ひとりごと


お題

パイロットフィッシュは必要か?


さて、既にいろいろと情報を得ている方はお気づきでしょうが、飼育本での飼育方法に付き物といえる「パイロットフィッシュ」導入がここではありません。

そもそも「パイロットフィッシュ」とはなんぞや!?

カクレクマノミの水槽に限らず、熱帯魚飼育では水槽内で自然界を再現する事が重要となります。その時、その環境を作り上げる開拓者になるのがパイロットフィッシュです。

最初に魚を入れた水槽内では魚の出す糞尿、つまりアンモニアが上手く処理されません。処理能力が上がるまで、暫く魚はアンモニアに晒されます。これは魚にとっては毒になります。
アンモニアはバクテリアによって亜硝酸へ、更に硝酸塩へ変えられ、魚にとって害の少ない物質へと変化します。

この流れが安定すれば魚には適した環境が出来上がったことになるのですが、それまでの水槽内は魚にとって過酷な環境となります。
このため、通常熱帯魚飼育では最初に丈夫な魚、つまりパイロットフィッシュを入れ、環境を整えるのが一般的な方法です。

さて、カクレクマノミ水槽を仕立てる場合、パイロットフィッシュは必要なのでしょうか。

私は「要らない」という結論を出しています。
理由は2つ。
カクレクマノミがパイロットフィッシュになりえるのではないか。
カクレクマノミ以外のパイロットフィッシュが水槽に残ることが問題だから。

パイロットフィッシュは丈夫な魚であることが満たされていれば良いのです。なので通常は丈夫で安価なスズメダイが最適とされているようです。でも、カクレクマノミも比較的丈夫な魚です。投入初期にやや弱いとされていますが、それさえ乗り切ればよいのです。弱い個体を選ばなければ充分にその役目を果たすと思っています。

また、これからカクレクマノミを飼うというのに、さらにパイロットフィッシュとして目的外の魚を入れる事に納得がいくのか、ということです。ただでさえ初期に飼える魚の数は限られます。また、パイロットフィッシュの定番であるスズメダイは非常に気が荒く、他の魚を飼う上での制約事も危険度も増えることになります。先住のパイロットフィッシュが新参の本命を攻撃して死に至るなんて洒落にならないこともあるんです。でも、なかなか穏和で丈夫なパイロットフィッシュ向けな魚がなかなかいない・・・。


芸能人で例えれば・・・、

辺境の荒れ地を人が住める環境にするとしよう。
最初に、さとう珠緒を送り込んだら・・・数日で死んじゃいそう。
ならば、アジャ・コングなら生き抜いていけそう。
でも、アジャ・コングが強すぎると、あとからカラテカの矢部とか送り込んだら萎縮しちゃいそうでしょ。いや、下手すると殺されそう。(ぉぃ
そこそこタフで、無害な人物・・・。
よゐこの濱口ならどうでしょ。

よゐこの濱口 ≒ カクレクマノミ

にならんかと。私はこう言いたいわけだっ!
「獲ったど〜〜〜〜〜〜!」

・・・閑話休題。

そんなわけで、今回はあえてパイロットフィッシュなしでのカクレクマノミ水槽立ち上げで解説しています。もちろん、カクレクマノミ以外にスズメダイも飼いたいとか、万全を期したい、というのであればパイロットフィッシュを使うのも良いでしょう。ただ、カクレクマノミを入れる時点で邪魔だとばかりにパイロットフィッシュを処刑するのはやめて欲しいですね。

なお、まだ実績がないのですが、とにかくアンモニアの成分があれば良いのであれば立ち上げ当初に魚用の餌を適量バラ撒くという方法が通用しないものかと考えてます。冷凍ブラインシュリンプあたりを2つほど入れておけばバクテリアの餌に充分なると思いますね。
また、市販のバクテリア入りの液体なども併用すれば安定が早いと思います。
試す機会がないので実践されてる方がいたら成否を教えてください。

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