プレイステーション版ゼルドナーシルトspecial
サターン版との相違点


○一部のシーンでキャラクターが喋る
 これが一番の売り、のようですが…キャラクターのしゃべるテンポが遅く、画面の動作と合っていない。しかも、いかにも書いたもの読み上げてる、という感じで、臨場感を削いでいる感があります。
 まあ、確かにいかに緊迫した場面でも、早口で何言ってるのかわからないようなことでは困る、というのもわかりますが、字幕もあることですし、間延びするようでも困るんですが…。
 特に最初の2ヶ月の回想シーンは掛け合いのテンポ、場面のリズム感を駄目にして、声をスキップしたくてもできず、最悪。コルテスとシークの声の違いもいまいちはっきりしないし。どちらかというと、「今月の出来事」でしゃべってほしかったなあ…。
 ただ、自軍中隊長や敵主要キャラの呪文詠唱?の声は評価できます。個人的には、ジロドーのギガドレインやエレーナのブラストカッターなんかも聞いてみたかったり。
 また、これに伴いメッセージが一部変更されています。主人公名をプレイヤーが自由に変更できる関係で、喋るシーンでは主人公名を回避するようにいじってあるわけです。おかげでちょっと不自然な部分も…。

○「セガ光栄」から「光栄」になった
 そんな関係で、起動時にファンおなじみの?光栄ロゴ等々や、エンディングのスタッフロールがちゃんとついています。

○遅い
 全体的に、コントローラーのボタンを押してからの反応が悪く、サターン版に慣れた体だといらいらします。一部BGMの出が遅いために途中でBGMが切れちゃってる部分もあるし。
 おかげで、プレイステーションがサターンに比べて優れているハードとは言い切れないことがよくわかりました(笑)。

○色使いが若干派手
 直接見比べたわけではないのではっきりとは言えませんが…。
 でも中世的な感覚からいうと、派手にしない方がいいのでは?

○音が貧弱
 最初、「もしや古楽器演奏では?」と期待しましたが、単に貧弱になっただけのようです(笑)。

○BGMが若干増えた
 騎士叙任後の戦闘フィールドやスマイリー率いる中隊との戦闘に、新たに専用BGMが追加されました。また、サターン版で城・砦・アジト専用として使われていた戦闘BGMが、通常の戦闘で使われるBGMに変更されたりもしています。

○セーブ数が減った
 サターン版ではカートリッジ1つで50カ所セーブできるのに対して、プレイステーション版ではメモリーカード1枚で5カ所。同じ値段で5倍以上の開き!?
 まあ、ふつうにプレイしている分には困らないのかもしれませんが、私のように重要な部分のセーブデータを半永久保存のつもりで(?)残しておく人間は困ります。

○「再開」コマンドの追加
 セーブ関係のコマンドとして、「記録」の他に「再開」ができるようになりました。これで小隊長が死んでもリセットボタンを押さずに済みます(笑)。
 同じくインターフェイス面の話ですが、中隊編成の画面で隊列変更もできるようになりました。

○人物紹介の内容が増えた
 酒場の歌姫と酒場系中隊長の紹介文が詳しくなっています。メルウェンが元傭兵だったとか、フローレンスの趣味が乗馬、とか…。

○名前が変わった
 製作側からすれば費用投じて声入れた分、「special」と追加する意気込みもわかりますが、ソフトの出来からするとわざわざ変えるほどのことはないのでは?「PS版ゼルドナーシルト」で十分。もしかして、セガとの契約かなんかが絡んでるのかなあ。

 と…あんまりいいとこないなあ。プレイステーション版ということで期待した、戦闘や一騎打ちでの3Dグラフィックの質の向上も見られなかったし。

 これではわざわざプレイステーション買ってまでやった意味がない。逆にプレイステーション版からサターン版に乗り換えるのならわかりますが。


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