Sean Lennon Into The Sun
US Tour in San Francisco July 23rd 1998 : Live Report

はじめに

9月には日本に向かうショーンを 7/23、San Francisco は Slims で見てきました。

8pm に door open で、自分は今いる office から 25 分くらい歩いて行って 8:30pm くらいに Slims に着いたのですが、すでに入口や ticket 売場など、 あちこちにSold Out の文字。
自分は Ticket を web で予約したんですけど、ほんとに予約できてるか(正確には ticket の受取方法がよくわからなくて)心配していたのですが、当日 door open 以降に直接行っても ok、と予約時に web page にあったので「web で pre-order してる」と言って予約番号を post-it で渡したら、大丈夫でした (^.^)

幕には video projector screen が使われていて(ちょうど府中 Flight みたいな感じです>知ってる人)、幕前やセットとセットの合間には子ども向けっぽい clay animation のビデオと、それが終るとなぜかウルトラマン (@_@) のビデオが流されていました。


3組によるツアー、Sean はメインアクト

San Francisco Slims では、Dopo Yume / Rufus Wainwright / Sean Lennon という 3 artists の組合せで、Dopo Yume (from N.Y. といってました)が 8:45pm からスタート(予告では live start は 9pm からだったのですが、 早めに始まりました)、そのあと Rufus が出て、しばらく開いてから Sean は 11:15pm くらいからでした。

Sean は前日は Seattle で live、この日 San Francicso では 6pm からハイト・アシュビリーにある大型 cd shop、Amoeba Music で free live を行なったあと Slims に入り、Dopo Yume のセットでは 1 曲ラップナンバーで drums を担当、Rufus のセットでも途中でゲストとして1曲参加しました。


Live Report

お客さんは Dopo Yume の頃はまだ 1/2 〜 2/3 程度の入りでしたが、事前に ticket を買ってる人が多かったのでしょう、Rufus の頃には満員になっていました。

前の Rufus のセットが終ってから、Sean のセットに組み替えるのに時間がかかり (Drum set も含めてほとんど入れ換えていました)、客もそろそろじれてきて、 だんだん大声が飛び交いはじめたたところで Sean が登場。
はじめはエフェクターをいじくり回してのノイズの嵐の中、 幕が上がるとインド舞踊のような不思議なダンスをしている、 といったあんばい(9月に日本で確かめて下さい、 きっとやるでしょう ^_^;))。 曲は 1st single の Home から始まりました。

曲はほとんどが debut album からのもので、(Sean の CD は、 日本に置いてきてしまったのでよく覚えてないのですけど)、 以下のような曲が play されました。(順番不同)

途中で、guest として Dopo Yume のメンバーを迎えて joint でラップを披露、また Into The Sun は Rufus を迎えて、二人がハンドマイクで duet で歌う形で披露されました。

Encore では、1曲は「はじめてやる曲」と MC で紹介していた、 アルバムに入っていない曲で、最後のナンバーではラストは live のスタートと同じく ノイズを出したままメンバーがステージを後にするというかたちで live は日も変わって 0:30 頃に終了となりました。

アルバム以外からのナンバーは total で4曲くらいだったかな、と記憶していますが、 Seattle の方でライブ前に Campus radio station で Sean をキャッチした 牧原さんのレポートでは、ちょうどその時(ラジオ出演時)にその日のコンサートの set list を考えているところだった、とのことでしたので、 セットリストは毎日変わっているのかもしれません。


で、感想をば。

アルバムを聞いた方はわかると思うのですけど、Sean の音楽スタイルというのは まだ確立されていないと言うか、Sean 自身がいろいろなスタイルに興味を 持っている段階、という感じだと思います。 ハードコア系、Jazz っぽいもの、カントリー&ウェスタン調などが繰り出されますが、 Sean の線の細い vocal がそれに載ると不思議な浮遊感のあるサウンドになる、 という感じがします。
Live でもその印象は変わりませんが、全体的にノイズ感の強いギターが 前面に出されている関係で、浮遊感のようなものは薄れていたような印象を受けました。 でも、live、まして Sean のような new artist であれば、live にはタフな感じが 欲しいところでしたし、やはりアメリカ国内をツアーしてきただけあって、 ツアーに先立って出演した TV の David Lettermen show での play から比べると、 演奏や唄もまとまってきてるな、という感じがして good でした。

曲としては、John のものよりは、やはり Yoko さんの系統に若干近いものを感じます。 ただ、それは「実験的なサウンド」「前衛的なサウンド」という意味ではなく、 Sean 自身がまだ音楽的にいろいろなスタイルを自分でも試していて(楽しんでいて)、 その手応えを確かめているんじゃないかな、といった感じです。 そのためかどうかわかりませんが、Sean のナンバーはコード進行もちょっと 不思議な感じが多く、あまり直球勝負しないようなところがあります。
San Francisco の土地柄か、古い人でも rock を楽しんでいる人が多いように 自分は感じているのですが、そういった感じの人達は、リアクションは大きくないので (^_^;、Sean のセットの場合、曲の間はあまり動かないでステージを 見つめているという感じなんです。 一方、アメリカツアーで一緒に回っている Rufus Wainwright のセットの方は メロディラインが親しみやすいこと、vocal が伸びやかだったこともあって、 みんな笑顔で体を動かしたりしていたので、自分から見ると Sean のセットでは お客さんは「どうノッていいものかちょっと迷っているような感じ」という 印象がありました。

とはいえ、live 自体は all age show。
前の方でかぶりついて見てたのはやはり若いファンで、彼らはラップなども そのまま楽しんでいましたね。
また、少しお年をめした rock fan に対しても、曲間の拍手などの印象から 受けは良かったように感じました。

自分はアルバムをはじめに聞いた時はあまりピンと来なかった方なのですが、 数回聴き続けるうちに、それぞれのナンバーの中で気に入る部分が見つかるように なっていたので、live もとても楽しめました。 アルバムでは jazz 風のナンバーでは guest も参加するなどしていて、 ちょっとあれこれ「つまみぐい」という印象も無くはなかったのですが (^_^;、live ではメンバーですべてをまかなっていること、 ツアーもラスト前ということで、統一感・一体感も出ていて、 ツアー前にドラマーが急遽交替したとのことでしたが、出来も良かったと思います。


もうすぐ来日…!

プロモーション来日 & ショーケース live が中止になったものの、 9月にはいよいよ日本に上陸。
みなさんも僕の偏った (^_^; 眼ではなく、ご自分の眼と耳で Sean を体感してみてください。
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Update - July 24th, 1998