PixMarker マニュアル

2004.03.03
mailto: wernyv@yk.rim.or.jp

ツールパネル

 PixMarker では、描画に関わる機能の選択や切り替えをツールパネルをタップすることによって行います。ツールパネルはキャンバス上を自由に移動させることができ、表示しないこともできますが、表示中でもペンがキャンバスに下りている間は描画の邪魔をしないように自動的に非表示になります。

ツールパネルの操作

移動
パネル上部のバーをドラッグすることで任意の位置に動かせます。
表示/非表示
"."(ピリオド)の入力、つまりGraffitiエリアのダブルタップによってツールパネルの表示・非表示を切り替えます。

表示モード

 キャンバスの表示方式を表示モードと呼びます。現在PixMarkerには以下の2系統の表示モードがあり、それぞれ独立して機能します。ツールパネルの該当部分には各表示モードの現在の状態が表示されており、それぞれをタップすることで切り換えることができます。

/ トレース表示(する/しない)
 Copyによってクリップボードに格納された画像を半透明に表示する機能です。トレース表示中には塗りつぶしおよび転写は動作しません。処理に時間がかかることと、色の境界が重要な操作を半透明状態で行う意味がないのでこのような仕様になっています。
/ 拡大表示(する/しない)
 キャンバスを2倍に拡大表示する機能です。拡大表示中でもすべての操作・ツール・描画モードは機能しますが、以下の4点が制約となります。
  1. Copy/Paste/Erase は機能しません。画面全体が見えない状態で実行しては危険な操作なのでこのような仕様になっています。
  2. New/Delete およびページめくり(Up/Downキー)は拡大モードを解除した上で実行されます。
  3. 塗りつぶし()および転写()は表示されている範囲内だけを対象に処理されます。これらの操作は細かい領域に対して行おうとすると拡大表示中でも使えたほうがよいのですが、表示されていない範囲まで大きく変更されてしまっても拡大を解除するまで気付かないおそれがあるのでこのような仕様にしました。
  4. スクロール()は拡大表示範囲の変更として機能します。拡大表示する範囲を移動させるだけなので、キャンバスには変更がかからず、アンドゥの対象にはなりません。つまり拡大表示中にペンで何かを描き、スクロールさせた後にアンドゥすると、スクロールではなくペンで描いたものが取り消されます。

操作

 このカテゴリにはペン先の軌跡とは無関係にキャンバスに対して変更を加えるような機能が含まれます。

スクロール
 このアイコンをタップすることでスクロールモードになり、キャンバス上をドラッグすることで絵をスクロールさせることができます。上下と左右はつながっているので、画面からはみ出した部分は反対側に現れます。
 ただし、スクロールモードは、表示モードが「拡大」になっているときには絵ではなく表示範囲の変更操作になるので、絵の端を越えてスクロールさせることはできません。
アンドゥ
 最後に行ったキャンバスへの操作を取り消します。実際にはアンドゥバッファとキャンバスの内容を交換してるだけなのでさらにもう一度実行すればアンドゥのアンドゥができます。
 なお、アンドゥで取り消せるのはツールによるペンストローク操作または原寸表示時のスクロール()操作1回分だけです。

ツール

 キャンバス内でペンを動かしたときの効果の種類をツールと呼びます。
 ツールには以下の種類があり、それぞれのアイコンをタップすることによって切り替えます。選択されているツールはアイコンの周囲に枠が現れます。

/ ペン
 描画モードで設定されたペン先を持つペンで、現在色のインクを使って線を描画します。
 ペンツールは2本あり、ペンが選択されている時に再度ペンアイコンをタップすることで切り替えることができます。このとき、現在色と描画モードを伴って切り替わるのでうまく利用して効率よく使ってください。
スポイト
 キャンバス上の色を現在色として取得します。ドラッグするとリアルタイムにペンの下にある色を取得し続けるので意図した色が取得できたらペンを上げてください。
 簡単にいうとぼかし機能です。タップまたはドラッグした箇所の色をその周囲と平均化していきます。描画モードのペン先形状が有効なので効果の太さを変更できます。
塗りつぶし
 タップしたポイントと地続きな同一色の領域を現在色で塗りつぶします。ちなみに塗りつぶし動作が始まると中断不可なのであきらめて塗り終わるのを待った後アンドゥしてください。PixMarker はペンツールを使って手作業で塗りつぶすことを推奨します。
 拡大表示中でも塗りつぶしは行えますが、表示されている範囲のみの塗りつぶしになります。また、トレース表示中は塗りつぶしは行えません。
転写
 ※転写ツールは、描画色として「クローン」を選択しているときに、塗りつぶしツール()の位置に現れます。
 転写ツールはキャンバス上のタップした位置と同じ色をクリップボード内の画像に置き換えます。簡単に言うと指定した色の上にだけ Paste を実行するようなものです。
 「クローン()+ペン()」を使っても同じことはできるのですが、面積が広いと大変なのででこの機能を使ってください。注意点として、塗りつぶしと違ってタップ位置と同一色なら地続きでなくても転写してしまうので、まず何か未使用の色で転写したい位置へ塗りつぶしを行ってから転写するのが安全です。

描画モード

 主にペンモードで適用される、ペン先およびインクの設定です。各設定はアイコンをタップすることで順に切り替わります。

/ 透明設定(透明/不透明)
 塗料の特性を不透明/透明と切り替えます。不透明は単純に濃度設定(下記)に従うので、濃度をあげれば黒の上から他の色で描けるのですが、透明に設定すると暗い色の上から明るい色は影響を与えることが出来なくなります(とはいえ明るい/暗いの判定がRGB別なのでそのつもりで)。黒で線を引いとけば他の色の濃度100%で塗っても消えません。
/// ペン先形状(type-1/2/3/4)
 ペン先の形を選択します。4種類です。以上。
/// 濃度(25%/50%/75%/100%)
 ペンモードでの描画濃度を選択します。25%,50%,75%,100%の4種類です。
/ ペン先タイプ(丸/平)
 意図したイメージはペン先が丸い(フェルトペンのような)か平たい(蛍光マーカーのような)かなのでそんな感じでよろしく
 処理的には、ペンモードによる線描画の際に、その線が自分自身を濃度計算に入れるかどうかを切り替えます。「平()」になっていると、ペンを一度放さない限りその濃さ以上にはなりません。つまり広い面積を均一濃度で塗りつぶしたい場合は「平()」で一筆で、ということになります。

パレット

コマンドパネル

 ファイルの切り替えやページの操作など使用頻度の低い機能は、コマンドパネルから実行します。

コマンドパネルの操作

表示/消去
 基本はシルクスクリーン部のメニューボタンをタップすることで表示/消去を行います。また、コマンドパネル内の「CANCEL」をタップしても消去できます。Tungsten|T などの 5way-navi 搭載機種は中央キーを押すことでも操作できますが Tungsten|T でしか確認してません。また、同様に CLIE類はジョグの押し込みで操作できますが T600C でしか確認してません。

コマンドの機能

New
 現在のページの次に新しいページを追加します。
Delete
 現在のページを削除します。確認のダイアログが表示されるので決定してください。
Erase
 現在のページを白紙に戻します。確認ダイアログは表示されないので間違えて実行してしまったときはアンドゥで戻してください。
Info
 現在のファイル名とページ数を表示します。
Export
 現在の絵をBMPファイルに出力します。
Copy
 現在の絵をクリップボードにコピーします。
Paste
 クリップボードの内容を現在のページに貼り付けます。
Files
 クリップボードの内容を現在のページに貼り付けます。
About
 どうでもいい情報をダイアログで表示します。バージョン番号やクレーム先の確認に御使用ください。

ハードウェアボタン

ハードキーの機能
ハードキー機能
前ページ
次ページ
メニューコマンドパネル呼び出し
センターキー(Tungsten)
ジョグ押し(Clie)

ショートカット

 ショートカットは Graffiti またはキーボードからの文字入力によって対応する操作を実行する機能です。主にツールパネルを非表示にしたままである程度描き進められるようにという趣旨で以下のものが割り当てられています。Graffiti2 だと使いづらいかもしれません。

文字入力によるショートカット
入力文字機能
スペースペン(すでにペンだったら切り替え)
uアンドゥ
sスポイト
f塗りつぶし
eコマンドパネル:Erase
m色選択パネル
dコマンドパネル:Delete
0インク濃度:12%
1インク濃度:25%
2インク濃度:50%
3インク濃度:75%
4インク濃度:100%
iペン太さ:1x1
sペン太さ:2x2
bペン太さ:3x3
l (小文字のL)ペン太さ:4x4
nペン先形状切り替え
t透明設定切り替え
. (ピリオド)ツールパネルの表示/非表示