最終回?
カメ 「…」
フィフス 「ぼっちゃま。」
カメ 「…ん?」
フィフス 「ぼちゃっま!」
カメ 「…なんだ、母ちゃんか。」
フィフス 「どうしたんですか?このさまは。送られてきている本はそのままですし、エアコンも電気も消えていますし。お食事も取られていませんね?」
カメ 「悪いけど母ちゃん後頼む。」
フィフス 「?」
カメ 「俺、冬眠する。」
フィフス 「冬眠って、ぼっちゃまもう冬は終わりですよ。それに、そんな状態で冬眠したら起きる前に餓死して死んでしまいます!」
カメ 「そうか…べつにいいや…」
フィフス 「いいやって、どうしたんですか?ぼっちゃま。」
カメ 「ミミがさ…」
フィフス 「奥様?奥様がどうなさったんですか??」
カメ 「一ヶ月以上来てないんだ。」
フィフス 「…何かなさったんですか?」
カメ 「何もしてないって!正月くらい家族の所に帰さなきゃと思ってたんだけど、結局ミミのやつ三が日中ずっとここにいてさ。さすがにまずいから一度帰るとか言って帰ってそれっきりなんだよ。」
フィフス 「…なにかあったんでしょうか。」
カメ 「わからない。あいつの世界の本はあっても、あいつは登場人物なわけじゃないから呼び出すことも出来ないし。」
フィフス 「…ぼっちゃま。」
カメ 「なに?母ちゃん。」
フィフス 「だからフィフスが言ったじゃありませんか!これだ、と思った娘がいたら、押して押して押しまくって、とにかく指輪の交換くらいまでズバッと進むんですよって!!」
カメ 「指輪が目印になるからだろ?これ。」
フィフス 「そうです。それはミスリル銀で出来ていてそれ自体がこの世界の力の波動を発しているんです。ですからって、いつも持っているなら早く奥様に渡して下さい!」
カメ 「そんなこと言ったって母ちゃん…指輪なんてそうそう女の子に渡せるもんじゃないよ。」
フィフス 「まったく、本ばかり読んで知識ばかり増えてるんですから。いいですか?女の子が16才になった時の誕生日に銀の指輪を送る習慣がありますよね。」
カメ 「あ…」
フィフス 「そうです、奥様の去年の誕生日に渡せばよかったんですよ。」
カメ 「あいつに指輪を贈るっていう発想自体が浮かばなかった。」
フィフス 「もう後は婚約の時くらいしか渡す機会はありませんよ?どうするんですか??」
カメ 「…また来ればね。」
フィフス 「ぼっちゃま。」
  「そんなに落ち込むくらいならなんでなにも言わなかったんですか?ちゃんと告白すればきっと奥様は受け入れて」
カメ 「初めてあいつとあったのは10才の時だったろ。」
フィフス 「私が眠ったのが10才の誕生日で、そのすぐ後でしたからね。寝ている私の所に嬉しそうに報告にいらっしゃったので覚えています。」
カメ 「初めて会った時、めちゃめちゃ可愛いなって思ってさ、母ちゃんが言うこれだって思う娘だと思って、とにかくとりあえずは友達にならなくちゃって必死でさ。」
  「友達になっら、その嬉しさで友達になった目的を忘れたんだ。」
フィフス 「ぼっちゃま、それじゃ本末転倒です。」
カメ 「そうなんだけど、ミミがどんどん女っぽくなっていくよりも仲良くなる方が早くてさ。あんまり女なんだって、気にしなくなったんだよな。あいつあんなだし。」
フィフス 「奥様はかなり女の子らしい方だと思いますよ?」
カメ 「そうなのか?う〜ん、近くに居すぎてわからなかったのかなぁ。麻痺してるのか?そういえば他の女の子を見ても優しくしないと、とかは思ってもどうこうしたいとか思わないもんなぁ…。」
フィフス 『奥様…せまりすぎです。』
カメ 「はぁ、ミミ…」
ミミ 「なあに?」
フィフス 「奥様!」
カメ 「ミミ!おまえいつ来たんだ!!」
ミミ 「ついさっき。いやぁ、さすがに三が日帰らなかったのはまずかたわ。お母さんに怒られて、外出禁止をくらっちゃった。」
カメ 「なんだそうだったのか。」
ミミ 「なんだじゃないわよ、なによこのありさまは。それにあんた痩せこけてるわよ?まったくあたしがいないとダメなんだから。」
カメ 「ああ、ぱっと片づけるから飯の方を頼む。」
ミミ 「はいはい。」
フィフス 「奥様、奥様!」
ミミ 「フィフスさん、どうしたの起きてきて。」
フィフス 「奥様、やりすぎです。」
ミミ 「?」
フィフス 「せまるのは良いのですが、やりすぎでぼっちゃまが不感症になりかかってます。」
ミミ 「ああ、大丈夫よ。あたしにはちゃんと反応するから。」
フィフス 「は?」
ミミ 「カメ〜。」
カメ 「なんだ?」
ミミ 「ほらほら、どお?おニューのミニスカート。可愛いでしょう?」
  ”ヒラヒラ”
カメ 「うっ。お、おまえな、そんなのばかりじゃなくてたまにはロングにしろ!」
ミミ 「ほらね?」
フィフス 「…」
  『ぼっちゃまが奥様のおしりにしかれるのは100%決定ですね。』