オリジナルアルバム未収録・ヴァージョン違い・希少音源



金毘羅舟々
チューリップの前身であるフォー・シンガーズ(メンバーは財津和夫、吉田彰、田中孝二、末広信幸)が、1969年11月2日東京厚生年金会館で行われた「第3回ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテスト」に挑んだときの演奏で、そのときの実況盤「GRAND PRIX/FOLK 3rd ALL JAPAN LIGHT MUSIC CONTEST」(POLYDOR MR-1059 1970年4月発売)に収録されているが現在は廃盤。同アルバムには”赤い鳥”やオフコースの前身である”ジ・オフコース”の演奏も収録されている。
財津はこのコンテストに落ちたことでグループを再編、初代チューリップを結成することになる。


第3回全日本ライト・ミュージック・コンテスト・グランプリ1969
第3回全日本ライト・ミュージック・コンテスト・グランプリ1969
2006年9月20日に発売された。

柱時計が10時半
前年フォーシンガーズで入賞を逃し、再度チューリップ(メンバーは財津、吉田、宗田慎二、末広伸幸)として挑んだ第4回ライト・ミュージック・コンテスト最終予選での演奏で、その時の模様を収めた『4th All Japan Light Music Contest Grand Prix Folk & Rock』(POLYDOR MR-1071 1971年発売)に収録されているが現在は廃盤。
コンテストの結果はチューリップはフォーク部門で2位。ちなみにこの時はもう1曲「ちいほあき森ふくろうの歌」と言うオリジナル曲を演奏している。


第4回全日本ライト・ミュージック・コンテスト・グランプリ1970
第4回全日本ライト・ミュージック・コンテスト・グランプリ1970
2006年9月20日に発売された。

自主制作盤
(収録曲:「柱時計が10時半」、「ええとこの子のバラード」、「鼻毛の唄」、「ママがパパを愛したように」)
初代チューリップの才能を見込んだ安川氏により制作された自主制作盤の収録曲。録音は1970年12月25日KBCのスタジオで行われ、KBCの岸川氏がディレクターを務めた。二千枚ほど作成されたらしい。
「鼻毛の唄」はのちに「君の鼻毛は長い」として吉田のヴォーカルで初期の頃、ライヴでも演奏されていたが(「ライヴ・アクト・チューリップ・Vol.2」収録)、この盤では財津が歌っている。


自主制作盤
自主制作盤

どこまでもどこまでも
映画「戦争を知らない子供たち」の挿入歌でサントラ盤(Express ETP-8190 1972年8月発売)に収録されているがサントラ盤は現在は廃盤。映画ではチューリップ自身の演奏シーンもある。

TULIP IN VISION
現在は「TULIP IN VISION」に収録

CMソング 1
コーリンシャープペンシルのCMソング。レコード化されているかどうかも不明。
青春をわけあおう
グリコ・アーモンド・チョコレートのCMソング。音源が残されているのかどうか、こちらも不明。

TULIP IN VISION
現在は「TULIP IN VISION」に収録

魔法の黄色い靴
・アルバム「魔法の黄色い靴」収録ヴァージョン
・アルバム「心の旅/TULIP BEST」
「心の旅」収録ヴァージョンは”大きな〜”の部分からピアノが入るが「魔法の黄色い靴」収録ヴァージョンにはない。
ハーモニー
・アルバム「魔法の黄色い靴」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
「心の旅」収録ヴァージョンは”大きな〜”の部分からピアノが入るが「魔法の黄色い靴」収録ヴァージョンにはない。
一人の部屋
・アルバム「君のために生まれかわろう」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
シングル・ヴァージョンはアルバム・ヴァージョンに比べて11秒ほどフェーイド・アウトが早い。
魔法の黄色い靴・心の旅 ライヴ・ヴァージョン
東芝が企画し、73年5月に行われたニュー・フォーク全国縦断コンサート「ラヴ・ジェネレーション」の模様を収めたアルバム『ラブ・ジェネレーション・ライブ・コンサート』(Express ETP-7295〜6 1973年8月発売)に収録されている。演奏は1973年5月1日日本武道館でのライブからのもの。現在は廃盤。
青春の影
・アルバム「TAKE OFF」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
2つの一番大きな違いはシングル・ヴァージョンはエンディングに約30秒のギター・ソロがあること。またシングル・ヴァージョンは普通のヴォーカルだがアルバム・ヴァージョンのヴォーカルはダブル・トラックになっている。アレンジも若干異なりシングル・ヴァージョンの1番と2番の間にはアルバム・ヴァージョンにはないアコースティック・ギターが入っている。間奏も違っていてアルバム・バージョンはピアノが強調された音になっている。
財津もソロでこの曲をリメイクしていて、2ヴァージョンが存在する。1つは87年のソロ・アルバム「Z氏の悪い趣味」(TRIAD 33CA-2079)に収録、もう一つは解散後初のソロ・シングル「Dream With You」(TRIAD CODA-8531)に収録されている。
また、TRIAD時代のチューリップがこの曲をリメイクする計画があったがこれは発売には至らなかった。
セプテンバー
・アルバム「TAKE OFF」収録ヴァージョン
・シングル「銀の指環」B面ヴァージョン
アルバム・ヴァージョンはエンディングがフェード・アウトするがシングル・ヴァージョンはストリングスの音が大きくなりスッときれて終わる。
また87年発売のチューリップ初のCDシングル「抱きあって」に新録音ヴァージョンが収められている。
WELCOME TO MY HOUSE
・アルバム「WELCOME TO MY HOUSE」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
アルバム・ヴァージョンは効果音とクロスしてピアノのイントロがフェード・インして始まる。シングル・ヴァージョンは効果音がなくいきなりピアノのイントロから始まる。またストリングスが加えられ、エンディングもヴォーカルが抑えられギターが目立つミックスになっている。
約束
・アルバム「Upsideーdown」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
シングル・ヴァージョンはストリングスが加えられている。
恋のドラキュラ
・アルバム「Upsideーdown」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
シングル・ヴァージョンはイントロにキーボードが加えられていて、ヴォーカルのエコーがアルバム・ヴァージョンと比べると深い。また最初の”そのわけを〜”の部分でアルバム・ヴァージョンには存在しなかったバック・コーラスがシングル・バージョンでは加えられている。
さよなら道化者
・アルバム「THE LOVE MAP SHOP」収録ヴァージョン
・シングル・ヴァージョン
2番の歌詞に続くコーラスがシングル・ヴァージョンではカットされている。
2222年ピクニック
・コンピレーションCD「Pink」
「Pink」収録ヴァージョンは「美しい星」をカットした編集ヴァージョン。
I Like Party
・「コンサートはチューリップ」収録
この曲のスタジオ・ヴァージョンは現在まで未発表。同アルバムにはオープニングとアンコールの2つの演奏が収められている。

request
2007年5月30日発売の「request」
「I Like Party」が初のCD化され収録された。

くちづけのネックレス
・「Jack is a boy」収録
CD版「Jack is a boy」にはこの曲と、ボーナス・トラックとしてこの曲の別ヴァージョンが納められている。
私の小さな人生
「72年のチューリップのでファースト・アルバム「魔法の黄色い靴」に収録されているが、元々この曲は「魔法の黄色い靴」でデビューする以前、九州で活動していた頃にシングル盤として発売された曲。当時のチューリップは4人編成でその後財津・吉田以外のメンバーは脱退、デビュー時のメンバー編成に至る。幻となったこのシングル・ヴァージョンはB面の「コケッカキの住む沼」とともに94年発売のCD「シングルズ25/1971〜1984」(EXPRESS TOCT-8520〜2)に収録された。
尚、この幻のデビュー曲のことはファンにとっては有名な話で、そのためか89年発売のベストCD「33STATION」の1曲目も意味ありげに(「魔法の黄色い靴」より前に)この曲が収録されているが、こちらは全くのアルバム「魔法の黄色い靴」収録ヴァージョン。


私の小さな人生
EP盤「私の小さな人生」

アルバム未収録曲
・「別れはいつもものわかりがいい」(「夕陽を追いかけて」B面)
・「アフリカは午後0時」(「虹とスニーカの頃」B面)
・「The 21st Century Hobo」(「I am the Editor」B面)
・「ふたりがつくった風景/外は雨」
・「愛が出てきた日」(「We Can Fly」B面)
・「ハッピー・ユア・バースディ」(「星空の伝言」B面)
・「この小さな掌〜詩歩子へ(ライヴ・ヴァージョン)」(「愛の迷路」B面)
・「フィジカル・ソング」(「it WAS love」B面)
・「ぼくがつくった愛のうた(いとしのEmily)」
 〜パゴダ・ライヴ・ヴァージョン(「もっと幸せに素直になれたら」B面)

以上の曲はシングルのみでアルバムには未収録。ただしCDでは上記でも紹介した「シングルズ25/1971〜1984」にすべて収録されている。
サボテンの花
 再結成チューリップの第一弾シングルは22年ぶり「サボテンの花」のリメイクとなったわけだが、この曲はそれ以前に財津和夫のソロ・ヴァージョンが3種類も存在し、その全てがCDシングルとして発売されている。ほとんど財津のライフ・ワークと化し、今後もニュー・ヴァージョンがリリースされないとは限らないが、とりあえず現時点で存在する分をここで整理しておきたい。
(1)チューリップ・オリジナル・ヴァージョン(EXPRESS TODT-3028)
(2)アルバム「Z氏の悪い趣味」収録ヴァージョン(TRIAD CODA-184)
(3)TV主題歌ヴァージョン(PIONEER PIDL-1077)
(4)宝焼酎レジェンド・ヴァージョン(PIONEER PIDL-1164)
以上の曲はシングルのみでアルバムには未収録。ただしCDでは上記でも紹介した「シングルズ25/1971〜1984」にすべて収録されている。

(1)オリジナル
 オリジナルは’75年に発売、アルバム「無限軌道」に収録された。それまでいわゆる女の子向け路線を進んでいたチューリップが転換を図ったアルバム。この曲を印象づけるのはなんといっても全編にわたるギターのアルペジオと当時流行始めたソリーナだろう。さすがにソリーナの音色は時代を感じさせるが、このギター・アレンジだけは次に紹介するAを除いて引き継がれることになる。

(2)「Z氏の悪い趣味」収録ヴァージョン
 財津のセルフ・カバー集といったアルバムで’87年発表。アルバム全体がシンセ中心の音づくりで、この曲も同様。オリジナル・ヴァージョンを知らないならともかくチューリップのギター中心のサウンドが好きな人にはかなり違和感があるだろう。ソロとしてチューリップと違う事をやろうとしたというより、こういうシンセ中心のサウンドがこの頃の財津の好みで、それはチューリップにも現れているのだが、それを一層強調したものと言える。

(3)TV主題歌ヴァージョン
 ソロになって最大、唯一のヒットで’93年発売。ギターがアコースティックになったりピアノやオーケストラが加わったりと今風の作りになっているものの、間奏とかソリーナを使ったりとか、かなりオリジナルを意識した部分が見られる。
 この発売に便乗してオリジナルのチューリップの(1)と、わざわざアルバムからシングル・カットした(2)が発売された。

(4)宝焼酎レジェンド・ヴァージョン
 TV/CM業界にはよほどチューリップ・ファン、それも「サボテンの花」のファンが多いらしい。’96年になって再び、それも前回と同じレーベルからまたニュー・ヴァージョンが発売された。ただし、ニュー・ヴァージョンといっても出だしがアカペラで始まるところ以外は(3)と同じ。