FM8の64KDRAM

64K DRAM

当時としては大容量(1個あたり)でひじょうに高価だったDRAMです。惜しげもなく8個も使っていた上に、その半分の4個(32KByte分)は通常は電気を食っているだけという贅沢な作りをしていたのがFM-8です。
当時は16KbitのDRAMが主流で、64KByteのRAM空間を確保するためには32個並べないといけなかったのですが、FM-8は64K DRAMを採用することで8個で済ませたわけです。もっとも、VRAM(VideoRAM)には16KbitのDRAMを24個(1プレーン8個で3プレーン分)並べていますが・・・(さすがに高価で使えなかったのでしょう)。
記憶によると、当時のカタログにはDRAMの写真が「誇らしげに」出ていたと思います。

裏RAM

当時高価だったDRAMの半分(32KByte)はF-BASICの領域に隠れていました。というのは、CPUのメモリ空間は64Kあったのですが、F-BASICがその半分を占有していたからです。この領域のことを「裏RAM」と言いました。
で、当時の猛者は考えました。
「なんとかこの空間を使えないか」
で、考えたのが、ちょこっと本体を改造してRAMディスクとして使う方法です。FM-8の場合はバブルカセット関係の命令をほとんどの人が使える状態になかったので、これを利用してRAMディスク的に利用したのでした。ちなみにFM-7からは、この領域も本体の改造無しに使えるようになりました。

写真

このDRAMは師匠からもらったFM-8に入っていたものです。なんとセラミックパッケージ。カタログに出ていた物と同じです。昔から持っているFM-8はプラスチックパッケージだったと思います(確認してみよう)。
ちなみに、右隅の空きランドはデバッグに使うためのパリティ用のRAMを付ける所だと思います(BIOSにはPARTY ERRORのエントリがあります)。

FM-8の64KDRAM:セラミックパッケージ。高そうでしょ。

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