川崎フロンターレ−京都パープルサンガ 観戦記

同行者はすべてフリューゲルスサポーターということで、陣取ったのはパープルサンガのベンチ裏。
その目的は、佐野さんに手を振ること(爆) 「佐野さ〜〜ん(はあと)」

しかし、半袖隊員はどこにでもいるなぁ(確認できただけで9人/名誉隊員、不名誉隊員含む)。
競技場には、速報サッカー21のキャスター長谷川健太氏、視察に訪れたピム韓国代表コーチなどの姿も。

川崎フロンターレの布陣
GKは浦上。最終ラインは中央に伊藤宏樹、右に箕輪、左に小島徹。サイドハーフは右に飯島、左に久野。
中盤はボランチがダニエルと鬼木、中央にリカルジーニョ。前線はエメルソンと伊藤彰。

京都パープルサンガの布陣
GKは平井。最終ラインは中央に大嶽、右に佐藤尽、左に手島。サイドハーフは右に熱田、左に野口。
中盤はボランチが朴智星とソーヴィシュ、中央に松井。前線は上野優作と黒部。

4分
ドリブルで左サイドから切れ込んだエメルソンが、大嶽に足を掛けて倒される。
このPKをエメルソン自ら落ち着いて決めて、フロンターレがあっさり先制する。
自陣でのバックパスのミスから、エメルソンにボールを奪われて突破を許すという最悪のかたち。
なお、また佐藤尽が倒したのかと思ったが、どうやら追いついてすらいなかったらしい(苦笑)

6分
野口のトラップミスを見逃さず、エメルソンがボールを奪ってペナルティエリアに切れ込む。
右45°からシュートを放つが、力なく体勢を低くした平井にキャッチされる。

18分
朴智星と競った鬼木の中途半端なプレーから、熱田がボールを奪って右サイドからクロスを入れる。
黒部がフリーで合わせるが、ミートせず浦上が真正面で押さえる。

19分
上野優作の左サイドからのクロスに、佐藤尽がヘディングで合わせるが、浦上がクロスバーの上に押し出す。

38分
松井が右サイドからドリブルで中に切れ込んで、左足でシュートを放つがゴールの右に外れる。
浦上、微動だにせず。わかっていて見送ったのか、それとも……

ロスタイム
中央やや左からの熱田のFK。カーブをかけてゴール左隅を狙うが、浦上がパンチングで防ぐ。

前半の感想
ちぐちぐはぐはぐ。
久野の左サイドからのFK。横に流したところを、リカルジーニョが……見てもいない。
パープルサンガのカウンター。駆け上がる朴智星へのフィードは……背中に当たってあっさり潰える。
熱田の右CK。ミスキックになるも、ボールは……ゴール前を抜けて、遠いサイドの飯島の足下へ。

もうこんなところで充分でしょうか、具体例は。
あ、それからゲルトの指示はちゃんと聞いてあげようね、みんな(苦笑)

46分
佐藤尽のフィードがリカルジーニョにブロックされ、こぼれたところをエメルソンが拾ってシュート。
大嶽に当たってコースが変わるが、ボールはポストのわずか左を通過していく。

55分
左サイドからドリブルで切れ込んだ上野優作が、箕輪に後方から肩をつかまれて倒される。
このPKを野口が慎重に決めて、サンガが同点に追いつく。
エメルソンが倒されたのとほぼ同じ場所、同じかたち。PKもまったく同じ右下に蹴り込まれている。
それにしても、右肩に箕輪の手が掛かった瞬間、さも待ってましたといわんばかりに倒れ込む上野優作。
あれがシミュレーションでなくて、いったい何がシミュレーションだというのだ、奥谷(主審)よ。

ゲルト・エンゲルス 観察記
PKの行方が心配なのか、ベンチの影から覗くようにして見つめている。
が、ゴールが決まった瞬間、いち早く飛び出して喜びを露にしていたのは誰あろう……(笑)

65分
選手交代:ソーヴィシュ→石丸清隆
ソーヴィシュは負傷交代。ところで、石丸はなんでストライカーの背番号をつけてるんだ?

67分
選手交代:久野智昭→我那覇和樹
我那覇は前線に入り、伊藤彰が左のサイドハーフにまわる。ただでさえ不安な左サイドがさらに……
しかも、その我那覇はあっさり行方不明に。結局、試合終了後までその姿が確認されることはなかった。
──で、彼がどこで発見されたかというと(余談を参照されたし)

75分
左サイドでのリカルジーニョとの細かいパス交換から、エメルソンが数歩中に切れ込んで右足一閃。
鋭い振り足から放たれたボールは、ゴール左隅にワンバウンドで吸い込まれる。
素晴らしいミドルシュートだったけど、なんかフロンターレの現状を端的に表しているような気がする。
ちなみに、ふたりの間で翻弄されていたのは朴智星。

76分
選手交代:リカルジーニョ→浅野哲也 ……あれ?
リカルジーニョは交代に不服だってさ。すったもんだしたあげく、浅野は結局ベンチへ戻るはめに。
堀井監督にしてもピッタヘッドコーチにしても、外国人選手をまったく掌握できていないのね。

76分 選手交代:松井大輔→安 孝錬

78分
上野が中央でくさびになって、左サイドを駆け上がる野口の前方にボールを展開。
野口の左足のクロスに、遠いサイドでフリーの黒部がヘディングで合わせて、あっさり同点に追いつく。
フリーもフリー、半径15m以内には誰もいないまさにどフリー。しかも目の前には無人のゴール。
これを外すようなストライカーは、どこを探しても存在しないだろう。私でも決められるわ(苦笑)
ちなみに、小島徹がこのとき何をしていたかというと── 黒部のはるか後方を追走していましたとさ。

78分
選手交代:リカルジーニョ→浅野哲也
どうやら、今度こそ観念したらしい。が、もはや後の祭り。

79分
ペナルティエリアの右深くで安孝錬が粘って、後方に流したところを走り込んだ熱田が右足でシュート。
ボールは浦上の脇を抜けて、左のポストに当たってゴールに吸い込まれる。
え〜〜、熱田も完全なフリーでした。わざわざ記すのもわずらわしいんですけど。

83分
選手交代:飯島寿久→阿部良則
やみくもに前線の選手を増やしたとて、崩れたバランスは元に戻るべくもない。

84分
上野が中央でくさびになって、右サイドを駆け上がる熱田の前方にボールを展開。
熱田の右足のクロスに、安孝錬が箕輪とダニエルの上からヘディングシュートを叩き込む。
上野から熱田にパスが出された時点で、箕輪がゴール前にぽつんとひとり残っていたのが敗着。
どうやら、彼は"ラインを押し上げる"という言葉の意味を知らないらしい。

ゲルト・エンゲルス 観察記
両手を大きく交差させながら、大声で「おわり、おわり」と叫んだ直後、試合終了のホイッスル。
こちらを向き直って、満面の笑みを浮かべながら両手で大きくガッツポーズ(笑)

後半の感想
久野の交代を合図にして、開幕前から不安視されていたフロンターレのディフェンスが崩壊。
両サイドにできたスペースをことごとく狙われ、左右に振られたあげくフリーでシュートを許す。
ここまで豪快に崩れてくれると、いっそ快感すら覚えてくる(笑)

箕輪義信、伊藤宏樹、小島 徹
佐原と寺田を除いて、昨年開幕時に在籍していたDFは全員退団。しかもそのふたりは負傷で戦線離脱中。
──で、お前ら誰やねん(苦笑) 一応、伊藤宏樹だけは昨年の全日本大学選手権で観ているけど。
ラインは揃っていない、サイドのスペースを簡単に使われる、開幕戦から何の修正もなされていない。
とりわけ、小島徹のプレーの拙さは目に余るものがある。本当に元ユニバーシアード代表か?
この3人の前では、佐藤尽、大嶽、手島の3バックが安定して見えるから不思議だ(爆)

上野優作
後ろを向いてプレーさせたら、Jリーグでも右に出る者がないといわれるストライカー……だめじゃん(笑)
責任転嫁の象徴のポストプレーが、ここまで結果を出した試合も珍しいんではないだろうか。

ゲルト・エンゲルス
ここ数年、悲壮感を漂わせているか、眉間にしわを寄せている姿しか見ていなかったので──
フリューゲルスではチーム消滅、ジェフでは志半ばにして解任、パープルサンガではJ2降格と、監督として順風満帆という言葉からは程遠かったわけで、心休まる日はなかったのだろうが
──それだけに、彼の心からの笑顔が見れただけでも、足を運んだ甲斐があったというものである。

前節のアルビレックス戦では、ボールを離さずにリンドマールとセルジオの退場の要因になったり、この試合でも第4審判にベンチに連れ戻されたりと、相変わらずな部分は相変わらずなんだけど(苦笑)

川崎フロンターレ 評
奥野僚右、鈴木隆行、森山泰行、菊池新吉、中谷勇介、西澤淳二、池田伸康、そして5人もの外国人選手。
昨年、J1を戦うために獲得して、J2に降格した今季にはすでに退団している選手たちである。
これだけでも、このクラブの無計画さがわかるというもの。御家騒動も恒例行事と化した感がある。
現在のチーム状態は、それらが招いた結果と心得よ。

京都パープルサンガ 評
平野孝と望月重良のふたりは、拾ってもらった恩も忘れて出奔。ヤットも見切りをつけてガンバに移籍。
相変わらず、木村文治はGM(General Manager)なんぞに居座ってるし…… あんまり大差ないな(苦笑)
さしあたって、右サイドで起用した熱田が活躍したのは朗報。とりあえずは今後に期待というところか。

余談
バスに乗り込む選手たちを見送った後、武蔵小杉駅へ向かう道を歩いている途中の出来事。
前方から走ってくるスーツ姿の金髪の青年が。あっという間にすれ違った── 我那覇?(爆笑)
あまりのことに一瞬わが目を疑ったが、彼はいったい何をそんなに慌てていたのだろう。
なお、われわれの他に気づいた人がいたかどうかは、本人の名誉のために伏せておくことにする(爆)

川崎フロンターレ

前半京都パープルサンガ

後半
会場:等々力陸上競技場/観衆:5443人
得点:1-0 エメルソン(4分、PK)
   1-1 野口裕司(55分、PK)
   2-1 エメルソン(75分、アシスト=リカルジーニョ)
   2-2 黒部光昭(78分、野口裕司)
   2-3 熱田 眞(79分、安 孝錬)
   2-4 安 孝錬(84分、熱田 眞)

川崎フロンターレ京都パープルサンガ
GK浦上壮史GK平井直人
DF箕輪義信DF佐藤 尽
DF伊藤宏樹DF大嶽直人
DF小島 徹DF手島和希
MF飯島寿久MF熱田 眞
FW83阿部良則MF朴 智星
MF久野智昭MFソーヴィシュ
FW67我那覇和樹MF65石丸清隆
MF鬼木 達MF野口裕司
MFダニエルMF松井大輔
MFリカルジーニョFW76安 孝錬
MF78浅野哲也FW黒部光昭
FW伊藤 彰FW上野優作
FWエメルソンSUB中河昌彦
SUB笹原義巳SUB辻本茂輝
SUB林 晃平SUB冨田晋也

Back