真夏の海や山で見かける花を集めました。
 旅先で出会った花は、楽しい想い出とともにずっと心に残りますよね。


ほたるぶくろ 〜Campanula Bellflower

(リクエストNo.041 涼さん) すてきなポエムをいただきました。
 
ほたるぶくろ ほたるぶくろ

 ほ ほ ほたる
 小さなほたる

 明かりを灯して
 どこまで帰る

 もう夜も遅い
 ここでおやすみ

 星もゆるりと
 空を回って

しん しん 静か
さや さや 夜風

ひっそり白い
隠れ家に

ぽぅっとひとつ
瞬く明かり

ほ ほ ほたる
小さなほたる

羽を休めて
いい夢ごらん

 
キキョウ科 花言葉:感謝の気持ち


鷺草 鷺草
(リクエストNo.027 大和市 T.M.さん)
「誘惑されて、だまされて」

 中年女性の多いツアーを誘導する添乗員は「これは何という花ですか」の質問を連発する客の群に悩まされる。特に草花の咲き乱れるシンガポール辺りへのツアーでは「堪らない」とこぼす。なぜか、女は花に惹かれ、男は無関心でいられる。それも神か宇宙的存在の設計仕様なのだろう。
 「花」には全く興味のない私であったが、十年ほど前のこと、朝のNHKニュースに映し出された「花」を美しいと思った。その花は「九品仏」という名の駅近くにある寺の境内に咲くという紹介も魅力的であった。
 行こう。当時、江戸川区西葛西に住んでいた私は、休日朝早くから地下鉄を乗り継ぎ乗り継ぎして、「九品仏」駅に降り立った。すぐ近くに、その寺はあった。
 小さな寺。境内も狭い。探す手間はないはずなのに、その「花」は見つからない。

 鷺草(サギソウ)。ラン科の多年草。7〜8月、花茎を20〜30cmに伸ばし、径約3cmの花を2、3個開く。以上は、手近にあった百科事典からの引用。
 3cm? 見つからないはずだ。テレビに映った美しい花弁は、まさに白鷺が飛び立つ姿を模写していた。自然の造形の不思議。しかも、画面では手のひらの大きさを思わせた。
 境内の一隅に1m四方の低い柵があり、その中央に30cm四方の花床がある。そこに「鷺草」は咲いていた。
 見つからないはずだ。しゃがんで柵に手を置き覗き込まないと形を確認できないほど小さいんだもの。例え難い失望。
 遠くから望んでいる限りは美しい富士山も、五合目へ行けば岩と赤茶けた土肌しか見えない。映画「ローマの休日」の中では広々としてスペイン広場も、ローマへ行けばその印象は逆転する。たったこれだけなの!
 テレビカメラの中にしか存在できない美。まさに、「詐欺草」というに相応しい。この世は、想像と期待に胸ふくらませていた方が良いように作られている。
ラン科 花言葉:しんの強さ、発展


ヒゴタイ  ヒゴタイ〜Globe Thistle
(リクエストNo.037 福岡県 TAKAさん)
 昨年の夏、初めて家族で念願のキャンプに行きました。
 私は山登りが好きでキャンプはよくしますが、家内と娘達は出不精なので説得して初めての家族キャンプでした。
 場所は熊本県の産山村で、ここは「ヒゴタイの里」としても有名です。今まで、ヒゴタイの名前は知ってましたが、実物を見たのはその時が初めてでした。
 草原の中で、紫色の玉をつけたヒゴタイは実に綺麗で家族全員で見とれました。朝、昼、夕方と、太陽の光の当たり方で、ヒゴタイの玉がいろいろな色に変化し、とても神秘的でした。
 それ以来、我が家の部屋のいたるところに、ヒゴタイの写真を飾って想い出に浸っております。
キク科


銀竜草 銀竜草
(リクエストNo.022 横浜市 N.K.さん)
お忙しいところ恐縮ですが、久々に花をリクエストしたいのです。 その花とは、ギンリョウソウ。高山植物です。

高校生の頃、部活動で尾瀬に行き、山に登りました。いくつか見た高山植物の中で、一番印象深かったのがこれです。といっても、山なんか登ったことがなかった私は疲れきって、ゆっくり眺める余裕なんかなかったのですが。それでも、すきとおるような白い花びらがきれいだと感じたことは覚えていて、もっとよく見ておくんだったと残念に思っています。
やすこさんの絵で、高校時代のことと一緒にこの花のこと思い出したいな。

この花(?)、今回のリクエストで初めて知りました。
図鑑で色々調べたんだけど、爽やかな思い出とはちょっとイメージが…???
イチヤクソウ科


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昼顔
昼顔


花言葉の出典:週刊花百科 Fleur(講談社)/花ことばと贈り方(同文書院)/〔花の家〕