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本ページは1998年当時の平日朝に放送されていたJ-WAVEの番組『Singin' Clock』(大槻りこさん、倉島直子さんナビゲート)のコーナー【Today's File】の内容を、J-Wave好きの私個人がテキスト化したものです。
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April Story
エイプリル・フール
入学式は何故4月?
4月にまつわるあれこれ

今日からいよいよ4月のスタートです。
この新しい季節を祝って今日から3日間は『April Story』。4月にまつわる素朴な疑問や 基礎知識それから素敵な言い伝えをピックアップしてご紹介します。
 
1日目は
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まず今日4月1日は、言わずとしれたエイプリル・フールです。
昔からこの日だけは嘘をついてもいい日と言われてるんですけれども、考えてみると 何とも摩訶不思議な習慣ですよね?一体このエイプリル・フールというのは いつ始まったものなのか。 この素朴な疑問に答えるべく様々な文献をあたってみましたが、実にこれが色々な説が あるんです。

例えば古代ローマにまで逆のぼる説、キリストの受難にまつわる説、中でもまぁまぁ 信用できそうな説と言われてるのは中世のフランスでの習慣がルーツだとする説なんです。

16世紀の初め、フランスでは新年が始まるのは3月25日とされていました。つまり 春分の頃にあたる訳なんですが、春の訪れを祝って新年を祝って、飲めや歌えやの 大パーティがそれから一週間、4月1日まで続くのが長年の習慣だったと言われています。

ところが1564年、グレゴリオ暦という より正確な暦が導入されて、その年から 新年の始まりは今と同じように1月1日になりました。

でも長年の習慣はそう簡単には変えられませんよね。人々は3月の終りから4月1日にかけて 相変らずパーティを開いたりプレゼントを交換したり、嘘の新年とは分かっていても パーティに出たり或はありもしないニュー・イヤー・パーティに招待したり、 次第に4月1日をめぐるイタズラが増えて、これがエイプリル・フールのルーツになった という事なんです。納得出来るような出来ないような感じですが。

フランスでは4月1日のイタズラを、ポワソン・ダブリル、4月の魚と 呼んでいるそうなんですが、これも当初のからかいの言葉から来ているそうなんです。 実際今でもこの日にはお魚の形をしたチョコレートのお菓子が パン屋さんに並ぶんだそうです。

因みに日本にこの習慣が最初に紹介されたのは明治20年の事、当時の新聞には このように書いてあります。 ”英仏などにてアップリル・フールと言える事あり。これは4月1日に限る事にて、 この日には年若きども、種々の施行をなして人々をあばく”と説明されたそうです。 真面目な文章だとかえって不思議な感じがしますね。

以上、エイプリル・フールのルーツを辿ってみました。これ本当に調べた話ですからね。 嘘ではないんで念のためお断りしておきます。

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2日目は入学式は何故4月?
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今日の素朴な疑問はこれです。

 入学式は何故4月なの?

そうなんです、アメリカそれからヨーロッパを始めとして世界のほとんどの国では 入学式や学年のスタートは4月ではなくて9月なんです。そんな中で何故、日本だけが 桜咲く4月が入学式なんでしょうか。

調べてみるとこれは学校教育法によって定められたことなんです。小・中・高そして 幼稚園の学年は4月1日に始まり、翌年3月31日に終わると規則で決められています。

でも明治の初めにはそうじゃなかったんです。そもそも西洋風の学校制度が入ってきた 明治初期、例えば東京大学の前身である開成学校では当初9月〜翌7月を1学年とする 欧米式のスタイルを採用していました。

何故かというと当時多くの外国人教師がいた為に 向こうのしきたりに合わせるのが良かろうという事で決められたもので、以降 大学や旧制高校では50年に渡って、この9月入学式スタイルが受け継がれます。

それじゃ小学校の場合はどうなのかと言いますと、明治の初め、出来たばかりの小学校では 半年がひとつの区切りで、1年単位での入学式や始業式というのが存在しなかった そうなんです。

それが明治18年、1年単位の学年制度が採用されて、この頃に4月から翌年3月までを 1学年とするという規則が採用されることになりました。

当時大学などでは欧米式のカレンダーを採用していたのに、何故小学校は4月スタートに なったのかと言うと、これはどうやら国、お役所、当時の軍 との仕事の関係があったからではないかと考えられているんです。 会計年度とか徴兵登録期間、そういったものですね。

義務教育としてお役所的な手続きと密接に関係する小学校では、 国のシステムと合わせるのが便利、そんな理由から4月入学式がスタート。 その後大学などでもこの方式が採用されるようになって現在に至るという事だそうです。

因みに国の会計年度が4月から翌3月までと決まったのは明治17年、 イギリスなどのやり方を参考にしてとの事、と考えられています。私はてっきり日本の花 桜が満開になる4月を入学式にすれば、気持ちも高まってさぞかしいいスタートが 切れるだろう、そんな事だと思っていたんですけども、お役所的発想で決められたのが 4月の入学式だったんですね。

そう言えば4月1日生まれの方、同じ年に生まれた人でも学年1コ上なんですよね。 それがどうしてなのか?そんな素朴な疑問も また今度明らかにしてみたいと思っております。

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3日目は4月にまつわるあれこれ
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皆さんはイギリスに伝わるこんな言い伝えご存知でしょうか?

 March winds and April showers bring for May flowers

これ訳すと”3月の風と4月のにわか雨が、花咲く5月を連れてくる”という事になります。

日本では雨の季節というと6月なんですが、イギリスでは4月です。まだまだ肌寒くて でも時折降るにわか雨が暖かさを運んで来て、やがて花咲き乱れる 素晴らしい5月を連れてくる、そんなイメージですね。

日本の言葉に置き換えると三寒四温でしょうか。ちょうど3月の気候のように暖かさと寒さが かわりばんこにやって来る季節が4月なんです。だからイギリスなど欧米では Aprilという言葉には気紛れというイメージもあるんだそうです。この辺は日本とは ちょっと違う感じです。

因みに日本の旧暦での4月の呼び名は卯月、卯の花月とも言うそうですが、卯の花というのが この季節に咲く可愛らしい白い花で、卯木の花のことだそうです。 春から美しい初夏へと巡る頃に咲く季節の花なんですが、それが卯月という月の名前に なったという訳です。

お豆腐のおからのことを卯の花と言うのも、この卯木の花の 白い色に似ているからなんだそうです。

そう言えば、あの岩井俊二監督の最新作『四月物語』のヒロイン松たかこさん演じる 大学1年生の名前も”うづき”なんです。彼女のちょっと古風で柔らかな表情は 確かに4月にふさわしいかなという感じがしますよね。

それから4月の誕生石と言えばダイヤモンドです。これはちょっと凛とした貴婦人のイメージ でしょうか。そもそもダイヤモンドの語源はギリシャ語のアダマス。 これは征服されざる者という意味だそうですが、 いかにも誇り高いダイヤモンドにふさわしい気がします。

ダイヤモンドの誇り高さ、卯月というイメージのたおやかさ、そしてAprilの気紛れ。 4月から生まれるインスピレーションはどれも魅力的な女性の形容詞の気がしますよね。 ということは4月生まれの女性は皆んなこんな風に魅力的...なんですよね(笑)。 という事にしておきましょう。目指してください魅力的な女性を。



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