第六部隊の前列にはカスティエールが入っていますが、ここは比較的自由度が高いところで、指揮官の成長状態等に合わせて適当な指揮官を入れることができます。防御系補助魔法のオリンピュアスを入れたり、ウィノーナやフィリップを入れて重回復部隊にしても面白いところ。また、ロッソとミュンツァーは互いに交換できますし、アーノルドを入れてもいいでしょう。マーガレット、デービスとユリアも自由に交換できます。

 この部隊編成の欠点は足の速い騎兵中隊を作れないところです。全体的にバランスをとれるようにはしてありますが騎兵部隊が若干不足気味で、シナリオの都合で、三小隊全て騎兵で構成される騎兵中隊が必要な状況が出てきた場合、かなり無理なことをしてつくるようなことになってしまいます。

 この欠点を改良したのが次の例です。

部隊編成の一例(2)
(歩)は歩兵、(騎)は騎兵、(槍)は槍兵、(弓)は弓兵、(神)は神聖兵、(暗)は暗黒兵
*は中隊長
第1第2第3第4第5第6
前列ウィノーナ(騎)ジロドー(歩)エレーナ(歩)*ルイーザ(騎)ホセ(騎)カスティエール(歩)
中列*アイン(歩)*アナスタシア(神)*リューク(槍)スパルタス(歩)ミュンツァー(槍)*ギルフォード(暗)
後列クリストフェル(弓)ジキスムント(歩)マーガレット(弓)デービス(弓)*アントニオ(騎)ユリア(弓)

 第一部隊と第五部隊をいじっています。今度はアインを歩兵にしてみました。槍兵でもいいのですが序盤にちょっと苦労します。ウィノーナはフィリップでも、ミュンツァーはロッソやアーノルドでも可。カスティエールのところが自由度が高いのも前と同じです。騎兵中隊が必要なときにはウィノーナとミュンツァーを入れ替えるだけで済みます。

 その反面第五部隊の後列にいるアントニオが弓攻撃を避けて逃げ回っているだけのことが多いのが難点。またアインがエナジーバスターを使いたいときに運悪く前列にいたりすると、魔法の効果範囲外の敵兵が出てくる可能性が出てきます。まあ、スパルタスの場合も同じですが。槍が少なくなるのも欠点かも。

 このほかにもジロドーとジキスムントを第四部隊に配して第二部隊にスパルタスとロビンかマグヌスを置くとか、スパルタスが仲間にならない場合はエレーナを第四部隊において第三部隊はリュークとカスティエールで頑張るとかいろいろありますが、あとはきりがなくなるのでこれくらいにしておきます。


 今までは終盤の話で、序盤と中盤は別に考える必要がありますが、序盤はとにかく小隊長の頭数が足りない。全ての中隊に3人の指揮官を配備できないうちは、小隊長の選り好みをしている余裕はありません。都市についてとりあえず施設を一回り。ギルドで仕事を引き受けたらその足で酒場に行き、小隊長と契約。編成を吟味して、他のことはそれからやる、という状態が続きます。

 従って、自軍にどのような小隊長がいるかどうかはケース・バイ・ケース。当然中隊編成も、前のように例を示して「これ!」とはいきませんが、基本方針は前に書いたのと同じ。使える攻撃魔法は平均的に配備。回復魔法も初期は1小隊しか回復できないヒーリングが多くて使いづらいですが、できるだけ全中隊に配備するように。兵種の偏りもできる限りなくしましょう。

 そうは言っても回復魔法の使える指揮官が仲間にならず全中隊に配備できなかったり、仲間になるのが槍兵の指揮官ばかりで兵種が偏ったり(←このようなケースには遭遇したことがないので、もしかしたら兵種の偏りはないように調整されているのかもしれません)することもあるかもしれませんが、ここが頭の使いどころ。


 難易度Cの仕事をメインで引き受ける頃になったら、もうそろそろ終盤を意識したほうがいいでしょう。前に示した例も全員のレベルが十分に上昇していることを前提にしています。いくらジロドーがキーパーソンだからといって、レベル一桁でドレインしか使えないジロドーを終盤に投入してもデメリットの方が大きいでしょう。

 ですから、終盤に使いたい小隊長を中隊に編成してレベルを上げ、魔法の成長が見込めない小隊長をベンチに下げることになります。具体的にだれ、というのは攻略本の修得魔法一覧を見て頂くより仕方ありませんが、一応の目安として、前の攻略法のページとこの編成のページに名前が出ている指揮官は使えます。

 終盤に使いたい小隊長が仲間になっていない場合は、遅くならないうちにスカウトして配備しておく必要があります。酒場での採用も勿論ですが、難易度Cの仕事を引き受ける頃になると、

を仲間にするイベントが発生しますから、チャンスは逃さずに仲間にしておきましょう。

 マーガレットはホムトフ、エレーナはトリールの民家にいるので、訪れて頼みを聞いてあげればOK。ただ、マーガレットの中隊は撃破されないようガードしておく必要があるかと思います。カスティエールはギルドで難易度Cの「山賊の撃退」を引き受けると出てきます。一騎打ちを受けて倒しましょう(これで負けると悲しいけど…チェインメイルくらいは必要かもしれません)。ロビンは同じく難易度Cの「盗賊の撃退」を引き受けると出てきます。彼の中隊が戦闘終了時まで生き残るようにしましょう。

 ミュンツァーは町で喧嘩を売ってきます。これを受けて一騎打ちで倒さないと仲間になりません。スパルタスも一騎打ちで倒す必要がありますが、こちらは闘技場の決勝戦。結構大変です。装備にお金がかかります。


 最後に、実用性よりキャラクターを重視した中隊編成の例を。洒落と思って見て下さい。中には使える組み合わせもありますが。


燃える男の血がたぎる!
リューク、カスティエール、ロビンの熱血三人男

なんと全員「もと復讐一筋」の男達。使う魔法も揃いも揃って直進貫通系。熱い!とにかく熱い!でも回復どーする!


「戦いに来たのではありません。戦いを終わらせるために来たのです」
アナスタシア、オリンピュアス、マーガレットの平和維持軍

オリンピュアスがちょっと不自然ですが、あの防御に徹した補助魔法で評価。
二枚回復+防御魔法で、長期の停戦監視もばっちりです。


「甘く見て、ケガで済んだらいい方ね」
ルイーザ、エレーナ、ユリアのメデューサ傭兵団分隊

…ルイーザ、怒るかな…
ユリアの代わりにヴィクトリアでもいいんだけど、サンダーボルトじゃ威力不足かも。


「どーせ俺たちゃはみだしものよ」
アントニオ、ホセ、ミュンツァーのアウトロー三人衆

これ、ほんとにティーグル傭兵団なのかな…
並んで街歩いてると向こうから来る人がみんな避けてくれます。
セガSNKクロスライセンスの余波でK.O.F.に出場か???


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