カラ-フィルター
 (color filter)

チェルシーフィルター、エメラルドフィルターとも云う。宝石鑑別や染色処理の鑑別に用いる場合があるフィルター。原型が開発されたのは1934年。

染色処理の検査に用いるのは、多くの染色石がこのフィルター越しに見るとピンクからレッドに見える為だが、天然石でもピンクの反応を示すものがあり、検査にあたっては、事前に区別を試みている石の反応を知っておく必要がある。

以下の波長の光だけを透過し、他を吸収する。

550 - 580 nm (イエローグリーンの光)
670 - 700 nm (赤い光)

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[宝石学の世界]Vol.57より

宝石店の安いピアス、アクセサリーショップ、通信販売で売られるアクセサリー、観光地のお土産用ネックレスや彫刻。これらの場所でほぼ間違いなく目にするのが鮮やかなグリーンやブルーに染色されたカルセドニー(良く耳にするメノウはカルセドニーの一種)。こういった染色処理を簡単に見分けることができる便利な道具がある。カラーフィルターと云う。染色なら何でも分かる万能ツールではないけれど、使い方は簡単だし、小さくて携帯性に優れている。

反応の例:

天然グリーンのカルセドニー ⇒ 反応なし
染色グリーンのカルセドニー ⇒ 赤〜茶色っぽく見える
 
天然ブルーのカルセドニー ⇒ 反応なし
染色ブルーのカルセドニー ⇒ 赤〜茶色っぽく見える

→染色カルセドニー上記反応例の写真


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