ザ・ローリング・ストーンズ
02.26.2014 TOKYO DOME
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8年ぶりの来日公演。
ポール・マッカートニーのコンサートがそうであったように、最近のコンサートは7時開演が主流のため、てっきりこの日も7時開演と思っていたら6時半開演だったことに当日の午後気がついた(笑)。どうせ時間通りには始まらないだろうと思ってはいたが、やはりちょっと心配だったので仕事を早退させてもらい6時頃には会場へ到着。ドーム前の本屋では来日に合わせた多数の出版物が山積みで、ポール同様”出版界”は盛り上がっているのだなと思った。しかし今回の来日公演は東京のみの3回だけ。本来のストーンズの人気はこの位が妥当なところではないかなと言うのが私の個人的な感想。
ドーム外のグッズ売り場はやはり長蛇の列。パンフレットのみ販売の短い列でパンフレットだけを買って会場に入る。そのときになってやっと自分の席がアリーナだと気が付いた。チケットが手に入ったことに安心して中身をろくに見ていないのだった(笑)。先行予約とかいうものをろくに信用していないということもあるのだけど。
今回のステージ・セットは今までと比べてるとものすごく簡単というか地味な、お金が掛かっていなさそうなセット。一応花道のようなものはあるが、いつものセンターステージという訳ではないようだ。この”花道”周辺はチケットも80000円という特別料金(GC席:ゴールデンサークルと言うらしい)ということだ。
前回の来日公演の時はプロモータのミスだったのか、ごっそりと空席があったのだが今回は公演数が少ないこともあってか満遍なく埋まりそうな感じだ(プロモーターも前回と違う)。
隣の席を見ると椅子は並んでいるものの誰も座っていない。どうやら直ぐ目の前に機材が置かれたため別の場所、前の方に移動になったらしい。ちょうど自分の席はその境目だったようで、運がいいのか悪いのかわからない。
6時半を過ぎても案の定コンサートは始まらない。始まりそうな気配もない。やっと照明のスタッフが照明用のやぐらを上り始めたのが6時40分を過ぎた頃。本当に若い女性スタッフが、命綱を付けただけではしごも無いところをやぐらを伝ってビルの3、4階ほどありそうなところを上っていく様子を眺めていた。
今回は前座も無く、7時を過ぎてようやく明かりが消えてコンサート開始(これなら早退することもなかったな(笑))。1曲目「一人ぼっちの世界」は日本公演初?かな。「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」、「ダイスをころがせ」なじみの曲のあと、これも日本公演初?かなの「ワイルド・ホース」。
今回3回の公演で日々セットリストの入れ替えがあったようだが、「ワィルド・ホース」が演奏された今日のセットリストが自分としては一番良かったと思う。
続いて「エモーショナル・レスキュー」と新曲「ドゥーム・アンド・グルーム」。全体としてアレンジは昨年発売された「ハイドパーク」と同じ。まあ当然か。しかしサポートはいるものの、ホーン等も最小限。今まで見てきた過去の来日公演はサポートメンバー満載で、なんだかビックバンドのようだと思っていたので、今回の演奏は良かった。ちょっとマニア向けなのかもしれないけれど。
相変わらずミック・ジャガーは元気一杯に動き回るのだけれど、逆にキース・リチャーズはなんだか疲れているというか、元気が無い感じ(笑)。で、そのキース・リチャーズの紹介でミック・テイラー登場。そういえばそう言う話もあったなと。忘れてた(笑)。
かつてストーンズ唯一のイケメンといわれていたテイラーも、現役バリバリのストーンズと比べてかなり太めな感じ。テイラーを交えて「ミッドナイト・ランブラー」を含む2曲を演奏。
今度はミック・ジャガーがギターを抱える。ということは曲はやっぱり「ミス・ユー」だった。煙とともに「ギミー・シェルター」のイントロが始まると客席から「フッフー」の掛け声。リサ・フィッシャー(この人もちょっと太めになったかな(笑))も花道を客席中心の方へ。
だけどせっかくのこの花道も時々ミックが前に出てくる程度にしか使われなかった。あの程度で高額チケットを買った人は満足だったのだろうか?
「スタート・ミー・アップ」(やっぱりこの曲はオープニングよりもコンサートのハイライトで聞きたい!)から「ブラウン・シュガー」、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」といつもの怒涛の展開。これで終わりかと思ったら最後は「悪魔が憐れむ歌」で、ああこれは「ラヴ・ユー・ライブ」と同じ感じだなどと思ったりした。
アンコールはなんとコーラス隊のコーラスから始まる「無情の世界」。ステージ両脇に男女十人位(だったかな?)のコーラス隊を従えての演奏。左右それぞれに指揮者がいてあれで同期が取れるのかと思ったがもちろん問題はなかった。
最後は再びミック・テイラーが出てきて「サティスファクション」。テイラーはアコースティック・ギター弾いていたが、やっぱりエレキ・ギターを聞かせて欲しかった。でも演奏は最初に言った通り、ビックバンドみたいな演奏でなくタイトな感じで良かった。
公演数も少なくセットも簡単で、サポートも少なかったが、そこが一番良かったと思う今回の来日公演だった。ぴったり2時間のライヴだった。ポール・マッカートニーのように3時間もやらなくて良かった。おかげで終電でなく帰れたのだった(笑)。
- Set List
- 一人ぼっちの世界 Get Off Of My Cloud
- イッツ・オンリー・ロックン・ロールIt's Only Rock 'N' Roll
- ダイスをころがせ Tumbling Dice
- ワイルド・ホース Wild Horses
- エモーショナル・レスキュー Emotional Rescue
- ドゥーム・アンド・グルーム Doom And Gloom
- ビッチ Bitch
- ホンキー・トンク・ウィメン Honky Tonk Women
- スリッピング・アウェイ Slipping Away(with ミック・テイラー)
- ビフォー・ゼイ・メイク・ミー・ラン Before They Make Me Run
- ミッドナイト・ランブラー Midnight Rambler(with ミック・テイラー)
- ミス・ユー Miss You
- 黒くぬれ! Paint It, Black
- ギミー・シェルター Gimme Shelter
- スタート・ミー・アップ Start Me Up
- ブラウン・シュガー Brown Sugar
- ジャンピン・ジャック・フラッシュ Jumpin' Jack Flash
- 悪魔を憐れむ歌 Sympathy For The Devil
-- encore --
- 無情の世界 You Can't Always Get What You Want
- サティスファクション Satisfaction (with ミック・テイラー)