Titleピースメーカー
Date 1/17/1998
Theater日劇プラザ
Directed byMimi Leder
StarringGeirge Clooney
Nicole Kidman
Marcel Iures
Armin Mueller-Stahl
story ロシアのミサイル基地から核弾頭10基を輸送中の貨物列車がウラル山脈付近で襲撃され9基が盗まれ 1基が爆発させられる。この核爆発を確認した合衆国では早速ケリー博士を中心に対策チームが結成される。その中にロシアとの太いパイプを持つデヴォー大佐も召喚される。二人はイラン国境付近で核弾頭の奪回に成功するが、取り戻せたのは8基であることが判明。残る1基を取り戻そうとするが...
valuation 前半の展開がイマイチで眠くなりました。
最大の原因は衛生画像が当たり前の現在なのでしょうが、ニューヨークとウラル山脈ではあまりにかけ離れ過ぎていて緊迫感が出てきません。
しかも遠く離れた合衆国が対策チームを結成しているのにロシアはなんの対策もせず、逆に核弾頭奪回のためロシア領空侵犯した合衆国ヘリを撃墜してしまうのは説得力がないです。
しかし、中盤、ヘリがテロリストのトラックを捕らえ、橋から落ちそうになるトラックでのデヴォー大佐とコドロフの攻防には目がさめました。
更に、残った1基の核弾頭がニューヨークの国連本部に持ち込まれるのを阻止するためマンハッタンに交通規制を張り、ヘリからの放射能探知器で犯人を追跡して行く終盤の畳み掛ける展開で何とか前半の失点をカバーしました。
この映画、場所を合衆国内のみのコンパクトな設定にすれば面白い映画になったと思います。



Titleメン・イン・ブラック
Date 1/12/1998
Theater渋谷パンテオン
Directed byBarry Sonnenfeld
StarringTommy Lee Jones
Will Smith
Linda Fiorentino
Lip Torn
story ニューヨークの刑事ジェームズは逃走する犯人を追いかけていたが、その男を追いつめると男は縦に瞬きし、持っている銃が消滅してしまう。その話を報告するが誰もジェームズを信じてくれない。そこへ全身黒尽くめの男"K"がやって来てその犯人はエイリアンであり、地球には現在1500ものエイリアンが住んでおり、"K"はエイリアンを監視する機密機関の人間だと説明する。やがてジェームズも機密機関「メン・イン・ブラック」に入り"J"として地球の危機を救うためエイリアン・バグを追うことに。
valuation ストーリーは他愛ないものでしたがSFXがすばらしく次はどんなエイリアンが出てくるのか興味が引かれます。
上映時間も1時間半強と短かったのも幸いしお正月映画に一本ぐらいノーテンキな映画があってもいいじゃないか、という軽いノリで思ってたより楽しめました。
Tommy Lee JonesとWill Smithの主役2人組も硬軟デコボコのやりとりで、SFXに行きがちの観客の目を引き戻してます。
アルキリアン王子の乗っていた人間型ロボットのアイデアは日本のアニメの影響をモロに受けてて改めて日本のアニメの影響力に感心してしまいました。
記憶を消去するピカッと光るヤツも良かった。





Titleジャガー
Date12/28/1997
Theaterシネマ・ベティ
Directed byFrancis Veber
StarringJean Reno
Patrick Bruel
Patricia Velasquez
Harrison Lowe
story ポーカーの負けが込みやくざに追われるペランはある夜、借金の申込みに行った元恋人のいるホテルのエレベーターで環境保護を訴えるため世界各地をめぐるアマゾンの霊媒師ワヌとその通訳カンパナと出会う。ワヌはペランを見るなり彼を自分の盗まれた魂を取り返す「運命の男」と見抜く。そんなことは全く関知しないペランだったが、やくざにから逃れるため、ワヌとカンパナの話に乗った振りをしアマゾンに赴くが...
valuation 話としては昔流行っていた秘境を舞台にした冒険活劇ですが、主人公のペランが危険になった時遠く離れたワヌが力を貸してペランにジャガーが宿るところが一味違ってます。
ただ、酒場でジャガーが宿りペランが暴れるシーンはちょっと大袈裟で興醒めでした。
しかし、それもカンパナの男気とペランの男気、そしてラストのワヌの笑顔で全て許せてしまいます。
この手の話はラストは見え見えですが、ついつい許せてしまい採点も甘くなってしまいます。
加えてマヤ役のPatricia Velasquezが美形で久々に一目惚れ女優の登場です!
Jean Renoも相変わらず頼り甲斐のあるオッチャン役が似合ってました。
こう考えるとメインキャスト4人の魅力に負う所の多い作品でした。




TitleCURE
Date12/27/1997
Theater渋谷シネパレス
Directed by黒沢清
Starring役所広司
萩原聖人
うじきつよし
中川安奈
story 連続殺人事件の担当をしている刑事高部は被害者がX字に切り裂かれているという奇妙な共通点に気付くが、犯人は全て別人であった。しかし、全ての事件に関して、犯行を認めているものの、動機について覚えが無いという、各容疑者の状況から知人で心理学者佐久間に協力を仰ぐ。やがて高部は事件の裏に絡んでいると思われる記憶喪失の男間宮を保護し、佐久間とともに真相解明のため間宮を取り調べるが...
valuation 全編を通して淡々とした描写が続く中、萩原聖人の抑揚の無い、つぶやきのような会話に引き摺り込まれます。
特に、萩原のつけたライターの炎、零した水の流れについついこちらも集中してしまい、これでは自分もすぐに催眠にかかるなあと思わせます。
しかし、高部により間宮が射殺され事件としては解決しましたが、結局何故間宮が一連の事件を起こしたのか、何故間宮の記憶が無くなってしまってたのか、観ているこちらが気になる部分の答えが得られずに終わってしまってストレスが溜ります。
更には、間宮と自分の妻と両方から解放された高部のすっきりした表情の後のレストランの描写が変に意味ありそうで、もしかしたら既に間宮の催眠にかかってしまっているのか?と思っているとエンドタイトルが流れ出し、えっ、これで終わり?と完全にスカされた感じです。
この後の高部を描いた続編を作ってもらいたいと思わせるラストでそう言う意味では大変印象に残る作品です。



Titleフェイク  …
Date12/ 5/1997
Theaterみゆき座
Directed byMikeNewell
StarringAl Pacino
Johnny Depp
Michael Madsen
story 1978年のブルックリン、FBI捜査官のジョーは囮捜査官としてマフィアに接触をする。その相手、レフティの宝石をフェイク(贋物)と見抜いたのが始まりだった。以後、ドニーと言う偽名でレフティの弟分としてマフィアに潜り込む。しかし、出世から見放されたが、家族思いのレフティの人となりに触れ、ドニーは職務を越えた友情を抱きはじめる。一方、囮捜査にのめり込むジョーは徐々に家庭と疎遠となっていく。そしてドニーはレフティのために対抗する組織のボスの息子を殺すため隠れ家に赴くが...
valuation レフティ役のAl Pacinoが巧い!
「ゴッド・ファーザー」でのマイケル・コルレオーネも良かったけど、しがないマフィア組員レフティも良かった!
特に、フロリダでの店の経営を夢見て地元のボスを接待するため船を用意するが、組のボスにバレてしまい船尾で一人酒を飲むシーンとラストの呼び出しされ死を覚悟しながら「お前だから許す」とドニーへの伝言を妻に残し寂しそうに家を出ていくシーンは胸に来るものがありました。
家で手料理を作るレフティ、ドニーへのクリスマスプレゼントとして渡した現金を帰りに借りるレフティ、 重体の息子の病室の外で心配そうにしているレフティ、どれも冴えない組員だけど、家族思いのおやじを好演してました。
役者ではJohnny Deppも良かったですが、Michael Madsenがちょっとアブナそうなソニー・ブラック役で印象に残ります。
”鋸引き”のシーンは参りましたが、2時間6分の時間を感じさせず、のめり込めた映画でした。



Titleイベント・ホライゾン
Date11/23/1997
Theater渋谷東急3
Directed byPaul Anderson
StarringSam Neill
Laurence Fishburne
Kathleen Quinlan
story 7年前初飛行で18人の乗組員を乗せたまま消息を絶ったイベント・ホライゾン号が突如海王星付近に姿を現す。早速、生存者の確認・救出のためルイス&クラーク号が海王星へ向かう。同号には艦長のミラー率いる救助隊員の中に超光速航行を可能にしたイベント・ホライゾン号の設計者ウェアー博士も入っていた。 海王星に辿り着いた一行がイベント・ホライゾン号に乗り込むと彼らを次々と怪異現象が待ち受けていた...
valuation 出だしはその設定から「エイリアン」のようなクリーチャーとの戦いがメインかと思いましたが、見事に裏切られました。
消息を絶っていた7年間にイベント・ホライゾン号に何が起こったかが観る側の最大の関心事=次々と起こる怪異現象の答え、なのに散々引っ張ったあげく、ゲートの向こう側に戻るのを阻止出来て良かった!ではこちらは消化不良と言うものです。
確かに観ている間は恐い思いをさせてもらえましたが、それは、急に姿を現したり、音を出したりするのにビックリさせられると言う表現の方が近いものです。
しかし、これも連発すると段々慣れてきてショックも薄らいできます。
ジャスティンが減圧室で正気に戻るシーンのように本当にハラハラさせられるシーンも有ったのにその調子が続かなかったのが残念です。



Title陰謀のセオリー
Date11/ 9/1997
Theater渋谷東急2
Directed byRichard Donner
StarringMel Gibson
Julia Roberts
Patrick Stewart
story NYのタクシードライバーのジェリーは常に陰謀説を乗客に対し唱え、家には二重三重の鍵を掛けていた。彼が何に脅えているのか自分でも分からない。それは過去の記憶を喪失しているためだったが、ただ一人司法省のアリス・サットンだけは例外で、理由も分からないが彼女のことを守るのが彼の義務のように思いタクシーの中から彼女の家を見守っていた。そんな彼が何者かに拉致されてしまう。危ういところで脱出出来たが、その追求の手はアリスまで巻き込んでゆく...
valuation ヒッチコックお得意の巻き込まれ型のサスペンスに挑戦したRichard Donner&Mel Gibsonの「リーサル・ウェポン」コンビの作品。
ジェリーの主人公とは言い難い頼りないキャラクターの魅力とどんな陰謀に巻き込まれて行くのか、どんな過去を持っているのか、で前半は引き込んでくれましたが、後半は失速してしまったのが残念。
致命的なのは過去の陰謀そのものだけでラストまで引っ張っていこうとしたため、その正体は別として敵が誰なのかが早いタイミングに観客に分かってしまうことです。
やはり、巻き込まれ型サスペンスはコイツは敵なのか味方なのか分からないがためにサスペンスが増幅されると思うので、その点では大きな失点だったと思います。
更には、その適役が今一つ迫力・魅力不足なのが痛かった。
ラストは全ての記憶を取り戻したMel Gibsonが「リーサル・ウェポン」ばりに敵を一網打尽にする大アクションを期待していたのは私だけでしょうか?



Titleコン・エアー
Date11/ 1/1997
Theaterスカラ座
Directed bySimon West
StarringNicolas Cage
John Cusack
John Malkovich
Steve Buscemi
story 元陸軍突撃隊員ポーは身重の妻を守るため誤って人を殺してしまう。突撃隊で鍛えたポーの体は凶器と見なされ正当防衛が認められず10年の刑に処せられる。8年後、仮出所が認められたポーは妻と未だ見ぬ娘のいるアラバマに向け囚人護送用空輸機コン・エアーに乗り込む。しかし、そのコン・エアーには最新の警備システムを誇る新アラバマ刑務所に送り込まれる猛毒サイラス、ダイヤモンド・ドッグをはじめとする凶悪犯たちも乗り込んでいた。案の定、サイラスたちはコン・エアーの乗っ取りに成功しする。ポーは病気の囚人仲間ベビー・オーや捕らわれた女性護送官サリーのことを見捨てることが出来ず、たった一人でサイラスたちに立ち向かって行く。
valuation 孤立無援の主人公が外部から隔絶された所で敵に立ち向かうという、「ダイハード」によく似たストーリーですが、最初からポーがサイラスの前に姿を現しているためサスペンス面では「ダイハード」程のハラハラドキドキは少なかったかなあ。
しかし、その分釣瓶落ちのアクションで2時間弱を飽きさせず引っ張ってくれます。
残念なのは、敵役サイラスのJohn Malkovichに精彩が無く、とても凶悪犯揃いの中で脱獄の首謀者となるような迫力、怖さが伝わって来ません。「シークレット・サービス」ではあれ程強烈な犯人を演じることが出来たのに...
それに加えて、シリアル・キラー、グリーンも登場シーンこそものものしく「羊たちの沈黙」のハニバル・レクターを彷彿させるキャラクターで、真打登場!という感じでしたが、最後まで静かなる男のままで終わってしまい拍子抜けでした。
やっぱり、Steve Buscemiはよくしゃべる小悪党の方が似合ってるなあ。
あとは頑固な麻薬捜査官役のColm Meaneyが良い味だしてました。



Titleベストフレンズ・ウェディング  …
Date10/25/1997
Theaterみゆき座
Directed byP.J.Hogan
StarringJulia Roberts
Dermot Mulroney
Cameron Diaz
Rupert Everett
story NYの料理記者ジュリアンに親友マイケルから久々に電話がかかる。実はジュリアンとマイケルはかって付き合っており、28歳でお互い独身だったら結婚する、という約束をしていた。おりしもジュリアンは28歳の誕生日を間近に控えていたためマイケルからのプロポーズを期待していたが、マイケルからの電話はマイケルの結婚の連絡であった。しかも結婚式は4日後の今度の土曜日!結婚式にブライド・メイドとして出席することとなったジュリアンは編集者ジョージの協力をあおぎながら何とかマイケルを婚約者キミーから引き離し彼の愛を取り戻そうと画策するが...
valuation あらすじを見た時はどういう結末になるのだろうか、と考えてしまいました。
「卒業」のようにジュリアンが結婚式に乱入して土壇場でマイケルとよりを戻すのかなとも思いましたが、4日間で結婚をキャンセルするのもウソくさいし...
映画では、マイケルとよりを戻すため画策するジュリアンが最後にマイケルとキミーを結び付けてやり、やっぱりジュリアンはいい人だったのだと思うのと、マイケルとキミーの結婚式が終わり、リアルな話だけどこのエンディングじゃジュリアンが寂しいよー、と思ったところにジョージの登場!
もう最高の逆転ホームランです!
役者では、相変わらずきれいなJulia Robertsがベスト・パートナーを失う焦りと良心の間で揺れ動く主人公を好演。
対するCameron Diazも光り輝く若き婚約者キミー役にぴったりで、特に下手なカラオケのシーンは良かった!やはり歌は技術じゃなく心だ!
そして、ジョージ役のRupert Everettは出番は少ないもののラストをはじめ場面を掻っ攫ってました。
観終わって、よかったなあ、とうれしい気分にさせてくれる映画です。