’87年4月29日日比谷野外音楽堂
第2回TULIP FAN FAIR
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前年に引き続き同じ日、同じ場所での開催。前年と違うところは司会が”プロ”の吉村弘明になったこと。そして新メンバーである高橋裕幸のお披露目でもあった。
以前から雑誌で公に新メンバー、それもギタリストを募集していたのだった。
実はひそかに期待していたのだ。”弾けるギタリスト”が入ってくれれば少しは音もタイトに変わってくれるのではないかと。この頃のチューリップ(財津)はとにかくキーボードでトラックを埋めることに必死にだったような気がしてならない。
よく言われる財津の「宇宙的」な志向というのは、思想とか宇宙への興味とか言う以前に、ただ単にシンセサイザーによる音作り=スペーシーなサウンドとして、結果的に「宇宙的」なっただけのことではないかと思う。
ところが結局新メンバーに決まったのはキーボード・プレイヤーの高橋だった。これでキーボードばかりが3人もいる編成になった(EEEL&Pってことか(笑))。よっぽど高橋の才能に期待していたのだろうか?
紹介の後、超緊張した表情で登場した高橋だった。その時はまだオーディンションで選ばれたギタリストだと思っていたので何でキーボードを弾いているのか、きっとこの曲にギターは必要ないので、ギターもキーボードも弾けるマルチプレーヤーなのだろうと思っていた。
オーディションは本当に行われていたのだろうか。高橋の才能に期待してメンバーにしたかったにしても、それとは別にギタリストを加入させることは何ら問題は無かったはずなのに(例えばメンバーが増えることによって分け前が減る...といった現実的な理由を別とすれば)。