今月の××。

今月のフリーウェア1997年3月版
「PTFフリーウェア集UNIX版4-2号」
R.モリン編、引地信之/引地美恵子訳、トッパン、3502円。CD-ROM2枚付き。
Unix用のフリーソフトウェアのソースコードを集めた"Prime Time Freeware for UNIX"の翻訳。
CDの内容はまだ見てないが、本の方をざった見たところでは、 非常にまじめに作られているという印象を受けた。
このような(苦労の多い)アーカイブの作成と保守をおこなっているPrime Time Freeware、およびそれを翻訳し出版してくれた訳者の方々と出版社に、 まずは感謝したい。
しかし、ひとつ−−。
この本の第4章「合法性について」には 「好きなだけ本をコピーしても構わない」と書かれているにもかかわらず(P.25)、 最初の複作権表示の部分には、おさだまりの「本書の一部あるいは全部について、 著作権法の定める範囲を超え、当社に無断で複写、複製することは禁じられています」 という一文がある。
これはあきらかに矛盾しているし、 このような制限はこの本の本来の趣旨に反していると思う。
早期にこの制限が撤回され、次の版ではそのことが明確になること、 またウェッヴページなどで広報されることを、強く望む。 また、本の内容がオンラインで公開され、 自由にアクセスできるようになることも望みたい。

今月の歴史的文書■1996年12月版
「Lion's Commentary on UNIX 6th Edition with Source Code」
1977年に出版された、Unix第6版のカーネルのソースコードとそれに対する解説をまとめた2巻本の、復刻版。 かつてカーネルハッカーたちは、 この本を読んでOS(Unix)の内部構造を学んだという。
ライセンスの問題から長らく(ソースコードライセンスがなければ?)入手不可能だったが、このたびSCO(The Santa Cruz Operation)の許諾のもと復刻され、 ライセンスがなくとも自由に入手できるようになった。 コードはもちろん現在のものとはずいぶん違うだろうが、 解説とあわせて、そこから学べるものは多いはず。
John Lions著、Peer-to-Peer Communications、4779円(書泉ブックタワー)

今月の驚天動地■1996年12月版
あの「PANDORA REPORT」がついに出た!
作者自身が本にはしないといっていて、 ぼくもそりゃあ無理だろうなあと思っていたんだけれど、 それがとうとう本になりました(^_^)。
おもしろさは折り紙つき。さあ、買って読むのだ(^_^)。
「PANDORA REPORT−喝采がお待ちかね」、八木啓代著、光文社、1500円

今月の美しき書■1996年12月版
「森と氷河と鯨−ワタリガラスの伝説を求めて」、星野道夫著、世界文化社、2800円
アラスカの自然と人々を撮り続けた写真家星野道夫の、未完に終わった遺作。
ワタリガラスの伝説を求める旅は、原初へ、始源へと回帰していく。 写真とことばで綴られた旅の記録。美しく静かで力づよい。

今月のマニア必携■1996年12月版
「The New Hacker's Dictionary Third Edition」、Eric S. Raymond編、The MIT Press
土曜日(1996年12月7日)にアキバの書泉ブックタワーに行ったらありました。 いつのまに出てたんだろ? けっこう前から出回ってたんだったりして(^_^;)。
いちおううちにはSecond Editionもあります。 First Editionもあったと思うけど、どこいったかな? NewのつかないオリジナルのHacker's Dictionaryはどうだったろう、持ってたかなあ?
いちおうアスキーから出てるSecond Editionの翻訳「ハッカーズ大辞典」と自然社から出てたNewのつかないHacker's Dictionaryの翻訳「ハッカー英語辞典」もあるんですけどね。
お値段の方は3409円でした(書泉ブックタワー)。

今月のビックリ■1996年11月版
「CGIプログラミング」、Shishir Gundavaram著、田辺茂也監訳、オライリー・ジャパン、4996円
2、3週間前にアキバのザ・コンに原書が入ってるのを見て一瞬買おうかと思いつつ、 「まぁじきに翻訳が出るだろうからいいかあ」と流してたんだけど、 こんなに早く出るとは思わなかった(^_^;) (もっとも原書の発行が1996年3月だから、 そうめちゃくちゃはやいというわけでもないかな? それに気づかなかっただけでもっと前から入ってたのかもしらんし)。
なかはまだあまり見てないんだけど、CGIやってる人はとりあえず読んでみるといいかも。 ってことで、目次はこちら。 評はこちら

今月のオススメ■1996年10月版
ついに出ました、「PCカード活用バイブル2」。 携技研編の ソフトバンク刊で2800円也。 目次はこちら、 表紙イメージはこちら (jpeg、15KB + 4KB)。 今回はWindows95がメインです。

今月のオススメ■1996年9月版
「インターネット市民革命−−情報化社会・アメリカ編」 (岡部一明、御茶の水書房)はちょーオススメだ! いいぞ〜。 みんな読むべし(^_^)。 目次はこちら

Last modified: 1997/03/24