サポートの除去方法


ブレイクアウェイ方式にサポートの除去  基本的に力ずくでサポートを取り除く方法である。
 サポートの付き方にもよるが、簡単には取り除くことが出来ない部分も発生する。また、造形物自体にもダメージが出るので、極力サポートが不用に成るような工夫が必要である。また、意匠面側は避けるような配置の工夫も行うようにすると良い。

 以下の処理では特殊な容器や装置が必要である。また、造形物本体がABSでサポート材がPLAの場合にのみ有効な方法である。

苛性ソーダーによるサポートの除去  この方法では超音波洗浄機能があり60℃までの加熱機能のある耐腐食性の容器を備えた装置が必要になる。比較的短時間でのサポート除去が可能で、苛性ソーダーが浸透する範囲であれば、内部に設けられたサポート材も溶かすことが可能なようだ。しかし、苛性ソーダーは、一般には手に入りにくいものであり、取り扱いや保管に注意が必要である。苛性ソーダーを利用したPLAのサポートの除去はこのような事から現実的ではない。

2013/8/1
 近くの薬局で購入できるか尋ねると、同系列の調剤薬局で購入できることが分かり取り合えず入手してみた。購入時には、氏名、住所、捺印をしなければならなかった。だが、苛性ソーダが分類上食品添加物であるとは知らなかった。
 使用時には、防護ゴーグルや専用の手袋など、体に触れないような装備で取り扱う必要があるので注意。ナトリウムが含まれているから水との反応は非常に激しいだろう。また、湿気にも注意したほうが良い。
 保管は、鍵のかかる棚などに入れるなどの対処も必要である。

2013/8/11
 PLA樹脂の融け具合を確認する為、常温で超音波などの振動なしで浸け続けた場合、どれ位時間が掛かるのか確認してみると、ふやけて柔らかくなるのに12時間ほど掛かり、24時間でボロボロになり始めた。
 比較のためにABS樹脂も一緒に入れておいたが、こちらは見た目上変化なしである。
 時間に余裕がある場合は、この方法だと容器の準備だけで除去できそうである。
温水によるサポートの除去  この方法では温水を80℃程度に保って48時間浸し続けられる装置が必要になる。しかし、この方法では造形物の変形や脱色などが起こるので注意が必要である。

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