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レッドベリルの貫入双晶。


関連項目

→貫入双晶

→ベリル

→ワーワー山脈

レッドベリル
(red beryl)

赤色のベリルを指す変種名。
宝飾用合成石:有り。ロシア産水熱法合成結晶
誤称:レッド エメラルド
流通名:ビクスバイト
 
産地:商業的な採掘が行われている世界で唯一の鉱床は、ユタ州ビーバー郡ワーワー山脈にあり、バイオレット クレイムス(ミルフォードの南西約40km・2,000〜2,200万年前に形成)と呼ばれる。最初の報告例は非宝石品質で、1905年。ワーワー山脈における、透明結晶の最初の報告例は1950年代の後半。
その他、以下の地域からも報告例があるが、多くは半透明であり、希に透明結晶も発見されるものの大きさ、クラリティーの面からワーワー山脈に劣り、商業的規模での採掘は行われていない。
・ユタ州トマス山脈
・ニューメキシコ州ブラック山脈
・メキシコ サン ルイス ポトシ州
 
色因:マンガン
 
一般的なインクルージョン:
フラクチャー一般的、部分的に癒着したフラクチャー(フィンガープリント)一般的、カラーゾーニング、二相、クオーツ結晶、ビクスビ鉱結晶など。
 
ファセット加工後のサイズ:
平均0.15ct (通常0.5ct未満)
発見された最大のサイズ:7cts
 
市場への参入時期:
1970年代後半推定する。
 
その他:bixbyite(和名:ビクスビ鉱)と名称が類似しているが、bixbite(ビクスバイト:レッド ベリル)とは全く別の鉱物である。
ビクスビ鉱の日本からの産出は報告されていないが、通常、黒色、不透明で産し、宝飾用に用いられることはない。


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