「ロード・オブ・ウォー」
監督:アンドリュー・ニコル
出演:ニコラス・ケイジ/イーサン・ホーク/ジャレッド・レト/ブリジット・モイナハン

何故に今頃武器商人の話を映画にするのか謎ですが。
シリアスな映画だと思ってましたが、滅茶苦茶な商談相手との丁々発止のやり取りが
軽快なテンポで進みます。
ニコラス・ケイジ扮する主人公の武器商人は武器を売買しますが、決して自らは殺人を
せず家庭を大事にする矛盾だらけの男。
その男が持ち前の才能でどんどん武器商人として伸し上がって行く面白い。
しかし、エンドタイトルのテロップでの痛烈な批判は痛烈な一太刀でした。
ニコラス・ケイジの存在感に対し、彼を追うインターポール捜査官のイーサン・ホークが
ちょっと弱かったのが残念。

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「Mr.&Mrs.スミス」
監督:ダグ・リーマン
出演:ブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー/ヴィンス・ヴォーン/ケリー・ワシントン

結婚5,6年目の夫婦のジョンとジェーンそれぞれ別組織に所属する殺し屋同士。
互いに相手が殺し屋である事を知らない二人が組織の罠にはまり互いに殺し合う事に。
設定としては絶対に有り得ない話ですが、そんなことは気にならない楽しい映画でした。
何故二人が罠にはめられることになったのかその理由が今一つ分かり難いですが、
とに角余計な脇道は見向きもせず全編ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの
駆け引きとバトルに絞って良かったと思います。
刃物、銃器、カーアクション、爆破とアクションがテンコ盛りで一機にラストまで
引っ張りますが、ラストがやや拍子抜け。
追っ手を全て倒し、最後にそれぞれの組織のボスを倒しに行くんだと思ったら
エンドクレジット。
ええっ、ここで終わり?って思ってしまいました(^^:

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「ALWAYS 三丁目の夕日」
監督:山崎貴
出演:吉岡秀隆/堤真一/小雪/薬師丸ひろ子/堀北真希

昭和30年代の東京を舞台に下町の人々の涙あり笑いありの物語でした。
現代に設定を変えて同じストーリーで映画を作ったとしたら、こんなにも共感出来なかった
と思います。
おそらく観ていて「作り物」と思っていたでしょうが、この映画が成功しているのは
昭和30年代と言うノスタルジックなムードが観ている人に「こう言う話もあるかなあ」
と言う寛容な気持ちにしてくれるからだと思います。
私もよく笑ったし、最後はウルウルして来ました。
ダメダメな吉岡秀隆も、星一徹張りの堤真一も小雪も良かった。
でも、やはり子役の二人には敵わなかったなあ。(^^)

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「蝉しぐれ」
監督:黒土三男
出演:市川染五郎/木村佳乃/緒形拳/原田美枝子/今田耕司

藤沢周平の傑作長編の映画化。
東北の小藩を舞台に、幼なじみ同士の生涯をかけた純愛の物語に世継ぎ争いによるお家騒動
を絡める。
主演は市川染五郎と木村佳乃の2人なのですが、大人になってからの後半部分よりも前半の
幼なじみ時代の2人がかなり良かった。
幼なじみ時代の方がウルウル度は高かったです。
幼なじみだった石田卓也と佐津川愛美の2人が大人になってどうなるのかと思いますが、
市川染五郎と木村佳乃もイメージが変わり過ぎて今一つ感情移入出来なかった。
そう言う意味では市川染五郎と木村佳乃はちょっと損をしたかもしれません。
石田卓也と佐津川愛美の2人は助演賞ものでした。
それと、東北の四季の自然の美しさに癒されます。

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「ステルス」
監督:ロブ・コーエン
出演:ジェイミー・フォックス/ジェシカ・ビール/ジョシュ・ルーカス/サム・シェパード

近未来を舞台に人工知能を搭載した無人ステルス機の暴走を軸にしたスカイ・アクション。
とに角ステルス機の飛行シーンの迫力が凄まじく、これだけでも観る価値のある作品です。
「スター・ウォーズ」の宇宙での戦闘シーンも凄いのですがスピード感は「ステルス」が
上を行っておりました。
しかし、飛行シーン以外のシーンは付け足しのような感じが否めません。
サム・シェパードのような曲者を使ってるんですから、もうちょっとストーリー捻って
ほしかった。
「ライトスタッフ」のチャック・イェーガーばりにサム・シェパードが有人ステルス機に
乗り込み無人ステルス機と最後に対決するとか(^^;
ヒロイン役のジェシカ・ビールはジェシカ・アルバのような華が有れば良かったんですが...
実質的な主役だと思っていたジェイミー・フォックスが途中で死んだのには驚きました。
まあ、飛行シーン、ドッグファイトシーンだけでも十分観る価値ある映画でした。

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「シン・シティ」
監督:ロバート・ロドリゲス/フランク・ミラー
出演:ブルース・ウィリス/ミッキー・ローク/クライヴ・オーウェン/ジェシカ・アルバ

アメリカン・コミックの原作を基に豪華キャストが多数集結したハードボイルド・アクション。
犯罪都市シン・シティを舞台に3人のアウトローがド派手なアクションで縦横無尽に暴れまくる。
モノクロ画面にパートカラーでドギツイ原色が添えられる映像も観る前とは違い違和感無く、
逆に心地良く受け入れられました。
3人の主人公が微妙にすれ違うと言うタランティーノ的な構成もクールで、もう一度観たく
なります。
3人の中ではブルース・ウイリスも良かったけど、復活のミッキー・ロークが往年の存在感を
溢れさせてました。
しかし、今回はナンシー役のジェシカ・アルバに尽きます。
意表を突く登場シーンも然る事ながら、モノクロの画面の中で正に輝いてました。

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「SHINOBI」
監督:下山天
出演:仲間由紀恵/オダギリジョー/椎名桔平/黒谷友香/沢尻エリカ

山田風太郎の「甲賀忍法帖」の映画化。
伊賀の朧と甲賀の弦之介の許されぬ恋と徳川家康の命により闘い合う伊賀と甲賀の10人の忍。
この二つが縦横うまく噛み合っていれば良かったのですが、ワイヤーアクションとCGを駆使
した伊賀と甲賀の10人の闘いの凄まじさに比べると朧と弦之介の恋は少し陰が薄かった。
しかし、日本映画のワイヤーアクションとCGも侮れないです。
これならハリウッド、香港映画に十分太刀打ち出来ます。
残念なのは朧と弦之介の最後の対決、もう少し何とかならなかったのかなあ?
あれでは観てる人みんな結果がバレバレで感動が7割カットでした(^^;
役者では不死の男、薬師寺天膳役の椎名桔平が抜群の存在感を示してました。
出番は少ないものの「パッチギ!」の沢尻エリカは相変わらず可愛いです(^^)

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「ファンタスティック・フォー」
監督:ティム・ストーリー
出演:ヨアン・グリフィズ/ジェシカ・アルバ/クリス・エヴァンス/マイケル・チクリス

「X-MEN」のスタン・リーの同名アメリカン・コミックの映画化。
ストーリーはコメディタッチの「X-MEN」と言う感じです。
宇宙嵐を浴びてX-MENバリの超能力を身に付けた主人公達のシチュエーションは
深刻なんですが、彼らの言動に思わず笑いが出てしまいます。
まあ「X-MEN」と言うよりはジム・キャリーの「マスク」に近いかも?
ビールでも飲みながらお気楽に観て楽しむ映画です。
主人公4人の中の一人でどこかで観た事あるなあと思っていたら「セルラー」の
クリス・エヴァンスでした。
ジェシカ・アルバは初めて観たのですが、「シン・シティ」にも出演している
そうで今後に期待です。

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「ランド・オブ・ザ・デッド」
監督:ジョージ・A・ロメロ
出演:サイモン・ベイカー/デニス・ホッパー/アーシア・アルジェント/ジョン・レグイザモ

ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」「ゾンビ」
「死霊のえじき」に続くゾンビ物。
しかし、ゾンビが武器を使うことを学ぶと言う、他の監督では絶対考えないことを
作品にしてしまうのがジョージ・A・ロメロらしいと言えばらしい。
でも、この作品、全然恐くないんです(^^;
武器を使うゾンビの登場を描くことで観客がゾンビの視点になっちゃうのが最大の欠点。
やはり人間の視点で、いつゾンビが現れるかハラハラしながら観るのがゾンビ物の王道です。
今思えば「ゾンビ」はかなり恐かったなあ。
恐くは無かったけど、アーシア・アルジェント、ジョン・レグイザモの2人は良かったと思う。

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「疑惑」
監督:野村芳太郎
出演:桃井かおり/岩下志麻/鹿賀丈史/柄本明

野村芳太郎監督の法廷サスペンス物。
野村芳太郎監督の法廷物としては大岡昇平原作の「事件」の方が好きなのですが、
この「疑惑」は主演の桃井かおりと岩下志麻の競演がとに角面白いです。
特に桃井かおりは悪女役全開バリバリと言った演技で場内でも笑いが出てました。
そしてそれを受けて立つ岩下志麻のクールな演技も良かった。
何と言っても裁判が終わって2人が最後にバーで対決するシーンは緊張感溢れまくりで
ああ言う場には同席したくないなあと思いました(^^;
鹿賀丈史と柄本明の男性陣2人も頑張っていて、鹿賀は良い味出してましたが、今回は
影が薄かった。

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「影の車」
監督:野村芳太郎
出演:加藤剛/岩下志麻/小川真由美/滝田祐介

松本清張の「潜在光景」を「砂の器」の野村芳太郎監督が映画化したサスペンス。
偶然再会した幼なじみとの不倫にのめり込む主人公と愛人の連れ子の微妙な関係。
主人公も同じ境遇だった少年時代の記憶から連れ子にじわじわと追い詰められて
行くのですが、地味な展開にも係わらず引き込まれます。
「砂の器」のような泣ける作品ではありませんが、また観たいと思わせる映画でした。
若い頃の岩下志麻がかなり色っぽくてファンになっちゃいました(^^;
それと芥川也寸志の音楽が印象的で頭の中でぐるぐる回ってます。
サントラ盤が発売されていたら即買いです。
映画の主な舞台がうちの近辺のようで、なじみの地名駅名が出て来てました。
僅かですが当時の町並みとか観れましたが、今と全然違っていて珍しかったです。

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「ヒナゴン」
監督:渡邊孝好
出演:伊原剛志/井川遥/上島竜兵/鶴見辰吾/嶋田久作

70年代に広島県比婆郡で実際に起きたヒバゴン発見騒動を基に、重松清が書き下ろした
『いとしのヒナゴン』の映画化。
私は広島出身なのでヒバゴン騒動のことは記憶にあるのですが、何故に今頃と言うのが
第一印象でした。
おそらくこの映画も今回の帰省でたまたま「ドライブインおちあい」に行かなかったら
観てなかったと思います。(^^)
しっかり「ドライブインおちあい」での撮影シーンも短時間ながら出てました。
で、映画を観た感想としては、感動はしなかったんですが、でも「信じること」、友情、
先生、広島弁と私的には癒される作品でした。
広島出身の人以外には分からない所もあるかとは思いますが。
井川遙って先入感があったんですが、伊原剛志、嶋田久作、上島竜兵と個性の強い連中の
中にいたせいか意外にオーソドックスな演技が出来る人だなあと思いました。
役者的には永ちゃんファン役の伊原剛志も良かったんですが、今回は上島竜兵が良かった。
テレビだと濃過ぎてウザイんですが(^^;、今回は濃過ぎず良い味出してました。

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