クロスチーム 訪問記録
『 富士白苑在宅介護支援センター』
2001年12月14日(金曜日)
訪問者 ON・ HY
1 富士白苑在宅介護支援センターの概要
設立されたのは H12年 4月1日 で 現在市内に10ヶ所ある<地域型在宅介護支援センター>の一つとして
花水・なでしこ地区を担当しています。
ここの 相談員は 保健婦として長らく活動してこられた
杉崎房恵さん お一人です。
2 在宅介護支援センターって どんな所?(回覧版のチラシから…)
高齢者の相談など 365日24時間いつでも相談を受け付けている場所で担当地区の専門の職員が相談に応じてくれます。
高齢者の方の相談はもとより、高齢者を介護している方の相談についても
何でも受けています。
平塚市で行っているサービスの説明、受付。
介護に必要な知識、技術を学ぶ教室などの開催。
などが 主な仕事内容になります。
高齢者も介護者も誰もが元気で楽しい生活が送れるよう、予防支援を行い、担当地区が
より良くなるために、住民の方々と協力して地域作りをしていきます。
3 杉崎さんに いろいろ伺ってみました
Q 在宅介護支援センターは 介護保険とどのように関わっているのですか?
A 介護保険の対象となる方は 介護支援専門員(ケアマネージャー)の担当になりますが、介護保険の対象とならない方たちを
在宅介護支援センターで扱っています。
Q どのような形で 在宅介護支援センターを利用しているのですか?
A 様々なパターンが有りますが 市役所の高齢福祉課や
民生委員を経由しての相談が主になっています。民生委員が相談などに必ず立ち会うわけでは有りません。事情によって様々です。
Q 花水地区の現状は?
A この地区については くわしい事情が分からない状態だったのですが、市内の他地区に比べて
介護保険の枠から外れている方々が多いように感じます。
また、昼間独居や一人住まいの痴呆の方も 多いように見受けられますが…
また、どちらかというと 高齢者などの利用者側に
地元(近所)の方の手助けを嫌がる傾向も見られます。
65歳以上の方が持っているはずの 介護保険証のことも
知らない方が大勢いらっしゃいますね。
Q どのような点で困ることが有りますか?
A (花水地区に限らず) 利用者が上手にサービスを利用できていないようです。ヘルパーさんを女中さん感覚で使ったり
必要以上に甘えたるなど、30分単位の派遣時間の中で
使わないと損という感覚の方がいるようですね。
また 一つの家庭内で 介護保険利用者と そうでない人の複数の対象者がいる場合、サービスが縦割りとなってしまう傾向に有ります(事務手続きが煩雑になる)
Q ボランティアなどに関して どのようにお考えですか?
A ボランティアをする際に大切なのは 「やってあげる」ではなく「させていただく」の気持ちです。長い時間をかけて
信頼関係を築いていくことが 大切なのではないでしょうか。
また、行政がらみの介護サービスには どうしても限度がありますから
これからは 今以上に近隣の声掛けなどの 地域がらみの介護サービスが必要になってきます(国の指導もこの内容です)
大きな事を考える前に 何しろ 近所となり と仲良くすることから始めて下さい。
他人事と思わずに 一声掛け合うことが 大切なのです。そして
自分に出来るボランティアから徐々に輪を広げていくと良いのではないでしょうか。
Q 高齢者などのデイケアなどの施設利用に関して
どのようにお考えですか?
A 高齢者の中には どうしても 家の中に閉じこもってしまう方が多いのですが、様々な施設を利用することにメリットがあるものです。
高齢者は 自分の位置が定まると 安定して通所することが多いのです。
そして 知らない人たちの中で 少し 緊張して
すごすことも大切です。
Q こちらのことを 地域マップに記載してもいいですか?
A 喜んで! こちらのことを 多くの方に紹介して下さい
Q 在宅介護支援センターとして ボランティアが必要ですか?
A こちらの事務職員は 行政で人数が定められているので
あまり ボランティアをお願いしにくい現状です。
しかし、 富士白苑では 食事介助、トイレ送迎介助、おむつたたみ、お尻拭き作成、おむつ縫い、話し相手などの仕事をボランティアの方々にお願いしていますので・・
感想
花水・なでしこ地区という かなり広い地域のはずなのに
杉崎さんお一人で 担当されているということに
驚きました(実際 様々な仕事を兼務されているので
かなり お忙しそうでした)
地域福祉に対して まずは自分の身の回りから!
気軽に声掛けできる環境が大切なのですと、何度も力説しておられましたが、この点が
意外と いままで 見落とされて来たのかなと反省もしました。
他にも 介護サービスに関わる いろいろな 裏話も聞け、
多いに参考になりました。
杉崎さんのような方の お話を もっと広く 一般の方々にも聞いていただきたいところですが、非常にお忙しいとの事…。
しかし このクロスチームの活動として ミニ講演会のようなものを考えてもいいのでは?
と感じました
(記録:HY)