オフラインでNetNewsを購読する方法

 常時接続が当然のように普及している現在、このページの存在意義は薄れてしまった感がありますが、サマリーとしてまとめるという行為そのもののお勉強も兼ねて掲載します。初出は「よくわか22」の11月24日ですが、かなり書き直しています。

 そもそも「NetNewsって、なんだ?」という人はこのページを読まないと思うのですが、まずはそこから。

 とゆーわけで、みなさんNetNewsは読んでいますか? 読んでいるとしたら、どんな方法で読んでいますか? プロバイダーに接続して、直接News Readerを起動しているのでしょうか? それとも専用線経由でTelnet接続して、Shell上でNews Reader(mnewsとか)を起動しているのでしょうか? Windowsユーザーは前者、UNIXユーザーは後者が多いのでは? いまでは後者は少ないと思いますが、どちらの方法もオンラインであること、つまり読み書きしている間はネットワークに接続し続けていることが必要です。

 フレッツISDNもテレホーダイさえもなかった頃、ネットワークに接続し続けていることはコストの発生を意味していました。1分あたりン円で、ドンドンおカネが出て行くわけです。そこで、NetNewsをオフラインで読む方法がうまれました。ダイアルアップIP接続したあとnewsサーバーに接続して、購読しているNewsGroupの未読記事を指定した数だけgetします。回線を切断してNews Readerを起動し、ゆっくりと記事を読むのです。私の場合、記事の取り込みはWSNews、購読はWinVN、書き出しはPB Expireを使用しています(cf.STIC's Profile)。

WSNews

 WSNewsはそれ自身でNews Readerとしての機能を備えているのですが、すでにWinVNをNews Readerとして使用して気に入っていました。そこで、WSNewsはSoup形式に記事を格納する機能のためだけ使用しています。気がついたら、Vectorからgetできなくなっていました。とりあへず、当サイトに置いておきます→WSNews

WinVN

 WinVNは、記事の購読(閲覧・フォロー)用として使用します。私がNetNewsを購読し始めた頃は、そんなに選択肢が多くなかったのです。でもイヤイヤ使っているわけではなく、好みのLook&Feelです。オフライン版として紹介されているFTPのURLは、現在unreachableのようです。とりあへず、当サイトに置いておきます→オフライン版WinVN

PB Expire

 PaperBoyもNews Reader単体としての機能を備えていますが、同梱されているPB ExpireだけSoup形式の記事をテキストファイルに書き出すために使用します。テキスト形式で保存しておけば、grep等を使用して検索を楽に行なえるからです。

 WSNewsとWinVNを組み合わせて使用する方法は「http://www.valley.ne.jp/~sugarway/wsnews/wsnews.htm」にまとまっていたのですが、残念ながらリンク先ページは消失してしまいました。「WSNews + WinVnの設定方法」(http://homepage3.nifty.com/sugarway/wsnews/wsnews.htm)というページもありましたが、@niftyの@homepageが2016/11/10で終了し、なくなってしまいました。

 まずWSNewsを導入/設定し、次にWinVNを導入/設定します。どちらもヘルプ/READMEJ.TXTの通りに作業を行なえば、なにも問題ないでしょう。次に、オフライン版WinVNを導入/設定します。オフライン版WinVNに同梱されている、READMEJ.1STに書かれている通りに作業を行ないます。

  1. オフライン版WinVNの入ったアーカイブを解凍して、WINVNJ32.EXEとGSOUP32.DLLを取り出します。
  2. WINVNJ32.EXEをWinVNを導入したディレクトリに、WINVN.EXEとして上書きコピーします。
  3. GSOUP32.DLLをWinVNを導入したディレクトリに、コピーします。
  4. WINVN.INIファイルの[Communications]セクションの「GenSockDLL」エントリを「GSOUP32.DLL」に変更します。
  5. WinVNを起動します。
  6. 初回起動時に、GSOUP32.DLLの環境設定を行ないます。InboundディレクトリとOutboundディレクトリを指定します。

 GSOUP32.DLLの環境設定は、gwsoup.iniに書かれます。再設定はgwsoup.iniファイルを削除するか、編集します。私の場合、以下のようなエントリーです。

[WSSoup]
InBound=D:\Internet\WSNews\InBound\
OutBound=D:\Internet\WSNews\OutBound\

 PB Expireを使用した記事の書き出しについては、「ぶらっくぎるどソフトウェア実験室」(2023/04/23現在、ERR_CONNECTION_TIMED_OUT)に紹介があります。PB Expire単体で起動すると設定画面が表示されますので、そこで設定します。PB Expireの動作には、Visual Basic 2.0のランタイム・ライブラリ(VBRJP200.DLL)が必要です。一括削除用のショートカットを作成しておくと、便利です。リンク先のパスは、こんな感じで。

D:\Internet\PaperBoy\PBEXP.EXE D:\Internet\WSNews\inbound\areas

 巡回一回あたりの具体的な手順は、次の通りです。

  1. ダイアルアップIP接続した時点で、WSNewsを起動します。未読記事が、Soup形式でクライアントに格納されます。
  2. 処理が終了したら回線を切断して、オフライン版WinVNを起動します。
  3. 読み終わったらPB Expireを起動して、古い記事をテキストファイルに書き出します。

 これで、おしまい。ちなみにテキストファイルは、1.25MB(PC-9801シリーズを使っていたときの名残(?)です)ずつに区切って、NewsGroupごとの別ディレクトリに保存しています。記事の削除はWinVN上でもテキストファイルに書き出したあとでも、どちらでも。


 以下、自分の使い方。とにかくテキストファイルに書き出してしまって、そのファイルを見る方法です。

  1. WinVNを起動して、記事一覧のウィンドウを開きます。
  2. 読みたくない記事を選択して、削除してしまいます。
  3. WinVNを終了して、PB Expireを起動します。このとき、Expireの期間を1日にしておきます。Soup形式で格納されている、ほとんどの記事(正確には、1日前までの記事)がテキストファイルに書き出されることになります。

 テキストファイルにすると、可搬性が著しく向上します。;-)

Create: 2006/02/16
Update: 2023/04/23


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