FreeBSD 2.1.5R ThinkPad 230Cs/530CS インストール概論第1

Last Update (1999/04/08 07:51:17)

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FreeBSDのインストールに必要なもの


ここでは、例題としてThinkPad230CS FB7(486SX-33MHz, HDD 260M, RAM 12M) にFreeBSDをインストールしてみた結果を報告する。
私はノートマシンの他にFreeBSDが動作しているデスクトップマシンを持っているが、ノート用のCD-ROMドライブやFreeBSDで使えるPCMCIA Ether Cardを持っていなかったので、多少変則的なインストール方法を取った。 まず最初に、インストールに必要なものを列記してみる。
  1. ThinkPad230CS FB7(486SX-33MHz, HDD 260M, RAM 12M)
    インストールするノートマシンは当然必要だ。 できれば、HDDはより大容量な物と交換しておいた方が良い。 実際問題として、HDD 260MBでは X Window System を利用するのは難しいだろう。
  2. FreeBSDのCD-ROM
    ネットワークカードが運良く利用でき、かつ、ネットワークに直接接続できる場合はネットワーク経由でインストールすることもできるので、CD-ROMは必須ではない。 しかし、今回はもっとださい方法でインストールすることになるので必須である。
  3. PAOを入手する。
    PAO(PCMCIA, APM, ...) に関するホームページ (in English)から、PAOのブートフロッピーイメージとPAOのアーカイブを取って来ると良い。
    PAOのアーカイブファイルには日付がついており、日付で区別する。 を利用すると良いだろう。 別にPAOが無くともFreeBSD自体は起動する。 しかし、PAOが無い状態では PCMCIAサポートやAPMのサポートが貧弱なのだ。 ノートマシンにはPAOは必須であろう。
  4. DOSまたはWindowsと、FreeBSD がインストールされているデスクトップマシン
    デスクトップマシンには、CD-ROMドライブが入っているので、ここからFreeBSDののCD-ROMを読み出すことになる。
  5. インターリンクケーブル
    パラレルポート(プリンタポート)同士を接続するケーブル。 今回は、このケーブルを使ってFreeBSDを転送することになる。
  6. DOS のバックアップフロッピー一式
    ThinkPad230Csの機能設定プログラム PS2.EXE はDOSからしか動作しないので、DOSは必要である。
  7. PS2.EXEの入ったフロッピー
    ThinkPad230Csにプリインストールされている機能設定プログラム PS2.EXE は、少電力設定や、ThinkPadのIRQの設定などで活躍するので必須である。
  8. DOS上で動作するインターリンクケーブルを使った転送ソフト RDISK600.LZH
    DOS ver.6 以上に標準で付いてくるINTERLINKでも良い。 私はCONFIG.SYSに設定しなくても使えるRDISKを愛用している。 RDISK600.LZHはNiftyserve上にある。 Niftyserveに接続したら、GO FILEFIND でファイル検索してダウンロードしておくと良い。
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FreeBSDをインストールする前に

  1. ハードウェアの設定を変更する
    ThinkPad230CSにプリインストールされているPS2.EXEを使って、サウンド機能のIRQを「使用しない」に設定しておこう。 FreeBSDからはThinkPad230Csのサウンド機能を利用することができないので、IRQの無駄である。
  2. プリインストールされているソフトのバックアップを行う
    DOSやWindows 3.1のバックアップを行っておこう。 「やっぱり DOS/Windows 3.1/Windows95 が使いたい」ということになった時のために。 また、PS2.EXEだけは専用のフロッピーに入れておくと後々便利である。
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FreeBSDをインストールする

  1. DOS領域を30Mバイトほど用意する
    DOSのインストールフロッピーの1枚目に入っているFDISKを使って、DOS領域(区画)を確保する。 FreeBSD 2.1.5Rの最小インストールを行う時に必要な元ファイルは、合計すると16,401KBになる。 (FreeBSD 2.2.2Rの場合は 17,345KBである。) PC-DOS 6.3/Vの場合、DOSで10MB程度は使うので、DOS領域を30MBほど確保すると良いだろう。
    余談だが、FreeBSD 2.1.5Rのフルインストールに使われるファイルは合計 176,593KBになる。

    ちなみに、ディスク容量が余っていれば Windows95 をインストールするのも良い。 この場合、DOS領域は 200MB ほどあればなんとかなるようだ。 Windows95をインストールする場合は、「アクセサリ」の「ケーブル接続」もインストールしておくと何かと便利だ。 「ケーブル接続」はデフォルトではインストールされないので、「コントロールパネル」から「アプリケーションの追加と削除」、「Windowsファイル」を次々に選択して、インストールする必要がある。

  2. DOSのインストールを行う
    DOSのインストーラに従ってDOSのインストールを行う。 RDISKを利用する場合は、SETVER.EXEも必要になるのでDOSのフルセットをインストールした方が何かと便利だろう。
  3. PS2.EXEやRDISK関連ファイルなど、DOSで必要なツールをコピーする。
    バックアップを取ってあるフロッピーから必要なツールをHDDにコピーする。
  4. ThinkPad230Csのオーディオ機能を禁止する
    PS2.EXEを起動して、オーディオ機能を使用しない設定にする。
  5. FreeBSDの最小インストール用のファイルを転送する。
    手段は問わず(フロッピーでも良い)、FreeBSD 2.1.5R CD-ROMのdist/bin以下のファイルを、DOS領域の\FREEBSD\DIST\BIN以下に転送する。 FreeBSD 2.2.2Rの場合は、CD-ROMの bin 以下のファイルを DOS領域の \FREEBSD/BIN 以下に転送する。
    DOS領域のサイズに余裕があれば、CD-ROM内部でインストールに利用されるファイルをあらかじめコピーしておいても良い。
  6. FreeBSDのブートFDを作成する。
    取得しておいたPAOのブートフロッピーのイメージファイルを使って、FreeBSDのフートFDを作成する。 デスクトップマシンで作成すると良いだろう。
  7. FreeBSDのインストール
    ThinkPad230CsをFreeBSDのブートフロッピーで起動して、FreeBSDのインストールを行う。 インストール方式の項目では(CD-ROMの/bin以下のファイルしかコピーしていない場合)「最小インストール」を選択して、配布方法では「DOS領域からインストール」を選択する。
  8. FreeBSDの環境設定
    この項目については FreeBSD同好会ページからリンクされているFreeBSD 設定概論を参照して欲しい。
  9. パラレルケーブル接続によるネットワーク設定
    PCMCIA Ether Card を持っていない場合は、インターリンクケーブル(パラレルクロスケーブル)でデスクトップマシンと接続する。 デスクトップ側のマシンでは、
    1. su で root になる。
    2. ifconfig lp0 10.0.0.1 10.0.0.2 up とする。
    ノートマシン側では、
    1. su で root になる。
    2. ifconfig lp0 10.0.0.2 10.0.0.1 up とする。
    とする。 これで、デスクトップマシンはIPアドレス 10.0.0.1, ノートマシンは 10.0.0.2 に設定され、lp0(パラレルケーブル)で通信可能になる。 (pingなどで確認しよう。)
    あとは、ftpを使ってインストールに必要なファイルを転送することになる。 パラレルケーブル接続とは言え、60〜100KB/secくらいの転送速度は出るので、シリアルケーブルで転送するよりもはるかに高速である。
    これは個人的な趣味だが、最初に転送するファイルは ncftp2 のパッケージと bash のパッケージだろう。 シェルとftpクライアントツールは、最初にファイル名の補完機能などが使える便利なものをpkg_addしておくと後々の作業が楽になる。 ncftp2はディレクトリまるごとgetできるので、CD-ROM内部のFreeBSDディストリビューションファイルを一気に転送できて便利だ。
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FreeBSDをネットワークインストールするには(2.2.2R)

PAOのブートフロッピーでサポートされているEther Cardを持っていて、近くにFreeBSDがインストールされているマシンがある場合は、上のようなややこしいことをしなくともFreeBSDをインストールすることができる。
ローカルLANからEther 経由でインストールする時のポイントだけを示すと、下記のようになる。
  1. インストーラのオプションエディタに入って
  2. CD-ROMが装着されているマシンがanonymous ftp を許可していない場合は、FTP username を anonymous から 実在するユーザ名に変更し、パスワードも登録する。
  3. Release Name を 2.2.2-RELEASE から none に変更。
    この操作をしないと、ftp接続後、5の項目で指定したディレクトリ以下にある2.2.2-RELEASE という名前のディレクトリを捜してしまい、存在しないとエラーになってしまってインストールできない。
  4. インストーラからネットワークカードの設定を行う
  5. 配布元FTPサイトを指定するところで、ftp://10.0.0.1//cdrom などと指定する。
    CD-ROMが装着されているマシンのIPアドレスが10.0.0.1で、CD-ROMが /cdrom にマウントされている時の指定。 ちなみに、ftp://10.0.0.1/cdrom と指定すると、ftpでログイン(?)した直後のディレクトリ以下にある /cdrom ディレクトリを探しに行ってしまうので注意。

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FreeBSD 2.2.1Rで reboot できないときには

FreeBSD 2.1.5Rでは大丈夫だったが、FreeBSD 2.2.1Rから ThinkPad 530CS で reboot と入力しても
rebooting...
という表示が出たままリブートしないようだ(自分では未確認)。

カーネルコンフィギュレーションファイルに

options	PCVT_SCANSET=2	# IBM keyboards are non-std
options BROKEN_KEYBOARD_RESET
を加えてカーネルコンフィギュレーションするとrebootするようになるらしい。

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ThinkPad 230Cs/530CSでXサーバを利用するには

ThinkPad 230Cs/530CSで使われているグラフィックチップはそれぞれ Cirrus Logic の GD6235/GD6245だ。 GD6235/GD6245はひと昔前ならノートマシン用にごく当り前に使われていたチップで、両者には互換性がある。 ただし、ThinkPad 230Cs/530CSは液晶のドットクロックが特殊らしく、通常のFreeBSDの配布に含まれているXFree86 SVGA Xサーバ(XF86_SVGA)では動作しないのだ。 ほんのすこしパッチをあててSVGA Xサーバを再コンパイルすれば利用できるようになるのだが、自分でコンパイルするのは面倒だ。(^^;)

そこで、FreeBSDリンク概論第1のページからリンクしている以下のページへ行ってThinkPad 530CS用のSVGAサーバのバイナリを取って来よう。

FreeBSD on IBM ThinkPad 530Cs
IBM ThinkPad 530Cs 用のパッチをあてた XFree86 サーバーのバイナリがある。 (ThinkPad 230CSでも利用できる。) FreeBSD 2.1.6R用(XFree86 3.2)と 2.2.2R用(XFree86 3.3)があるので便利。 ページの更新も速いので、もう 2.2.5R用(XFree86 3.3.1)もあるかも。
バイナリファイルを取って来たら、解凍して /usr/X11R6/bin/XF86_SVGA というファイル名にしておく。 ついでに cd /usr/X11R6/bin ; ln -s XF86_SVGA X として、リンボリックリンクも張っておこう。

上記のページには、まだXFree86 3.3.1用のバイナリファイルは置いてなかった。 自分でコンパイルする場合のカスタマイズ方法はXFree86 Version 3.1(X11R6)の簡単なカスタマイズ手順のページに書いてあるので参照すると良いだろう。

自分でXサーバをThinkPad230Cs/530CS対応にするには、 /usr/X11R6/lib/Server/drivers/vga256/cirrus/cir_driver.c 内部の > new->std.MiscOutReg |= 0x0C; という部分を > new->std.MiscOutReg &= 0xF3; と変更してからXサーバを再コンパイルすると良いらしい。

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XFree86 3.1.2の場合のXF86Config

ThinkPad 530CS/230Cs は、ディスプレイ周辺のハードウェアが特殊で、設定ファイルは専用になる。 (xf86configコマンドを使っての設定はできない。) FreeBSD 2.1.5R〜2.1.7R に付属しているXFree86のバージョンは、3.1.2 なので、こちらを利用する。 参考までに、私の/etc/XF86Configファイルを示す。 この設定ファイルでは となっている。 そのまま利用する場合は、以下の設定ファイルを XF86Config というファイル名で保存し、rootになってから /etc にコピーすると良い。
XF86Config-tp530-XF86312 1KB
ThinkPad530CS/230Cs用のXFree86 3.1.2のコンフィギュレーションファイル。
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XFree86 3.2の場合のXF86Config

ThinkPad 530CS/230Cs は、ディスプレイ周辺のハードウェアが特殊で、設定ファイルは専用になる。 (XF86Setupを使っての設定はできない。) FreeBSD 2.2.1R以降に付属しているXFree86のバージョンは3.2 なので、こちらを利用する。 参考までに、私の/etc/XF86Configファイルを示す。 この設定ファイルでは となっている。 そのまま利用する場合は、以下の設定ファイルを XF86Config というファイル名で保存し、rootになってから /etc にコピーすると良い。
XF86Config-tp530-XF8632 1KB
ThinkPad530CS/230Cs用のXFree86 3.2のコンフィギュレーションファイル。
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PCMCIAの基礎知識

(under constructing) PAOを使って、PCMCIAカードを挿しただけで使えた人は幸せである。 だが、この世には不思議なカードや新しいカードが渦巻いている。 ここでは、PAOでまだサポートしていないPCMCIAカードを使うための基礎知識として、用語解説などをおこなう。
PCカード(PCMCIAカード)
Plug&Play可能で、挿すだけで利用可能になるという不思議な機能を持っている。 また、AT互換機系ノートマシンでも、PC98系ノートマシンでも利用可能という特徴を持つ。 この機能を実現するため、以下のような機能を持たなければならないのだ。
カード情報サービス(Card Information Survice/CIS)
PCMCIAカード内部に記録された情報のことで、以下のような項目についての情報を持っている。 普通のPCカードドライバは、この情報を見てカードの種類を判断して実際に使うドライバを選択するのだ。
タプル(Tupple)
上記のように、CISには沢山の情報が入っている。 これらの情報のうち、一つの要素をタプルと呼ぶ。 たとえばメーカー名と製品名は以下のように一つの情報として(すなはち、タプルとして)入っている。
Tuple #2, code = 0x15 (Version 1 info), length = 60
    000:  04 01 4e 54 54 20 44 6f 43 6f 4d 6f 00 50 43 4d
    010:  43 49 41 20 44 41 54 41 2f 46 41 58 20 41 44 41
    020:  50 54 45 52 20 39 36 30 30 20 4d 61 72 6b 32 00
    030:  4d 41 48 31 31 44 46 43 32 00 00 ff
	Version = 4.1, Manuf = [NTT DoCoMo],card vers = [PCMCIA DATA/FAX ADAPTER 9600 Mark2]
	Addit. info = [MAH11DFC2],[]
      
CISは複数のタプルが並んで構成されている。 一つ一つのタプルには、1から順に番号が付けられている。
カード・コンフィギュレーション
PCMCIAカードが利用する I/O アドレスや IRQ を変更する機能。
同じカードを2枚挿した時は、PCMCIAカードは互いに違う I/O アドレスや IRQ を使わなければならない。 また、PC98系ノートマシンとAT互換機ノートマシンは I/O アドレスが異なるので、両方のマシンに対応するためにも PCMCIA カードは利用する I/O アドレスなどの変更機能を持たなければならないのだ。 PCMCIA カードは CIS 内部に利用可能な I/O アドレスや IRQ を記述したコンフィギュレーション・エントリ・タプルを持っている。
以下に、REX-5588A というEther PCカードのカード・コンフィギュレーションのタプルを示す。
Tuple #8, code = 0x1b (Configuration entry), length = 19
    000:  e0 c1 99 5f 55 c5 4b d5 19 86 10 26 45 65 30 ff
    010:  ff 20 ff
	Config index = 0x20(default)
	Interface byte = 0xc1 (I/O)  +RDY/-BSY active, wait signal supported
	Vcc pwr:
		Nominal operating supply voltage: 5 x 1V
		Minimum operating supply voltage: 4 x 1V, ext = 0x4b
		Maximum operating supply voltage: 5 x 1V, ext = 0x19
		Continuous supply current: 1 x 100mA, ext = 0x10
		Max current average over 1 second: 2 x 100mA
		Power down supply current: 4 x 10mA
	Card decodes 5 address lines, full 8/16 Bit I/O
		IRQ modes: Level
		IRQs:  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
	Max twin cards = 0
	Misc attr: (Power down supported)
      
上で注目するポイントは、'Config index'の右側の番号部分だ。
ここの番号のことを、カード・コンフィギュレーション・インデックス番号と呼ぶ。
カード・コンフィギュレーション・インデックス番号 に 0x20 を指定すると、PCカードはその下に書いてあるような設定になるのだ。

続いて、PCカードが利用する I/O アドレスを 0x2e0 にする設定のタプルをみてみよう。

Tuple #16, code = 0x1b (Configuration entry), length = 8
    000:  37 08 e5 60 e0 02 1f ff
	Config index = 0x37
	Card decodes 5 address lines, full 8/16 Bit I/O
		I/O address # 1: block start = 0x2e0 block length = 0x20
      
さらに続いて、PCカードが利用する I/O アドレスを 0x300 にする設定のタプルをみてみよう。
Tuple #17, code = 0x1b (Configuration entry), length = 8
    000:  38 08 e5 60 00 03 1f ff
	Config index = 0x38
	Card decodes 5 address lines, full 8/16 Bit I/O
		I/O address # 1: block start = 0x300 block length = 0x20
      
上の例では、カード・コンフィギュレーション・インデックス番号 0x38 を指定すると、PCカードは I/O アドレス 0x300〜0x320 を利用する設定になると書いてある。
このように、そのPCカードに設定できる設定例がカード・コンフィギュレーションに複数書かれている。 PCカードを初期化する際には、利用したいI/OアドレスやIRQの組合せをカード・コンフィギュレーションの中から選んで、その Config index に示された番号を使うのだ。
PCMCIAコントローラ(PCIC)
PCMCIAに関する制御をおこなうチップ。
Intelのi82365が有名である。 チップ内部に60ものレジスタを持ち、PCMCIAのことはなんでもお任せの高機能なチップである。

レジスタの中には、CCR(カード・コンフィギュレーション・レジスタ)があり、ここにカード・コンフィギュレーション・インデックス番号を書き込む。 すると、指定されたコンフィギュレーションでPCMCIAカードは初期化されるのだ。

(To be continued...)
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ThinkPad 530CS 用 /etc/pccard.confの例

ThinkPad 530CS は、若干 I/O アドレスの配置が普通のAT互換機とは異なる。 (漢字ROMが存在するかららしい。) ThinkPad 530CS では、下記のように memory の指定が 0xd4000 になっているかどうか確認しよう。
# Generally available IO ports
io      0x240-0x2e0 0x300-0x360
# Generally available IRQs
irq     10 11
# Available memory slots
memory  0xd4000 96k
また、FreeBSD 2.2.2R以降では、/etc/rc.conf内の以下の行にもmemory指定があるので、こちらも値をそろえて設定する必要がある。
以下に、/etc/rc.conf内のpccard_memの設定部分を引用する。
pccard_mem="0xd4000"	# If pccard_enable=YES, this is card memory address.


ThinkPad 230CS 用 /etc/pccard.confの例

(under construction...) ThinkPad 230Cs は、若干 I/O アドレスの配置が普通のAT互換機とは異なる。 (漢字ROMが存在するかららしい。) ThinkPad 230Csでは、下記のように memory の指定が 0xd4000 になっているかどうか確認しよう。
# Generally available IO ports
io      0x240-0x2e0 0x300-0x360
# Generally available IRQs
irq     10 11
# Available memory slots
memory  0xd4000 96k
また、FreeBSD 2.2.2R以降では、/etc/rc.conf内の以下の行にもmemory指定があるので、こちらも値をそろえて設定する必要がある。
以下に、/etc/rc.conf内のpccard_memの設定部分を引用する。
pccard_mem="0xd4000"	# If pccard_enable=YES, this is card memory address.


ThinkPad230CsでPCカードスロット2を有効にするには

ThinkPad230CsにFreeBSDとPAOをインストールしただけでは、PCカードスロット2(上の方のPCカードスロット)が利用できない。 (PCカードを挿入しても、認識されない。)
これは、ThinkPad230Csのハードウェアのバグが原因のようだ。
回避方法は、カーネルコンフィギュレーションファイルに
options		PCIC_NOCLRREGS
options		"PCIC_MAX_SLOTS=2"
という記述を追加してカーネルコンフィギュレーションを行うと良い。

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REX-5588(old version)を無理に使う(deprecated)

1998.12.26ごろ、PAO-currentにNecoさん作のREX-5588(old version)を利用可能にするパッチが取り込まれた模様なので、以下の情報は特に必要なくなった。 一応、記念に残しておくけど。

Ratoc REX-5588にはいくつかの種類があり、それぞれCIS(カードインフォメーションサービス)内部の情報が異なる。 私の所有しているREX-5588(無印)は、CIS内部のConfig index番号が間違って書き込まれており、pccarddに特殊なパッチを当てて無理矢理利用している。
rex5588.diff
PAO-960831.tar.gzへのREX5588(old)用パッチ
PAOのpccarddへパッチを当てて、/etc/pccard.confに記述されたConfig indexの値に0x20を論理和をとり、その値をPCICに設定するためのパッチ。
REX-5588(無印)のCISの情報には、Config Index=18 でI/Oアドレスが0x300に設定されると書き込まれている。 しかし、この値を使ってPCICを初期化しても、REX-5588は使えるようにならない。 実際には、PCICにはConfig Index=38であると指定しないとREX-5588は利用できないが、このようなConfig Index番号はCIS内部に無いためにpccardd内部でエラーとなる。 そこで、/etc/pccard.confから読み込んだ config index 番号をPCICに書き込む際に 0x20 と論理和を取るようにするパッチである。

このパッチによる副作用はかなり強烈だ。 強制的に config index 番号と 0x20 を論理和しているため、REX-5588と同時に使用するPCMCIAカードのconfig index番号が0x20〜0x3fに限られてしまう。 腐ったPCMCIAカードを市販していたRATOCに乾杯。

このパッチの利用方法は下記の通り。

  1. suでrootになる。
  2. cd /usr/src として、ディレクトリを移動。
  3. tar xvzf /somewhere/PAO-960831.tar.gz として PAOを展開する。
  4. patch < rex5588.diff として、パッチを適用。
  5. cd /usr/src/PAO-960831/usr.sbin/pccard/pccardd として、ディレクトリを移動。
  6. make として、コンパイルする。
  7. make install BINDIR=/usr/sbin として、インストール。
  8. shutdown -r now として、再起動するとパッチの当たったpccarddが起動するだろう。

上記のパッチを当てたあとに記述する/etc/pccard.confの設定は下記のとおり。

# Ratoc REX-5588 (old --- DOS/Win3.1 model)
card "PCMCIA LAN MBH10304  ES" "  01"
#	config  0x17 "fe0" 5	# I/O=0x2e0
	config  0x18 "fe0" 5	# I/O=0x300
#	config  0x19 "fe0" 5	# I/O=0x320
	ether   0x32c 00:c0:d0	# note:ether MAC address stored address 
				# 0x200 is dependant on card minor version.
	insert  echo RATOC REX-5588 Ethernet inserted
	insert  /etc/pccard_ether $device
	remove  echo RATOC REX-5588 Ethernet removed
	remove  /etc/pccard_ether_remove $device
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REX-5588A(Windows95 対応版を使う

上記のREX-5588とは異なり、REX-5588Aではカード内部のCIS情報は正しくなっている。 下記の設定を/etc/pccard.confに記述すれば動作する。
# Ratoc REX-5588A
card "PCMCIA LAN MBH10304  ES" "  01"
#	config  0x36 "fe0" any	# setting I/O=0x2c0
#	config  0x37 "fe0" any	# setting I/O=0x2e0
	config  0x38 "fe0" any	# setting I/O=0x300
#	config  0x39 "fe0" any	# setting I/O=0x320
#	config  0x3a "fe0" any	# setting I/O=0x340
	ether   0x200 00:c0:d0	# note:ether MAC address stored address 
				# 0x200 is dependant on card minor version.
	insert  echo RATOC REX-5588A Ethernet inserted
	insert  /etc/pccard_ether $device
	remove  echo RATOC REX-5588A Ethernet removed
	remove  /etc/pccard_ether_remove $device
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NTT DoCoMO PCMCIA DATA/FAXを使う

NTT DoCoMo PCMCIA DATA/FAXカードは、PAO-960831のpccard.confに記載があるのでそのまま利用できる。 ここでは、PCカードのsio番号を変更する時の為の一覧表を提示する。 利用したいsio番号がある config 行の先頭の '#' を削除して、その他の config 行の先頭に # を付けてコメントにして欲しい。
# NTT DoCoMo DATA/FAX Adapter
card "NTT DoCoMo" "PCMCIA DATA/FAX.*"
#	config	0x20 "sio0" any 0x82	# setting for sio0 (I/O=0x3f8)
#	config	0x21 "sio1" any 0x82	# setting for sio1 (I/O=0x2f8)
	config	0x22 "sio2" any 0x82	# setting for sio2 (I/O=0x3e8)
#	config	0x23 "sio3" any 0x82	# setting for sio3 (I/O=0x2e8)
	insert  echo NTT DoCoMo DATA/FAX Adapter inserted
	remove  echo NTT DoCoMo DATA/FAX Adapter removed
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Megaherz X-Jack Ethernet CC10BY/2 を使う

Megaherz X-Jack Ethernet CC10BY/2 カードは、PAO-960831のpccard.confに記載があるのでそのまま利用できる。 一応、ここにカード設定を記しておく。
# Megahertz X-Jack Ethernet CC10BT/2
card "Megahertz" "CC10BT/2"
	config	default "sn0" any
	ether	megahertz 00:00:86
	insert	echo X-Jack Ethernet inserted
	insert	/etc/pccard_ether $device
	remove	echo X-Jack Ethernet removed
	remove	/etc/pccard_ether_remove $device
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Accton Ethernet EN2216 を使う

(under constructing...) AcctonのEthernet PCカード EN2216-1は PAO-970616のpccard.confに記載があるのでそのまま利用できる。

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corega PCC-T Ether Cardのpccard.confを使う

bsd-nomads ML [7719]からの情報。 corega PCC-T Ethernet Cardは、下記のコンフィギュレーションで利用可能であった。 結構値段が安いので、お買得かも。
# corega PCC-T Ether Card
# from bsd-nomads:7719
#
card "corega K.K." "corega Ether PCC-T"
        config  default "ed0" any 
        insert  echo Corega K.K. PCC-T Ethernet LAN Card inserted
        insert  /etc/pccard_ether $device
        remove  echo Corega K.K. PCC-T Ethernet LAN Card removed
        remove  /etc/pccard_ether_remove $device
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