「ふとふり返ると－近藤喜文画文集－」
1998年3月31日発行（徳間書店）
作成／叶 精二
公開･完成年／タイトル／近藤喜文氏 担当
●Aプロダクション時代
1968.3.30～71.9.18放映（ＴＶ）『巨人の星』動画、原画
1969.5.13.完成（パイロットフィルム）『ルパン三世』動画
1971.9.1.公開『つるのすごもり』原画
1971.10.24～72.3.26.放映（ＴＶ）『ルパン三世』オープニング原画･原画（1･5･21話）
1972.4.5～73.3.28.放映（ＴＶ）『赤胴鈴之助』原画（5･12･19･26･29･35話）
1972.12.17.公開『パンダコパンダ』原画
1973.3.17.公開『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』原画
1972.10.7～74.9.28.放映（ＴＶ）『ど根性ガエル』原画･作画監督（9･16･23･33･43･56･61･65･74･77･82･87･93･100･104･107･113･117･126･132･138･144･149･153･158･164･171･178･186･191･199･203話）エンディング作画･各話タイトル作画（シリーズ中期）
1974.10.5～76.3.27.放映（ＴＶ）『はじめ人間ギャートルズ』原画･作画監督（10･13･14･21･29･37･46･52･59･63話）
1975.4.7～75.9.29.放映（ＴＶ）『ガンバの冒険』原画（1･7･12･19話）
1975.10.6～77.9.26.放映（ＴＶ）『元祖天才バカボン』原画･作画監督（1･6･7･14･20･話）
1976.1.3～94.8.27.放映（ＴＶ）『まんが日本昔ばなし』原画（77.1.2.放映分）
1977.4.23.完成『草原の子テングリ』原画
1976.10.7～79.3.28.放映（ＴＶ）『まんが世界昔ばなし』キャラクターデザイン･作画･美術･背景（66話）キャラクターデザイン･作画･演出（86話）
1977.9.12～78.3.27.放映（ＴＶ）『おれは鉄兵』原画（1･4･5話）絵コンテ（19話）
1977.11.18～78.9.29.放映（ＴＶ）『まんが偉人物語』原画（28話Ａパート）
●日本アニメーション時代（1）
1978.4.4～78.10.31.放映（ＴＶ）『未来少年コナン』原画（1～7話）
1979.1.7～79.12.30.放映（ＴＶ）『赤毛のアン』キャラクターデザイン･作画監督（全50話）
1980.1.6～80.12.28.放映（ＴＶ）『トム･ソーヤーの冒険』原画（7･11･15･20･23･26･30･34･38･40･42･46･48･49話）
●テレコム･アニメーション フィルム時代
1981.6.8.放映（ＴＶ）『姿三四郎』原画
1981.8.16.放映（ＴＶ）『東海道四谷怪談』オープニング原画
1982.制作/1984.3.11.、1986.8.2公開/1984～85放映（ＴＶ）『名探偵ホームズ』キャラクターデザイン･作画監督･原画（制作順 1･2･4･5話≒ＴＶ版 3･5･11･4話）
1984.12.完成（パイロットフィルム）『NEMO ニモ』監督
1985.1.制作（プロモーションフィルム）『ワズルス』監督･作画監督･原画
1986.アメリカでシンジケーション放映（ＴＶ）『ブリンキンズ』キャラクターデザイン
●日本アニメーション時代（2）
1986.1.5～80.12.28.放映（ＴＶ）『愛少女ポリアンナ物語』原画（6･10･14･18･22･26･32･33･37･42･48話）
1987.1.11～87.12.27.放映（ＴＶ）『愛の若草物語』キャラクターデザイン･原画（2･5･8話）
●スタジオジブリ時代
1988.4.16.公開（映画）『火垂るの墓』キャラクターデザイン･作画監督
1989.7.29.公開（映画）『魔女の宅急便』作画監督（共同）･原画
1991.7.20.公開（映画）『おもひでぽろぽろ』キャラクターデザイン･作画監督
1992.7.18.公開（映画）『紅の豚』原画
1992.11.23～1993.放映（ＴＶスポット）『そらいろのたね』演出･原画
1993.5.5.放映（映画）『海がきこえる』原画
1994.7.16.公開（映画）『総天然色漫画映画 平成狸合戦ぽんぽこ』作画
1995.7.14.公開（映画）『耳をすませば』監督
1996.7.中旬～8.初旬放映（ＴＶＣＭ）『火垂るの墓』原画
1996.7.下旬～9.上旬放映（ＴＶＣＭ）『スタジオジブリ原画展』原画
1997.4.4～放映（ＴＶ）『金曜ロードショーオープニング』原画
1997.7.12.公開（映画）『もののけ姫』作画監督（共同）･原画
書名／発行年月日／出版社
「アニメーションの本 動く絵を描く基礎知識と作画の実際」（「アニメ6人の会」共著）1978.4.1.発行 合同出版
「ふとふり返ると 近藤喜文画文集」1998.3.31.発行 徳間書店
「近藤喜文の仕事―動画で表現できること―」（安藤雅司･スタジオジブリ編）2000.3.31.発行 スタジオジブリ
文責／叶 精二
「ふとふり返ると－近藤喜文画文集－」
1998年3月31日発行（徳間書店）
近藤氏の逝去後出版された唯一単独の著作。「月刊アニメージュ」に5年間に亘って連載された諸作品を、制作順に編集・構成し直した画文集。一貫したモチーフは、家族や子供たちの日常風景。雑多な全体像から近藤さんならではの視点を通じて浄化された「気持ちのいい一瞬」が並ぶ。小綺麗な静止イラストでなく、どこにでもありそうな時間と空間を封じ込めた作品群は、まさに「魅力的な動きを追い求める」アニメーターの仕事であった。日本のアニメーション界が、物語に頼ることなく魅力的な庶民を描破し得る画人を輩出したことを世間に知らせる貴重な一冊。全国書店で発売中。
「近藤喜文の仕事－動画で表現できること－」
責任編集／安藤雅司・スタジオジブリ
2000年1月31日発行（スタジオジブリ）
スタジオジブリが近藤氏の業績をまとめた自費出版誌。「もののけ姫」の作画監督・安藤雅司さんが責任編集を担当。限定部数で発行され、通販のみで販売されたが、2000年3月15日に完売。膨大な原画・設定・スケッチなど均等分割で掲載された「画の洪水」は圧倒的。アニメーター的視点を貫いた編集で、余計な解説テキストは省かれている。近藤さんの技術と精神が、アニメーター志望者や現役、一般観客に受け継がれて欲しいという願いに溢れた労作。時代別の章分けにより、画風の変化や関係者の証言が併載されており、一人のアニメーターの成長記録としても通読出来る。残念ながら再販の予定はない。