[WWF]「押井小辞典」 さ〜と

 

インデックス


 

  《さ》

 

 


 

さいごのたちぐい【『最後の立ち食い』】

*押井守のボツ企画。『LAST TACHIGUI HERO』という副題がついている。

 

 

 

 


 

さかおさむ【阪 脩】

*声優。青ニプロ。

*榊さんとか、SAC版荒巻大輔とか。

*特に荒巻の声はこっちが好きだなあ。

 

 

 

 


 

さかきせいたろう【榊清太郎】

*特殊車両2課整備班の主。「車両整備の神様」の異名を持つ。特殊車両2課の実質的な最高権力者である。

 

 

 


 

さかな【魚】

*空を飛ぶ生き物。飛行機になったり、影で飛ぶ事もできる。

*キリスト教では死をあらわす鳥に対応し、生を表象する。

*魚はイエス・キリストそのものを表す。ΙΧΘΥΣ(ギリシア語で魚のこと)は「イエス・キリストは神の子なり」の頭文字。

 

 

 


 

さかもとまあや【坂本真綾】

*『攻殻機動隊』において、最後に素子がビショージョの擬体に収まったときの声を担当。後に『天空のエスカフローネ』の神崎ひとみ、『水色時代』の久我山夏実、『カウボーイビバップ』のステラなどで高く評価される。

 

 

 


 

さきみやはやお【崎宮駿】

*「パトレイバー」TVシリーズ「特車2課壊滅す!」の回に登場した、中華料理店「上海亭」の主人。モデルは言わずと知れた「あの人」だが、最後に名前が紹介されたときにテレビの前で腹を抱えた視聴者は多い。ちなみに、逃げられた店員の名前がツトム、その後釜にやってきたのがマモルというのも大笑い。

 

 

 


 

さくまレイ【佐久間レイ】

*元アイドルの声優。確かに美人。しかしその実力は押井守にも評価されている(水晶の滑鼠において)。

*『しあわせのかたち』アニメ、CDドラマ等において「べるの」を演じる。

*この人の歌うクレタ島の女は名曲。

 

 

 


 

さくらたまきち【桜玉吉】

*おチャクラ全開悟りでGO!!

*漫画家。雑誌「ファミコン通信」に漫画「しあわせのかたち」を連載していた。ウッドボールの歌はいいぞ。

*その後アスキーのコミック部門誕生の牽引者となり、『防衛漫玉日記』を経て、コミックビームに『幽玄漫玉日記』を連載していた。なんだか押井守とカラミのある漫画家である。

*押井守監修のファミコンゲームソフト『サンサーラナーガ』および『サンサーラナーガ2』においてキャラクター・デザインを担当。そのせいか、押井監督からお中元とか届くらしい。

*「恐山のお守り」は押井監督に進呈されたらしい。

*『しあわせのかたち』CDドラマ『水晶の滑鼠』は押井守によって制作されている。

*押井守著『注文の多い傭兵たち』のカットを担当。

*押井守著『犬の気持ちはわからない』のカットを担当。

*本人の意図せぬうちに「鬱病漫画家」との評価が定着したらしい。連載開始→鬱病悪化→連載終了→静養 というサイクルを繰り返している。2002年の段階で「あの人いま仕事できる状態じゃないから」は押井監督の弁。

 

 

 


 

さだもとよしゆき【貞本義行】

*『天使のたまご』の原画で初めて名前がクレジットされた。

*彼は天野喜孝さんの大ファンだったので、押井守さんとどういうセッションをしてイメージボードを描いているのかに興味あり、仕事を手伝うかわりに現場を見せて欲しいと頼んで天野氏の仕事場で作業させてもらった。しかし天野氏は黙々と仕事を進める方で、結局、ジャマをしにいっただけて゜終わったという。今でも天野さんの絵は大好きで、特に『天使のたまご』の頃は気に入っており、カラーインクの使い方等大きな影響を受けているとのこと。

 

 

 


 

さつじんしゃたち The Killers【殺人者たち The Killers】

*講談社刊「ヤングマガジン Uppers」2002年第3号に掲載された読み切り漫画。押井守原作。漫画は『鋼 〜HAGANE』等の神崎将臣。

*この作画にはいろいろオトナのアレがあったらしく、 後の同系シリーズでは杉浦守が漫画を担当している。

 

 

 

 


 

ざまあみろ【ざまあみろ】

*2007年10月21日、東京国際映画祭の『真・女立喰師列伝』の舞台挨拶で、「こういう映画でこういう舞台に立てるというのは、まさに“ざまあ見ろ”といった気分。なおかつ映画が成功して、さらに続編が作れれば、もっと“ざまあ見ろ”だ」と語ったとかなんとか。映画というのはそういう気分で作るものだそーだ。

 

 

 

 


 

さや【小夜】

*『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の主人公的キャラクター。

*セーラー服に日本刀、一見少女だがおそらくはかなりの高齢。

*「押井塾」の課題テーマ「伝奇」において藤咲淳一氏が提出した企画書「月光鬼譚」から誕生した。

 

 

 


 

サンサーラナーガ【サンサーラナーガ】

*ビクター音産制作のファミコンソフト。1990年。キャラクターデザインは桜玉吉。竜を育てるという、当時としてはユニークなコンセプトを持っていた。

*ファミコンでもちゃんと押井節しているのが凄い。

 

 

 


 

サンサーラナーガ2【サンサーラナーガ2】

*1994年。スーパーファミコンソフト。第一作よりゲームとしての完成度は向上したが、独特の雰囲気はやや後退した。

*このとき、店頭公開のみのオリジナルデモアニメが制作されている。

 

 

 


 

しおざわしょうべえ【塩沢庄兵衛】

*著書『刑事警察機構全史』より、第四章「凶悪犯罪との闘争」補遺「ケルベロスの栄光と没落」が『紅い眼鏡』冒頭に引用されている。

*彼の名前は、実在の社会・労働運動史研究家である塩田庄兵衛氏がヒントであると思われる。

 

 

 


 

しおたわしょうべえ【塩田庄兵衛】

*社会運動史、労働運動史の研究者。また中江兆民の研究も。東京都立大学名誉教授、立命館大学名誉教授。2009/03/20 16時18分、肺炎により逝去。87歳。

 

 

 


 

じつぞんてつがく【実存哲学】

*ハイデッガー、ヤスパース、サルトルらに代表される哲学流派の一つ。特にハイデッガーは、『とどのつまり…』『ビューティフル・ドリーマー』等押井作品の作風に大きな共通項をもつ。

 

 

 


 

しっぷうどとうおんど【疾風怒涛音頭】

*作詞:丸輪零=押井守。歌詞は存在するが、メロディーがついた歌を聞いた者はまだいない。『紅い眼鏡』で使う予定だったのか?

 

 

 


 

じつやまたけし【実山剛】

*「機動警察パトレイバー」に登場。篠原重工の八王子工場長を務める重鎮。

 

 

 


 

シバシゲオ【斯波繁夫】

*通称「シゲさん」。「機動警察パトレイバー」アニメーション版に登場、漫画版にも後に登場するようになった。

*警視庁警備部特車整備課のエースとして将来を嘱望され、特殊車両2課整備班に配属された若手ナンバー1の整備手。仕事の出来は天才肌である。

*言わずと知れた千葉繁がモデルになっている。しかしあまりに露骨に似せていることから、本人はこの役を受けるのに乗り気ではなかったという。それでもやってしまうのは押井守の人徳のなせるわざか。

*『とどのつまり…』冒頭に登場する学生アルバイト。

 

 

 


 

しばしげはる【斯波重治】

*音響監督。オムニバスプロモーション主催。押井守や宮崎駿などの作品では単に音響監督にとどまらず、企画などにも深く関係しており、隠れた顔である。

 

 

 


 

しまづさえこ【島津冴子】

*声優。うる星やつらのしのぶ役で売り出す。が、すぐに霧賀魔子の島津冴子と名乗るようになった。現在は主にクイズ番組でナレーションをやっている。

 

 

 


 

ジャパニメーション【ジャパニメーション】

*日本のアニメーションが世界でヒットしていることを説明するために使われる日本のマスコミ用語。しかし、その実態は分からず、誰が使っているかもわからない。20年前ぐらいにアメリカで日本製アニメを放映したときに造られた言葉らしい。

*ジャパニメーションの例として、世界のオオトモと共に、「攻殻機動隊」がアメリカで大ヒットと取り上げられることが多い。合わせて押井守のインタビューがあることもあるので注意が必要である。

 

 

 


 

しゃんはいてい【上海亭】

*『ビューティフル・ドリーマー』で、ハリアーのコックピットから面堂が面堂邸を呼んだときになぜか応答した中華料理屋。

*特車二課に出前をとどける唯一の中華料理屋。「二課の一番長い日」での香貫花のセリフによると「あの店はうちの隊員でもっているようなもの」だそうだが、TVシリーズでは宿敵シャフトでも壊滅させられなかった特車二課を壊滅に追い込んだ。

 

 

 


 

しゅうかんしょうねんひとおおかみ【週刊少年ひとおおかみ】

*「人狼 JIN-ROH」作画監督・西尾鉄也のイラストエッセイ。プロダクションIGのウェブサイトに、1998年11月から『人狼』公開の2000年6月まで掲載。

*とか思ったら2002年にも限定的に復活。

*「ジバクちゃん」なるキャラクターを生んだ。

 

 

 


 

しゅどうたけし【首藤剛志】

*アニメ脚本家。「ミンキーモモ」「ようこそようこ」の原作者。「うる星やつら」の2本目の映画には彼を脚本に呼ぶ話があった。押井守は手管を弄してこれを阻止したのだが、一緒に仕事をしたとしてもおそらく波長は合わなかっただろう。

 

 

 


 

しょいん【書院】

*『迷宮物件』に登場するワープロ。

*現代で「ワープロ」といえば、もっぱらパソコンにインストールして使うソフトウェアを指すが、パソコンがまだ一般家庭に普及する以前、家庭用ワープロ専用機がヒット商品となっており、これを「ワープロ」と呼称した。その外観は現代の液晶ディスプレイ一体型パソコンに似て、キーボード、モニタ、プリンタが一体となっており、キーボードからの文字入力、漢字変換、用紙へのプリントが可能。1980年代、20万円以下の普及価格になって爆発的に普及し、ほとんどあらゆる執筆作業が手書き中心だった日本社会に劇的な変化をもたらした。東芝の「ルポ」、ブラザーの「ピコワード」、NECの「文豪」、富士通の「オアシス」、キヤノンの「キャノワード」、カシオの「カシオワード」等があり、シャープの「書院」もそのひとつだった。

 

 

 

 


 

じょうちょうなえいが【冗長な映画】

*時として見る者に実存的思索をうながす契機となるらしい。『西部新宿戦線異状なし』におけるカントクの台詞より。

 

 

 


 

ショパンはくぶつかん【ショパン博物館】

*ワルシャワにあり、映画『アヴァロン』で、アッシュがゲーム〈アヴァロン〉の端末のある「ブランチ」を出る場面の撮影に使われた。

 

 

 


 

ションベンライダー【『ションベンライダー』】

*1983年、相米慎二監督の映画。『うる星やつら オンリー・ユー』の併映作品。

*当時これを見た押井守は「映画は作ったもの勝ち」という教訓を得て『ビューティフル・ドリーマー』を作った。

 

 

 


 

しろうまさむね【士郎正宗】

*『攻殻機動隊』の原作者。映画『攻殻機動隊』の世界の基礎を築いた功績はなお士郎正宗に帰せられるであろう。

 

 

 

 


 

しんせんそうのテクノロジー【『新・戦争のテクノロジー』】

*ジェイムズ・F・ダニガン著、岡芳輝訳,河出書房新社,1992.

*押井守に理論的影響を与えたと思われるもののひとつ。

 

 

 


 

しんおんなたちぐいしれつでん【『真・女立喰師列伝』】

*2007年11月公開の劇場版実写映画。6篇の作品を5人の監督が手がけるキラーズ方式のオムニバス。 どうでもいいが、なんで全部レイトショーか。ちっとも観られんじゃないか。

*『金魚姫 鼈甲飴の有理』(監督・脚本:押井守)、『荒野の弐挺拳銃 バーボンのミキ』(監督・脚本・撮影・編集:辻本貴則)、『Dandelion 学食のマブ』(監督:神山健治/脚本:神山健治・檜垣亮)、『草間のささやき 氷苺の玖実』(監督・脚本・撮影・編集:湯浅弘章)、『歌謡の天使 クレープのマミ』(監督・脚本・編集・VFX:神谷誠)、『ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子』(監督・脚本:押井守)。

*押井監督の、ウルトラセブンの友里アンヌ以来のファンであるひし美ゆり子を脱がしたいとの衝動がこの映画のモチベーションになった……らしい。

*ニッカボッカと地下足袋のおじさんばっか撮っていると神経がささくれてくるので、キレイな女優さんが撮りたくなったらしい。食べるうんぬんより「女優さんのための映画」、だそーだ。

 

  

 

 


 

じんろう【人狼】

*1999年公開の劇場用アニメ。押井守原作・脚本。監督は沖浦啓之。『犬狼伝説』のアニメ化にして、仮想戦後史シリーズのひとつ。

*『犬狼伝説』『人狼』に登場した極秘機関。首都警特殊武装機動警備大隊副長直轄の組織と見られ、防諜、諜報等の活動を目的とする。その構成員は特機隊に敵対する組織内部にも多く浸透するが、詳細は不明。

 

 

 

 


 

すいしょうのマウス【水晶の滑鼠】

*桜玉吉作「しあわせのかたち」CD版第2弾。1992年、押井守脚本・監督。秋葉原の街に展開する、虚構論的ハードボイルドドラマ。

 

 

 

 


 

スーイーチン【蘇 意菁】

*兵藤まこ台湾バージョン。

*1972年1月14日生まれ。オートバイ、化粧品、食品等のCMに出演の経験があり、劇映画の主演は『ストレイドッグ』が初という、幸運なんだか不幸なんだかわからない人。押井守監督のワガママにより、皮膚病みたいなコキタナイ犬を抱くよう命じられ、イヤでイヤで涙ぐみながら撮影した後、狂ったように身体を洗っていたという。

 

 

 

 


 

すかいくろら【スカイ・クロラ】

*『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』。2007/06/20、押井守監督が映画化を発表、2008/08/02公開。

*森博嗣の小説。いわゆる「スカイ・クロラシリーズ」(『ナ・バ・テア』『ダウン・ツ・ヘヴン』『フラッタ・リンツ・ライフ』『クレィドゥ・ザ・スカイ』『スカイ・クロラ』『スカイ・イクリプス』)の第一作。最初に出版されたが、ストーリの順番としては最終話にあたる。

*押井監督いわく「痛い映画」。「肋骨の間に刃物が滑り込むような痛さ」の映画だそーな。

*「でも僕はこのところ、オジサンとオバサンが出る映画ばかりを半ば意地になって作ってきたので、若い人の話はできない、と一度は断った」とか 「愛と生と死の物語。若い人に、生きることの意味を伝えたい」とか。

*でも世の「若い人」は、そういう説教はあんまり聞きたくなかったらしい。

*2008/07、『崖の上のポニョ』『アキレスと亀』とともに第65回ヴェネチア国際映画祭にノミネートされたが、案の定受賞しなかった。

*2008/09/09日放送のTBSラジオの「コラムの花道」というコーナーで町山智浩氏が押井監督らと、サンフランシスコで食事したエピソードを語っていたが、女性スタッフにキレて気まずい思いをしたらしい。

*2008/10/04、韓国で開催された釜山国際映画祭において、『スカイ・クロラ』上映中に映写機が故障し、約50分にわたって上映が中断するという状況が発生した。呪われてますか?

*2008/10/11、スペインのシッチェス国際映画祭において批評家賞(CRITIC AWARDS)を受賞。まあよかったですな。

 

 

 

 


 

すかんぴんウォーク【すかんぴんウォーク】

*BDの併映作品。BDを観に来た客を当惑させた映画。

*BDをコケさせた元凶。

 

 

 

 


 

ズザンナ・カシュ【ズザンナ・カシュ】(Zuzanna Kasz)

*映画『アヴァロン』で「ゴースト」役を演じた。撮影当時10歳の子役で、「時間軸」という日本語がお気に入りの少女。

*兵藤まこポーランド版? 『押井守 in ポーランド』では、「監督のコンテから抜け出たような女の子」と表現されている。

*青白く神秘的な相貌でこの世の者とも思えぬイメージをみごとに体現していたこのお方、撮影期間の途中で海に行き、無邪気にあそんでまっくろに日焼けしちゃったもんだからさあ大変。飲み会で「あんときは撮影たいへんだったんでしょ?」とか聞いたところ、不機嫌な顔をして返答してくれなかった押井監督そのせつは不躾のほど失礼いたしました。

 

 

 


 

すずきとしお【鈴木敏夫】

*徳間書店においては雑誌「アニメージュ」の元編集長、スタジオジブリにおいては元代表取締役。

*押井守の作品は「つまらない」そうである。

*『天使のたまご』ではいろんなことを押井守に言ったが全部無視されたらしい。

*『KILLERS』では「ものの見事にぶっ殺」されたらしい。

*『イノセンス』では当タイトルを発案、プロデュースに一枚かみ、コレデモカ的な宣伝活動を展開。

*『立喰師列伝』では「冷やしタヌキの政」としてやっぱりぶっ殺された。

 

 

 


 

スタジオディーン【スタジオディーン】

*『天使のたまご』・「機動警察パトレイバー」(劇場版まで)の制作スタジオ。やまざき時代の「うる星やつら」なども制作している。『天使のたまご』制作当時はソファーが一つしかなく、仮眠をとるのも一苦労だった。

 

 


 

スタジオはっぴゃくばりき【スタジオ八百馬力】

*「トーキングヘッド」に登場、その舞台となる。宮崎駿の「スタジオニ馬力」のパロディか。

*「トーキングヘッド」において、同名のアニメ映画を制作していたスタジオ名。ちなみに、「二馬力」は言わずと知れた宮崎駿のスタジオ名である。

 

 


 

ストレイドッグ【Stray Dog】

*1991年。押井守監督・脚本。押井守実写映画『紅い眼鏡』シリーズ第2弾。「さまよい犬」の意。ストレイキャットのもじりか。興業上の理由から、上映時のタイトルは「ケルベロス―地獄の番犬」となったが、押井守はあくまでこのタイトルにこだわった。

*ちなみに黒沢明の『野良犬』の英訳題もこれである。

 

 

 


 

スプーンおばさん【スプーンおばさん】

*1983年から1984年にかけて放映されたTVシリーズアニメ。演出・脚本を務める。

 

 

 


 

スワヒリご【スワヒリ語】

*バンツー語派の言語の一つ。タンザニア・ケニア・ウガンダなどの主要言語であり、アフリカ東部・中部における共通語。「Swahili」はアラビア語で「沿岸の」の意。

*ロールプレイングゲーム『サンサーラ・ナーガ2』における竜のブレス(息)の命名に用いられた。たとえば冷凍の息である「バラフ」は、スワヒリ語で氷のこと。

 

 

 


 

せいいき【『聖域』】

*直木賞作家の篠田節子が、(直木賞受賞前の)1994年に発表した小説。(講談社・文庫もあり)『天使のたまご』が好きという設定の登場人物がおり、作中にビデ オを見る場面が数カ所ある。その描写は内容に忠実で、作者が『天使のたまご』を実見した上で書いたことが伺える。押井守という名前も明記されている。

*この小説は内容が複雑で「天使のたまご」の位置づけも今ひとつ明確ではない。あえて邪推すると、小説のテーマである「異界(死者の世界)」につながるモチーフと いうところか。

*メジャーな小説において、押井守や『天使のたまご』が用いられたのはおそらく本作が初めてだろう。ただ、何も知らない読者にはそれらもフィクションと受け取られかねないのが難点ではある。

 

 

 


 

せいきまつアニメーション戦略【世紀末アニメーション戦略】

*1980年代中頃に出版される予定だった、押井守によるアニメ製作論。もちろんいまだ未刊行。大和書房刊の白倉由美の絵が表紙のメディア企画本の巻末の刊行予定ページにタイトルされたきり音沙汰なし。いったいどうなっちゃったんでしょうねぇ…。

 

 


 

せいしょ【聖書】

*世界のベストセラー。押井作品ではよくモチーフとなっている。

*現在国内で入手しやすいものとして、「口語訳」「新共同訳」「文語訳」などがあるが、押井守作品においては「文語訳」からの出典が多い。

 

 

 


 

せいぶしんじゅくせんせんいじょうなし【『西武新宿戦線異状なし』】

*1992〜93年発表のコミック。(作画はおおのやすゆき)単行本は1994年2月日本出版社刊。

*「東京で戦争状態になる」という点では『パトレイバー2』と同じだが、作風は相当に異なる。

*少年エース2002年5月号に「番外編」が掲載された。

 

 


 

せいゆう【声優】

*アニメではなくてはならない人たち。

*「うる星やつら」と『御先祖様万々歳!』では古川登志夫、緒方賢一と声優が重複しているが偶然ではない。

*「水晶の滑鼠」では押井守のパワーを上回った。

 

 

 


 

セラフィム【セラフィム】

1.『アニメージュ』誌に連載されたコミック

*正しくは『セラフィム ──2億6661万3336の翼──』

*作画は今 敏。途中で押井守が完成を放棄したため、それ以降は押井守「原案」による今 敏の作品として展開されたが未完。

*この作品での「天使」というモチーフは『エヴァンゲリオン』における「使徒」(英語ではAngel)にも通じるものがあるが、連載終了がちょうど『エヴァンゲリオン』開始の直前だったため、さして話題にはならなかった。

 

2.押井家の二代目バセットハウンド

*幼名ジャニス。

*2010/09/15、押井家に引き取られた。

 

 


 

セラフィム【天使病】

*二十一世紀初頭、ユーラシア大陸深奥部に発した疾病。種の壁を超えて伝播し、肉体の一部を変容させ、人々を激烈な幻覚とともに死に導く奇病。

*『セラフィム』に登場。

 

 

 


 

ゼンダマン【ゼンダマン】

*1980年。タツノコプロのTVアニメ。演出に参加。

 

 

 


ぜんりゃくおしいまもるさま【前略、押井守様。】

*1998年7月発行。野田真外編著、フットワーク出版社刊、ISBN-87689-285-7。押井守研究の重要な一歩となった書籍である。

 

 

 


 

ぜんりゃくみやざきはやおさま【前略 宮崎駿様】

*徳間書店刊アニメージュ文庫「風の谷のナウシカ/絵コンテ2」に収録された、押井守による宮崎論。当時ちょっとした論争を巻き起こした。

 

 


 

そうせいき【創世記】

*「旧約聖書」の冒頭に配された書名。ノアの方舟(6〜8章)やバベルの塔(11章前半)のエピソードを含む。ちなみに『天使のたまご』では「世界古典文学全集」の聖書(文語訳)が使われ、「機動警察パトレイバー」劇場版では登場人物は英語版を文語訳して読んでいた。

 

 


 

ソリトン【ソリトン】

*NHKのテレビ番組。1997年1月12日の放送にて押井守特集が放送された。

 

 

 


 

ゾンビにっき【ゾンビ日記】

*なんと言って突っ込んでいいかアレだが、とりあえず小説。2012年。

*「海苔弁当筍の穂先の辣油漬添えwith大根漬物」「冷飯のビーフシチューがけピクルス添え」「冷製白粥のブラックオリーブ載せ」「インスタントラーメン白飯おじや」「サッポロ一番(味噌)冷飯添えwith大根漬物」「種抜き紀州梅の握り飯」。

*身体性や死生観などをつきつめた内容であって、意外と面白いと思う(個人の感想です)。

 

 

 


 

 

  《た》

 

 


 

ダイブ【ダイブ】

*『攻殻機動隊』に頻出する用語。ネット上に存在する、防壁をともなったノードに対してリモートログイン的にアプローチする行為を感覚的にこう呼んだものらしい。この表現は士郎正宗の原作から採ったものだが、同時に押井作品での「飛び下りる」・「潜る」表現にもつながる要素も持っている。それは「引き返し不能」や「生まれ変わり」を示唆する表現として見ることもできる。

 

 

 


 

タイムパトロール【タイムパトロール】

*厚生省時間管理局対時間犯罪特殊機動捜査班の通称。『御先祖様万々歳!』にて、この身分を称した室戸文明が登場。

 

 

 

 


 

たいわん【台湾】

*『ストレイドッグ』の舞台となった島。現在は中華民国国民政府が統治している。自然条件も日本に近く、また第二次大戦の終戦まで日本の植民地だったこともあって、「少しまえまでの日本」を想起させる風景が豊富に残る。なお、いわゆる台湾語は中国語の福建方言に属することばだが、国民政府が北京語を持ち込み、『ストレイドッグ』でも唐密や日本人は台湾なまりの北京語で会話している。

 

 


 

たかだあけみ【高田明美】

*キャラクターデザイナー。押井守関係では、「うる星やつら」「機動警察パトレイバー」のキャラクターデザイン、『紅い眼鏡』のエンブレムデザインなどを手掛ける。

 

 


 

たかはた【高畑】

*「パトレイバー」TVシリーズ「上陸赤いレイバー」の回に登場した警視庁公安課の刑事。モデルは室戸文明で声も玄田哲章が担当。某アニメーション監督と直接の関係はない。

 

 


 

ダークシティ【『ダークシティ』】

*アレックス・プロヤス監督作品。1998年アメリカ。

*なんかこう、押井テイストたっぷりの映画。BDとか。

 

 

 


 

たけなかなおと【竹中直人】

*俳優・映画監督。『パトレイバー2』に荒川茂樹役として出演。

*この人の映画初主演(アニメ出演としては二作目)がトミー芦田監督の『最終教師──恐怖のバイオ人間』だということを知っている人はほとんどいないだろうなぁ。

*さらに、この人のアニメ初出演が劇場アニメ『カックンカフェ』だったことを知る人はもっと少ないに違いない。

*押井監督との対談で、「次の作品に出してください」とか迫り、押井監督は曖昧な笑顔でムニャムニャはははとか言ってごまかしていた。

*おねだりの甲斐あってか、『イノセンス』にキム役、『スカイ・クロラ』に飲食店のオヤジ役で出演を果たした。

 

 

 


 

たちきふみひこ【立木文彦】

*俳優・声優。押井作品には『紅い眼鏡』以来すべての実写作品と『パトレイバー』『御先祖様万々歳!』に出演。

*最近では碇ゲンドウ役ですっかり有名になったが、筆者には『TALKING HEAD』の半田原 のイメージが強く(特にゾンビ半田原)、どうもゲンドウと半田原が一致しなくて困る。

 

 

 

 


 

たちきんほう【立禁法】

*「立ち喰いによる軽食販売禁止条例」。コンビニエンスストアも日没までとなる。

*この条例のため、モグリの立ち喰い蕎麦屋が出現することとなった。

*『紅い眼鏡』に登場。

 

 

 

 

 


 

たちぐいそば【立ち喰い蕎麦】

*スタンド形式で食される蕎麦の総称。その起源は古く、1664年江戸の屋台に発祥する。従来の「盛り」形式の蕎麦を屋台で手軽に食せるよう考案された、いわゆる「汁もの」のルーツ。立ち食いそば屋は、押井守作品中に「ディスコミニュケーションを求める若者の集う不穏な空間」としてしばしば登場する。

*作中の立喰師は多くしばしば葱抜きの掛けを食するが、オッシーの得物は天ぷら蕎麦らしい。

 

 

 


 

たちぐいしれつでん【立喰師列伝】

*押井的仮想戦後史シリーズ。

*「ザ・スニーカー」2001年8月号〜2003年6月号に連載された小説。2004年2月に加筆・修整版が単行本として発行された。民俗学系の学術書風の文体で延々といろんなことを論じている。

*2006年春公開の劇場版作。実写スチルをデジタル処理して『ミニパト』風の形でアニメ化するという手法によるもの。

 

 

 

 


 

たちぐいのプロ【立ち喰いのプロ】

*「立ち喰いの起源は遠く中世の露天商にまでさかのぼると言われるが、出された喰いものに何のかんのと難癖をつけ、弁舌爽やかに主人を圧倒し、代金を支払わずに去っていく立ち喰い師・立ち喰いのプロの起源も、それと軌を一にしていると想像される。」―「紅い眼鏡を待ちつつPART2/第四夜・立ち喰い師たちの夜」より

 

 

 


 

たつのこプロ【竜の子プロ】

*ガッチャマンに憧れたことが入社の動機であった。

 

 

 

 


 

たなかあつこ【田中敦子】

*『攻殻機動隊』の主人公草薙素子役(映画での主演ははじめてと思われる)。『魔法使いTai!』沢野口早紀(主人公の姉)役では素子とはちがった軽めの女子大生の役を演じている。

 

 


 

たみこ【多美子】

*押井作品にときおり登場するキャラクター名。「機動警察パトレイバー」では隊員進士幹泰の妻、「トーキングヘッド」では主人公を助ける演出助手。なお押井時代の「うる星やつら」の演出に小島多美子という演出家がいた。

 

 


 

たもくてきほこうきかいうんようけんきゅうじゅんびかい【多目的歩行機械運用研究準備会】

*「機動警察パトレイバー劇場版2」に登場。

*レイバーの軍事的価値にいち早く注目し、さまざまなシミュレーションモデルによってその有効性を実証、自衛隊技術研究本部と民間企業との連携に多大な成果を上げた。会の中心人物の名前から、通称「柘植学校」とも。

 

 

 


 

タルコフスキー【タルコフスキー】

*アンドレイ・タルコフスキー。映画監督。「ノスタルジア」「惑星ソラリス」「ストーカー」等、押井守に与えた影響は大きい。

*イメージフォーラム刊の特集本に小文を寄稿している。

 

 

 


 

たれば【タレ場】

*釣り用語で、流れがゆるやかな場所。

*映画などの演出で、のちに訪れるアクションなどをより効果的に強調するため、意識的に挿入される刺激の少ない場面。押井監督はエライのでこういう手法を使ってもよい。

 

 

 


 

ダロス【ダロス】

*1984年。鳥海永行・押井守共同監督、押井守演出のオリジナルビデオアニメーション。これによりアニメはテレビからビデオの時代に代わっていった。

 

 

 


 

ダンチュウ【dancyu】

 商業雑誌。グルメ記事を中心に編集している。93年10月号に掲載された記事「立喰いそばの正しい食し方」に、押井守のコメントが載っている。ちなみに押井守氏の得物は天ぷらそばで、ネギ抜きの七味がけが好みとか。

 

 

 


 

たんてい【探偵】

*押井守の父親の職業。

*押井作品でよくでてくる職業。『迷宮物件』、『御先祖様万々歳!』、「水晶の滑鼠」等に登場。

 

 

 


 

ちかめいきゅうぶっけん【地下迷宮物件】

*「パトレイバー」TVシリーズ第38話。押井守のRPG好きな一面がそこここに伺えるのが妙に楽しい。

*埋め立て地の地下ダンジョンに6人パーティで探索に降りたら白いワニが出てきたからさあ大変……といった話。

 

 

 


 

ちばしげる【千葉繁】

*性格俳優(?)。1954年2月4日生まれ、熊本県出身。サラリーマンを経て演劇活動に入り、スタントマンとしてテレビ等に出演していた。過去、にっかつ映画に出演していた経歴をもつ。「大江戸捜査網」では女忍者役・梶芽衣子のスタンド・インを務めた事もあるとか。若手俳優グループ「BURSTMAN」を率いて舞台公演に取り組む。押井作品では、『紅い眼鏡』において主演、『ストレイドッグ』において主役の元上官・都々目紅一役を怪演する。

*声優。アニメーション「ドカベン」にてデビュー。押井守とは1980年の「ニルスのふしぎな旅」以来のくされ縁である。「うる星やつら」のメガネ役において頭角をあらわし、数々のアニメーション作品にて活躍する。

*音響監督。『御先祖様万々歳!』「デビルマン」等の録音演出、「トーキングヘッド」「しあわせのかたち」の音響監督などのキャストに名を連ね、オリジナルCD「しあわせのかたち」第一作を仕切っている。OVA『究極超人あ〜る』でも音響を担当している。

 

 

 


 

ちまみれまいらぶ【『ちまみれマイ・ラブ』】

*企画・原作

* なんだかデジタルに進出?

*「コミックとアニメを融合した新しいコンテンツ」で、アイパッドとかに触れたり傾けたりすると動くんだって。

*珍しく美少女登場。

*2012年2月、クレルモンフェラン国際短編映画祭(フランス)でお披露目し、以後、全世界配信する予定とのこと。間違っていたらスポーツ報知が悪い。

 

 

 

 


 

ちゅうもんのおおいようへいたち【『注文の多い傭兵たち』】

*1995年12月主婦の友社刊の単行本(発行はメディアワークス)。押井守がゲームについて書いた各種文章をまとめた本。

*「オシイマとその一党のコンピューターゲームをめぐる冒険」という副題がついている。

 

 

 


 

ちょうせんせんそう【朝鮮戦争】

*押井監督は、ヴェトナム戦争には相当な興味があるが、朝鮮戦争にはあまり興味がないらしい。

*韓国では「韓国戦争」って言ってますぜ?

 

 

 

 


 

ツィタデル【ツィタデル】

*映画『アヴァロン』で、クラスA最強の終端標的として、主人公アッシュと「ビショップ」、〈盗賊〉スタンナらのパーティーの前に登場した多砲塔戦車。フルCGで描かれた架空のメカ。

1943年ドイツ軍が東部戦線にて展開した作戦。「城塞」の意。

*戦艦の中央部分における特に堅固な装甲を施された区画。

 

 

 


 

つきみのぎんじ【月見の銀二】

*伝説の立ち喰い師。国籍から血液型に至るまでその一切が謎に包まれながら、その名のみで全国百万の立ち喰いソバ屋を震撼させた不敗のプロ。冷たいタマゴと熱いダシの絶妙な出会いを一瞬にして看破するその眼技は、『月に叢雲』の名ゼリフと共にもはや神仙の域に達していたという。『紅い眼鏡』においては天本英世、『究極超人あ〜る』においては毒島さん、『立喰師列伝』においては吉祥寺怪人がこの役を演じた。

 

 

 

 


 

つげゆきひと【柘植行人】

*『パトレイバー2』の登場人物。声は根津甚八。

*元警察官。レイバーの研究から東南アジアのPKOに参加、部下を失って生還し、東京でのクーデター計画を実行した。

*南雲しのぶの愛人だったらしい。

*ネーミングのもとは「告げゆく人」だというが、柄谷行人あたりからの影響もありそうな気がする。

 

 

 


 

でざきおさむ【出崎統】

*アニメ演出家。その独特の演出技法は各方面に影響を与えた。

*「うる星やつら」のテレビシリーズで押井守は出崎パロディを何度か試みており、彼も出崎演出に注目していたことをうかがわせる。

 

 

 


 

テープおこし【テープ起こし】

*かつて幾人ものインタビュア、編集者が泣いた作業。とにかく口の中でムニャムニャと、しかも普通口語で使わないような用語をふんだんに使い、かつ早口で喋る押井守のトークは、対談やインタビュー記事に多くの「編集者の創作」部分を生んだと思われる。

 

 

 


 

てつじん28ごう【鉄人28号】

*押井守監督が昔っから出している企画。まさにガスタンクに手足がついたみたいなロボットという感じで趣味に合うのかも。その名のみ語られ誰一人その姿を見た者のない旧日本軍の秘密兵器「鉄人」をめぐる虚々実々の人間ドラマ、とかそういう案配ではないかと思われるがどうでしょうか。

*2009/01の演劇公演において演出と脚本を担当が決定。

*大変好評だったようですよ?

*でも『妄想の巨人』作中ではケチョンケチョン。

*やっぱり犬とか立喰師。

 

 

 

 

 


 

てんしのたまご【天使のたまご】

*1985年。OVA。押井守原作・脚本・監督作品。『ビューティフル・ドリーマー』に続く押井守の現象学的作品第二弾。ミッシェル・フーコーの系譜学的傾向の強い作品である。

*1985年。アニメージュ文庫。天野喜孝、押井守著。

*2002年現在、毎週金曜日21:00〜22:00に衛星デジタル・ラジオ「ミュージック・バード」で放送中の番組。パーソナリティは長友仍世と林智美。新人アイドル、タレントの発掘なども行う。

*2002年現在、毎週土曜日22:30〜23:00に東海ラジオ放送で放送中の番組。パーソナリティは堀江由衣。

*岸 香里氏の著書。看護婦の話。

*みんな、難解とかばっかり言ってないでちっとは自分で考えようよ。

 

 

 


 

てんたま【天たま】

*そばのメニューの一種。『ビューティフル・ドリーマー』では、面堂家友引地区パニックセンター「マッハ軒」で面堂が使うスイッチに使われ、『紅い眼鏡』には都々目紅一が「天たま、ないのか?」と愕然とする場面がある。『天使のたまご』の略称でもある。

 

 

 


 

でんのう【電脳】

*中国語でコンピュータのこと。

*『攻殻機動隊』では、自分の脳に外科的方法で電子デバイスを組み込み、外部記憶やネットワークを利用して思考の補助を行うことができるようにした状態を「電脳化」と称する。

 

 

 

 


 

どうかつ【恫喝】

*「お前がどうしても上がらないと言うんなら、このシーンはそっくり欠番にする」

*「構成上多少の無理があろうが、すでに上がった分が無駄になろうが、それがこの映画全体を救うことになるなら、俺は迷わずそうする」

*『パトレイバー2』制作の際、押井監督はこうして制作スタッフの三本隆二氏を恫喝した。

 

 

 


 

とうきょうがくげいだいがく【東京学芸大学】

*押井守が6年間在籍して何とか卒業した大学。在学中は映像研究会の活動がメインで、毎日のように映画館に通ったとか、生活費節約のためにスーパーの食料品売り場で試食品を食べていたとかいう逸話が残っているらしい。

 

 

 

 


 

とうきょうじょうみゃく【『東京静脈』】

*六本木ヒルズ オープニングエキジビション『世界の都市〜都市は空へ〜』で、2003年5月ぐらいから9月ぐらいまで上映されている映像。東京の「水路」という隠蔽された視点を再発見した、一種独特な路上(?)観察学的映像。約11分。「監修」という形で押井守の息がかかっている。

*監修/押井守・音楽/川井憲次・監督/野田真外。野田真外氏の初監督作品?

*レンダリングにずいぶん時間がかかったらしい。

*三面スクリーン上映なので横に長い。

*背後で『TOKYO SCANNER』がかわりばんこに上映されていた。

 

 

 


 

とうきょうとちょうしゃ【東京都庁舎】

*現在の都庁舎は1991年に有楽町から新宿に移転した。その後ありとあらゆる映像作品に登場することとなるが、この建築物の史上最初の映像作品化はおそらく、機動警察パトレイバー『ロングショット』(1988)であろうと思われる。この作品制作の段階では当然この庁舎はまだ存在せず、美術ワークは新都庁の設計図を参考にして作画した。

 

 

 


 

とうほうけいのえいがかん【東宝系の映画館】

*2004年3月6日、『イノセンス』にて押井監督作品が東宝系の劇場に掛かるが、これは実に久しぶりの事である。パトレイバーシリーズや『AVALON』は松竹=東急系だったし、攻殻の一作目や実写作品は単館系の劇場であった。押井作品が東宝系の劇場に出るのはビューティフルドリーマー以来。

 

 

 

 


 

トカレフTT33【TOKAREV TT33】

*昨今悪名高い自動拳銃。1933年、旧ソ連のF・V・トカレフ技師がコルトやブローニングを模倣して開発、これに改良を加えたもの。CAL:7.62mm、装弾数8発。旧ソ連陸軍制式拳銃で、共産圏で広く採用された。後継機マカロフの「赤星」に対して「黒星」の俗称がある。

*映画『ストレイドッグ』では、プロテクトギアの装甲のすき間にねじ込んで使用された。

 

 

 

 


 

トキワかん【トキワ館】

*山形県上山市にある映画館。伊藤和典の実家で、『紅い眼鏡』『TALKING HEAD』のロケに使われた。なかなかクラシックな建物。

*かみのやま温泉駅から徒歩10分ほどの狭い温泉街の途中にある。筆者が来訪した当時(1994年9月)、伊藤和典の父君がモギリをされていて来意を告げると『TALKING HEAD』に使用したポスターをいただいた。また、ロビーには伊藤和典の携わった作品のポスターが(高田明美が描いたものも含めて)貼られていた。

*その他、映画の中のこの部分はどの場所だというのはいろいろあるが、全部書くとこれから訪れる人の楽しみを奪うので秘密にしておく。

*2003年現在、廃館になっているとのこと。合掌。

 

 

 


 

トーキングヘッド【Talking Head】

*映画という表現媒体そのものを問い直す脱構築的視点から描かれたポスト構造主義的一作。押井守監督実写作品第3弾。「論文映画」とでも表現すればよいだろうか。哲学や文芸批評など、人文科学系のアビリティを持った者でないとちょっとわかりづらいかも知れないが、数ある押井作品の中ではその内容は極めて明快である。

  

 

 


 

とさかまさお【登坂正男】

*押井論ブーム(?)の火付役。サークル「imaginary press inc.」にて活発な執筆活動を展開中。

*最近は何か「コスプレ撮影」に神を見てしまったらしい。

 

 

 


 

ドッグデイズ【Dog Days】

*『ストレイドッグ』のLD(「アップグレード版」)に収録されているオマケ映像。台湾の情景を中心に『紅い眼鏡』の映像などもとりまぜて編集されたもので、松山鷹志が語りを担当している。

 

 

 


 

とどのつまり【『とどのつまり…』】

*1984年。アニメージュに連載された押井守・森山ゆうじ共著の漫画。

*都市を徘徊する謎の子供たち「アリス」をめぐり、未登録児童逃亡援助組織「CATS」と、アリス狩りを行う公的組織「トランプ」との武装闘争に巻き込まれたアニメーションメーターのスラップスティックを描く。

*実存哲学的傾向(特にハイデッガー)を強く表す一作である。

*2004年2月、『イノセンス』特需で復刊。

 

  

 


 

とどめこういち【都々目紅一】

*『紅い眼鏡』『ストレイドッグ』『犬狼伝説』等、仮想戦後史シリーズの登場人物。

*「紅い悪魔」もしくは「トドメの紅一」の異名を取る。

 

 

 

 


 

ドミノ【ドミノ】

*英・クォンテル社が開発したエフェクトマシン。映画『アヴァロン』の映像エフェクトに使用され、その世界観の描写に大きく貢献した。

 

 

 


 

とみのよしゆき【富野由悠季】

*「ガンダム」で有名なアニメ演出家、小説家。

*押井守と「アニメージュ」誌上で対談したとき(1993年6月号)には、彼の発言は完全に押井守の術中にはめられ、論旨がまったく噛み合っていないのに富野自身はいっぱしの説教をしたつもりになっていた。(ように見えた)

*現実の女性における身体性にこだわりをもち、オタクの偏向した女性観が大嫌いなので、いろいろと暴言とかが多いらしい。

 

 

 


 

とり【鳥】

*魚とは決して交じわないもの。

*おそらく現在地球上に存在する、唯一の恐竜の子孫。夢を見るレム睡眠は、鳥以上の高等生物にしかあらわれない。

*化石とされたり陸地がないか確認するために放たれたり、人がいなくなった後もノアの方舟を守ったりと用途は多彩である。

 

 


 

とりうみひさゆき【鳥海永行】

*アニメ演出家。竜の子プロからスタジオぴえろに在籍した当時、押井守のアニメの師匠となった人物。押井作品にはしばしば「トリさん」の名で登場。純粋な劇場作品はないが、その手腕は高く評価されている。

*2009/01/23、67歳にて逝去。

 

 


 

とりつこやまだいこうこう【都立小山台高校】

*オッシーはここでバリケード封鎖を企て失敗したことがある。

*ちくしとか山田洋次とか雁屋哲もここの出身らしい。

 

  

 


 

トレボー【Trebor】

*パソコンゲーム『ウィザードリィ』の作者の名「Robert」に由来する。映画『機動警察パトレイバー2』において、無線連絡シーンのコードネームに登場。

 

 

 


 

とわQおんど【トワQ音頭】

*『迷宮物件』にひっかけた「オバQ音頭」の替え歌。歌詞は「オチが読めるぞホイトワQ、わけがわからんホイトワQ、ホ〜イトワQく〜るくる」というもの。みんだ☆なお先生作詞で『アニメージュ』の連載4コマでのネタ。みんだ先生には数少ない押井守ネタであった。

 

 

 

 


■【あ】〜【こ】

 

■【な】〜【わ】【英数】

 

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