世界史の旅   この画像を印刷します
ヴェルサイユ宮殿
もともとこの地は、
「水もなければ土もない、砂地か、または沼沢」
というとこだったので、工事は難航をきわめた。
約26年の工事で徴用された労働者、農民の間に
多くの犠牲者を出し、
「毎晩荷車いっぱいの死者を運び出す」
ありさまだったという。

最も難工事だったのは水を引くことだった。
セーヌ川から8キロの水道で水を引き、
大きな貯水池を作った。
宮殿には無数の部屋があり
数千人の貴族が住み、
国王の行事や宴会、狩猟などに参加した。
王の指名があれば喜び
無ければむなしく次の指名を待ち、
国王の面識を得るのを待つのだった。

宮廷では日夜音楽がなり、芝居や舞踏が催され、
きらびやかな衣装の貴族たちが行き来した。
庭園には大運河が作られ、
夕方ともなればゴンドラの群れが行き来した。

宮廷の劇場ではリュリーのオペラや
モリエールの喜劇、バンスラートのバレーなどが
上演された。
写真はデータクラフト社フリーデータ、文は『世界の歴史』8(中央公論社)などによる
ヴェルサイユ宮殿の説明