’86年12月 神奈川県葉山逗子マリーナ

〜 財津和夫ディナー・ショー 〜




 ファン・クラブ経由で案内状が来ていたが、当時財津が司会をしていたTV番組「ポップス探偵団」の企画でもあったようだ。

 チケットは一般的なでな〜しょうと比較したら安い方だったと思うけど(当時のチューリップ・ファンはまだまだ”若者”だったのだ)当時の自分にとっては大層な料金だった。それでも行くことにしたのは1.ディナー・ショーというものにたいする興味、2.ユーミンがコンサートをやっている逗子マリーナというものに対する興味の2つが大きな理由で、財津和夫に対する興味はそれほどでもなかった(笑)。
 財津としてもディナー・ショーなどというのは始めてのことではなかったか?大体当時は猫も杓子もディナー・ショーをするというような時代ではなかった。ディナー・ショーなんかやるのはあくまで”芸能界”の、それも大物の部類に入る人しかやっていなかったと思う。
 二十数年の時を経過した今では財津はもちろん、チューリップまでもがでな〜しょうをやるようになった。チューリップもいまや立派な”芸能人”になったのだ(今ではディナー・ショーしかしない人もいるようだ)。

 マリーナといってもごくごく普通の小屋ような感じで、おまけに夜なので海もよく分からなかった。本当にユーミンはいつもこんなところでコンサートをやっているのだろうかと思った。

 各自がテーブルに座って料理が運ばれてきて...みたいなのかと思ったら実際はバイキング形式で、財津の演奏もただピアノの回りに集まって聞くだけというものだった(まともなディナー・ショーに行ったことが無いので定かではないが、やっぱり”この値段だけ”のことはあったのではないかと思う)。
 ほとんど記憶にないんだけど宮城もいたような気が...。宮城がいても話題にも記憶にも残らないくらいみんなのお目当ては財津だったのだ(当時は)。
 何の曲をやったのかさえも覚えていなくて、多分当然のごとく季節柄「Somwday Somewhere」は歌ったのだと思うが、はっきり覚えているのは1曲だけ、”海の唄”といってうたった
  「あ〜らヨット」
 というものだった。
 さすが財津和夫である。

 とにかく何かと”企画物”が多い三期のチューリップだった。