Title陽炎3  …
Date3/29/1997
Theater松竹セントラル2
Directed by吉田啓一朗
Starring高島礼子
深水三章
日野正平
宇梶剛士
story女胴師不知火おりんが立ち寄った小さな漁師町、そこには賭場、遊郭等繁華街を牛耳る山伝組、港を牛耳る大橋組の二つのやくざが対立していた. 山伝の次男で堅気の次郎が漁師組合を結成したことから、大橋組は山伝組を潰す為、客人の胴師”岩銀”を山伝の賭場に潜り込ませる. 勝ち続ける”岩銀”により賭場は窮地に陥ったが、山伝の客人となっていたおりんが胴師として”岩銀”と差しの勝負を行い山伝を救うが、二つのやくざの争いに巻き込まれる. 一方、山伝組を挑発するための大橋組のいやがらせがエスカレートするが、山伝親子までも手にかけられおりんの怒りが爆発する.
valuation 女胴師不知火おりんを演じる高島礼子の艶っぽい魅力爆発です.
対する大橋組の客人で途中からおりんに手助けする”岩銀”役の深水三章の渋い演技もよかった.
昭和初期の設定の任侠ものであり古臭い話ですが、子供の頃ナイター中止のときTVで観た「女賭博師シリーズ」を思い出し懐かしくなりました.
パターン化した話で結末まで読めてしまいますが、下手な盛り上げはせず派手さを抑えた賭場のシーンが映画全体を引き締め、ラストの大立ち回りまで約1時間半”見せて”くれます.
客があまり入っていなかったので少々心配ですが次回作にも期待してます!



Titleシャイン
Date3/22/1997
Theater有楽町スバル座
Directed byScott Hicks
StarringJeoffrey Rush
Armin Mueller-Stahl
Noah Taylor
John Gielgud
storyデビッド・ヘルフゴッドは、自分の夢を果たせなかった厳格な父親ピーターにより小さい頃からピアノを教え込まれる. やがて全豪コンクールで優勝こそ逃したもののイギリス王立音楽学校から奨学生としての招待が来る.かって、家族の絆を大切にするピーターの反対でアメリカ留学を断念した デビッドは今度こそ反対するピーターを振り切りイギリスへ留学する. 王立音楽学校で出会ったパークス教授とともにラフマニノフの協奏曲3番に取り組んでいたデビッドはコンクールで見事に演奏する. しかし、演奏し終わった瞬間デビッドは倒れ病院に運ばれるが、既にデビッドは精神に障害をきたしていた...
valuation ピアニストを主人公にした作品ですが、星一徹っぽい父親ピーターのスパルタンな教育といい、パークス教授の指導といい、「巨人の星」+「炎のランナー」と言った スポーツものの趣です.
特にコンクールでラフマニノフの協奏曲3番を演奏するシーンはその激しい指の動きと、スローモーションで映されるデビッドの顔のアップが交互に描かれ、音楽ものとは思えない手に汗握るシーンでした.
役者ではデビッドを演じた3人はみな巧かったですが、二重早口言葉での長台詞と淡々としたユーモラスな演技でJeoffrey Rushが頭一歩リードか.
加えてピーター役のArmin Mueller-Stahlとパークス教授役のJohn Gielgudが存在感ある演技で引き締めています.
アカデミー賞候補だけあってただの音楽映画に終わってませんでした、これを観るとあなたのクラシックアレルギーも治るかも?



Titleファースト・コンタクト …
Date3/16/1997
Theater渋東シネタワー4
Directed byJonathan Frakes
StarringPatrick Stewart
Jonathan Frakes
Brent Spiner
James Cromwell
story24世紀、機械生命体ボーグの侵略の連絡を受けたエンタープライズEは交戦域にワープし、ボーグの母船を撃破するが、 爆発寸前に脱出した球形小型船を追い地球に近づくと、時空の歪みに巻き込まれてしまう.その世界では地球はボーグに支配され人類は絶滅していた. これは、過去の地球にタイムトラベルしたボーグが歴史を変えてしまったためであった.人類絶滅から回避するためエンタープライズEもボーグを 追い2063年4月4日の地球へタイムトラベルする.それは、初めて人類がワープ航法に成功し、異星人と遭遇した”ファースト・コンタクト”の前日だった. 一方、エンタープライズEへもボーグが侵攻し次々と乗組員がボーグに同化されてしまう...
valuation ご存知、スタートレックの最新作です.
人類絶滅のカギを握るワープ航法実験と”ファースト・コンタクト”、その成否を巡るボーグとエンタープライズEのタイムトラベル、機械生命体”ボーグ”とアンドロイドである”データ”の対決 等、いかにも、といったストーリーが詰め込まれ面白かったです.
元々オリジナルTVシリーズに、宇宙船エンタープライズを舞台にした群像ドラマ的な魅力を感じていた私としては、派手なアクションに走らず、シチュエイションに重きを置く 本作にも好感を持てます.
カーク船長、ミスター・スポック、ドクター・マッコイ等オリジナルキャラクターの存在感がまだまだ強いですが(TV版新シリーズをあまり見ていないもので、スミマセン)、感情回路を制御出来る”データ”は旧シリーズのスポックに通ずるようなキャラクター としていい味出してました.
また、ワープ航法に成功し伝説の英雄とされていたコクレーン博士が、実は少々変わっている飲んだくれのオッサンだったとは、よくある設定でしたが、彼に会ったエンタープライズE乗組員のはしゃぎよう との対比でなかなかGOOD!です.



Titleオルガン<超過激ロングバージョン>
Date3/ 8/1997
Theaterザ・スズナリ
Directed by不二稿京
Starring長谷川公彦
奈佐健臣
不二稿京
菅田俊
story臓器売買の現場に同僚の戸坂とともに囮捜査で潜入した刑事沼田は、そこで一味を牛耳っていると思われる眼帯の女、 死体から臓器を摘出する片足を引きずる男と出会う.しかし、眼帯の女に正体を見破られ、二人を逃してしまい、更に戸坂まで行方不明となる. 沼田と、戸坂の双子の弟の二人は、戸坂を連れ戻す為臓器売買の関係者を追う. 一方、女子校生殺人が起こったとある高校の生物教師の部屋に、また一人生徒がやって来る...
valuation 「オルガンヴィトー」の不二稿京が監督・脚本・撮影・美術を担当した「オルガンヴィトー」による映画.
器である肉体がどんなに変形しようとも生へ執着する恐さを感じさせるが、グロテスクな特殊メイクは使用しない方がよかったと思う.
特に、木箱に閉じこめられた戸坂は切断された両手両足を見せるだけのほうが、よっぽど恐いと思う.
いずれにせよ、グロに走り過ぎで大変疲れる映画でした.



Title身代金
Date3/ 1/1997
Theater渋東シネタワー
Directed byRon Howard
StarringMel Gibson
Rene Russo
Gary Sinise
Lili Taylor
story元空軍パイロットで現在エンデバー航空の社長トム・ミューレンの息子ショーンが誘拐された. トムは妻ケイトの願いを聞き入れFBIに連絡するが、用意周到な誘拐犯はFBIの逆探知を完全に妨害し、結局トムは指示通り 身代金200万ドルを渡すしかなかった.しかし、FBIのフライングから身代金引き渡しは失敗、ショーンも殺されたかと思われたが 犯人から次の身代金引き渡し指示の電話が入った.トムは2度目の引き渡しに向かう途中、犯人の予想外の行動にでる. トムはテレビに生出演し用意した身代金をそのまま犯人への賞金にすると宣言したのだ.
valuation 誘拐をテーマにした映画としては意表を突いたストーリーで面白い!
ただ一点、「世の中にこのような父親はいないだろう」という疑問に譲歩できるかどうかがこの映画を観た人の評価の分かれ目になると思います.
それが譲歩できれば、「アポロ13」同様外堀から埋めるようにじわじわと緊張感を盛り上げるRon Howardの演出に引き込まれます.
特に、Gary Sinise演ずる、父親の意表を突く行動により追い詰められていく犯人役は「天国と地獄」の山崎努演ずる屈折した医学生同様、作品にインパクトを与えていました.
Ron Howard作品として観ると、前述の疑問がどこかに引っ掛かっているのか「アポロ13」ほどのカタルシスを感じられず、彼の作品としては水準作か?



Titleさまよう魂たち
Date2/22/1997
Theater渋谷パンテオン
Directed byPeter Jackson
StarringMichael J. Fox
Trini Alvarado
Jeffrey Combs
story5年前に自動車事故で妻を亡くしたフランクは、その事故以来幽霊が見えるようになる.フランクはこの世に未練を残しさまよっている3人の幽霊を使いニセ悪霊祓い稼業を行っていた. 一方、同じ町に住む女医ルーシーは往診先で母親に軟禁状態にされているパトリシアと出会う.パトリシアは15才の時、看護人ジョニーにより大量殺人の共犯として終身刑に処せられた過去があり、現在は条件付き釈放の身であった. 原因不明の心臓発作による急死が連続する中、ルーシーの夫レイがその犠牲者となった.以前、ルーシーとレイに対しニセ悪霊祓いを行い2人を知っていたフランクは幽霊としてさまようレイとルーシーとともに食事をするが、 そのレストランのトイレでゴーストが人の心臓を掴み殺すところを目撃する.ゴーストが次にルーシーを狙っていることを知ったフランクはゴーストを追うが、やがてパトリシアの家にたどり着き...
valuation 久々に観たMichael J. Foxの映画ですが彼は相変わらずでした.丹波哲郎に迫る一本調子キャラクターです.
「ゴースト」のウーピーの役をMichael J.がやっているといった感じですが、こちら映画の方がより恐さを前面に出しています.
特にパトリシア母子の家のシーンは「サイコ」を連想させる雰囲気があり恐かった.
このパトリシア母子を前面に出せばもっと恐い映画になっていたと、残念に思います.
恐いと言えば、フランクを連続殺人の犯人として追い続けるFBI特別捜査官ダマーズのサイコ野郎振りもコワかったです.
ダマーズ役のJeffrey Combsはジム・キャリーの根暗版といったキャラクターで、今後の映画は要チェックです.
全体的には、もっと面白くなったはずなのに欲張り過ぎて交通整理しきれず、息切れしてしまいました.



Titleラストマン・スタンディング
Date2/16/1997
Theater渋東シネタワー4
Directed byWalter Hill
StarringBruce Willis
Christopher Walken
Bruce Dern
story禁酒法時代、メキシコとの国境に近い小さな町ジェリコに、シカゴからメキシコへ逃走途中のジョン・スミスが姿を現す. ジェリコの町では、酒の密売権をめぐりドイル一家とストロッジ一家の争いが続いていた.最初は素通りのつもりのスミスだったが、ドイルに囚われている フェリーナを知りジェリコに留まることを決意.ドイルとストロッジ双方に用心棒として自分を売込み、二つの一家を共倒れにするのがスミスの狙いだった. 計画はうまく運ぶところだったが、ドイルの凄腕の用心棒ヒッキーが町にもどったことからスミスの計画は一旦は崩れ始めたが...
valuation 黒沢明監督の「用心棒」を、禁酒法時代の国境の町ジェリコに舞台を移したアメリカ版リメイク.
いかにもWalter Hill監督らしいゴツゴツしたバイオレンス・アクションだが、いかんせん主役のBruce Willisが三船<三十郎>の個性を越えることが 出来なかったのが敗因.
加えて、リメイクというだけあって細部のシチュエーションもかなり「用心棒」に忠実に再現しているのだが、これが災いし、先の展開を知っている 観客としては辛いものがありました.
Bruce Willis以下の登場人物が「用心棒」に及びませんでしたが、一人ヒッキー役のChristopher Walkenが気をはいていたのが救いです.
久々のWalter Hillには往年のパワーを爆発させてほしかったのですが...



Title冬の猿
Date2/10/1997
Theaterシネ・ラ・セット
Directed byHenri Vernuille
StarringJean Gabin
Jean-Paul Belmondo
storyノルマンディの小さな町のステラ・ホテルの主人アルベールは大戦中酒に酔いつぶれていたが、 連合軍の空襲の中、ホテルが再開出来たら二度と酒は飲まないと妻シュザンヌに誓う.終戦を迎えホテルを再開したアルベールは 妻との誓いを守り続け禁酒を続けていた.そんなある日、寄宿舎にいる娘を連れ戻しにこの町にやって来たフーケがステラ・ホテルに 泊まることになった.しかし、フーケは酔っ払っては騒ぎを起こし警察にまで厄介になる始末.かって海軍一等兵として 中国にいたことのあるアルベールは「中国では冬に町にやって来る迷い猿を人々がやさしくもてなす」という話からフーケを冬の猿の ようにやさしく見守る.やがてアルベールは禁酒を破りフーケと酒を飲み大騒ぎを始める...
valuation 妻との禁酒の誓いのため自分を抑え続けて来たアルベールがフーケと接するうち抑えきれなくなり酔っ払い大騒ぎするのが爽快.
酔っ払いというと陰湿なイメージがつきまとうが、この二人のあっけらかんとした大騒ぎは、それまでのアルベールのストイックで何か寂しい 生活との対比である種の開放感を感じさせる心地好いシーンです.
アルベールと、彼のことをパパと呼ぶ、親子程年の離れたフーケの二人の心のふれあいの物語ですが、それが大変楽しそうだっただけに 娘を引き取ったフーケと3人で列車に乗り、乗換えの為1人駅に降りて行ったアルベールが寂しそうな後ろ姿が悲しい.
アルベールの寂しさを現わすように物悲しいメロディの音楽が映画によく合っていました.



Titleアメリカの災難
Date2/ 9/1997
Theater恵比寿ガーデンシネマ2
Directed byDavid O. Russell
StarringBen Stiller
Patricia Arquette
Tea Leoni
Lily Tomlin
storyニューヨークに住む昆虫学者メルは養子としてコプリン夫妻に育てられ今では妻ナンシーとの間に4ヶ月の赤ちゃんもいた. しかし、彼は自分のアイデンティティに悩み、実の親を探す決意をする.養子縁組協会の情報で実の母親がサンディエゴにいることがわかったメルは ナンシー、赤ちゃん、養子縁組協会から派遣された心理学者ティナとともにサンディエゴに向かう.しかし、協会の情報が間違っていたことがわかり メル一行のドタバタ親探しが始まった.
valuation 実の親探しのためアメリカ大陸を横断するロードムービー.
基本パターンは、実の親だと思って会った人が全く関係ないアカの他人であることがわかり本当の親を求めて次の場所へ向かう、この繰り返し.
会いにいった人達が、一見普通そうで少し変な連中でメルが行く先々で起こる騒動が楽しい.
メルをはじめとする登場人物がみんな、”やまい”とまではいかないが”悩めるアメリカ”の一面を体現していました.
しかし、そういうややこしいことは抜きにして、楽しいロードムービーでした.
ただ、「トゥルーロマンス」ではちきれんばかりに輝いていたPatricia Arquetteが一児の母役をやれる程落ち着いちゃったのは、少し残念でした.



Title痩せゆく男
Date2/ 1/1997
Theater渋谷エルミタージュ
Directed byトム・ホランド
Starringロバート・ジョン・バーク
ジョー・モントーニャ
カリ・ワーラー
story135キロの弁護士ビリーはある夜誤ってジプシーの老女を自動車ではねて死亡させてしまう. しかし、判事と警察署長の協力で無罪となった.晴々と裁判所から出て来たビリーに老女の父親の老ジプシーが近づき「痩せていく」と言い ながらビリーの頬に触った.それから、どんどん痩せていき、気味が悪くなったビリーは姿をみせなくなった判事と署長を尋ねるが...
valuation 予告やTVCMの印象が強烈だったため、後半の腰砕けは大きなマイナス.
前半はビリーがどんどん痩せていく恐さがじわじわ伝わったが、それが最後まで引っ張れなかったのが残念.
この手の人が変形していく恐さを描いた映画としては、クローネンバーグの「ザ・フライ」があるが、その恐さに及ばなかった.
特に、老ジプシー、レキムが脅されてあっさり呪いを解く方法をビリーに教え、「正しい魂のまま死ね」と説教してしまうのにはまいった.
もう少し、ドロドロした呪いの世界を続けて欲しかった.



Titleグリマーマン
Date1/18/1997
Theater渋谷東急
Directed byJohn Gray
StarringSteaven Seagal
Keenen Ivory Wayans
Bob Gunton
Brian Cox
storyかすかな瞬きの間に相手を殺すことから、かって”グリマーマン”と呼ばれていた元CIAエージェントのジャック・コール刑事は、 NY市警からロス市警にやって来て殺人課刑事キャンベルとコンビを組み、死体を磔刑にする連続猟奇殺人を担当することとなった. しかし、コールの別れた前妻が磔刑にされ、現場に彼の指紋がついていたため、容疑者として疑われる.罠だと知った彼はキャンベルの協力を得、 黒幕を追うが、辿りついたのはCIA時代の上司とロスの実力者による化学兵器の密売であった.
valuation Seagalのワンマンアクション映画だと思って観たのですが、相棒のキャンベル刑事役のKeenen Ivory Wayansがいい味だしていました.
彼はTVのコメディアンとのことであり、この映画でもコメディリリーフとしてアクセントを効かしてました.
ハードボイルドタッチで登場したが、段々とメッキが剥げていき、涙もろく憎めない奴だと分かって来ます.
特に、「カサブランカ」を観ながら涙を流しているところをSeagalに見つかる映画館のシーンは、映画ファンとして思わず微笑んでしまいます.
また、結構Wayansのアクションシーンもあり、絶対死にそうに無いSeagalと違い、「やられたかな!?」とハラハラしながら観てました.
「48時間」とまではいかないものの、このコンビ”拾い物”でした.



Title暗殺の森<完全版>
Date1/5/1997
Theater渋谷ユーロスペース1
Directed byBernardo Bertolucci
StarringJean-Louis Trintignant
Dominique Sanda
Stefania Sandrelli
Gastone Moschin
story少年時代に犯した殺人による罪の意識から常に体制に順応しようとするマルチェロはファシスト党に近づいていた. その彼に、反ファシストであり現在パリにいる彼の恩師クアドリ教授を調査の上暗殺せよ、という任務が依頼された. ジュリアとの結婚を利用しクアドリ教授を訪れたマルチェロは、教授の妻アンナにひかれていく.サヴォイの別荘へ向かう途中に教授の暗殺を計画していたが、 教授だけでなくアンナも同行したため、マルチェロの目の前でアンナも暗殺されることとなった.
valuation 暗殺の森の寒々とした風景が、体制に順応していきたいがためにアンナを見殺しにするマルチェロの気持ちをよく現していたと思います.
少年時代の殺人という罪の意識から、自分の感情を抑え体制に順応しようとしたマルチェロをまっていたものが、体制=ファシスト党の崩壊と 殺したと思っていたリーノの生存であり、その瞬間、これまでの彼の人生が全て化石と化してしまったようでTrintignantの演技もあり観ていて恐いものがあった.
全体的に淡々とした雰囲気に包まれていましたが、マルチェロがジュリアと共に列車でパリへ向かう道行きの景色が美しく、最後の暗殺の森の景色と共に 印象に残るシーンでした.
役者では、Dominique Sandaが大変美しく、こんなに奇麗な人だったかなあ、と改めて感じました.他の出演作品を観てみたいです.




Titleデイライト
Date1/3/1997
Theater渋東シネタワー1
Directed byRob Cohen
StarringSylvester Stallone
Amy Brenneman
Stan Shaw
Jay O. Sanders
storyニューヨーク、マンハッタン島とニュージャージーを結ぶ海底トンネルで逃走車の暴走により、たまたま運搬中 の爆薬が爆発、トンネルの出口が塞がれてしまった.間一髪難を逃れた元緊急医療班のチーフ・ラトゥーラはトンネル内に閉じこめられた生存者の 救出のため単身トンネル内に飛び込んでいく.しかし、トンネル内の酸素がもつのはせいぜい3時間.しかも、トンネル内の火災、亀裂から吹き出す ハドソン川の水が生存者に襲いかかる.生存者と合流したラトゥーロは日の光・デイライトを求め脱出手段を探していく.
valuation 久々のパニック映画です.
Stalloneの役柄といい同じStalloneが出た「クリフハンガー」の海底トンネル版と言う感じのストーリーです.
但し、大自然+悪役の二つの脅威と戦った「クリフハンガー」に対し、閉ざされた海底トンネルという極限状態だけではチョット分が悪かったか?
しかし、毎度のことながら助かると分かっていてもハラハラさせられるシーンが結構ありました.
複線があまり張られてなく、いきなり危険が迫ってくる、というシーンのくり返しが目立ち、もう少し複線をうまく張っていけばもっと手に汗握って観ただろうに、と残念に思います.
最後はあっけなくStalloneとAmy Brennemanが助かってしまったのでせっかくのハッピーエンドが今一つ盛り上がらなかったので減点です.