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ハンコック レッド Hancock Red

1987年4月、ニューヨークで開催されたクリスティーズのジュエリー オークションで880,000ドル落札された0.95キャラットのレッド ダイアモンド(fancy purplish red)

産出地、研磨地共にブラジルと考えられている。

ハンコック レッドの名前はアメリカ、モンタナ州の宝石コレクターで出品者のウォーレン ハンコック氏(Warren Hancock)に因む。

ハンコック氏はこのダイアモンドを1956年に13,500ドルで購入したとされる。

ハンコック レッドの落札価格を1キャラット当たりに直すとおよそ926,000ドルであり、これは公表されている宝石の1キャラット当たりの取引価格としては過去最高値であった。それ以前の1キャラット当たりの記録は1980年に落札された7.27キャラットのピンク ダイアモンドの127,000ドルだったから、これを7倍以上も上回るものだった。

1キャラット当たりの宝石の販売価格の記録はその後長くハンコックレッドを上回るものがなかったが、2007年10月8日香港で開催されたサザビーズのオークションに出品されたブルー ダイヤモンドが約1,320,000ドル(落札価格は9億3500万円:61,927,500香港ドル:7,980,000米ドル)で落札され、20年ぶりに記録を更新した。


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