産物 / Puffinとケルプ、水産品


puffin(ヒメツノメドリ)はこの島の重要な産物になっています。たまには島の人がgannet(カツオドリ)を食べるときもあります。しかし、fulmar(フルマカモメ)の間でオウム病が大発生し、近年はあまり食べられていません。(といっても味は美味しくないそうです)

海鳥の卵はguillemot(ウミガラス)やfulmar(フルマカモメ)のもので、(ニワトリ の卵よりいくぶん大きい)崖にある数千の巣から採取するのです。採取方法は崖の頂上にいるアンカーマンと呼ばれる人が命綱を支え、もう一方の人はその綱を頼りに崖の突起した岩から岩へ、巧妙にひょいひょい飛び跳ねて卵を採取するのです。懸垂によって絶壁を下降したり、ロッククライミングの技術が必要で、まさにマッチョマンでなければできません。命を落とした人は数えきれませんので真似はしないように。しかも日本と違って崖に柵がありません。ぼっとして歩いたり、のぞき込んで足を踏み外すと確実に命を落とします。

Puffin、実にユニークな海鳥で、ペンギンのような風貌だけど空は飛べ、アイスランドの鳥類を代表してよくパンフレットに写真が出ています。このpuffinをハンティングすることはハイマエイ島にとって(本土でも)大切なことです。それは貴重なタンパク源にだからです。ハンティングには暗黙のルールが昔から存在し、若い鳥か子育てしていない鳥に限って捕獲できるというものです。かつてはpuffinの羽毛をベットの材料として用いたり、肉はダイエット食品として利用したこともありました。しかしながら現在はきわめて慎重に対処すべき問題(保護の問題)になってきています。

それは8月、親puffinが子育てを止めると、完全に羽毛がはえていない若鳥は自 分の巣から離れてえさを探すようになります。このようにして何千という若鳥がえ さを探して島の明かりめがけて降りてきます。ときには車にひかれたり、猫に捕ま ったりと、痛ましいこともおきます。夕方、ハイマエイの子どもは段ボールの箱を もって運の悪いこの若鳥たちを集めて回ります。そして家に持ち帰り、一晩面倒を みます。翌日の朝、海へ持って行き、空へ放ちます。こうして若鳥は経験を通して 精神的な外傷を克服し、自分の力で身を守ることを知るようです。よほど高密度で 営巣をしているのでしょう。私たちがこの島へ出かける8月はちょうどこの時期と 重なります。同じようなシーンに出会えるかも知れません。
これと同じことは伊豆七島の御蔵島でも起きていました。オオミズナギドリとい う大型の海鳥ですが、飛ぶのがうまくありません。飛ぶためには助走が必要なほど です。民宿に夜寝ていると壁にかなり大きな音で衝突したり、落石よけのネットに ひっかかったりと飛翔が得意でないために人口の建築物で犠牲になることが多かっ たように覚えています。

もう一つの重要な産物にケルプ(kelp)、すなわち海藻があり、この島の食卓には 欠かせないものです。ハイマエイ島のstorhofбi半島の北部の浜が中心で、引き潮の時に網バックが一杯になるほど採取します。ケルプはそれこそ島民の好物であり、栄養分に富み、特に鉄分を多く含むことがしられています。

しかし何といっても主産業は漁業です。ハイマエイ島の人口はアイスランドの2%程度 を占めるに過ぎませんが、アイスランドの総輸出高の15%を占めています。輸出品はもちろん魚介類です。漁船はトロール船をはじめとして100隻を数え、cod(ニシマダラ),sole(カレイ),haddock(ハドック・・鱈の一種),halibut(オヒョウ),ocean perch(オウシャンパーチ・・スズキの一種)、lobster(ロブスター)、herring(ニシン),catfish(ナマズ),pollock(ポラック・・黒いタラと呼ばれる北大西洋産の重要な食用魚)を捕獲しています。島の周辺はとても良い漁場となっています。大半はヨーロッパ諸国へ輸出され、シシャモの大半は日本向けです。


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